渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

タグ:洋楽

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こんな記事を読みました。
持つ楽しみと持たない楽しみ
もう全然聴かなくなって倉庫に置きっぱなしになったレコード等が入ったダンボール箱12箱を処分しようと思ったようですが、手元に残しておくものと処分するものとガンバって選別したが、なかなか決断できずにいる・・・。
この手のおハナシは、レコードの買い取りのお問い合わせを頂いた時にホント、よく聞きます。
本来は、レコードの中に収録されている音楽を聴くために手に入れたレコードだったハズだったんですが、長年のうちにレコードを所有するほうの目的のほうが比重が高くなっちゃうってカンジでしょうか。
レコードの処分を考えている人達も、もう何十年も1回も聴いていないレコードを1000枚も所有するコトにナンの意味があるのか?とか、自宅でも倉庫でも、もう聴いていないレコードが占有しているスペースもナンか勿体ないような気がするとか・・・。
たとえ、そのレコードがなくなっても今じゃ、スマホさえあれば、いつでもどこでも聴きたい曲が聴けるっていう環境が揃っているのにレコードの処分に踏み切れない・・・もうレコードプレーヤーさえ手元にナイのにレコードを所有することに意味があるのか・・・とか。
アタマの中で論理的に考えればどうすればイイのかっていうのはわかっているハズなんですよ。
だけど、気持ち的にはなかなか割り切れない・・・。

上記のコラムの筆者さんも、現在の置かれている状況から考えると、レコードの必然性は極めて低いような気がするんだけど、気持ち的に「レコードの処分」に踏み切れないみたいなカンジでしょうね。
レコードの処分を思いついた時に、手元に残すものと処分するものを選別するっていうのは、実はかなり難しいコトだと思うんですよ。
やっぱり「手元に置いておくレコード」と「処分するレコード」の線引する基準っていうのが感情的なもので曖昧なだけにそのラインがブレまくるんですよね。
そのレコードのジャケットを見てどんな曲なのかパってフレーズやメロディが浮かぶのなら手元に持っておく・・・って決めても、そもそも好きな曲のレコードしか買ってないワケだからホトンドのレコードは知っている曲なんですよね。
そうすると、処分するレコードより手元においておくレコードの方が多くなっちゃうってケースになる場合もあります。
逆に考えると、知っている曲だから、もう処分してもイイ方にしちゃうっていうのも考えられるのですが、ソレもなんか自分のアイデンティティを捨てるみたいなカンジがして踏ん切れないみたいな気持ちにもなります。
で、ジャケットを見てもあんまり覚えてい「ナンだろこの曲?」みたいなレコードも「ちょっと聴いてみよう・・・」って音を出したりするとそのレコードを聴いていた当時のコトなんかがメロディとともにブワ〜って思い出したりなんかして、ますます処分できなくなっちゃうパターンもありがちです。

ホント、そのレコードが目の前からパッとなくなってもスマホ1台あれば、「あの曲が今聴きたい!」って欲求はスグに満たされるってわかっているハズなんだけど、ナゼかレコードは処分出来ない・・・。
ナンでしょうね・・・この気持ち・・・。
例えば、子供の時の写真とか思い出の写真とか卒業アルバム等をすべてデジタル化してスマホやパソコンのハードディスクに保存すれば、元の写真や卒アルは捨てるコトが出来るのか?みたいな気持ちに似ているような気がするんだけど・・・違うかな?
いや〜そう考えると思い出の写真は、レコードの処分以上にハードルが高いような気がしますね〜(笑)

レコードの買い取りのコトでお客さんとハナシをするとホント、処分するかしないかって葛藤しているなぁ〜って思うシーンに度々出会わせます。
お店では12インチシングルをメインに扱っているのでやっぱり「昔、DJをやっていました」とか「趣味でDJやっていました」って人の買い取りが結構多いんですが、もうホント、DJ PLAYを目的の中心にしている人は、レコード自体を完全に「ツール」のひとつとして思っている人が多いので意外とアッサリ処分を決断するコトが出来るようです。
ま〜その分、DJ PLAYされまくっているのでレコードはぞんざいな扱いでコンディションもそれなりですが・・・。
そういった人はDJ PLAYが目的なので音源のデジタル化にもスンナリ移行出来るみたいですね。
でも当初は「DJ PLAYがしたい!」って気持ちからレコードを買いはじめた人が、いつからかそのレコード自体に思い入れがはいっちゃった人はやっぱりレコードの処分に葛藤しているような気がしますね。
ま〜レコード自体の魅力に惹かれるっていう気持ちも解ります。
いい曲だな〜って探しても全然見つからなかったレコードをやっと手に入れた時の感情や、その曲をPLAYした時にあった出来事なんかを思い出したりしていると、なかなかそういった気持のこもったレコードは処分出来ないって気にもなりますよね。
「レコードの処分を考えているんですケド・・・」ってお問い合わせを頂いて、実際の処分に至るまで2年近くかかったって人もいますしね。
やっぱり気持ちの問題は難しいですよね。

昔買ったレコードの処分をするかしないか考える人がいる一方で、昨今のアナログレコード人気で本来ならば、生まれたときからデジタル・ネイティヴでアナログレコード世代でない人が「レコードで好きな音楽を聴きたいっ!」って思うのもまた気持ちの問題ですよね。
コレも好きな曲を聴くのが目的であれば、レコードでなくてもイイはずなのに「レコードで聴きたいっ!」っていう気持ちが起きるんだから・・・ホント不思議です。


コラムでは、レコードの処分はなかなか割り切れない難しいモノがあるって書いていますが、一緒にダンボールに入っていたレーザーディスクは全然執着心がナイってコトも書いていますね。
やっぱり映像系と音響系は全然別物なんでしょうかね・・・オイラには映像系をコレクションしたコトがないからわかりませんが・・・。
3,500枚のCDを捨てた話
コチラは、大量のCDを処分した人のハナシです。
やっぱり音響系は、デジタル / アナログ関係なく思い入れが大きくカンケーしているような気がしますね。



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「ねぇ、コレ見てよ」
とスタッフから見せられたPC画面には、某大手旅行会社のホームページが表示されていました。
目を通してみると、海外旅行のオプショナル・ツアーで「レコード店巡り」っていうのがあるそうです。
「へぇ〜海外のレコードストア巡りがビジネスになるのか・・・」ってちょっと思いました。
まぁ〜確かに、nextでもお客さんとレコードのハナシをしていても海外に買い付けに行った時のエピソード話ナンかは、特にお客さんの食い付きがイイのは確かです(笑)
レコードが大好きな人達で、日本でもレコード店を巡って通販でもレコードを買って・・・ってコトを日常的な行動パターンとして行っている人達ですからね〜やっぱり「海外に行ってレコードストア巡りをしてみたいっ!」って思うのは自然なコトだと思います。

で、旅行会社のツアーの内容を見てみると・・・。
午後1時からレコード店を3店舗巡って午後4時に帰ってくるっていうスケージュール。
移動時間や途中に休憩を挟んだりするので、実質ひとつのレコード店で掘る時間は30分程度というカンジです。
レコードをガッツリ掘る人からすると「ひとつのレコード店を30分間だけ掘る」っていうのはかなり、短い時間です。
もしかしたら、この短時間で掘るっていうのが逆に「もっとレコードみたいのにっ!」フラストレーションになるかもしれませんね。
ウチ等のような業者的立場からすると、お店の規模にもよりますが、店内のレコードをしっかり見ようとしたら少なくても1~2時間は、必要なんですケドね。
規模の大きいデカいレコード店なら、3時間、4時間、場合によっては1日中掘り続けるコトもありますから・・・そういったコトを考えると「ひとつのレコード店で30分間だけ」っていうのはかなり短い時間だとカンジます。
だけど、もしかしたらこういった日本人向けのオプショナル・ツアーだと、既に多くの日本人が連れて行ってくれるレコード店を何度も訪れているって考えると、イイ物は既に買われてカスしか残っていない場合も考えられます。
そう考えたら「1店舗で30分くらいで充分でしょ」っていうのも妥当かもしれません。
イヤ、カスレコードしか残っていない掘られつくされたレコード店を巡るのにわざわざお金を払ってオプションを付ける必要があるのか?っていう思いもあります。

また、そのレコード店がどんな傾向のレコードストアなのかっていうのにもよりますよね〜。
オイラのような「12インチシングル推しっ!」っていう好みのタイプが極端な人間からすると、連れて行ってくれるレコード店ではタブン全然、満足に買えないような気がします。
長年レコードを買い続けている人なら常識的に知っているコトですが、ナンでも置いてるレコード店っていうのは、欲しいレコードが有れば価格は安いんだけど、なかなかそういった「コレはっ!」っていうレコードが出てこないんです。
逆に、自分が好きなタイプのレコードが沢山置いてあるレコード店は、欲しいレコードはあるけど、値段がそれなりにするっていう・・・。
レコードストア巡りのオプショナル・ツアーは、着眼点はオモシロイと思うんだケド、「音楽」という究極の好みが細分化するモノを多種多様なお客さんのニーズに対応するっていうのは、ちょっとムリがあると思いますね。

もしかしたらレコード店巡りっていうフォーマットでは、多様なニーズに合わせるのはちょっと難しいケド、規模の大きなレコード・ショーとかだったら意外とイケるかもしれませんね。
https://i0.wp.com/austin.com/wp-content/uploads/2017/09/image003.jpg?resize=1024%2C682&ssl=1
上記の写真は、比較的デカい規模で開催されるAUSTIN RECORD CONVENTIONの様子です。

でもね〜レコード・ショーは、開催される日時ってホトンド週末だけだし、しかも旅行先のエリアで開催されているのかっていうのも微妙だし・・・もっと考えると、オプショナル・ツアーじゃなくって「レコード掘りまくりツアー」にしちゃって海外についたその日から朝から晩までレコード店巡りをしまくるツアーのがイイかもしれませんね(笑)
オースチン規模のレコードショーだと1日どっぷりレコード掘りが堪能出来るかもしれませんね。
で、早朝から先に会場に入れるEarly Shopper passesをオプションにしたりして・・・。
ま〜レコードが好きな人なら、他の人より先に見たいから確実にオプション参加するでしょ(笑)
というか、一緒に行ってる日本人客がライバルとなるかもしれないので誰か1人が先に会場入りするってなれば、行かないワケにイカないハズっ!
さらに言えば、好みのジャンルごとに別れて参加しているセラーの事情に詳しいコンダクターが案内して巡るっていうのもイイかもしれませんし。
内容的には、ちょっとおもしろそうな企画だと思うんだケド、一般の人がレコードを買う目的だけに「テキサス州」に行くっていうのは、微妙かもしれません・・・。


こんなハナシをお店に来てくれたお客さんとしていて
「『next. records presents 12インチシングル買いまくりのレコード・ツアー』ナンていうのがあれば、参加してみたいって思います?」
って訊いてみたら「うわ〜行ってみたいですね〜」ってなかなかの好印象でした(笑)



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前回のエントリー「はじめての免税のお客さんが来た・・・しかしっ!」ですが、先日ブログを読んだお客さんから、「クレジットカードが使えなくて、それでどうなったんですか?」ナンて訊かれました。
意外とその後が気になったようですね。
ん〜実は、その後もイロイロあったんですよ・・・。
まるでドラマのような出来事が・・・。
なので、前回の続きを後編として綴ります。

50枚以上のレコードの購入で、総売上10万円以上っ!免税手続きの書類もカンペキ!しかし、支払い時にそのお客さんのクレジットカードが使えないという最悪な事態に・・・。
この時点で、夜の9時を回っていました。お店の営業時間は夜8時までなのですが、コチラも本気で対応していました。
「このカード使えないよ・・・他のカードある?」と訊くと「NO〜」という返事。
ちなみにアルゼンチンのカード会社に電話連絡を試みるも向こうの時間は早朝でつながらず・・・。
「キャッシュで支払いする?」って訊くと「そんなに現金持ってないよ」って、ま〜フツーそうですよね。
「あ〜コレで、万事休すかぁ・・・」と完全に手詰まり状態になったのですが、お客さんの方から「明日、またココに来るからレコードをキープしておいてくれ!頼むっ!」という申し入れがありました。
更に「デポジットで2万円おいておくから!」というオファーまで。
お客さんからは、他のレコード店もイロイロ巡ってナンとかnext.にたどり着いて「自分の欲しいレコードがココまで揃っているレコード屋があったなんて初めてだっ!」ナンてとても喜んでくれていたので、やっぱり諦めきれなかったんでしょうね。
トーゼン、オイラも50枚以上で、10万円以上の売上ですから、コチラも出来るだけナンとかしたい・・・という思惑が一致。
「OK!わかったよ。じゃあ明日、カード会社に連絡してまた来てよ!待ってるよっ!」ってその日は、営業を終了しました。
アルゼンチンからのお客さんの対応したオイラとスタッフNは、「まぁ〜明日また来てくれるし・・・最悪は免れたね・・・」ってハナシして帰りました。

で翌日、その日の営業シフトは、オイラとスタッフKという組み合わせ。
昨日あった出来事をすべてスタッフKに伝えて、「アルゼンチンのお客さんが再び訪れたらデポジットの2万円は返金して、前に免税の講習会を開いた通りに対応してね」と伝えました。
「了解!わかりましたよっ!大丈夫です!」
オイラは、その後金融機関を周る予定が入っていたので、「もし、ナンか解らないコトがあったら必ず、オイラに連絡してよ」と念押ししてお店を離脱しました。
で、用事を済まして、next.に戻ると「あ〜アルゼンチンのお客さん来ましたよ!」ってスタッフKから聞きました。
「マジで?大丈夫だった?」って訊くと、「やっぱり今日もクレジットカードが通らなくて結局、現金で買っていきましたよ」って返事。
「そうなんだ、ちゃんと手続き出来た?」って訊くと「レコード2枚がキャンセルになったので金額が変わるので免税の書類を書き換えましたよ」って。
「えっ?そうなの?」ってココでちょっとオイラの気持ちの中で雲行きが怪しくなてきました・・・。
「レジをちゃんと個別に打ち直した?」って訊くと、スタッフKが「え?税抜きキーを押して合計金額だけ売ったレシートをパスポートに貼り付けましたよ」って。
「マジか!それっ!アカンやつやんっ!」ってマジギレしてしまいました。
前回の記事にも書いたとおり、免税書類にはナニを何枚購入して合計金額をまとめて書く場合は、その時の商品の単価がわかるレシートを添付するよう税務署から指導されていたコトが出来ていなかったんですよ。
「ちゃんと枚数と単価がわかるようにレシートを付けるよう説明したでしょっ!」ってソレを言うとスタッフKも「ハッ!そういえば、そんなコト言ってかも・・・」みたいに気付いたようでした。
お客さんが帰って5分くらいしか経っていないのでまだ、もしかしたら近くにいるかも・・・って慌てて、周辺を探しに出たものの見つからず・・・。
結局、免税書類に不備があるまま、パスポートに貼り付けてお客さんに渡して帰してしまいました。

その後、オイラのアタマの中は「どうしよう・・・?どうすればいいか・・・?ヤバい?マズい・・・」って不安な気持ちがグルグルと回り出しました。
なぜなら今回のミスで想定されるコトが、いくつか思い浮かんだからです。
パスポートに貼り付けた免税書類とレシートは、そのお客さんが帰国する時に税関で100%チェックされて引き渡される書類なのです。
だから、その書類に不備があると、税関でそのお客さんが「書類に不備があるから免税に出来ない。なのでココで消費税を払うように」っていうパターンが考えられます。
お客さん的には、「ナンだ?それっ!そんなの知らねーよ!」って気持ちになるかもしれませんが、空港まで行って出国手続きをしている時点で、申し訳ないですがもうどうしようもナイです。
で、お客さんから後日、「免税にならなかったぞ!どうしてくれる?」ってクレームが来たら「申し訳ございません・・・消費税分のお金を送金します・・・」って対応になります。
ま〜それは、ホントお金だけの問題で払ってしまえばイイコトなんでたいして気にはしていないのですが、税関で引き渡される書類の不備が原因で、免税許可の資格を失うという最悪な事態になるかも・・・って思ったからです。
免税資格の許可は、永久ではナイのでやっぱりちゃんと手続きが出来ないと、「お宅の店は、ちゃっんと手続きが出来てていないからダメね、資格を取り消すよ」ってなれば最悪です。
でも、もうお客さんは帰ってしまったので、どうしようもないです。「はぁ・・・打つ手がナイの八方塞がり・・・」です。
お店では、オイラが手続きの間違いでマジギレしたコトと、手続きを間違ってしまったスタッフKと気不味い雰囲気が漂っています・・・。
「まぁ〜もう終わったコトは、どうしようもないので、次から気をつけよう・・・」ってコトになりました。

慣れていないコトとはいえ、まさか最初の免税手続きでドエラい失敗をやらかしてしまうとは・・・。
思い返せば、今回のトラブルは、いくつもの不運が重なって起きたっていうのが解ります。
クレジットカードでの支払いが通らなかったコトや2枚のレコードがキャンセルとなって合計金額が変わったコト、事情をすべて把握している前日に対応したスタッフNが居なかったコト、オイラがその場を離れていたコトなど・・・。

その日は、金曜日でWEBサイトの更新作業があったので大失敗をやっちまった重苦しい雰囲気の中、シゴトを続けるコト2時間後にまさかの奇跡が起きましたっ!!
ナンとっ!お買い物をして帰っていったアルゼンチンのお客さんが再び「ハ〜イっ!」ってnextに訪れたのですっ!
その人の顔を見るなりオイラとスタッフK共に「うぉ〜っ!!マジかーーーーーっ!!」って思わず叫んでしまいました。
すべての事情を説明してもう一回すべての書類を書き直して50枚のレジ打ちをやり直して無事、すべての失敗がリセットされて事なきを得ましたっ!
もう、ホントにお客さんが戻って来たその時は「奇跡とはこのコトだっ!」て思いましたよっ!
「で、ナンで一回帰ったのに戻ってきたの?」ってお客さんに訊くと・・・。
「エビせんってナンだ?ソレをお土産に買ってきてほしいって言われたんだけど、わからないから訊きに来たんだよ」って。
エビせん・・・って、nextは「エビせん」に救われたのか・・・(笑)


その後も外国人のお客さんの免税手続きは何度も行いましたが、まだ慣れていないとはいえ、やっぱりメンドーなんですよね。
このメンドーな手続きが、月額数万円の利用料で業者のシステムを使うコトで負担が軽減されるのなら・・・ちょっとマジで考えます。




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渋谷の零細中古レコード店である我がnext. recordsが、先日「免税店になった!」というコトをこのブログでも以前書きました。
その時の記事は、こちら「免税店になった!中古レコード屋渋谷 next. records
上記の記事でも書いていますが、外国人のお客さんのお買い物を免税にするには結構、メンドーな書類を作らなくてはイケないのですよ。
それも商品お買い上げの精算時のタイミング・・・にです。
そのメンドーな書類っていうは「輸出免税物品購入記録票」っていう漢字がズラ〜っと並んだ如何にもお役所絡みのネーミングの書類です。
ちなみにこの「輸出免税物品購入記録票」自体は横が15cm縦が10cmくらいの小さな書類です。
つまり、外国人のお客さんにパスポートを提示してもらって、国籍やらパスポートの番号やら生年月日やらなんかの個人情報に加えて、ナニをイクラでドレだけ購入したのかってコトを「輸出免税物品購入記録票」って書類に書き込まなきゃいけないワケです。
ま〜フツーの日本人は、日本に住んでいる限り絶対に書くコトもナイし見る機会もナイ書類です。
具体的にはコレなんですけどね。

https://taxfree.jp/wp-content/themes/taxfree/img/guide-document1.png

このサンプルの赤い字で書かれているトコロを、商品のレジ打ちと同時進行で書かなきゃイケないワケです。
ヤバいでしょ・・・コレ。
メチャ狭いスペースに多くのコトを書かなきゃイケナイわけです・・・しかも手書きでっ!
「レコードが大好き!なのでレコード屋はじめました!」っていう人間がこんな書類をキチンと書けるのか・・・って想像するだけで不安になります。
なので、以前書いたブログ記事では「このメンドーな書類作成部分をスキャナーとパソコンを使って自動で出来ないか?」って考えていたワケです。
しかし、オイラ以外のスタッフは「大丈夫っ!出来るよ!間違いなく!」ってドコからそんな自信が出てくるのか、全く問題ナイ!ってカンジでした。

で、ついにそのはじめての免税対象になる外国から来たお客さんがお店に来ました。
店内のエサ箱を掘り始めるなり次々とレコードを抜いていきます。そのレコードがモノスゴイ高さまで積み上がって・・・「コレは、スゴい売上げになりそうだぞ・・・」という予感が・・・。
ちなみに一応免税で販売をしてもイイっていう許可は、税務署より受けているのですが、その時は準備とか心づもりがまだまだ自信なかったので「ウチの店は、免税店です!」っていう看板は、一切出していませんでした。
その時の外国のお客さんは、nextの全在庫のレコードをすべて見終えた時には、購入希望のレコードは約50枚ほど積み上がっていました。
はじめての免税対象のお客さんで、レコードの枚数が約50枚・・・しかも売上は10万円オーバー!!!
一応、コレまで免税販売をするに当たり、店内ではチャンとわかるようにマニュアルを作って「こういう手続をするんだよ」という講習会をオイラが中心となって他のスタッフには伝えて「OK!解った!」って言うトコロまでは学習済みです。
しかし、実際にソレを実施するとなると・・・想定外のコトもやっぱり起きるワケです。
「パスポート今持ってる?持ってるならTAX FREEに出来るよっ!」ってお客さんに伝えると
「おおっ!マジか!TAX FREE プリーズ!」ってそりゃ〜そうなりますよね。
お客さんからパスポートを提示してもらって「輸出免税物品購入記録票」に必要事項を書き込んでいるのですが、そのお客さんの名前が、メチャメチャ長いんですよ。
名前だけで4行・・・。そのお客様・・・アルゼンチン人でした。
アルゼンチンといえば有名なサッカー選手のメッシ(Messi)が思い浮かびますが、メッシ(Messi)の本名は、リオネル・アンドレス・メッシ・クッシッティーニ(Lionel Andrés Messi Cuccittini)というそうです。
やっぱりメッシも4行です。
そりゃ〜パスポートなので正式な名前が書かれますよね。
で、 輸出免税物品購入記録票の名前を記入するスペースは3cmくらいしかありません・・・。
ソッコー詰みました・・・。
お客さんに訊くと1番目と4番目の名前を書けという指示でした・・・マジでこんなのわかりません。

上記の輸出免税物品購入記録票のサンプルを見ると購入した商品名と数量、単価、合計金額を書く欄があると思います。
免税の申請時にこの部分はどう書けばイイのかって訊くと、たくさんある場合は、輸出免税物品購入記録票にその物品名と数量と合計金額を書いて、一緒にその時にレジ打ちした枚数とそれぞれの単価がわかるレシートを添付するように言われていました。
この部分が一番懸念していた部分なんですよね。
ナニかというと例えば
MICHAEL JACKSON / BILLIE JEAN 1枚 2000円
MADONNA / ANGEL 1枚 2000円
って具合に10枚買ったら10枚分のアーティスト名/曲名/単価をこの小さな輸出免税物品購入記録票に絶対に書かなきゃイケないのか?って・・・。
そんなのムリですからね。ま〜なのでレシートを添付するだけでイイっていうのはホント助かりました。

しかし、今回の場合は、50枚以上です・・・レジ打ちするだけでも結構、タイヘンです。
おまけに、1枚1枚レジ打ちする時に金額を打ち込む前にレジの「税抜き」キーを絶対に押さなきゃイケません。
50枚もレコードのレジ打ちすると普段「税抜き」キーなんて押すコトナイので忘れちゃうんですよ・・・なので何度もやり直し・・・はぁ〜ホント、ため息も出ます。


で、ようやく輸出免税物品購入記録票の記入も終わってレジ打ちも終わって、お支払いです。
「Cash or Credit Card?」って訊くと、トーゼン「Card Please」って返事です。
まぁ〜コレは、当たり前です。外国人のお客さんの90%は、クレジットカードで支払いをするのはコチラもわかってますし。
で、お客さんのクレジットカードを端末に通すと・・・。
「ご利用出来ません。詳細はクレジットカード会社へお問い合わせください。」
ガーーーーーーーーーーーーン!




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今から3ヶ月ほど前の夏真っ盛りの8月に下記のブログを書きました。
レコード屋サイトのスマホへの最適化
ま〜早い話が、今現在、ほとんどの人がパソコンではなくスマホからのアクセスでWEBページを見ているにも関わらず、我がnext. recordsは、旧態依然としたPCからのアクセスでの見え方に特化したHPになっていてスマホからアクセスしたら「文字がちっさ!」「ゴチャゴチャして見にくっ!」って状況になっていました。
コレは、ナンとかしなきゃイケないっていうのは、もう数年前から気にしまくっていたんだけど、「ドコをそうすればイイのか・・・」っていうのが全く解らなくって、気にはしつつ・・・メンドーなコトは後回しにしていたんですよね。
で、上記の8月に書いたブログではようやく重い腰を「ドッこらせっ!」って上げてスマホでもちゃんと見えるようなHP作りに着手したワケです。

ホント、3ヶ月前の出来事なのですが、ようやく具体的になカタチになりつつあります。
いや〜しかし・・・スマホサイトを作るのってマジで難しかったです。
サイトを見ている人は、全くそんなコト意識していないとは思うのですが、自力でレイアウトを考えたオイラにしてみれば、久しぶりにマジで「どうする?どうする?コレでいいのか?ホントにイイの?」って追い込まれるような得体の知れないプレッシャーをカンジていました。
現状のHPをベースにしてスマホの小さな画面にレイアウトを落とし込むワケですが、どうやってもPCサイトで表示されている同じ構成には出来ないため省略するトコロは省いたり、文字のサイズを調整したりして試行錯誤を繰り返して一応、ラフ的なモノを作ってnext.スタッフに見せると・・・
「こんなんで、レコード買ってもらえないぞっ!」「文字が小さすぎてナニ書いてるか全くわからないよ!」と散々の言われようでした・・・。
「じゃあ訊くケド、どうすればイイんだよっ!」ってオイラが反論すると「ソレを考えるのがキミの役目だろっ!」ってもうホント、ケンカ状態・・・(笑)
そんな中で、とりあえずナンとかカタチにしたものをHPの発注を依頼しているWEB屋さんへ見せると「コレは、ムリですよ・・・文字が小さすぎて読めないですよ」って更にダメ出し・・・(泣)
オイラの中でも今まで、10年以上にわたってHPでレコードを販売していて、「コレは絶対に必要だっ!」って譲れない部分があるワケです。

レコードのジャケット写真
アーティスト名
曲名
商品価格
商品の個別ID
カートに入れるボタン
欲しいものリストに加えるボタン
そのレコードのコメント
コンディションやレーベル等の表記
試聴ボタン

この10個にも及ぶ要素を縦型のスマホ画面で最低2~3枚のレコードをリスト形式で表示させるっていう部分は絶対に必要だと思っていたんですよね。
でも、10個の要素を見易い配置でレイアウトを考えると、アッチを入れればコッチが入らず、コッチの文字を大きくすればソッチの文字が小さくなって読めない・・・「あぁ〜どうすりゃイイんだよ・・・」ってホント、夜中の2時とか3時とかにレイアウトとか考えてたんですよね。
ま〜そういったモロモロの問題もナンとかようやくクリアするコトが出来ました。
やっぱりちゃんと考えてやるもんだなぁ〜って改めてカンジた次第であります。

今回、スマホ用にHPを考えていて思ったんですが、ナンかPCネイティブ世代っていうのと、スマホネイティブ世代っていうある年齢を境にして2つの世代が存在しているような気がしました。
オイラを含めてPC経由でインターネットに接する世代と、物心ついたときからスマホがインターネットの入り口として存在していた世代とは明らかに同じネット画面でも見え方が違っているような気がします。
オイラのようなオッサン世代は、「PCで見るのと比べてスマホ画面での見え方は、あ〜だこ〜だ」と比較して見やすい or 見難いって判断しちゃう傾向があるのですが、スマホネイティブ世代は、スマホ上で見えているモノがもう全てでソレ以外の見え方があるっていう考え事態が存在していないように感じるんですよね。
つい先日も満員電車で帰宅途中に、隣に立っていた若い会社員の男性が見ているスマホ画面が目に入ったのでナニゲにぼ〜っと眺めていたら、どうやら今人気のZOZO TOWNのサイトで服を選んでいるようでした。
で、数分間パラパラと洋服のページを見ているとナンの躊躇もなく満員電車の中で、カートに商品を入れて決済まで済ましているシーンに出くわしたんですよね。
今のシーンとしてはごく当たり前のコトだとは、思うのですがオイラのようなPC世代のオッサンとしては、ちょっと衝撃的だったんですよね。
「うわっ!満員電車の中でスマホで買い物しちゃってるよ」って・・・。
オイラは、買い物をする時は、やっぱり他のお店ではどうだとか、もっと安い値段で売っていないかとか、イロイロなお店のサイトのページを複数ひらいて比較検討してモノを買うっていうパターンが多いワケです。
なので、必然的に自宅に帰ってPCのモニターに複数のページを開いてじっくり腰を落ち着けてイロイロ考え「よしっ!コレを買おう!」って決断するのですが、まさか帰宅途中の満員電車で立った状態で揺られている中、洋服をポチッと買ってしまえるとは・・・。


「インターネットの普及の影響で消費者のモノの買い方は大きく変わった!」的なコトは以前から言われていますが、スマホの普及で更に大きく変わっているんだなぁ・・・ってリアルな現場を垣間見て思った次第であります。
もしかして、リニューアル後のnext.のスマホサイトも大化けする可能性があるかも・・・?
頼む!大化けしてくれっ!(笑)




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