以前、記事に書いた下記の内容
「助けてっ!買ったばかりのレコードからノイズが出る?」この記事が、思いのほか多くの人に読んでもらえているようです。
で、上記の記事のついでにずっと以前に書いたレコードのクリーニング方法についての記事も読んでいただいているようですね。
「極めろっ!レコード磨き道!」
レコードのクリーニング方法は、ホント多くのやり方があって「コレが、ベストだっ!」っていうのは人それぞれなので自分にイチバン合っているやり方でイイんじゃないのかって言うのがオイラの本音だったりします。
このブログの読まれている記事のランキングには結構な割合でレコードのクリーニングのコトを書いた記事や歪んでしまったレコードの直し方や、キズを付けてしまったレコードについての記事が定期的にラインキング上位に入ってくるので多くの人が日頃のレコードのメンテナンスに関するコトで悩んでいたり困っていたりするんでしょうね。
上記で紹介している「極めろっ!レコード磨き道!」もYouTubeや他のブログ記事からの転載ばかりで実は、当店で実際に行っているレコードのクリーニングの方法は、全く書いていなかったりします。
まぁ〜別にシークレットにしているワケではナイのですが・・・(笑)
で先日、ご来店いただいたお客さんからこんな質問がありました。
そのお客さんは、当店でレコードを時々購入していただいているお客さんなのですが、当然ですが当店以外のレコード店でも気になるレコードを購入しています。
で、そのお客さん曰く・・・
「ネクストさんで買ったレコードは、いつもキレイなんですよ・・・」
「ありがとうございます (*´∀`*)」
「だけど、他のレコード店で買ったレコードってもう指紋がベタベタついているし、ホコリもたくさんついていて、かけるとチリチリノイズがヒドいんですよ」
「はぁ・・・そうなんですか」
「以前、レコードのクリーニングのやり方を教えてもらったんですが、それでもチリチリノイズが取れないんですよね・・・こういう時ってどうしたらイイんでしょうか・・・」
というご相談をされました。
先に書いたようにレコードのクリーニング方法に関しては、人それぞれのベストなやり方があるとは思うのですが、その自分なりのベストなクリーニング方法を実施してもそのチリチリノイズが改善しなかったら・・・どうしたらイイんでしょうかねっていうコトのようです。
と言うワケで、今回は実際に当店で行っているレコードクリーニングの方法を紹介したいと思います。
当店では、海外から仕入れたレコードと国内で個人から買い取りさせていただいたレコードが、日々入荷しているのですが、まぁ〜コチラも汚れのあまりない比較的キレイなレコードもあれば、「ナンじゃぁ〜コレっ!!!」的なレコードもあります。
そのレコードの汚れに応じてクリーニングの仕方を使い分けているのですが、比較的汚れが少ないモノであれば、アルコール系のクリーナーを塗布してキレイなウェスでサッと2〜3周クリーニングしてあげれば、大丈夫だと思います。
しかし問題なのは、「ナンじゃぁ〜コレっ!!!」なレコードです。
今回はその「ナンじゃぁ〜コレっ!!!」なレコードを当店では如何にクリーニングしてお店に商品として並べるコトが出来るレベルにまでに仕上げるのか・・・っていうコトを画像と動画付き紹介します。
マズは、ご登場したのは、当店でいうトコロの「ナンじゃぁ〜コレっ!!!」なレコードです。
見てくださいっ!コレっ!

ぐわーーーーっ!コレは、ヒドいっ!
コレどういう状態かと説明すると、レコードをプレイする時に盤面をベタベタと手で触ったんでしょうね。
その手についていた油脂をそのママにしてジャケットに放り込んで数年プレイしない状態で放置した結果、盤面にカビが発生した状態になっています。
カビも菌の一種なので養分である油脂がなくなると枯れてしまいますので、盤面についているのは枯れたカビの成分となります。
しかもそのカビの上をダストが覆うという2重でヒドい汚れが蓄積された状態になっている・・・というカンジです。
盤面をアップしてみると・・・
実際にプレイするとこんなカンジです。曲の始まる無音であるはずのブランクの部分からチリチリノイズが発生しています。
そのまま再生しているとトーゼン曲に混ざって常にノイズが鳴っていますね・・・。
音質もナンかコモッているカンジですね。
しかもトコロドコロ、針飛びも起きています。コレ、汚れがヒドすぎてレコード針が汚れの上を乗り越えて針飛びしているという状態です。
で、コレを当店のクリーニングマスターにお願いしてマスターがクリーニングするとドコまでキレイな状態にできるのかっていうコトを実演してもらいました。
ウチのマスターは、ヤバいですよ〜(笑)根っから潔癖症な上に「汚いレコードは悪だっ!」という思いのもとでレコードのクリーニングに心血を注ぐコトをやまない、レコード磨き道の免許皆伝者ですっ!
毎月1000枚以上のレコードを磨いていて当店で販売しているすべてのレコードのクリーニングを行っている最高品質管理者でもあります。
早速お願いしてみましょう。
マズは、クリーナーを盤面に塗布します。

そしてソレを刷毛でレコード盤全面にまんべんなく均します。
一通り均し終えたらクリーナーの液剤を水道水で流します。
この時もレコードを回転させながらレーベル面にクリーナーの液剤や水がかからないように細心の注意を払いながら液剤が完全になくなるまで流します。

クリーナーの液剤を流し終えたレコードの盤面は水で濡れているのでソレを吸水性の高いクロスでキレイに拭き取ります。
この時も音溝に沿うように水分を拭き取ります。
最後は、乾いたウェスで仕上げ磨きをします。
トーゼンこの時も円周を描きながらです。
で、仕上がりがコレっ!
見よっ!この輝きをっ!ピカピカと黒光りしていますっ!

音溝を部分をアップすると・・・

美しいっ!記事の上のクリーニングする前と見比べてください。
元はコレですからね・・・。

で、キレイに磨き上げたレコードを再生してみると・・・。
アレだけヒドかったブランク部分からのチリチリノイズがホトンド消えています。
再生されるサウンドもひと皮もふた皮も剥けたようなに鮮明になっているのが解りますね。
I Like It のメロディも美しく鳴り響いていますね〜。
アレだけ汚れがヒドかったレコードがマスターの手にかかればココまでキレイにするコトが出来るというワケです。
で、さっきから書いているクリーナーっていうのがコレです。

ジョンソン&ジョンソンのカビキラーです。
「エッ!?レコードにカビキラーなんて使っても大丈夫なの?」って思われるかもしれませんが、当店の検証の結果、いままで問題になったコトは一度もありません。
ナンでレコードにカビキラーを使うに至ったのかって経緯ですが、様々実験を行って試行錯誤した結果、現状ではコレが最適な方法であるというコトに至ったワケです。
つまり、頑固な汚れからくるヒドいノイズの正体は、カビであるというコトが当店の実証実験の結果、判明したのです。
実際に顕微鏡でみたワケでは、ナイので詳しくは解りませんが、カビの菌糸が細かな音溝に食い込んでいるコトによってノイズが発生しているというコトのようなカンジです。
レコードの盤面に付いた手の油脂はアルコールで取るコトが出来るのですが、油脂が発生原因となったカビは、アルコールで除去するコトは、かなり困難なんですよ。
じゃあ、イッソのコト、カビにはカビキラーが使えるのではナイか・・・って試してみると思いのほか効果があったんですよね。
「極めろっ!レコード磨き道!」
上記の記事で様々なクリーニング方法が試されていますが、ダレもカビキラーなんて使っていませんね。
まぁ〜だけど、動画の結果がすべてなので、コレがイイのか悪いのかは、見た人の判断だと思います。
ソレに、カビキラーの主成分である塩素は、ちょっと人体には危険な成分ではありますからね。
当店では、細心の注意を払って使っていますが、もし同じコトを試してみようって思うのなら取扱には注意してくださいね。
カビキラーでクリーニングする時には、絶対にセンターレーベルに液剤がかからないように注意してください。
レーベルの印刷の種類にもよるのですが、液剤がレーベルにかかると変色するコトがあります。
あと、着ている洋服とかにも液剤がつくと変色しますから、作業着やエプロンなど着けてやったほうがイイと思います。
あ〜ビニール手袋もしたほうがイイですね。
最後にもしこの記事を実際に行ってトラブルになったとしても当方では一切の責任を負うコトは出来ませんので、実践はあくまでも自己責任でお願いします。
INNER LIFE / I LIKE IT LIKE THAT (ITALIAN REMIX)
INNER LIFE / I LIKE IT LIKE THAT (ITALIAN REMIX) の試聴
next recordsのサイトでINNER LIFEのレコードを探してみる
レコードを再生した時に起きるノイズってキズによる場合とレコード盤の汚れによる場合があるのですが、物理的に盤面についたキズから発生するノイズに関してはもうコレはどうしようもナイんですよね。
だけど、レコード盤の汚れから発生するノイズは、レコード盤をキレイにクリーニングするコトで改善できる余地があるワケです。
当店では、1970年代や1980年代といった今から40年以上前に生産された中古レコードの販売をしているワケですが、そりゃあ40年以上前のモノとなると確実に汚れてますよ。
レコードの盤面についたキズは仕方ナイけど、お客さんには出来るだけキレイなレコードをお届けしたいっ!って思っているワケです。
レコード店によっては、買い取りしたレコードをクリーニングしないでそのまま販売しているトコロもあるかもしれませんが、当店では数万円のレア盤も数百円のセール品もホトンド同じクリーニングを実施して店頭に並べています。
やっぱり、好きなレコードを買った家で聴こうとジャケットから取り出したら、ホコリまみれで指紋がベタベタついていたらガックリきますよね〜。
お客さんがレコード盤を手にとっても見た時に「ネクストで買ったレコードは、いつもキレイだな・・・」って思ってもらえるよういつもレコードのクリーニングしています。
そういう想いを込めてクリーニングしたレコードを販売していますのヨロシクお願いします〜!
Next Recordsではインスタグラムもやっています!
入魂のレコメンドで毎日、ナイスでグッドなレコードを紹介していますのでゼヒ、フォローしてくださいっ!
渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店next. recordsでは12インチシングルのレコードを買取をやっています!
ゼヒ、お気軽にお問い合わせください!
毎週、金曜日に新入荷のアナログレコードをサイトにUPしています。
このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。
https://nextrecordsjapan.net