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渋谷の端っコで12インチシングル専門の中古レコード店を営んでいるNext Recordsです。
当店で扱っているのは中古レコードがメインなのですが、2021年より「樽屋」というブランドのアナログレコード用レコード針・カートリッジの販売もやっています。
ココ最近のレコード人気の後押しもあってかこの樽屋のレコード針・カートリッジがホントよく売れるんですよ。
このレコード針・カートリッジの店頭販売を始めた時からお客さんからオーディオ関係のご相談をよく受けるようになったんですよね。
で、思い返してみたんだケド、レコード針・カートリッジの店頭販売をはじめる前ってご来店いただいたお客さんからそんなオーディオ絡みの相談ってあんまりされたコトがなかったんですよね。
というのもやはり、店頭ではアナログレコードだらけの純度100%のレコード店なので、ご来店にされるお客さんっていうのは、既に自宅にレコードが再生出来るオーディオを所有しているというコトが前提という状況なんですよね。
モチロン、レコードを購入して自宅に持って帰ると即、レコードが再生出来るようにオーディオはすべてセッティング済というコトは当たり前です。
しかし、店頭でレコード針・カートリッジの販売を始めるようになってからこのオーディオの選び方とかセッティングの仕方とかの相談をホントによくされるんですよね〜多い時には、1日に何度も相談されたりもします。
その多くは、最近レコードを聴き始めた、もしくはレコードで音楽を聴いてみたいというレコードビギナーさんからの相談が多いんですよね。
で、その相談される内容っていうのがやはり基本的なコトばかりで接続の仕方からやレコードの再生にナニが必要なのかという相談なんですよね。
コレも今のレコードを聴いてみたいというニーズの影響もあるんでしょうね。
「オーディオのコトはよく解らないケド、とにかくレコードで好きな音楽を聴いてみたい!」っていう気持ちが高まってくるんでしょうね。
ソコで立ちはだかってくるのがオーディオというちょっとよく解らない不可解な部分なようです。

当店は、2000年に渋谷で中古レコード店を創業したのですが当時、DJ人気という状況でアナログレコードの再生環境でもちょっと難易度の高いDJプレイ再生環境が絶対に必要というコトもありDJプレイをしたいという強い欲求を叶えるためには、必然的にナニを購入しなければイケないのかやどうセッティングしなければイケないのかっていう知識的なコトは絶対に必須だったんですよね・・・。
でもこのDJプレイっていうのは、まずレコードを再生できる基本的なオーディオ環境のさらに上の用途での使い方というコトもあり、オーディオの基本的なトコロは、すべて整えた状態でもう一段階グレードをあげてはじめてDJプレイ出来る環境をつくるというコトになります。
そう言ったイミでは、はじめに立ち上はだかるオーディオの不可解な部分をカンゼンにクリアにしなければDJプレイは出来ないワケです。
でも2000年頃ってもうアナログレコードって過去の音楽メディアで一般的にはCDで音楽を楽しむっていうのが当たり前の状態だったんですよね。
歴史を振り返ってみると1980年代中頃からCDが一般的に普及してきて90年代になると音楽を聴くのはCDというのが前提になりました。
そういった背景を鑑みるとレコード世代っていうのは、音楽産業のメインターゲットである10代半ばから20代半ばくらいの人が当時80年代の始めくらいだった世代だとすると現在、50歳代後半〜がリアルタイムでレコードを聴いていた世代というコトになりますね。

そりゃあ1980年代から現在に至るまで40年間も経っていたらレコード・オーディオ文化なんて忘れ去られてしまいますよね。
で、ココに来てアナログレコードの人気復活に至るワケです。
こういったブーム的コトを牽引する世代ってやはり20〜30代の人が多いと思うんですよね。
だけど、その世代はもうCDすら聴いていない世代で自宅にオーディオがナイ人も多いようです。
そういう環境なので「レコードで好きな音楽を聴きたい」というシンプルな要望に対してまず、オーディオのコトを知らないと再生が出来ないというのは、なかなかハードルが高いようです。
で先日、ご来店頂いたお客さんからこんなご質問がありました。
そのお客さんは、レコードで音楽を聴いてみたいと思っているんだケド、レコードの再生にはレコードプレーヤーが必要なのでどのレコードプレイヤーがイイのかネットでイロイロと調べていると、プレイヤーといえどもピンからキリまであるので悩んでいるとのコト。
「どのプレイヤーがイイのでしょうか?」というご相談でした。
まぁ〜悩みますよね〜同じレコードを再生するためのプレイヤーといえども1万円代から10万円以上するのもあるし、一体ナニがどう違うんだ・・・って思いますよね。
「高額なプレイヤーの方がやっぱり音がイイような気がするんだケド、どれくらい差があるんですか?」とも訊かれました。
このブログでもそういった内容のコトはコレまでも度々書いてきましたが、やはり個人的にはレコードプレイヤーをどの機種にするのかって訊かれればTechnics SL-1200シリーズの一択なんですよね。
だけど、レコードプレイヤーでTechnics SL-1200を選ぶとカートリッジは?アンプは?スピーカーは?パワードスピーカーにする?ならフォノアンプいるよね?等そのオーディオ的な求められる知識がイッキに高まってしまうというちょっと小難しい問題もあるんですよね。
しかもソレ等のオーディオ機器を接続してみないとどんな音質なのかっていうのは解らないという・・・。
そういった多くのレコードビギナーさんの相談を訊いていてカンジたんだけどレコードプレイヤーの良し悪しがレコードの再生音を決めていると思っているようです。
確かに大切ですよ・・・レコードプレイヤーも、だけどレコードの音質に左右する部分ってそんなに大きくはないとオイラは思っているんですよね。
レコードプレイヤー・カートリッジ・アンプ・スピーカーそのすべてが音質に影響を与えるのですが、コレ等のオーディオ機器は互いに影響し合うため、どれかひとつが優れていても全体の音質が向上するとは限らないんですよね。
ようするにバランスが大切だと思うんですよ。
じゃあナンでNextさんは、Technics SL-1200をオススメするの?って訊かれると、その理由って個人的にはTechnics SL-1200を手に入れておけばとりあえず、後でプレイヤーはSL-1200にすればよかった・・・って思わなくなるからという理由なんですよね。
各オーディオメーカーは、多種多様な機器を毎年新製品として発表するんだケド、Technics SL-1200に関しては、初期モデルのTechnics SL-1200 MK2が発売されたのって1979年なんですよね、それが少しずつバージョンを上げて現在もMK7として45年以上も販売されているロングセラーなレコードプレイヤーなんですよね。
入れ替わりの激しいオーディオ界に於いてコレは、異常なホドのロングセラーなオーディオ機器だと思います・・・しかし、そのSL-1200の原型って初期のモデルからそんなに大きな変化はナイっていうのがあるイミでSL-1200というレコードプレイヤーの完成度の高さにもなっていると思うんですよね、まぁ実際には、最新モデルのMK7は、その構造が大幅に変わっていますケドね。
とりあえず、レコードプレイヤーをSL-1200にしておけば、後になって後悔はナイ的な部分を含めて最善の選択だと思うんですよ。
だけど・・・そのレコードプレイヤーの銘器でもあるSL-1200・・・どうやって手に入れるかですよね。
最新モデルのSL-1200 MK7は、12万円とかなり高額です。
ちょっとレコードで音楽を聴いてみたいな〜って思うにはなかなか手が出ない価格ですよね。
なら中古のSL-1200ならどうかというと、MK2〜MK6まで中古市場に出回っているのですがコレも最近、ニーズが高まってきているコトもあり高騰しています。
中古のSL-1200は、そのコンディションの程度にもよりますがショップだと6万円〜からってカンジです。

つい先日、当店でカートリッジを購入していただいたお客さんから「自宅に持って帰ってSL-1200に接続したトコロ、片方のスピーカーからしか音が出ないんですケド・・・」って相談がありました。
動作の確認のためにお店にその問題のカートリッジを持ってきてもらいチェックしてみるとまったく問題なく両方のスピーカーからレコードの音が再生されます。
で、そのお客さんのオーディオ環境をきいてみると、メルカリで中古のSL-1200を購入したんだケド、レコード針がついていなかったので当店で購入したそうです。
お客さんのハナシを訊いた限りでは、はじめてのレコードプレイヤーで手持ちのミニコンポに繋げてコレまたはじめてレコードの再生を試みたとのコト。
店頭では、カートリッジはまったく問題がナイコトが確認出来ましたが、レコードプレイヤーが問題なのか手持ちのミニコンポが問題なのかってなると店頭ではその原因ってもう解らないんですよ。
訊くとその持っていたミニコンポは、家族が以前使っていたものでもう10年くらい使っていなかったそうです。
レコードプレイヤーは、ドレにしようかイロイロとネットで調べているとTechnics SL-1200をオススメしているコトが多かったので中古のMK3を55000円で購入したとのコトです。
「どうして片方のスピーカーからしか音がでないんでしょうか?」って訊かれました。
「レコード針からピックされた信号の流れがドコかで途切れているために片方のスピーカーから音がでないのでその信号を各機器でひとつひとつチェックする必要がありますね。」って説明したのですが、イマイチ理解していただけていないようでした。
レコードプレイヤーの赤と白のケーブルが断線しているのか、それともミニコンポのピンジャックが接触不良を起こしているのか、はたまたミニコンポのスピーカー・ケーブルが断線しているのか、もしかしてミニコンポ自体が壊れているのか・・・オーディオのコトをある程度知っている人であればそのチェックの方法も思いつくと思うのですがはじめてレコードを聴く人からするとかなり難易度の高いコトでしょうね。
一応、お客さんには信号の流れとそのチェックの方法を説明しましたが「試してみます」とは言っていましたがその後、どうなったのかは解りません。

BEASTIE BOYS / GET IT TOGETHER
BEASTIE BOYS / GET IT TOGETHERの試聴
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若い世代の間では、フリマアプリの普及によって中古製品の購入が容易になってのはわかりますが今回のように発売から30年とか経過しているビンテージ級のSL-1200の購入って正直レコードをはじめて聴く人にはハードルが激高な気がするんですよね。
しかも出品している人もタブン、フツーの一般の人が中古品として出品しているんでしょう・・・当然、ちゃんとメンテナンスとかしていないでしょう。
フリマアプリでの購入って動作保証とかしてくれるんでしょうかね・・・というか、そもそも届いた中古のオーディオがちゃんと動作するものなのかって確認を自分で出来るのかっていう問題もありますし。
コレね・・・シッカリと自分で動作チェック出来るのアレば掘り出し物をゲット出来ると思うのですが何十年も前のオーディオを5万円とかで買った時のダメだった時のリスクって結構大きいような気がするんだケドね。
ホント、はじめてレコードを聴くために古いオーディオを手に入れようとしている人は、ちゃんとそのリスクをよく考えて購入したほうがイイと思いますね。

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