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こんな記事を読みました。
昔のレコードもちゃんとかけるとすごくいい音
なかなかオモシロイ記事で興味深く読みました。
前半のカートリッジやレコード針のハナシもイイのですが、やっぱり後半のレコードの試聴体験がとてもよかったです。
特別レコードに思い入れがなかったレコード世代だった筆者さんが30数年ぶりにアナログレコードを聴いた率直な体験談が、読んでいてナンだかノスタルジックな気持ちにさせられました。
タブン、コレはご自身が36年前の中1の時に買ってコレクションしていたBAND AIDのレコードを久しぶりに聴いてイロイロな想い馳せるっていうのがそんな気持ちになるんでしょうね。

短い記事ですが読んでいて思ったのですが、結構内容的に「レコードにハマるキッカケ」がこの試聴体験の中に散りばめられているような気がします。
試聴した場所っていうのが、カートリッジ職人さんの試聴スペースというレコードを聴くには最高にイイ条件の場所で聴けたコトっていうのは、かなり羨ましい体験だと思います
それにキチンとセッティングされてオーディオで「アナログレコードとデジタル音源の聴き比べをする」という意識で同じ曲を聴けたコトっていうのもとても重要な経験じゃないかなぁ。
今は、結構な確率で音楽を楽しむっていうのは、イヤホンやヘッドホンで聴くっていうのが主流になってるので、ちゃんとしたスピーカーからしっかりした音量で音楽を聴くっていうコト自体が、もしかしてレアなケースになっている場合もあると思うんですよね。
また、ソコで聴いた音楽が数十年前に手に入れた自分の持っているレコードだったっていうのも貴重な体験だったと思います。
筆者さんが書いていた「しばらく聴かなかった曲をじっくり聴くと、わーあれから35年以上経っちゃってるのか・・・と思って諸行無常のひびきあり・・」というくだりの部分は、個人的にもレコードを聴いている際に時々感じる時があるので、とても共感しちゃいました。
撮影スタッフさんが持ってきたKRAFTWERKを聴いて取材を終えて帰る時には、2人共自宅でレコードを聴いてみたくなっていた・・・。

こんな経験をしたらホント、レコードにハマりますよ・・・。
記事の最後に述べられた、イメージ的には「もっさりしたレコードが実は、とてもキラキラした音だった・・・っていうのは、感動よりも驚きのほうが大きかった」っていうのは、ホント率直な感想なんだろうなぁ。
筆者さんが、中学生の時に聴いていたレコードっていうのは、自宅にフツーにあるプレーヤーとスピーカーで「その曲を聴きたい欲求」で聴いた音楽だったと思います。
当時は、レコードは音楽が録音されている単なるメディアという入れ物であって「レコードである」という特別な意識は、なかったと思うんですよ。
で、レコードからCDになって、デジタル音源になって今はストリーミングで音楽は再生される様になる。
更に、当時は音楽を自宅でスピーカーで聴いていたものが、イヤホンやヘッドホンで聴くようになり、さらに外でも聴くようになり、ながら聴きで再生されるようにもなるという聴かれ方にも大きく変化したワケで、そんなコトが当たり前になった時代に、30数年以上前の聴き方スタイルを当時よりもイイ環境で再体験するワケです。
やっぱり、感動や驚きがあるワケですよ。
本当は、レコード自体に入っている曲は30年以上も前から全くナンにも変わっていないのですが、今そのレコードを聴くと当時よりもよく聴こえるっていうのは、確実に聴く側の意識が大きく関係しているって思います。
また、レコードで音楽をちゃんと聴くというコト自体が、ちょっとした非日常感というか特別感があるのかもしれませんね。

PAL JOEY / #19 (EP) inc. JUST THE WAY YOU ARE / ARCHITEK OF TIME / PLAYTIME
PAL JOEY / PLAYTIMEの試聴
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つい先日も、20代前半の最近レコードで音楽を聴き始めたっていう若いお客さんがはじめてnextに来てくれたですよ。
巷のレコード人気の影響で「レコードで音楽を聴くのってカッコイイかも・・・」っていうシンプルな理由で聴きはじめて安価な一体型のレコードプレーヤーを買って楽しんでいたそうですが、何枚かレコードを買っていくうちに、好きな曲のレコードが目に見えるカタチで集まっているコトにちょっと感動しましたってハナシをしてくれました。
で、はじめてnextに来てくれて「試聴したいんですけど・・・」っていうので店内のスピーカーで気になるレコードをかけてあげたら「うわぁ〜コレ、ヤバいわ・・・」ってものスゴく驚いていたんですよね。
「ナンで、そんなに驚いているの?」ってハナシを聴いてみるとどうやら他のお店では試聴したいっていうと試聴専用のプレーヤーでヘッドホンで自分で試聴するってスタイルだったので、スピーカーからドカンってレコードの音を聴いたコトがなかったって言ってました。
「でも、自宅でスピーカーで聴いてるでしょ?」って訊くと「プレーヤーに内蔵しているヤツなんでこんな音は鳴らないです・・・」って。
「どうやったらこんな音鳴らせますか?」ってソコからは、オーディオやレコードのハナシについてイロイロ盛り上がっちゃいました。

このレコードで音楽を聴くっていう体験の特別感っていうのは、過去にレコードで音楽を聴いていた人だけでなく、レコード世代とはまったく関係のナイ若い人たちにもカンジられるようです。