渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

タグ:レコード

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時々、お客さんに「中古レコードの仕入れってどうやっているんですか?」的なコトを質問される時があります。
「イャ〜ソレは企業秘密なんで・・・(笑)」ってナンてコトは、全然なくって実際は中古レコード店の仕入れって「買取 & 買付」がメインになってると思います。
ま〜お店独自の仕入先っていうのもアルとは思いますが、「誰々の何々ってレコードを何枚注文お願いますっ!」って仕入先に連絡して「ハイっ!ありがとうございます!スグにお届けしますっ!」ナンていう夢のような仕入先は、存在しないワケです。
となると、一般のレコードリスナー & コレクターが、要らなくなったレコード & もう聴かなくなったレコードを処分する時をひたすら待つか、お店自らが国内や海外のレコードのある場所へ出向いて売れそうなレコードをひたすら探すって方法になるワケです。

next. recordsが開業した2000年頃は、今のようなインターネットも発達していなかったので、もうホント、とにかくひたすら飛行機に乗ってアメリカ、ヨーロッパを中心にして海外へ出向いて買い付けしまくってました。
だけど、海外にレコードを買い付けに行ったからって、必ず欲しいレコードの仕入れが出来るって言うワケでは全然なくって、到着したその日からその国のレコード店、レコードショー、フリーマーケット、スリフトショップ、個人のコレクター、個人のバイヤー、個人のバイヤー&コレクターの友達・・・などなどそういった「たくさんレコードがありそうなトコロ」をひたすら巡ってそしてソコになる大量のレコードをチェックして売れそうなレコードだけをセレクトして仕入れをやっていました。
当店の場合だと、「海外にレコードの買い付けに行くぞ」と決めたら、「何処の国へ行くか」や「何処の街へ向かうか」なんていう現地のルートやスケジュールなんかをすべて買い付け人が計画して仕入れを行うスタイルでやっていました。
考え方によっては、「あそこ行ってレコードを仕入れてこい」や「誰々の家に行ってレコードを売ってもらえ」なんて指示的なモノはなく、買い付けに出向く人間が自由に行く場所や現地でのスケジュールを自由に決めるコトができるので、楽なように思えるのですが・・・実はコレが想像を絶するくらいのプレッシャーになっていました。
買い付けに出向く場所やスケジュールを自由に自分で決めてイイケド・・・、結果はちゃんと残す・・・っていうのがトーゼン大前提だからなんですよ。

海外にレコードを買い付けに行く担当者は、売れるレコード、人気のレコード、レアなレコードを出来るダケたくさん仕入れてくるっていうのが、最大のミッションとなっているのでその目的が果たされれば「おぉっ!スゲぇっ!!よくヤッたっ!」って評価になるワケです。
まぁ〜ウチの店では厳密に、目的を達成するようなイイ買い付けが出来たからってその人の評価があがるってワケではナイのですが、逆に費用と時間をかけて海外まで出向いたにもかかわらず、たくさんのレコードを仕入れるコトが出来なかったら・・・ってコトを考えると・・・。
もう、そのコトが心配で心配で、とてつもないプレッシャーでした・・・。
一応、オイラがnext. recordsの代表者でショップオーナーでもあるので、もしオイラが買い付けに行って結果思うような買い付けが出来なかったとしても誰からも咎められるコトはナイのですが、そのショボショボの買い付けで売上がイマイチだった場合も全部、自分の責任としてブーメランとなって跳ね返って来るワケです。
海外へレコードの買い付けに頻繁に出向いていた当時は、「滞在日数 X 100枚のレコードを仕入れる」というのをおよそのノルマとして課していたのですが、もうホント正直コレがマジで苦しかった・・・(笑)
やっぱり強烈レア盤を多く見つけるコトができれば、イイのですがそういったレア盤っていうのは、ホント見つかりません、なので大量のレコードを買い付ける枚数作戦になるのですが、コレも思うように買えないワケです。
もう既にお店のストックとして複数枚のレコードがあれば、ソレ以上買うのはムダだし、売れ行きが1年に数枚程度のタイトルであれば、今買わなくてもイイし・・・、実際は1日に数万枚のレコードを見ているワケですが、結果その日は50枚しか買えませんでした・・・ってコトも何度もありました。
となるとその日のノルマが達成できず借金50枚となるワケなので翌日は「ナンとしても150枚を買い付けねばっ!」って更に追い打ちのプレッシャーが・・・。
で、買い付けるレコードの内容はともかく枚数のノルマだけでも達成させたいが為に、イマイチ売れないレコードをムリして仕入れたりナンてコトにもなったりして・・・(笑)
今なら「かっこ笑い(笑)」なんてノン気に書いてられますが、買い付け中の現地では、「何処にイケばレコードがあるのか?」ってコトを考えるとホント夜も眠れない有様でしたからね。
開業当時は、ウチのスタッフでもあり共同経営者のNが海外への買い付け担当していましたが、買い付けに出かける時はいつもシレ〜っと「ほな、行ってくるわ〜」って買い付けに出向いていましたが、買い付け中は、全然レコードが買えないっていう悪夢を何度も見ていた・・・って言ってたのでやっぱりメンタル的には相当なプレッシャーになっていたようです。

今だとレコード屋の買い付け記事まとめナンてのもありますね〜。

ウチの店は、渡航費や滞在費、仕入れ費用ナンかの関係でもうずいぶんと海外へレコード買い付けに行っていませんが、まだまだ多くのレコード屋さんが海外へレコードを仕入れに行っている様ですね。
記事の中には、知っているレコード屋も出てきたりと、「へぇ〜まだあのお店あったんだ・・・」ってちょっと懐かしい感が・・・(笑)
しかし・・・ホント、レコード屋は買い付けに行くと酒と飯のハナシが中心になっているような気がするなぁ。

FELIX / TIGER STRIPES
FELIX / TIGER STRIPESの試聴
next recordsのサイトでFELIXのレコードを探してみる

渋谷で中古レコード屋として開業していた2000年当時も、お客さんからレコードの買取は、一応行っていましたが、コチラの方はもう全然思うようなレコードをゲット出来ていませんでした。
やっぱり、当店が欲しいと思うレアなレコードが全くと言っていいホド、入らなかったんですよね。
大半が数年前に新譜のレコード店に並んでいたタイトルばかりで・・・やっぱり、あの時はDJブームもあったのでそうなっちゃいますよね。

 
渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店next. recordsでは12インチシングルのレコードを買い取りをやっています!
ゼヒ、お気軽にお問い合わせください!
毎週、金曜日に新入荷のアナログレコードをサイトにUPしています。


このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、渋谷の中古レコード屋next recordsが、運営しています。


hardrive_justbelieve

お客さんからのお問い合わせで
「そちらで売っている●●って曲ですが、コレはLP(アルバム)と同じバージョンですか?」
って質問が時々あります。
このお問い合わせあると、「あぁぁ・・・キタ・・・この質問・・・。」ってオイラはいつもちょっとフクザツな気持ちになるんですよね。

コレは、購入を検討しているお客さんが、既にその曲を収録されているアルバムを所有しているんだけど、12インチシングルだと「ソングタイムが長くなっているEXTENDED VERSIONかもしれない」とか「INSTやDUB、REMIXナンかが収録されているかもしれない」って思われているようなんです。
で、もしLPとは違うバージョンだったら購入したいんだけど、同じバージョンだったらもう既にその曲が収録されているアルバムを持っているのでいらないな・・・って判断になるのが、大体いつものパターンなんですよネ。
ま〜レコードに対して「ナニを求めるのか?」って言うのは人それぞれなので、ソレをどうこう言うつもりはありませんケド、LPに収録されているバージョンと全く同じ12インチシングルは、曲自体はその通り同じバージョンなのですが、実際に聴いてみると音の鳴り方とかは、全く別物ですよ!というコトを声を大にしてイイたいのですっ!
つまり、「この曲の12インチシングルは、アルバムに収録されているバージョンと同じですか?」って訊かれたら「ハイ、バージョン自体は同じです。」となるのですが、「だけど、レコードとして聴き比べると全然聴こえ方が違いますよ」ってソコまでキチンとお伝えしたいんですよね。
確かに、12インチシングルならではの良さって、LPに収録されているバージョンより曲が長かったり、REMIXが収録されていたりというメリットがありますが、LPに収録されている曲とバージョンは同じでもソレが12インチシングルにカットされているコトで得られるメリットがあるというのを解って欲しいんですよね。

ん〜コレ、文字で伝えると同じ曲なのにナンでLPに入っている時と、12インチシングルの時で音が変わるのか・・・っていうのはちょっと解りにくいですが、アナログレコードの構造上、同じ曲でも12インチシングルはLPでは、実現が困難な表現の音作りが出来るのです。
コレを説明しだすと、少々理屈っぽくなるでちょっとメンドーのですが、基本的にレコードの片面に収録されている曲が多くなるほど、音質が低下するんです。
また、レコード盤に収録されている曲の位置、つまりレコード盤の1曲目に収録されているか、センターレーベルの近くに収録されているかでも音質に影響します。
シンプルに説明すると、レコード盤はその構造上、センターレーベルに近づくほど音が歪みやすいというコトなんです。
また、レコード盤の回転数も音質に影響します。
コレもカンタンに書くと33RPMよりも45RPMの方が、音質的に優位になります。
ナンでそうなるのか・・・っていう理由は、レコードが丸い円周上に刻まれた音溝をレコード針がトレースすることで音を再生しているという当たり前のコトですが、そうなってしまうのです。
レコードが1回転する時間はレコード盤の外側も内側も同じ時間ですが、移動する距離というのは、レコードは丸いので外側の方が当然、移動距離が長いのが解ります。
移動距離が長いと音として記録する音溝が広くなりゆとりが出来るので音質を最良な状態で記録することが出来るというワケです。
逆にレコードの内側になればなるほど、レコード盤1回転の移動距離が短くなるのでその短い音溝に多くの音の情報を詰め込まなくてはイケなくなので音質が低下するというコトなんです。
再生の回転数も回転が早くなればなるほど、移動の距離が長くなので音質面を考慮した音溝を刻むコトが出来るというコトです。

以前、こういった記事を書いたコトを思い出しました。
「12インチシングルとアルバムとで聴く曲は、別モノだと思う。」


タブン、お問い合わせを頂いたお客さんは、好きな曲があってソレが12インチシングルでバージョンが違うのなら所有したいっていう気持ちがあったんだと思うんですよ。
でも、同じバージョンなら既にアルバムを持ってるから同じモノは2つもいらないなぁ・・・って思っているのだと思います。
だけど、曲自体は同じだけど、音質が全然違うっていうのがキチンと伝わって解ってもらえたら、タブン判断は変わってくるんじゃないかな・・・って思うんですよね。
まぁ〜でも先に書いたように「レコードにナニを求めるのか・・・」って言うのは、人それぞれナンでナンとも言えないのですが、12インチシングル屋としては、ゼヒ一度、聴き比べをして欲しいって思います。
好きな曲とかその曲に対する想い入れがアレばアルほど、良い音質で聴きたいっていう欲求もあると思うので個人的には、「同じ曲でもゼヒ、12インチシングルで聴いてみてくださいっ!」って思うんですケドね・・・。

HARDRIVE / JUST BELIEVE
HARDRIVE / JUST BELIEVEの試聴
next recordsのサイトでHARDRIVEのレコードを探してみる

上で書いたようなLPと12インチシングルの比較のハナシは、店頭に来ていただいたお客さんとは時々するコトがあるのですが「じゃあ、レコードで一番音質の良いのは、ナンですか?」って訊かれると・・・。
「レコードのサイズは、12インチサイズで、回転数は45回転で、出来るだけ片面に曲数が少ない盤が音質面で『理論上は』一番優位な状態で作るコトが出来るんですよね〜」って説明しているのですが、コレはあくまで『理論上は』ってカギ括弧付きなんですよね。
実際は、カッティングエンジニアの力量が大きく影響しているので、実際に聴いてみないと解らないっていうのが実情なんですけどね。
ま〜でも概ね、大抵の曲はアルバムに収録されている曲よりも12インチシングルに収録されている方が音質面では優れているとオイラの経験上は言えますケドね。


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いつもこの「渋谷レコード店日記」チェックしていただきありがとうございます。
もう既に知っている人もいるとは思いますが、この「渋谷レコード店日記」が使っているブログサービス「Yahoo!ブログ」が今年の12月でサービス終了となるコトが決まっています。
正式にYahoo!ブログからは、「もうサービス終了するので他のブログサービスへ引っ越ししてくれ」って案内がきています。
まさか、オイラ個人が「もうブログを書くの辞めよう・・・」って諦める前に天下のYahoo!様が「ブログサービス辞めますっ!」って先に終了すると思わなかったですよ・・・ホント。
ナンで、Yahoo!ブログを終了するのかって思うのですが、ま〜早いハナシが採算が取れなかったのかな・・・みたいなカンジですね。
一応、「渋谷レコード店日記」に書き込まれた記事は他のブログサービスに引っ越しするコトは可能なようにキチンとサポートはしてもらえるような体制になっているようで助かりました。
12月には、確実にYahoo!ブログはなくなっちゃうのでドコか他のブログに引越しなきゃいけないのですが・・・イマイチ、モチベーションがあがりません・・・。
他のブログへの移行ツールというのをYahoo!ブログから提供されているのですが、「ホントにイッパツでデータを丸ごと移行できるのか・・・?」って不安があるからなんですよ。

この渋谷レコード店日記以外にも以前、利用していた無料ブログがあってソコもサービス終了の憂き目にあったコトがあります。
その時も今回と同様、他のブログサービスに移行できるような状態になっていたのですが、あまりのデータの多さで上手く移行できなかったというトラブルに遭遇したんですよね。
一応自分で解決できる方法や対策を試しては見たのですが、それでも移行できず、結局そのブログサービス終了ともに作ったすべての記事が消滅となってしまいました・・・。
ま〜相当なページ数だったのでかなり重かったのは事実ですが、そういったトラブルを経験済なので今回の移転も「ホントにチャンと移行できるのか・・・」ってかな〜り心配しているんですよね。
6月からYahoo!ブログでは他のブログサービスへ引っ越し可能な移行ツールの提供が始まっているのですが、上で書いたような不安感も悶々とした気持ちもあってなかなか他のブログへ引っ越し出来ないでいる状態です。

このブログは、2005年から週イチのペースで記事を書くスタイルで始めました。
渋谷レコード店日記は、もう今年で14年目になるワケです。
14年・・・スゲ〜長い間、ブログ書き続けていたんだ・・・ってちょっとビビりました(笑)
1年は、だいたい52週なので14年間で、約700本の記事がココに納められているワケですが、ヤッパリ14年間もブログの記事を書き続けているとそれなりの思い入れもあったりするのも事実です。
また、レコード好きにな人にもそれなりに役に立っている記事もあったりするようで、時々「ブログを読んでレコードで解らなかったコトが解りましたっ!」ナンてコメントを頂いたりもしました。
また、10年以上前のブログの記事を現在読んでみるとアナログレコードの当時の状況とか結構解ったりとそれなりの価値が見いだされたりもする部分もあるような・・・手前ミソですが。

この渋谷レコード店日記を書き始めた当時の2005年っていう時期は、空前のブログブームでした。
今でこそ、TwitterやFacebook、インスタなどSNSといわれる様々な他者とのコミュニケーションツールがたくさんありますが、個人がインターネット使ってナンかしら情報を発信できるブログは、当時としては画期的なツールでもありました。
next. recordsとしては2003年頃からWEBサイトを立ち上げて通販を行っていたのですが、当時は、店頭で接客していてお客さんとハナシをするたびに「お客さんってレコードのコト、結構知らないんだな・・・」って思ってたんですよね。
じゃあ、レコードについて語るブログを作ろう・・・っていう動機でこの「渋谷レコード店日記」を始めたんですよね。
ぶっちゃければSEO的にも「渋谷 レコード店」ってYahoo!検索やGoogle検索した時に「あわよくばnext. recordsが検索結果の上の方に表示されればラッキー!」っていうちょっと邪な思いもあったのは事実ですが・・・(笑)
今だと「渋谷 レコード店」ってググったらnext. recordsより先にこの「渋谷レコード店日記」の方が全然、上位表示しちゃってますケドね。
ブログを始めた2005年頃は、今でもあるアメーバブログやライブドアブログなど多くのブログサービスが存在している中、Yahoo!でブログを始めたっていうのも「Yahoo!で検索した時に自社サービスのブログの方が他社のブログより検索結果で優位になるんじゃないか・・・」っというコレまた邪で勝手な想像からYahoo!ブログで「渋谷レコード店日記」を始めたワケです。
しか〜し、Yahoo!ブログは2019年12月にブログサービスを辞めちゃうって・・・ま〜無料でブログを利用させてもらっているので、運営側が「辞めるっ!」っていうとソレを拒むコトができないっていうのも無料サービス故なのですが・・・。

もう、いつまでもこのYahoo!ブログに居座るコト自体が出来ないので、早々に他のブログ・サービスに引っ越しは必須なワケですが、ホントにちゃんと引っ越しできるのかぁ・・・?
最悪の場合、データがグチャグチャになっちゃったら700本の多くの記事を修正できないぞ・・・。
そうなったとしても無料サービスでの利用なので文句も言えないし・・・あ〜モチベーションがあがらない・・・。


このブログを読んでいただいた人からも「このブログも貴重な資料ですからバックアップしておかないといけませんよ」というコメントを頂いてたりしたので、引っ越ししてもナンとか今まで通り引き続き「渋谷レコード店日記」に記事を書き続けていたいって思ってはいるのですケドね。
ま〜でも、もしかしてコレを機会に「渋谷レコード店日記終了っ!」っていうのもアリかなぁ。


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フダン、ノホホ~ンとしてマッタリとお店をやってそうなイメージの中古レコード屋ですが、結構やらなきゃイケないコトも多かったりします。
特にレコードがたくさん入荷した時は、バタバタします。
今回は、レコードが入荷したある日のコトを書いたエントリーです。

取りあえず前日に成田での通関を終えたレコード達が軽トラ便で渋谷のネクストレコードへ運び込まれます。
引っ越し前の店なら軽トラを店に横付け出来たのですけど今の店は、公道の階段の途中に店がありしかも駐車出来ない様にかなり手前にクルマ止めがあって店からちょっと離れた場所に軽トラを止めて、そこから店までは、手運びしなきゃイケないんですよね。
ガッツのある宅配業者さんなら近くまで台車にレコード箱を積んで持ってきて店の中までセッセと運んでくれるんですけど今回、配達してくれたのは70歳くらいのおじいちゃんでした。
さすがに
「ココに箱を積んでください。」
って言えず総重量300kg分のレコードをオイラが1人で軽トラから店の中へ運ぶハメになりました。
ヤッパリ相当キツいですよ。1人ピストン輸送でたくさんのレコードを運ぶのは・・・
オイラは、常習性のギックリ腰もちの為、ホントビビりながら何とか店まで運び終えました。

もうレコードを運んだだけなのに汗ダクダク&バテバテ・・・orz
あんまり重いものをいくつも運ぶと握力がなくなってくるんですよね。
オイラの場合、手が震えてしばらく字もかけないくらいです。
まぁ~別にそんなことぐらいど~でもいいですけどね。

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ヘトヘトになりながら運んだレコード達(だけど嬉しい)


その後、お楽しみのレコード箱開封の儀式。
今まで何百回となく入荷したレコードの箱を開封してきたけど、今でもコレは心躍る楽しい作業です。
送られた箱のレコードは、中古レコードの場合、スグには店頭に出せる状態でないんですよ。
全部のレコード箱を開封して各ジャンルに仕訳作業をします。
仕訳って行ってもウチの店の場合、HIPHOP R&B DISCO の3つしかありませんけどね。

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ハイハイ~ジャンルワケ~ジャンルワケ~

とりあえず一枚一枚手にとって各ジャンルに仕分けをしながらレコードの向きを揃えていきます。
そこで、同時進行しながら不要なビニールやら複数枚あるタイトルはある程度ひとまとめにしたりしていきます。

この作業をしながら入荷したレコードを聴いたりするのがまた、楽しいんですよ。
時には、なんだコレ?みたいなレコードを聴いたり、好きな曲を聴いたり、久しぶりに入荷したタイトルを聴いたりとね。

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ちょっとテンションをアゲるためにPWLでも・・・超ヨゴレだけどw

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おぉ~MICHAEL君。ステキ!

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久しぶりに入荷の MICHAEL JACKSON / SMOOTH CRIMINAL やっぱカッコイイわ!

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YELLOWみたいなNEW WAVEも好き・・・

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なぜかミニーちゃんのレコードが・・・。かわいいのでパチリw

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U2 / WITH OR WITHOUT YOU 良い曲だわ

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お天気がいいので、SUNSHINE REGGAEでも聴いてみた・・・

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SYLVIA STRIPLIN も BAD BOYに時には移籍することもある

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酒呑め~サカモト~! JAPANESE GENTLEMEN STAND UP! PLEASE!

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箱の中にはパッツンパッツンに詰まったレコード達。

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グラァ~イ、グラァ~イ、グラァ~イ♪

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何処かのレコード屋のショップバック ちょっとかわいい?

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別バージョンも有り。だけどコレを持って歩くのは恥ずかしいような気がする。

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がんばれ!ニッポン! next recordsは、日本チームを応援しています(非公認)

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疲れてきたのでクールダウン・・・

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黒人に着物という変わったジャケットですが・・・

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盤の形はもっと変わっていますw センスいいね~w

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仕分け作業進行中~


しかし、箱ひとつ仕分けしただけで手が真っ黒です。

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解りにくいですけど・・・

日本で売られている中古レコードは、中古と言えどもやはりキレイなんですがアメリカでは、中古レコードはかなりゾンザイな扱いをされているのでホコリだらけだったり、ジャケットがカビていたりと結構汚れているんですよ。
まぁ、向こうは家の中では基本的に土足ですからね。
床にレコードを置いてたりするとスグにホコリだらけになりますよ。
地下室とかにレコードを置いたりしてるとやはりカビるしね。
お楽しみで聴いている入荷したてのレコードもホコリや指紋の痕でプチプチ、ザリザリ鳴ってますw

そんなレコードを聴きながらヨイショヨイショとレコードの仕分けを行います。
コレ、単純な作業すぎてたまに間違えるんですよ。ダンクラなのにR&Bにしちゃったりとか。しかも一枚間違えるとしばらく数枚は、そのままの勢いで間違えたままイっちゃったりして、途中で
アレ?ココR&Bを纏めていたはずなのにダンクラになってるぞと気付いて見直しなりなんかしたりします。
単純にオイラがボケてトンチンカンなコトしているだけなんですけどね。

また、レコードも全て同じ方向に向きを揃えます。
ピクチャージャケットが付いているなら正面を向くようにして、ジェネリックな穴あきジャケットなら右側に出し入れ口が来るようにってカンジです。

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左側のレコードがHIPHOP,R&Bのレコード達。 高くなってきましたw

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そろそろ限界かも? 倒壊しそうなので別箱に移動w

コレまた単純な作業なんですけどね。
コレをやることによってどんなタイトルが入荷したのか頼りないけどアタマのデータベースに記録出来るワケです (´・ω・`)

だけど、今回は枚数も多かったので仕分けに結構時間がかかりました。
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ぐちゃぐちゃの様に見えるけど一応ジャンルワケ完了・・・


初日のトコロは、コレで一段落おきますがこの後は、仕入れたレコード屋で貼られたプライスシールやらよくわからないシールやらを全部剥がす作業になります。
コレがまた、地味ながら結構タイヘンなんですよ。
特に、レーベルやジャケットを傷めないよう気をつけて細心の注意をはらいます。
ココではシール剥がしスプレーとスクレーパーが大活躍するワケです。
だけど、千枚以上このシールを剥がすのは、結構ツライです・・・。
シールの粘着で手もベトベトになるし。

チマチマとシールを剥がしている間もレコードを聴きながら盤のチェックをします。
一応、仕入れる際には全てのレコードのチェックをしているのですけどね。
パッと見でわからないワープとかクラックやヒートダメージなんかがないか明るい場所で再確認するわけです。
大量にレコードを仕入れるのでやはり数枚は、そういった不良盤もあったりします。

しかし、最近は、見た目はキレイでも目に見えないようなマイクロダストがあるせいでチリチリと耳障りなノイズがでる盤が多いんですよ。
クリーナーでキレイにクリーニングしても全然、堪えないんですよ。
結局、実際にターンテーブルに盤を載せて何回かプレイするとレコード針によってマイクロダストが掻き出されてノイズはなくなるんですけどね。
枚数が多いとこれも結構時間がかかります。
こんなコトを書いていると新譜のレコードとかメンドウなコトしなくていいですよね。
入荷したレコードを箱からだしてラベラーでプライスシールをガチャコンガチャコンと貼るだけでお店に出せますもん。


って感じでレコードが入荷した日はこんな風に一日が過ぎていくのだけど、この後、更に第2便、第3便と日をあけて立て続けに到着するのでしばらくは当分レコードの整理に追われます。
この作業と平行して、商品化→データ入力もしていかなきゃいけないので結構しばらくは忙しいっスよ。





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レコードを買っている人ならわかるコトバなんですが、実際自分の経験からだと
ジャケットの良さでレコードを買ったコトは、過去に何回もあるのですが、
2007年の今現在でもあるんですかね?

「ジャケット買い」(略してジャケ買い)って

まぁ、next recordsでは12インチシングルしか扱ってないのでアルバムで言うところのジャケ買いとはちょっとニュアンスが変わってくるとは思います。
プロモ盤ではピクチャースリーブが付いてなかったり、正規盤でも穴あきジャケットだったりしますからね。12インチシングルにはもしかして当てはまらない所もあるかもしれません。

基本的に「ジャケ買い」って曲の内容は、わからない、知らない、聴いてない だけどジャケットがカッコイイ、カワイイ、センスがイイから
「タブン曲もイイからだろう・・・」
と憶測でそのレコードを買うと言う、アル意味、自分の勘を信じて買う行為だと思います。
だけど、家に帰ってジャケ買いしたレコードを初めて聴いて内容が、ダメダメだったら当たり前だけどガックリくると思うのです。
何十枚も買って1枚位は、アタリのレコードがあることもあると思いますがそう言うのって超レアケースだと思うのです。
自分の耳でちゃんと聴いて良し悪しを判断して買うに越したことないと思うのですが。

なんでこんなジャケ買いというバクチなレコードの買い方が出てきたのか想像してみました。
今では新譜のレコード屋でも中古レコード屋でもかなりのショップで購入前に試聴させてくれますが、こういう試聴させてくれるシステムが広がったのは15年前くらいからだと思うのです。
それまでは試聴なしでみんなレコードを買ってたワケです。
音楽雑誌のレビューを読んだり、ラジオのエアプレイをチェックしたり、
DJがプレイした曲を教えてもらったりしてその曲の存在を知るように結構な努力をしていたワケでした。
レコードショップに行っても大規模店 / 個人店に関わらず試聴用のレコードなんて無かったし試聴用のターンテーブルもなかったです。
購入するお客さんは、あらかじめ欲しいレコードの情報をアタマにインプットして買うかレコード屋のレコメンドを読んで曲の良し悪しを判断するしか出来なかったんです。
その中でもレコードから発せられる数少ない情報源としてジャケットの良さから収録されている曲のクォリティーを判断する方法が出てきたんだと思います。
冷静に考えればかなりムチャな判断基準なのですが
「もしかしたらスゴくイイ曲かもしれない・・・」
というロマンに賭けるんでしょう。
また、お客さんは良い曲の情報をそれ程まで欲していたのかも知れません。

結局、試聴というシステムが一般的になった事とジャケットなんか必要としないダウンロード販売が広く利用されることから今だとお客さんは、ジャケットの良し悪しだけでレコードやCDを買うというコトはないとオイラは思うんですけどね。

ジャケットの良さというの認めているのだけど「ジャケットが良いからその曲を買う」っていうのは今だとちょっと考えられないんですよ。個人的にはね・・・

「ジャケット買い」って将来的にも存在していると思いますか?
曲を買う時にそういったロマンというか夢もあった方が楽しいとは思ってますよ。


今回紹介するのは、
UNDERGROUND SOLUTION / LUV DANCIN'


今回「ジャケット買い」の事について書いたのは、たまたまWEBのコンサルティング会社から
勧誘の電話がかかってきたのがキッカケでした。

営業担当者「貴サイトにあるジャケット写真を今より大きくしたら、もっと商品が売れますよ」

オイラ「え~そうなんですか?」

営業担当者「なんせジャケット買いという言葉もあるくらいですからね。」

オイラ「・・・・・(コイツ解っていってるのか?)」

といった話しから「ジャケット買い」の事を考えてみました。
アーティストもタイトルも解って、試聴も出来る状態でジャケットが良いから買うというのは判断基準からしたら全く無いとは思いませんが、かなり低いと思うんですよ。

また、12インチシングルなんて前記したように穴あきジャケットも多い中で、更にLPと違って1-2曲しか収録されていないストイックなモノだと思うんです。
ピクチャージャケットは、「有った方が良いけど無くても問題ない」程度でしか無いような気がします。
でもこれって必ずしも購入の判断基準にはなり得にくいと思います。
やはり、曲の良さ有ってが判断の基準になっているハズと思います。

UNDERGROUND SOLUTION / LUV DANCIN'のようなHOUSE MUSICなんて全くジャケ買いなんてあり得ないレコードです。 
でも曲は良いですよ。
このレコードがリリースされた1990年頃はリリース元のStrictly Rhythm は飛ぶ鳥を落とす勢いで毎週3-5枚の12インチシングルを大量リリースしていました。
当時、オイラが通ってたレコードショップでもStrictly Rhythm のコーナーがあってそこに100タイトル以上どっちゃりと同じレーベルデザインの盤が入っていました。
あまりにも全部同じなので間違えて2-3枚とか買ってしまったことも有ります。

かといって全部が全部良い曲ではなくてやはり「ナンジャコレ??」的なレコードも多々ありました。
当時はやはり試聴させてもらえなくてDJ系の雑誌読んだり、DJ MIXを聴いて曲を調べたりして購入していましたね。




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