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2019/06/05にDOMMUNEにて「Technics 7th in Tokyo」というイベントをストリーミング配信が行われました。
19時から24時までと結構長い放送で、最初の1時間はSL-1200にまつわるトークでその後は、DJ PLAYという構成でした。
で、個人的には、前半のトークがとても興味深かったんですよね。
2019年にラスベガスで行われたお披露目パーティの当日の様子なんかのリポートやSL-1200の開発者を交えた裏話なんかをトークする内容でした。
一度、生産完了というコトで終止符をうったはずのSL-1200が再び作られるようになった事情や、SL-1200MK7がすぐに販売されなかった事情など、なかなか外部には伝わらないPanasonic内部のコトなどがトークされていました。
ラスベガスのパーティでは600人くらいの会場に入りきれないくらいの長蛇の列が出来ていたとか、多くのレジェンド級のDJ達が訪れていたとか・・・。
パーティの様子は1月のストリーミング配信の時にリアルタイムで見ていたのですが、画面に映らないトコロのハナシはヤッパリ解りませんので「へ〜そんなコトが起きてたんだ・・・」って思いました。
また、このパーティでPLAYしたDJ達も相当気合が入っていたようでした。
やっぱりレコード屋的には「どんなレコードがプレイされているのか?」っていうのが結構気になっていたのですが、その中でもKENNY DOPEがHOUSEの7"のレコードをずっとPLAYしていたんですよね。
その当時のプレイを見ていてオイラは「ナンだ?この曲の7"なんてあるのか?」ってスゴく気になっていたのですが、トークで明かされたのは、KENNY DOPEはこのプレイのためにわざわざ7"のレコードを自主制作して持ってきたという事実でした・・・。
確かに、画面に映るレコードのレーベルの全てが手書きでマーカーでクレジットされている盤ばかりだったんですよね。

その他トークでは、こんなコトを話ししていました。
Panasonicのハイファイオーディオ部門として復活したTechnicsブランドだったけど、その時点で世界中から再びSL-1200を作って欲しいっていうオファーがあったコト。
2010年の開発終了時の生産工程が失くなってしまい、金型等すべての部分において新たに作り直したコト。
その結果、はじめのSL-1200Gは、高額になってしまった。
SL-1200Gが、販売された時点の技術力ではDJプレイ用のMKの冠をつける製品を作れなかった。
その後、技術力が上がりようやくMK7の生産の目処まで至ったそうです。
SL-1200MK7では、トルクとブレーキをユーザーが調整できる。
また、逆転再生、78回転再生、±16%のピッチ調整が出来るコト。
電源ケーブルとPHONEケーブルは着脱式になったコト。()

放送当日には、実際に新品のSL-1200MK7のダンボールを開封してセッティングする様子を紹介していたのですが、今までのSL-1200は、プラッターの裏側にデカい磁石が付いていて、本体側にはコイルが巻いてあって明らかに「モーター」って見ていてもすぐ解る構造だったのですが、SL-1200MK7は全然違っていてパッと見では、平らなグリーンの板の上にプラッターが載っているだけのような構造になっています。
実は、そのグリーンの板の下にモーターの構造が仕組まれてあって強力なトルクでプラッターを回転させているようです。トークでは「リニアモーターカーみたい」って言ってましたが・・・。
Technicsの開発者のハナシでは、「買ってもらえないんじゃないか?」って心配しているとのコト。ナゼなら、30円以上前に作られたSl-1200MK3がいまだ現役で使われているかたってハナシしていました。


最近は、多くのDJたちのプレイの動画を見ていてもほとんどがCDJでのプレイが中心で、ヴァイナルマニア的な視点で見ていると、イマイチつまらないんですよね。
個人的には、DJ PLAY中にPCを操作している様子がナンダカ味気ないというか趣がないというか・・・ま〜明らかにオッサンの視点ですケドね。
今回のDOMMUNEのイベントでは、全員がデジタル音源一切ナシのアナログ・レコードオンリーのセットで、DJがプレイの最中に次にかけるレコードをケースから漁っている素振りや、セレクトしたレコードのジャケットを斜めにケースに刺している絵面をみて「うゎ〜ナンか、この様子久しぶりに見たなぁ・・・」ってちょっと新鮮にカンジちゃいました。