渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

タグ:レコードブーム

kongas_whycantwe
以前、ブログにこんな記事を投稿しました。
今のレコード人気の先を想像してみた

レコードの人気が高まった理由や、今後のトレンドの可能性について2024年のいま時点でオイラが思うコトをツラツラと書いた内容なのですが、現象としてレコード価格の上昇だとか、需要と供給のバランスのコト、このレコード人気の規模感・・・更には、このレコード人気は、いつまで続くんだろう・・・ってちょっと憂慮している部分なんか等を書いたワケです。
まぁ〜20数年のレコード店を営んできたコレまでの経験みたいなコトを踏まえてタイトル通りの少し先のコトを想像してみたワケです。

で、その後にこんなニュースが立て続けにありました。
タワーレコード渋谷店がリニューアル TOWER VINYLが2倍の大きさへ!さらに洋楽、クラシックフロアも充実

レコード専門店「HMV record shop」が関西初出店! 2024年3月8日(金)、心斎橋にオープン!

そんなオイラが懸念しているコトとは、まったく真逆に大手の販売店は、「アナログレコードはまだまだイケるぜっ!」ってカンジでアナログレコード専門の販売フロアを拡張したり、新規で販売網を増やしたりと拡大・拡張路線へとまだまだイケイケドンドン状態のようです。
TOWER VINYL 渋谷ではリニューアル後は、コレまでの在庫7万枚から新品レコード6万枚、中古レコード4万枚以上増えて総数10万枚以上のアナログレコードの取扱になるそうです。大阪のHMVは、5万枚の在庫とのコト。
10万枚とか5万枚とか・・・モノスゴイ枚数のレコードですね・・・。
大手のレコード店なのでトーゼン、リニューアルや店舗を増やすコトに関してその費用対効果やかけた経費をどのくらいの期間で回収しようとか、もちろんどのくらいの売上を上げるとかキチンと計算した上で、「コレは、やるメリットがある」って判断した結果で実施するんだろうと思います。
モチロン、今のレコードのトレンドや今後の移り変わりなどもリサーチしてこの判断を下したってコトなんでしょうね。

HMVのアナログレコード専門店が渋谷にオープンしたのって2014年だったんですよね。
そのコトについてはオイラもこのブログで記事にしました。
「マジで?」HMV、渋谷に「中古レコード専門店」アナログ中心に8万点
もう10年も前のコトなんですね・・・。
正直にこの時のニュースは、オイラの中でもタイトル通りに「マジで?」って思ったワケです。
確かに2014年に既に下記の記事を書いていたので、その数年前からそのブームの兆し的な予兆はあったのですが・・・。
レコードってホントに人気なのか? 2014年版

まさかあのHMVがアナログレコードの専門店を渋谷に出店するとは、オイラの想像の遥か斜め上をイッていたワケです。
しかも1990年から2000年代前半の渋谷のレコード人気を牽引してきた渋谷レコード店御三家のひとつであるDMR跡地にオープンするというダブルで驚きの出店でしたしね。
オイラ的には、確かにレコードの人気がジワジワと高まって来ているというのは、雰囲気としては理解していましたが、その10年後の今、まさかこんな状況になるとは、思っても見ませんでした。
一応、2012年にオイラが書いた記事も貼っておきます。
レコードってホントに人気なのか?(2012年版)

コレ、今のレコードの人気を既に10年前に見据えての出店だったのか・・・って想像すると恐ろしいホドに的中していますよね。
その後に2019年にタワーレコードのアナログ専門店TOWER VINYLが新宿でオープン、2021年にTOWER VINYL 新宿が渋谷へ移転となります。
HMVもタワーレコードも今のレコード人気を見据えて2014年にHMV、2019年にTOWER VINYLをオープンさせたと思ったら恐ろしいホドのリサーチ能力だと思うんですよね。

で、そんなリサーチに長けた大型店舗が、奇しくも今年の同じ時期にアナログレコードの販売網を増やすというのは、更に今後のアナログレコードのブームの先読みをした結論としての展開だと思うんですよ。
まぁ〜実際、どうなるかナンてコトは、ホントわからないのですが、アタマのキレるマーケターさんとかは、こういった数年後のブームの先読みをして事業展開していくんでしょうね・・・ヤッパリ。

だけど以前にこのブログでも触れましたが、こういったブーム的な現象っていつかは必ず、収まるというか終焉を迎えるというのは世の常だと思うんです。
一般的には、このようなブームの起こりはじめから終焉に向かうまでにいくつかの段階があるようです。
起こり始め(エマージェンス)
ブームの起こり始めは、最初にごく一部の流行に敏感な人々の間で注目され始めたりします。この段階では、新しいアイデアや発見が少数の先駆者達によって広められていくんですよね。今回の場合だと、「80年代の日本のニューミュージックがメチャ、イイっ!」みたいな発見であったり再評価であったりがコレに当たるんでしょう。

成長と普及(ピーク)
その後、ブームが広がり、多くの人々に影響を与える段階となります。一般的にはエマージェンスから数年後に到達するみたいです。
この時期になると、メディアでの注目度が高まり、多くの人々が参加し始めて、商品の売上が急増し、そのトレンドが一般的に認知されます。
まぁ〜今でも、メディアでは相変わらず「アナログレコード人気」は、頻繁に取り上げられていますね。

成熟と定着(プラトー)
ブームは、一時的なものでなく、一定期間続く段階を迎えます。この成熟期には、多くの人々がそのトレンドに慣れてそれが日常的なモノになります。要するにレコードを買ったりレコードをコレクションしたりするというコト自体が、特に珍しいコトではなくフツーの趣味になるみたいなカンジでしょう。

終焉(デクライン)
こういったブームは、必ずしも永続的ではありません。飽和状態に達したり、ソレに変わる新たなトレンドが登場したりするコトで、ブームは終焉に向かいます。一部の人々は、興味を失い需要が減少します。メディアでの注目度も低下して、別のトピックが話題になります。
このデクライン期は、2000年代はじめ頃のDJブームを知っている人であれば、思い当たるのではナイでしょうかね・・・。

このブームの起こりはじめから終焉してゆく流れってコレまでの数々あったトレンドの変化にアテはめるとその時期の期間はそれぞれ違えど結構、この段階に沿っているようなカンジがしますよね・・・。
こういったブームの段階をレコード人気にアテはめると、今は「成長と普及(ピーク)」の段階にあたるのかな・・・。
というコトは、まだこの先にレコードの人気が拡大する余地があるというコトなのかもしれません。

前回の記事でも書いたのですが、アナログレコードで音楽を聴くコトとかレコードをコレクションするという・・・こういった趣味ってそのアイテムが普及している文化圏のみで認識されるコトだと思うのです。
要するにレコードを嗜むコトが文化として歴史的に定着していない国や文化圏では、レコードで音楽を聴くコトの良さ自体が、理解されにくいんと思うのです。
だけど今は、そういった世界のトレンドとかも国や地域・文化圏など関係なく情報として入ってきますからね。
オイラの認識ではコレまでレコードなんて全く意識されていなかった発展途上国の人々までがレコードを買いにお店を訪れたりしているのを見るとレコードの人気はモノスゴい広さにまで拡がっているのかもしれない・・・って思わざるをえないんですよね。

今の時期って中国で言う正月にあたる「春節」だそうで、今年は訪日中国人はとても少ないってニュースで伝えていました。
とはいっても渋谷では結構な人数の中国からの観光客は、メチャ多いですけどね。
でも、前回の中国人の爆買いがニュースになっていた時って、レコード店を訪れる中国人は皆無だったんですよね・・・たまぁ〜に香港から訪れるお客さんがいるくらいでした。
だけど今年は、明らかに中国本土から訪れた中国人客が増えてきようなカンジがします。
しかもチャンとレコードを買っているんですよ・・・。
タブン、中国でも今の世界的なアナログレコード人気のコトは伝わっていて、トレンドに敏感な中国人がレコードを買い始めたのかな?ナンてちょっと思ったんですよね。

いや〜ホント、今後どうなるかは、オイラには全くわからないですよ・・・だけど、HMVやTOWER RECORDの偉い人達は、この後に起こるだろうという予測を先読みして今、事業展開しているんでしょうね。

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こんなコトを書いていて「じゃあ、nextはどうすんの?」ってカンジですが、イロイロと思うトコロはあるのですが、どうしても以前のDJブームのコトがあって慎重なんですよね・・・。
ホント、ちょっとナンか起きるとスグに飛んでいっちゃうくらいの小さなレコード店だし大手の会社と違ってマンパワーも資金力も乏しいですからね。
それに中古レコードでオリジナル盤 12インチシングル専門っていうコトになると、どうしてもあまり手広く展開出来ないという現実もありますしね。
かといって、店主やスタッフが全く興味のない音楽やアイテムの販売するのは、つまらないですしね・・・。
まぁ〜地道にコツコツと、そして確実に積み上げていこうかな・・・って思う次第であります。

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grandmaster_freedom2
今年(2023)の夏頃にとある大学生からアナログレコードの人気についてインタビューしたいという依頼があり快く受けました。
このブログでも過去に学生さんからレコードについてのお訊きしたいコトがあるというコトで応じたコトがあります。
その時のインタビューの趣旨というかテーマは、こんなカンジでした。
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音楽ストリーミングサービスが主流となる時代でナゼ、アナログレコードの売上が伸びでいるのか
――――――――――――――――――――――
経済系の大学の卒論で今のアナログレコード人気が如何にして起きたのかってコトを取り上げるというコトでした。
このブログでも「アナログレコード人気」についてはオイラもイロイロと思うトコロがあって散々このコトについてネタにしていました。
そういえば、同じ時期にアメリカの大学で音楽論について研究しているという教授からも質問されたコトがあったコトをこのブログで書きました。
その時の記事は、コレ
レコードの未来

大学生が卒論のテーマにレコード人気について調査したり、そもそも大学の教授もレコード人気について研究したりと今のレコード人気についてアカデミックな分野の研究対象になっちゃうってレコード店を営むオイラからするとナンだか面白いコトを研究しているんだな・・・ってカンジになります。
で、この時に卒論のテーマのために当店を取材した学生さんがつい先日、「卒論、出来ましたぁ〜!」ってご来店いただきそのレポートを見せてもらいました。
サスガにその卒論をこのブログにアップするコトは出来ないのですが、一通り読んでみてオイラも気づかなかったコトや知らなかった等など新しい発見があったので今回はそのレポートを読んだ感想文です。

レポートによると今のアナログレコード人気っていうのは第4期にあたるそうです。
ちなみに過去のレコード人気の時期は、こんなカンジだったそうですよ。
――――――――――――――――――――――
第1期(1988年ごろ〜)
CDがメインの音楽媒体になったコトによるレコードの良さが見直されて特定のジャンルの復刻盤が増加。マニア層から支持された。
第2期(1994年ごろ〜)
DJ人気と連動するカタチでのレコード人気。ファッションとしての消費。
第3期(2005年ごろ〜)
CDの衰退によりレコードが再評価。団塊世代の余暇を楽しむニーズが高まった。
第4期(2013年ごろ〜)
世界規模での流行。幅広い年齢から支持される。レコード自体の価値とコレクション的評価が高まる
――――――――――――――――――――――
オイラは、カンゼンに第2期からドップリとハマっているってコトですね。
正直、第1期と第3期に関しては、「そんなのあったの?」って印象なんですケドね。
この時期の分類、大体の始まりの時期は、●年ごろって書いてるんだけどコレ終わりの時期って結構カブっているんでしょうね。
オイラの感覚だと1994年ごろからはじまった第2期がず〜っと継続しておよそ2006年頃まで続いていたようなカンジですね。
で、2007年にcisco閉店という衝撃的な出来事があってレコード人気の第2期は、収束した・・・って印象です。
第3期に関しては、タブン、オイラの店が扱っているレコードとは、まったく関わりのないジャンルのレコードが人気にだったんでしょうね・・・なので、オイラの知らないトコロで起きたブームだったんででしょう。
で、現在の第4期レコードブームを迎えたワケです。
レポートでは、2013年ごろから起きたコトが書かれていますね・・・というコトは、今年でこのレコードブームって既に10年くらい経ったってコトなんですね。
で、2013年の頃をちょっと振り返ってみました。
毎年12月の年末に今年の振り返り的な内容の記事を投稿しているのですが、2013年の第4期レコードブームが起きた時期の年末に書いた記事は下記になります。
今年一年のnext. records(2013年版)
上記の投稿ではこんなコトと書いています。
—————————————
今年は、縁もある深い知り合いのレコード店が残念ながら、2つも閉店しました。
お店の閉店を決意したご本人の心中は、オイラには想像出来ませんが、残ったお店側のオイラの気持ちもかなり複雑に揺れました。
世間では「アナログレコードが、ちょっとした静かなブームになっているかも?」みたいな話題がある中で、レコード店を閉店するっていうのもナンかね・・・。

―――――――――――――
確かにこの頃から世間一般的には「レコード人気」の兆しみたいなモノがメディアでは取り上げれれていたようですが、ソレ以上に重かったののが知人レコード店の閉店でしたね。

アナログレコードの人気の兆しがあるコトがいわれている中でレコード店が閉店しているというその理由も今の過去を振り返った状況だと見えてきます。
今回の大学生のレポートでも第4期アナログレコードを大きく牽引しているキッカケとなっているのはご想像の通り「シティ・ポップ」人気だというコトが今となっては明らかなようです。
オイラもこの「渋谷レコード店日記」でも各メディアが取り上げたレコード人気に関する記事を頻繁にネタとして紹介しましたが、今の日本のレコードブームってタブン、コレが結構大きなキッカケになっていうんじゃないかな・・・ってオイラが思っているのが・・・。
レコード人気photo1
Youは何しに日本へ? 大貫妙子のレコードを求めて来日したアメリカ人のエピソード
この番組が日本中で放送されたコトで世界中で実は、80年代に発売されていたアナログレコードが世界的な人気になっているというコトを多くの日本人が知るキッカケになったんじゃないかな・・・。

今回の大学生の卒論レポートは、主に日本に於けるレコード人気をメインテーマにして考察・研究しているのですが、この第4期レコードブームは、日本だけでなく世界中で起きているコトだってコトなんですよね。
で、このブームの真っ只中にあったのが「シティ・ポップ」というカンジでしょうか。
当店のようなシティ・ポップには縁もゆかりもまったくないレコード店は、そのレコード人気のブームの蚊帳の外だったので、2013年の振り返りブログ記事では、ちょっとネガティブなカンジの状況の中だけど、ガンバっていこう〜みたいになってますね。
で、第4期アナログレコードブームのキッカケの要素の「シティ・ポップ」人気とレコード・ストア・ディでのアナログレコードの再評価が海外で高まって日本にその波がキタってカンジなんじゃないかな・・・。

あと、レポートでは、インターネットでの音楽の探しやすさってコトにも言及していました。
確かに音楽ストリーミングサービスによって最新の音楽と過去の音楽との境目もなくなったし、気になる曲があったらスグにスマホ1台で聴くトコロまでは、瞬時にたどり着くコトが出来るようになりましたしね。
そんな中で、音楽をカタチのあるモノとして実際に所有するってニーズに発展したっていうのは、利便性を追求した結果で音楽のデジタル化へ進んだにも関わらず、逆に音楽をモノとして所有するニーズへと繋がったっていうのは、かなり特異なケースなんじゃないかなって思います。

レポートでは、ライトユーザーとヘビーユーザー(マニア層) というセグメントを若者(非レコード世代)とレコード世代(中高年)という世代間にわけてどういった聴かれ方をされているのかという部分にも言及していました。
その中でも面白い切り口だなって思ったのが、レコードに於けるノスタルジーに関するコトでした。
文献によれば、ノスタルジーには、歴史的ノスタルジアと個人的ノスタルジアの2つがあるそうです。
で、若い人がレコードを聴くというのは、歴史的ノスタルジアに耽る部分が大きいそうです。
まぁ〜要するに今風に例えるとナンだか「エモい雰囲気」みたいなモノをカンジるってことでしょう。
で、中高年でもあるレコード世代は、過去の思い出に馳せるみたいな部分が大きいそうです。
あぁ〜コレは、分かるわぁ〜中高年世代にオイラも想い出深いレコードを聴いたら必ず「あの時、あんな風だった」ってカンジで個人的ノスタルジアに浸りまくっていますからね。

レコードではこのように結論に辿り着いたようです。
————————————————
音楽ストリーミングサービスが主流となる時代でナゼ、アナログレコードの売上が伸びでいるのか
結論
今と昔の製品を平等に選択できるようになった現代の消費において4つの消費者層(若者・レコード世代【中高年】・ライトユーザー・ヘビーユーザー)によりレコードの複合的な魅力は評価されたため
――――――――――――――――
確かに今のレコード人気って世代間やその趣味の深掘り感とかがコレまでの一部のマニアックな層や年代だけに収まっていないのは、オイラもナンとなくカンジています。
要するに幅広い層に「レコードで聴く音楽ってイイよね〜」って思われているようなカンジですね。

レポートには言及されていませんでしたがコロナの影響も多分にあるような気がします。
オイラもこのブログでも書いていますが、コロナがはじまる2019年頃ってお店に訪れるお客さんのホトンドが外国人だったんですよね。
タブン、2019年の時点で日本ではまだ兆し程度だったレコード人気は、海外ではトンデモナイくらいデカいムーブメントになっていたってコトですね。
で、コロナ禍になって自宅で過ごす時間が増えたコトで結構な日本人が「あぁ〜レコードって流行っているんだ・・・」って気付いたんじゃないのかなって思うんですよね。
実際に2021年頃からテレビや紙媒体等のメディアでのレコードを扱った内容がメチャ増えているんですよね。

GRANDMASTER FLASH AND THE FURIOUS 5 / FREEDOM
GRANDMASTER FLASH AND THE FURIOUS 5 / FREEDOMの試聴
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今回、読ませて頂いた卒論のレポート・・・オイラのような超マニアックで偏った視線からみたブームではなく、とてもフラットで若い人から見た視点でブームのナゾをヒモ解いていた部分に関して「へぇ〜そんな風な見方をするんだ・・・」ってオイラにとっても新鮮な印象を受けました。

やはり既に過去のメディアでもあるアナログレコードが全てのモノがデジタル化に置き換わる中で真逆の動きをしているコトってホント、特異な現象ですよね・・・。
音楽を楽しむ為に利便性を追求した結果で音楽ストリーミングサービスが出来たのに便利になりすぎて、つまらなくなって敢えて手間と時間がかかるレコードの評価が高まる・・・って、しかもソレが世界中で起きている・・・って、ホントに不思議です。
大学生が卒論のテーマに取り上げたり、果ては大学教授までも研究する対象にしたりするって興味深い事象なんでしょうね。
オイラもこのレコード人気については、イロイロ思うトコロがあってブログでも頻繁に取り上げていますがオイラの結論は、「正直、ナンでこうなったか解らない」んですよね・・・。
まぁ〜ニンゲンのヤッているコトですから理解不能なコトもありますよね。

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cassioware_fantasy

さ〜って今回は、レコードのコトについてどんな記事を書こうかな・・・ってアナログレコードに関する内容が書かれたニュースサイトをネタ探しでイロイロ見て廻ったのですが、もうホント、「アナログレコード人気」について書かれたニュースが連日投稿されていますね。
一応、オイラはこの「渋谷レコード店日記」の記事を書くにアタリ、記事のネタになるようなレコード関連のニュースを常にウオッチしているのですが、ホボ毎日、Goolge様から「レコードの関するこんな記事が書かれているよ」ってカンジでアラートが届きます。
まぁ〜どの記事を読んでも内容的には、「レコードの販売売上が前年度の●倍になった」とか「●●が、アナログレコードで再発される」とか、「レコードプレーヤーの新製品が発売!」とか、ほとんどコレまでに既にあった記事を少しアップデートしたような内容でドレも似たり寄ったりなカンジですね。
ん〜レコードの人気ね・・・オイラは、世間一般的に言われている「アナログレコード人気」についてちょっと懐疑的な見方をしているトコロがコレまであったのですが、つい先日とあるレコード店オーナーさんがYouTubeで配信されたインタビュー動画で今年度の売上について語るシーンを見てカラダに稲妻が疾走るホドの衝撃をうけました・・・。

動画のサムネに「年商10億!」に書いていますがっ!
年商10億円・・・スゴいっ!
ビジネスモデルとしては、当店と同じ様にレコードを買い取りして販売してというカンゼンに一致している所謂、「中古レコード販売の基本モデル」なのですが、かたや年商10億円・・・いっぽう当店はというと・・・ソコソコ・・・。
ん〜イヤ〜でもこの動画を見て思ったのですが、中古レコードの販売もなかなかまだまだ夢があるな〜ってカンジましたね〜。
というか、多くの零細中古レコード店主は、この動画を見てかなり勇気づけられたんじゃないでしょうかね〜(笑)
ちなみに上記の動画のFTFさんというのは、当店と目と鼻の先にあるレコード店、Face Recordsさんを運営している会社さんです。
年商10億円というのは、単純にその1年間に販売で得た売上であるので経費を差し引いた利益がどれくらいなのか、全然わからないのですが、中古レコードの販売だけで年商10億円というその巨額な数字だけでも「うぉっ!スゲーーーっ!」って思っちゃいました。
ま〜FTFさんは、販売のスケールというか規模が、まったく当店とは比べ物にならないくらいのビッグビジネスですからね。
5つの中古レコード店の運営 & eBay等のネット通販の運営がウマく出来れば、10億円の年商を達成できるっ!ってコトですからね。
ホント、スゴいっ!・・・当店も年商10億円を目指しますっ!(笑)
トコロで、日本の中古レコード業界の巨人、ディスクユニオンさんは、Wikipediaによると売上高    100億円オーバーだそうです。

一方、今年は、渋谷でも老舗のレコード店が破産によって営業停止したりというコトもありました。
レコード回帰の動きの中で・・・
明らかに対極的ですよね・・・かたや年商10億円でもう一方は、破産によって営業停止という・・・こういったレコード店の命運をわけるのはやはり店主のビジネススキルによるものなのでしょうかね・・・。
そして、渋谷でもまた新しい動きがありました。
渋谷に 中古レコード・CDショップ レコファンが復活!?
コロナ禍の真っ只中の2022年夏に26年間も長きに渡って営業していた渋谷レコファン BEAM店が惜しまれながら閉店しました。
その時の記事は下記になります。
コロナの影響で渋谷のレコード店が閉店
あのコロナ禍、真っ只中から2年余りが経過したのですが、2022年12月にレコファンが渋谷に新店舗での営業を再開したというニュースです。
しかも場所は、渋谷駅の真ん前っ! MAGNET by SHIBUYA109 という立地の良さです。
現在は、プレオープン中というカンジでお店の営業をしながら2〜3ヶ月かけて在庫を増やして完全オープンを目指すというカンジのようです。

ん〜こういった状況を考えると・・・明らかに、レコード人気が昨年よりも高まって来ていると言わざるを得ませんね・・・。
具体的な数字は、FTFさんの年商10億円だけですが・・・ま〜雰囲気というのも大切ですからね。

今回の記事のタイトルを
「レコードってホントに人気なのか? 2022年版」ってしたのですが、実はこの「レコードってホントに人気なのか?」は、定点観測記事的な内容として過去にも言及したコトがあるテーマなんですよ。
前回のは5年前に書いています。
レコードってホントに人気なのか? 2017年版

でその前は、8年前に書いていますね。
レコードってホントに人気なのか? 2014年版

で、さらに10年前の2012年にも同様にレコード人気について書いています。
レコードってホントに人気なのか?

イヤ〜我ながらスゴいなぁ〜って・・・長年ブログを書き続けているとその当時に思ったコト、カンジたコトが想い返すコトが出来る的な・・・(笑)
で、上記で「レコード人気」について10年にも渡り書き続けているワケですが、2022年の今の状況はというと・・・当店にもそのレコード人気の影響が多少、波及してきたようなカンジがします。
ホント、まだまださざ波程度ですケドね。
というのも、ココ最近、DJプレイでのアナログレコードのニーズがジワジワと高まってきているような様子がうかがえるようになったんですよ。
この「渋谷レコード店日記」ブログの影響も多少あるのかもしれませんが、新たにご来店いただいたお客さんから
「DJプレイに興味があるんですが・・・」とか「どんな機材が必要ですか?」ナンて質問をよくされるようになりました。
また時々「12インチシングルってLPとどう違うのですが?」なんて12インチシングルに興味があるような内容の質問もあります。
コロナも影響も多少、収まってきて尚且、海外からのお客さんも結構、増えてきて・・・ちょっと、波が来てるかも・・・?ってカンジるようになりました。
まだまださざ波ですケドね・・・(笑)

CASSIOWARE feat. SAJAEDA / FANTASY
CASSIOWARE feat. SAJAEDA / FANTASY の試聴
next recordsのサイトでCASSIOWAREのレコードを探してみる

2014年に書いた「レコードってホントに人気なのか?」で
アナログレコード 流行
ってキーワードで検索したらどんな結果だったのかって記事にしているのですが、2022年ではどうなっているのだろうって8年ぶりに同じキーワードでググって見ました。
google-reserd

ん〜やはり、今年や昨年にレコード人気について言及された記事がドカドカ出てきますね。
で、ちょっと面白いのがGoogle検索の下の方に表示される関連キーワードに
「レコードブーム 終わり」
「レコードブーム 嘘」ってキーワードが表示されているという(笑)
まぁ〜ブームと言うものは、必ずいつか終わりを迎えるものなのですが、オイラがこの「レコードってホントに人気なのか?」を10年前に書いてから今だ「レコードブーム」は、継続中であるコトを考えるといったい、いつまで続くんだろう・・・ってちょっと思いますね。
もしかしたら、このままあと10年つまり2032年も「アナログレコードが人気ですっ!」ってヤってるのかな・・・知らんケド(笑)

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loislane_itsthefirsttime
こんな記事を読みました。
リンクは、記事を書いた産経新聞ですが、日本でもっとも閲覧されているYahoo!トピックとしても紹介されていましたので相当な数の人に読まれたと思います。
「渋谷の有名店破産も…レコード回帰の動き」

既にご存知の人もいるとは思いますが、渋谷でも20年以上営業を営んできた老舗のレコード店、テクニークが破産したというニュースと現在進行系のレコード・ブームを絡めた記事です。
渋谷では、新譜のHouse / TechnoのCLUB系レコードを販売しているレコード店としては、既に閉店した大手のレコード店が亡き後、最も多くのHouse / Techno系レコードを扱っていたレコード店です。
レコード店 テクニークを運営している会社って株式会社エナジー・フラッシュっていうんですね。
会社名のエナジー・フラッシュってもしかしたら、Technoの名曲、Joey Beltram / Energy Flashから社名をつけたのかな?
ん〜もしそうだとしたらかなりのテクノ愛をカンジますね。


店舗・会社が閉店する理由には、イロイロな事情があると思いますが、「自主廃業」と「破産」の2つのケースが多いですね。
自主廃業は、経営者の判断で今後事情を継続できる見込みが立たないから、会社を清算しますというコトで、コチラは、会社の資金に余力がある時に行われる場合が多いですね。
一方、破産は、債務超過で会社の資産を全部手放したとしても債務を返済出来ない状態なので財産や事業を全て清算する代わりに、会社が負っていた債務の全てを免除してもらう裁判上の手続きのコトをいいます。
今回の場合だと、会社の財産すべて債権者へ分配する代わりに会社の債務の全てを免除してください・・・ってコトになります。
タブン、レコード店の破産だと、銀行からの借入金をもう払うコトが出来ないので会社を清算します・・・って状態になったのでしょう。

他のレコード店のコトをオイラがどうこう言うコトは、ナイのですがこういうコトがあるとオイラの気持ちが「ざわ・・・ざわ・・・ざわ・・・」とカイジの心境になるんですよ。
下記の2014年の記事では、Techniqueさんは、20周年を迎えたって書いています。
20周年を迎えたTechniqueが2014年に活躍したアーティストともにシーンを切り取った3枚組みのスペシャルEPをリリース
というコトは、2022年の今年はショップの開店から28年目に当たるワケです。
ナン十年も長い間お店を営業していると「安泰ですよね〜」ナンてコトをよく言われるのですが、オイラ自身まったく全然そんなコトは思えないんですよ。
もういつナニが起きてどうなるのか・・・って。
テクニークさんのコトについては、内情とかは、全く知らないのですがオイラの印象では、「結構、売れているレコード店」ってイメージだったので7月後半にテクニーク破産のニュースを知った時に「えっ?マジかっ!?」って正直とても驚いたんですよね。
テクニークさんは、コロナ問題が顕在化する2020年の春の前年の2019年の11月頃にソレまであったセンター街の奥の実店舗からリニューアルオープンして間もない渋谷Parcoのへ急に移転したのですが、その時も「渋谷Parcoへ移転するなんてスゴいな・・・」って思っていたんですよね。
ソレまで長い間営業していた馴染みの場所からお店を移転するっていうコトには、ソレナリの事情があったのだと思います。
フツーに考えたら渋谷の雑然とした古い雑居ビルの店舗から集客力ハンパない超メジャーなテナントビルへの移転って或るイミ「栄転」だと思うんですよね。
雑居ビルとパルコの家賃を比べると明らかに後者のほうが高額だと思いますし、同じショップを営んでいる立場からすると、家賃は高くなっても、もっと今以上に商売が繁盛できる場所へ移転しようっ!って或るイミ「攻め」の経営判断だと思うのです。
だけど、後から知ったのですが渋谷Parcoのショップは、1年間の期間限定ってコトだったんですね。
1年後には、実店舗の見通しが立たない状態での移転は、フツーちょっと考えられません。
タブン、ナンらかの条件や事情があって渋谷Parcoへ移転したのかもしれません。

テクニークさんが渋谷Parcoへ移転してから解ったのですが、ウチとテクニークさんが利用している通販の宅配業者が同じだったんですよね。
で、オイラがその宅配業者のトラックへ通販で売れた荷物を持っていくとウチの何十倍の量のレコードが入ったダンボールがトラックの中に積み上がっていたんですよね。
ソレを見てオイラは「うわ〜メチャ、売れてるな・・・スゲーーーっ!!」って思ったのですケドね。
2020年の春頃から世界的にコロナ問題が顕在化してショップの営業が出来たり出来なかったりという状態がダラダラと続くワケですが、大規模商業施設であるパルコは、オープンして半年経たずしてかなり長期間営業できないという状態になっていましたからね。
しかし、コロナ禍の中で急遽起こった巣篭もり需要でレコード店界隈は、苦難の中でも結構しぶとくヤッていけたと思うのですよね。
オイラは、コロナ禍の直前からインスタをはじめるのですが、テクニークさんの1万を超えるハンパないレコード紹介の投稿記事や3万オーバーのフォロワー数を見て「スゴいな・・・」って大いに参考にさせてもらいました。
まさかアレから2年で破産してしまうとは、思っても見ませんでした。

イロイロと思うトコロは、アルのですが今回の件で新譜のレコードの販売における難しさをとてもカンジました。
2000年の前半頃までは新譜の価格って12インチシングルだと1枚、1000円〜1200円くらいのイメージなのですが、今って12インチシングルって1枚2300〜2500円くらいなんですよね。
つまり全盛期の倍の値段まで価格が高騰しているワケです。
ま〜コレ、レコードを購入する側からすると、ソレまで1枚1000円でお手軽に変えたモノが、2000円以上となると購入するレコードのセレクトもキビシくなりますよね。
また、新譜の仕入れの難しいトコロなのですが、実際にどれくらい売れるか解らない状態で仕入れする枚数を決めなければイケないという状態も絡んできます。
新譜の仕入れ値って利益率があまりよくないので「コレは、売れるっ!」って判断したタイトルで、もし売れ残りが数枚でたらもうすべての利益をフっ飛ばすくらいになりますからね。
だからといって仕入れるレコードのタイトルを絞ったりすると、お客さんから「イイのが入荷していない」「欲しいタイトルがナイ」って判断されるのでソレもなかなか出来ない。
結局、売れても売れなくても毎週アル程度のタイトル数を必ず入荷させないとお客さんに見てもらえない、購入してもらえないってなるのでお店的には身をつまされるキビシイ判断の中で仕入れを迫られるワケです。
ま〜中古レコードも似たような部分は、ありますが利益率が新譜と違ってますからね。
しかし、逆に新譜はヒットすれば1タイトル、何千枚も販売する事が出来る大当たりがあるのですが、中古レコードはソレは皆無です。

海外からのレコードの仕入れに関しては基本的に掛売りが出来ないので、仕入れ資金や運転資金は金融機関からの借り入れからとなるのですが、破産になるというのは、会社としてもうその支払いが出来ないという状態に陥ったってコトになったと思われます。
28年間も営業していたテクニークさんですから相当な在庫のレコードを持っていると思うのですが、それら会社の資産はすべて差し押さえられて現金化されて債権者へ分配というコトになりますね。
テクニークさんのインスタがまだ見るコトが出来るのですが、7月の後半にあった破産のニュースの2週間前まで「新譜の予約受付中」って記事が投稿されていたので急転直下で事情が大きく変わったように思われます。
レコード店の閉店って世間的には、珍しいコトではナイのですが、個人的には扱っているレコードこそ違いますが同じ場所でかなり近いジャンルのレコードを扱っていたというトコロから、今回の件は気持ち的にフクザツな心境であります。

LOIS LANE / IT'S THE FIRST TIME
LOIS LANE / IT'S THE FIRST TIME の試聴
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で、ハナシを戻しますが、結局先に紹介したニュース記事って一体、ナニを伝えたかったんだろう・・・って思うんですよね。
レコード店の破産というネガティヴなニュースを発端に、「しかし、レコードの売上は伸びている」ってポジティブなニュースを絡めているイミがちょっと分からないんですよね。
世間的には、アナログレコードの人気っていうのは、確実にアルと思うのですが、そんな中でのレコード店の破産は深読みすると、ナニを意味しているか、ナニを示唆しているのか・・・終わりの始まりがはじまったってコトを伝えたいのか・・・よくわからないんですよね、
確かに熱狂的なブームやムーブメントって事象には、必ず終焉が訪れるというコトは、歴史的に必ず起こり得るコトです。
そのコトを示唆するニュースなのかな・・・?
でもそんなコト、書いていませんしね・・・イッタイ、ナニをイイたいのかよくわかりませんでした。
解る人、教えてくださいっ!

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店主が骨折した渋谷のレコード店、next recordsです。
骨折から1ヶ月と1週が過ぎました。
結局、未だギプスは取れず・・・まぁ〜杖は、ナンとかなくても歩けるようになりました。
少しずつですが回復に向かってきているのを実感しております。

先日、こんな記事を読みました。
なぜアナログレコードは廃れ、なぜ今、人気再燃しているのか?
2021年、現在のアナログレコードの人気のコトを思いながら、筆者さんが今から30年前の1991年に書いたアナログレコードが廃れていく様子のコラムを再掲載するという内容の記事です。
アナログレコード人気のコトは、オイラもこのブログで散々書きまくっていますし、そういったレコード人気のコトを書いた記事も結構紹介しているワケですが、30年前のアナログレコードのおかれた状況は、イッタイどんなカンジだったのか・・・ってコトが、書かれています。
記事の冒頭でも書かれていますが、テレビでもアナログレコード人気のコトが複数回に渡って特集として報道番組で取り上げられたり、まさに「アナログレコードが絶好調っ!」ってカンジの取り上げ方ですね〜。
しかし、30年前の1991年は、世の中ではCDの生産数や売上がドッカーンと伸びた時期でもあって、CDが一般的に発売されるようになった1982年から10年で、CDがアナログレコードを駆逐していった状況が、紹介されています。
レコード針で有名なナガオカもこの頃に会社自体が解散していますね。

当時の時代背景を思い出すために1991年に流行った曲のコトをあげると・・・
C+C Music Factory / Gonna Make You Sweat あ〜流行ったね〜コレ。


Color Me Badd / I Wanna Sex You Up 主演ICE-Tの映画ですね・・・。


Hi-Five / I Like The Way コレも、よく聴きました。


Boyz II Men / Motownphilly メチャ盛り上がりました。


Mariah Carey / Emotions  爆発ヒットしましたね〜。


これらがヒットしていた時期ですね。
このヒット曲を見て、「うわぁ〜ナツカシイ・・・」ってカンジるか「全然、ちょっと前じゃん・・・」って思うか人それぞれですよね〜(笑)
ちなみにオイラは、「全然、ちょっと前」派です。

ちょうどこの時期、日本ではDJブームが巻き起こっていたんですよ・・・。
なのでその当時を振り返ってみても、「アナログレコードが衰退しているっ!」って感覚は、個人的にはあんまりナイんですよね。
もう毎週、レコード屋に通って新譜の12インチシングルを買い漁っていた時期でしたし・・・。
まぁ〜確かに街のレコード屋は、ドンドンCDのスペースを増やしてレコードが店頭から消えていった時期でしょうね。
その後、90年代の後半にかけてCDの大量生産時代に突入すワケですが、ソレも2000年代に入るとデジタル音源購入からサブスクサービスへと音楽の聴かれ方が大きく変化するという波に揉まれて今度は、CDがアナログレコードに取って代われたように、衰退していくという流れ。
で、ココに来て衰退したハズのアナログレコードが、再び人気となる・・・って、ん〜こういった時系列で音楽の聴かれ方を鑑みると、デジタル全盛の今の時代に、「ナンで今更、アナログレコードが流行るの?」って思いますよね〜。
タブン「ナンで今更、アナログレコードが?」っていう部分が、現代の風潮からすると違和感アリアリなので、「ちょっと変わった風潮」として捉えられている部分があるんでしょうね。
だから、大手のメディアとかがこの「ちょっと変わった風潮」のブームをわざわざ特集を組んだりして紹介しているんでしょう。

記事には、こんなコトが書いてあります。
------------------
「アナログレコードは“ファッション”となるだろう」との見立ては、残念ながらそのとおりになってしまった。
------------------
ん〜ファッションか・・・いわゆる流行りのスタイルってコトなんでしょうかね。
ナンか、「ファッション」ってワードで一括りにしちゃうと薄っぺらいカンジがちょっとするのでちょっとイヤなカンジなのですが・・・(笑)
タブン、流行りでレコード聴いてんるんでしょ・・・的な筆者さんの揶揄する気持ち若干入っているんような気がしますが、結局、倉庫にしまい込んでいるオーディオを引っ張り出して久しぶりにレコードを聴いてみようかな・・・ってオチなのでそれもファッションのような気がしますケドね。
だけど、流行っているからレコードで音楽を聴くっていうのもアル意味それもレコードに触れるキッカケのヒトツだとは思うんですよね。
まぁ〜このレコード人気がいつまで続くかは解りませんが、ブームが去ったらレコードを聴かなくなる人がいる反面、少数ながらレコードの魅力にドップリとハマる人もいると思うので、ファッションだろうとナンだろうと、

音楽の聴かれ方については「諸行無常」とか「栄枯盛衰」という四文字熟語が、ホント思い当たるんですよね。
今後、レコードの良さが見直されたりしたように、CDが復権する時も来るのかなぁ〜?

BILL EVANS / LET THE JUICE LOOSE
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今のレコード人気の中でも、さらに人気の細分化がやはりあって、巷では「シティ・ポップ人気」や「帯付き日本盤アルバム人気」、さらに「7インチ人気」っていうのが今のトレンドのような気がオイラはしています。
残念ながら12インチシングルは、ちょっとそのトレンドからは、今はハズれていますね・・・。
しかしっ!「諸行無常」&「栄枯盛衰」ですよっ!
シティ・ポップも帯付きもアルバムも7インチの人気が今後永遠に続くワケがナイっ!
ある程度、レコードのコトを知っていくと12インチシングルのダイナミックなサウンドに気付く人もいるハズっ!絶対にクルっ!12インチシングルっ!・・・。
というカンジで淡い幻想を胸に抱いて、来るべき日に備えて今日もせっせとレコードを磨くのであった・・・。

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