takanaka_chillmeout_ger
お店に来ていただいたお客さんから
「ナニがキッカケでレコード屋をはじめたんですか?」って訊かれました。
こう訊かれたら「いや〜レコード、めっちゃ好きなんで好きなレコードに関われるシゴトがしたいな〜って単純に思ったんですよね〜」っていうコトになるのですが、よくよく考えてみるとレコード屋を始めるキッカケ的なモノってその時のタイミング的な部分が結構大きく関係していたんじゃないかなって今になって振り返ってみれば思ったりします。
オイラがレコードの販売に関わるようになってハナシを以前このブログで書いたコトがあります。
副業でレコードを売って稼いだ時のハナシ (前編)
副業でレコードを売って稼いだ時のハナシ (後編)

要約すると、大阪で友達2人がはじめたレコード店のカタログ通販部門を完全受託で任せられたコトがはじまりでした。
この中古レコードのカタログ通販が、DJブームの追い風もあって相当、ウマくいったんですよね。
その時のエピソードは、上記の記事を読んでいただければわかります。
その後、友達2人はノレン分けしてそれぞれ大阪と渋谷でレコード店を営むようになりました。
オイラは、その後も大阪のお店のカタログ通販を請け負っていたのですが、大阪のお店のほうが事業拡大に伴い、ショップの人員を増やしたのを契機にカタログ通販を自店舗内で内製化して行うというコトでオイラは、カタログ通販の受託業務からハズされるコトになりました。
ま〜オイラが、カタログ通販の受託をハズされるのも理由としては、わかりますよ・・・タブン、あの時の売上からすると、スタッフ数人分の給料に匹敵するくらいの費用をオイラに業務を委託するコトで負担していたワケだからね。
で、レコードの販売からは、オイラは完全に撤退するコトになるワケです。
この時は、「あ〜レコードの販売、終わっちゃったなぁ・・・」ってカンジでこの時点では、レコード屋をはじめる気なんてまったくナイ状態でした。
元々、副業としてはじめたレコードの販売だったので、その副業がなくなったダケで、本業のシゴトだけに専念するってコトになりました。
まぁ〜正直、好きなレコードに関わるコトが出来なくなったのは、ちょっとザンネンでしたケドね・・・でも友人の協力があってホトンド、リスクがゼロからはじめた副業だったので終わる時はアッサリ終わったな・・・ってカンジでした。

一方、ノレン分けした渋谷のお店の友人は、海外への買い付けと店頭での販売で日々、忙殺されていました。
日本と海外とを頻繁に行き来して、海外で2週間買い付けをして、日本に帰って2週間、店頭販売するとスグにレコードが売れてなくなるので、また海外へレコードの買い付けに出向くというハードワークをこなしている状態で、今日が何月何日かも解らないくらい忙しくお店をキリモリしている状態でした。
大阪在住でレコードのカタログ通販から完全撤退したオイラにある日、アメリカで買い付け中のノレン分けした渋谷のレコード店を営んでいる友人から突然、電話がかかってきて「オレと一緒に新しいレコード屋、やらへんか?」ってハナシをされました。
忘れもしない1999年の初夏のコトです。
渋谷の友人は、当時、店頭販売のために1人スタッフを雇っていたのですが、自分1人だけでは買い付けとお店の営業管理に手が回らないので、カンペキに信頼出来る人間に店舗業務のすべてを任せて自分は、海外の買い付けだけに専念するという2人柱でレコード店をやりたいって相談されました。
当時、オイラはフリーランスで広告デザインのシゴトをしていてコッチの収入は、結構浮き沈みがあって不安定な状態・・・しかも、妻は妊娠中・・・今後、ナンとかしなきゃイカンって思っている最中でした。
一方、渋谷の友人は、レコードの販売は、調子イイものの忙しすぎてカラダが持たない状態。
そんな2人の思惑がタイミング的にぐうぜんハマって2人柱のレコード店をやるコトにいたりました。
友人は、当時渋谷のレコード屋が密集しているエリアからはちょっと離れた場所(今の渋谷タワーレコードの近く)で営業していました。
合理的に考えれば、その同じ場所でレコード屋を継続してできれば、新たなテナント契約など無駄なコトがなくイイんじゃないかと思ったのですが、渋谷の友人曰く
「渋谷のレコード屋街でお店を構えるコトが出来ればもっとレコードは売れるっ!」って確信していました。
1999年当時は、今のようにネット販売とかもまだなくって「レコードは、レコード屋を廻って掘るモノ」というスタイルが主流でしたからね。
渋谷 宇田川町のレコード屋、御三家であるCISCO, Manhattan Records, Dance Music Recordsがあるエリア内でレコード店を開業できれば・・・そりゃぁ〜レコード売れまくれるっ!って思っちゃいますよ。
それまでレコードのカタログ通販を数年経験して、発送先のお客さんの半数以上が首都圏在住だというコトを知っていたので、ソコにはかなりデカい商圏が存在しているというのが解っていました。
そんな構想を聞いて「上手くいかないワケがないっ!」ってオイラも思ったんですよね。

まぁ〜でもそうは思っていても、やっぱり不安はメチャありましたよ・・・ホント。
30年以上もずっと住んでいた地元大阪を離れて、生まれたばかりの娘を連れてナンの縁もない場所へ商売をするためだけに移住するってコトに。
両親や地元の友人、先輩等に多くの人に、このレコード店開業プランの相談をすると
「大丈夫なのか・・・?」
「ヤッていけるのか?」
「そんなに甘くないぞ!」
と、散々な状態で誰一人としてオイラがレコード店をはじめるコトに賛同してもらえませんでしたからね・・・ま〜心配してもらえてたんでしょうね・・・。

TAKANAKA (高中正義) / CHILL ME OUT
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だけど、相談した人は、誰一人としてレコード店をヤッたことがナイんですよ・・・そりゃあ、ウマくいくかイカないか、なんて判りませんよね。
それに、娘が生まれるタイミングもあったし、チャレンジよりも安定の方を優先したほうがイイんじゃないのか・・・ってフツーは思いますよね。
しかし、オイラにとって10代の頃から「大好きなレコードに関わるシゴトがしたいっ!」って思っていた気持ちがあって友人からのこの提案を断った結果、
「あの時、決断しておけば・・・」って後になって後悔したくなかったんですよね。

というワケで、1999年の秋口に渋谷でレコード店をはじめる準備のために、まずは単身赴任状態で友人宅に居候状態で転がり込むコトになりました。
next recordsをはじめてから20年・・・ちょっと節目的に良い機会なのでハナシの続きを書いてみたいと思います。

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