渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

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日々、店頭に立って接客をしているとイロイロなお客さんとハナシをする機会があります。
やっぱりちょっしたトレンドなのか、明らかに「最近、レコードで音楽を聴き始めましたっ!」的なお客さんも結構な頻度でお店に来ていただけるようになりました。
年齢的に「レコード世代」と「そうでない世代」っていうのは、見た目で分かるので、明らかに「そうでない世代」の人が中古レコード店に訪れてレコードをディグるっていうのは、ナンらかのキッカケがあってレコードで音楽を聴くようになったんだと思います。

レコード店主としては、全然アナログレコード世代でない人がナニがキッカケでレコードで音楽を聴くようになったのか・・・?っていう部分って結構、気になるんですよね。
個人的にはガッツリとレコード世代のニンゲンなので、生まれた時から家で好きな音楽を聴く=レコードで聴くというのが当たり前になっているので、レコードで音楽を聴くという行為自体は、全然フツーなコトになっているので、ナンていうか特別感的な気持ちは、ナイのですが、「そうでない世代」の人達は、すでに身近にCDやネットなどで音楽を聴ける環境があるにも関わらず、アナログレコードで音楽を聴いてみたいってなったのか・・・っていう部分にスゴく興味があるワケですよ。

レコード世代からすれば、当たり前過ぎて気が付きにくいというか、すでに忘れてしまったみたいなアナログレコードの良さみたいなモノがやっぱりあって、全然レコード世代でない人が、「うわぁ〜レコードってイイなぁ〜」って思う部分はナンなんだろ・・・って思っちゃうんですよね。

よく「アナログレコードは音がイイ」ってコトをレコードの良さの要因のひとつとして取り上げられるコトがあると思いますが、「そうでない世代」の人がレコードに興味を持つキッカケはソコではないんじゃないかなぁってオイラは思ってるんですよね。
このレコードの音の良さっていうのは、やっぱりある程度の音響設備が整った環境が揃わないと解らないって思うので、「そうでない世代」の人がソコに気づくのは、ちょっとハードルが高いんじゃないかな。
しかもホボ、無料で音楽が聴ける環境が揃っているにも関わらず、自腹で対価を払ってまでレコードを購入して聴きたいっ!って思うほどのモチベーションが発動しているっていうコトに関しても気になります。
更に、レコードを聴くためだけにオーディオを揃えなきゃイケないっていうコトも・・・。
レコードを自宅で聴いて楽しむという目的を達成するために、相当の費用と手間と知識が必要となる・・・にも関わらず、興味が高まってソコに踏み入れちゃう・・・って相当のコトだと思うのです。

先日、next recordsに来て頂いた20代後半のお客さんのハナシでは、
「自分の周りでは、レコードを買ってる人は他にイナいですよ」
って言ってましたが、
「じゃあ、ナンで彼はレコードで音楽を聴くようになったの?」って訊くと、
「ナンかスゴいスペシャルなカンジがしたんですよね〜」って、オッサンにはちょっと「ン?」というスゲー感覚的な返事をしていただきました(笑)
ま〜でもナンとなく自分が若かった頃を思い出してみると共感できるような気がします。
ハナシをしたお客さんのキッカケは、レコードっていうのでも音楽が聴けるというコトをYouTubeの動画をみて知ったそうです。
レコードの存在をYouTubeで知るっていうのも今どきなカンジですが、好きな曲をレコードで聴いたらどんなカンジなんだろうっていうコトがスゴく気になった・・・って言ってましたね。
もう全くどうやってらレコードを聴くコトができるのかっていうコトも全く解らない状態から始まったって言ってました。

タブン、2019年の今だと年齢的に35〜40歳くらいの世代でもレコードで全く音楽を聴いたことがナイっていう世代になるんでしょうね。
そりゃ〜20代だと全く解らないのは、当たり前でしょう。
初めて訪れた渋谷の大手レコード店で見た、はじめてのレコードは「衝撃的でしたっ!」てアツく語ってくれました。
実際にはじめて手に取った時のレコードジャケットの大きさやその圧倒的な存在感が、インパクトありすぎて
「レコードプレーヤーを持っていないのに、レコードを買っちゃいました!(笑)」って言ってました。
で、初レコードを家に持って返って中を見ると、レコード盤とライナーノートを見て、更に興味をそそられたそうです。

はじめて買ったレコードは日本盤のアルバムだったそうですが、すでにデジタル音源で持っている曲だったハズなのに、ライナーノートを読むとその曲がリリースされた当時のアーティストのコトや曲の背景などが書かれていて、自分が知らなかったその音楽のバックグラウンドを知るコトによって、更にハマったそうです。
トーゼン、レコードジャケットは部屋にディスプレイしたって言ってました。

レコードプレーヤーがナイ状態にも関わらず、その後10数枚のレコードを購入したって言ってましたよ。
当時は、スマホでそのアルバムを流しながらレコードのライナーノートを読みふけって悦に入っていたそうです。
やっぱり、レコードが増えてくると、レコードで聴きたくなるという欲求を抑えることはできず、スグにコンパクトでスピーカー内臓のレコードプレーヤーを購入したそうです。
オイラは、そんなオールインワンなプレーヤーでレコード聴いてもなぁ〜って思うのですが、彼曰く、「全然イイ音がしたっ!もう感動でしたっ!」って。

BRAZILIAN LOVE AFFAIR / NATUREZA HUMANA
BRAZILIAN LOVE AFFAIR / NATUREZA HUMANAの試聴
next recordsのサイトでBRAZILIAN LOVE AFFAIRのレコードを探してみる

もうソコからは、ズブズブとレコード沼にハマったそうです。
で、next. recordsを訪れたキッカケっていうのは、好きな曲のレコードをググって探している最中に、nextのサイトに他のレコード屋とは違うジャケットのレコードが表示されているのを知って「ナンだコレは?」ってなったそうです。
そう、他のレコード屋ではアルバムが売っていたのですが、12インチシングル専門店である当店ではその曲の12インチシングルが表示されていたのです。
やっぱり12インチシングルのコトも全然解らなかったそうです。
next.のサイトに表示されている曲名の後ろに記載されている 曲名(3VER) のVERの意味が解らないって言ってました(笑)
都内に住んでいるにもかかわらず、小さなレコード店は敷居が高くカンジたのか、next.の通販でその12インチシングルを手に入れて、初の12インチシングルを聴いてみると
「メチャ、音が良くってマジでビビりましたよ!」って。
で、手に入れたレコードのジャケット裏を見て、EXTENDED VERSION、RADIO VERSION、DUB VERSIONって表記を見て3VERの意味がわかったそうです。
特に12インチシングルならではの「EXTENDED VERSIONは、かなりヤバかったっ!」そうです。
コンパクトなプレーヤーでもアルバムと12インチシングルの音の鳴りの違いは明らかに解るみたいですね、ちょっと侮っていました。
今後は、オーディオのグレードアップをしたいって言ってましたが、そうなると更にレコードにも拍車がかかりそう(笑)



渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店next. recordsでは12インチシングルのレコードを買い取りをやっています!
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毎週、金曜日に新入荷のアナログレコードをサイトにUPしています。


このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、渋谷の中古レコード屋next recordsが、運営しています。

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あけましておめでとうございます。
年も明けて気分も新たにして「ヤルぞ~!!」って思っても「一体ナニをやるの?」ってカンジなのですが。
(昨年末のエントリーと同じくユルユルな感じ・・・)
取りあえず昨年は大きなトラブルもなく無事過ごせたのでOKなカンジのネクストレコードです。
いつの間にかnext recordsもお店を始めて今年で10年になりました。
「レコード屋をやってやるぜっ!」って気合いを入れて始めた10年前の当時からするとものスゴい状況の変化だなぁなんて我ながら思ったりします。
渋谷というクラブ系サウンドのアナログレコード最前線にいてホント、激しい変化の移り変わりを身を持ってカンジたりしています。一年、一年を見ているとそんなに大きな変化は、分かり難いですけどね。やっぱり10年はさすがにスゴい変化です。

「アナログレコードってこれからどうなるんですか?」
って、来店してくれたお客さんにたま~に訊かれるコトがあるんですけど
一年くらい先のコトなら去年と今年は、状況はそんなに変わらないんじゃないかなぁなんて漠然と思ったりするんですけど5年先は、全く想像もつかないですね。オイラには。
能書き言ってるのも中古レコードだけのハナシですけどね。新譜のコトは、昨年末に久しぶりに入った新譜レコード店の様子からするとお店自体がアナログレコードの販売にチカラが入ってなさそうな印象なんで、新譜好きには厳しいかなぁ?なんてカンジます。
まぁ新譜の盤自体のプレスも多くないし、リリースすらされていない曲も少なくないし。
だけど昨年末のこのブログのエントリーにも書いたのですが古い曲でも魅力的な曲はまだまだたくさんあるハズなんでそういった意味では、「もう聴くレコードがない!」なんてコトには絶対にならないハズだと思いますよ。
最終的には、聴く人の方がどこまでレコードに対して気持ちを持てるかってコトなんじゃないのかなと思います。

渋谷では、昨年中もいくつかのレコード屋がお店を閉店したみたいです。
全部のレコ屋の動向を知っている訳じゃないんで具体的なコトは判らないですけどね。
だけどリアルな店を閉店したレコード屋もやはり、オンラインショップだけで運営しているのでそこにはまだ可能性があるんでしょうね。タブン。
「昨年の一年間の間でウチのネクストレコードで初めて通販して頂いたお客さんは何人いるのかな?」なんて気になったのでちょっと調べてみたんですよね。
それが、ナニゲにというか意外というか思っていたよりかなり多かったので、お客さん的には、やっぱりレコードを買うのは通販に移行しているんだなぁなんて思いました。
初めてレコードを買って頂いたお客さんの人数っていうのが、next.のような小さなショップにしてみればホントに多かったんですよね。
(このブログ、同業者の人にも読まれているみたいなんで具体的な人数を挙げるのは気がひけるんですけどね。)
さっき書いたように10年お店をやっていてもまだ新規でレコードを買って頂いているお客さんが相当数いらっしゃるっていうのは色んな意味でヤリガイがあります。
しかも、ウチのお店の場合は広告費とか宣伝費とかのコストは、ゼロですからね。
実際、渋谷の街頭で「アナログレコード売ってま~す!」って、声張り上げてフライヤー配ってもお客さんがお店に来てくれるなんて全く思えないしね。
ナニかのキッカケでネクストレコードのサイトを初めて知ってくれてレコードを購入して頂けるなんてホントに嬉しい限りです。


時代の流行りでは、音楽を聴くのはデジタルなオーディオプレーヤーだったりするけどまだまだ、アナログレコードで好きな曲を聴くっていうコトに魅力を感じている人がたくさんいるんだなぁなんて思います。
やっぱこういうのって自宅で楽しむ趣味なんで、なかなか目に見えるようなオモテに見えにくいところがありますけどね。
まぁ~マイナーな趣味なのかもしれませんがレコードのトリコになっているヒトってそんなに少なくはないんじゃないかなぁなんて密かにカンジていたりしています。

これからもレコードが好きな人のハートの琴線に触れるようなレコードをたくさん紹介出来るようにしたいなぁと思います。
今年もネクストレコードをヨロシクお願いいたします。






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