イメージ 1

オイラは、Amazonプライム会員なのですが、プライム会員は一部の映画やアマゾンオリジナルの動画配信が見るコトが出来るという特典がついています。
今だと、TV CMが流れている松本人志の「フリーズ」っていうのが話題ですね。
で、この動画配信サービスに時々、昔テレビで放映していた古い懐かし系の動画もあったりします。
つい先日、今から10年以上前にNHKで放送されていた「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」が配信されているのを知りました。
放送当時、「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」って番組があるのは知っていて実際何度が、見たコトありましたが、その当時は「へ〜スゴいなぁ・・・」っていう程度の認識しかなかったのですが、久しぶりにそのタイトルを見て、「どんなハナシだったんだろう・・・」って気になったので見てみました。
番組自体のフォーマットは、今思えば起承転結がハッキリしていて最後はハッピーエンドで終わるという結構オーソドックスな作りなのですが、登場人物である、経営者や技術者、研究者などなどフツーの人が困難を乗り越えてひとつのプロジェクトを成し遂げるってハナシなのですよね。
イロイロなエピソードがあるのですが、多くが終戦から昭和の高度成長時代のハナシで、番組中にその時の担当者等が出演して当時を回想したりするシーンがあります。
その場面で、苦労ハナシなんかを語ったりするのですが、そういうのをみていてなんだかスゴく感慨深い気持ちになったんですよね。

いくつかのエピソードを見終えて、オイラはnext. recordsをはじめた時のコトを思い出しました。
next. recordsは、大阪で副業で知人のレコード店のカタログ通販をやっていたオイラと、渋谷のハズレで既に独立して中古レード店を営んでいた友人Nと2人ではじめたお店です。
レコードだけが好きでショップの経営のコトは、全くのズブの素人だった2人が「レコードのメッカ、渋谷の宇田川町でオリジナル盤12インチシングルの専門のレコード店をやろうっ!」ってはじめたお店です。
今の経験を積んだオイラの目線で、上のような「レコード店をはじめたいんだけど・・・」って相談をされたら「絶対にヤメたほうがイイっ!」って言ってるでしょうね(笑)
世間知らずで無知でガムシャラでナンでもチャレンジしちゃうっていうのは、若いから出来るコトだったんだなぁ・・・て今思えばカンジます。
当時は、ショップの経営の仕方も全く知らずに、ナニもわからないまま法人で起業しちゃったんですからね、相当なムチャでした(笑)
トーゼンその時は、資金なんて全然なくって法人登記のための出資金もアチラこちらからかき集めて、ギリギリナンとか用意してました。
ちょうど子供が生まれた時期だったのでその時支給された出産育児一時金まで使ってましたからね・・・今思えばヒドいハナシです。。

フツーの会社員で副業でカタログ販売しかしたコトのないオイラと、既に数年前から先に自分で海外にレコードを買い付けに行って店頭販売を経験している相方のNとで法人で起業した時に、どちらが代表になるかってハナシになった時になんて、「オレ、買い付け行ってホトンド日本に居ないのでキミが代表やってよ」ってホント、考える間もなく数秒でオイラがnext. recordsの代表になるコトになるとは思いもよりませんでした。
お店をはじめた2000年当初は、今のアナログレコード人気なんてレベルではナイくらい、ハンパなくレコードの人気が激高な追い風ムードだったのが功を奏していたのか、無知でガムシャラで若いだけが取り柄だったオイラ達でも結構やってイケました。
既に、ノウハウがあったカタログ通販は、初回から大当たりでスタッフみんなで大喜びした記憶があります。
しかもその追い風ムードに押されて同じ渋谷の宇田川町エリアに2つめのショップを開店させたり、調子に乗りまくってました。
だけど、ツラいコトもたくさんありましたよ。
レコードの人気が高いので仕入れれば、必ず売れるハズなのですが、海外に買い付けに行っても、仕入れたいタイトルのレコードが全然出てこないんですよ。
出てくるのは、人気のナイ、カスレコードばかり・・・。ソレも何度も何度も・・・。
「この街のレコード屋は全滅だ・・・ダメだ・・・」って判断して行ったコトのない街のレコード屋を訪れるとそこの店にも欲しいモノが全然ナイ・・・。お店の人に訊くと「1週間前に日本人が来ていっぱい買っていったぞ」なんて言われる始末。
有れば売れるのが確実なのですが、ソレらが全く見つからなくて焦る・・・ってパターンです。
当時は、多くのレコード店も同様に頻繁に買い付けに出向いて仕入れをしていたので、アメリカもヨーロッパも日本人バイヤーが行きまくりでレコードの取り合いになってたんですよね。
時々、お店の様子や買い付け状況なんかの報告で店へ国際電話をすると、「お店の方は、良いレコードは全部売れてもうナンにもナイよ・・・ヤバイよっ!買い付けの方はどう?上手くいってる?」なんて聞くと更に焦ったり・・・。
月日は流れて、レコード店のロゴマークが入ったビニール袋を持った人が街中に溢れていたのが、徐々に減っていき、大手のレコード店が閉店や規模縮小していく中、「今後、どうなるんだろう・・・」なんて不安な気持ちになる時期もありましたしね。
ウチの店とは違って、会社としての規模も全然大きく、資金力もあると思っていた大手のレコード店が営業不振でなくなってしまうっていうのは、やっぱり相当インパクトがありました。
また、このブログでも書いたコトがありますが、next. recordsと同じルーツを持つ友人のレコード店が次々と閉店したっていうのも気持ち的にかなり重かったです。
今までは、買い付けてレコードが入荷すれば売れていたのが、入荷しても売れない、店頭にはお客さんが全然来ない・・・ってカンジでヤバい雰囲気が漂っていたような気がします。
そんな中でも、お店を移転したり、WEBサイトでの販売を始めたり、仕入れの方法を工夫したりなど、ナンとかやってやってきたってカンジなんですよね。

next. recordsってレコード店をはじめて現在に至るまで、めちゃめちゃ小さなプロジェクトXを何度も積み重ねて現在に至るってカンジでしょうか・・・(笑)
前回の記事にした免税店になるっていうのも、next.にとってはプロジェクトXでしたし、現在進行中のWEBサイトのスマホ化も当店にとってはプロジェクトXです。


しかし、本家「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」での田口トモロヲさんの特徴のある淡々としたナレーションは、マジでイイですね〜。
今回の記事も、田口トモロヲさんがナレーションしたらどうなるんだろう・・・って想像するとメチャオモシロイ(笑)
最近、お店のコトで考えが行き詰まったり、アイデアで悩んだりとかあったのですが、昭和の激動の時代にひとつの大きなコトを成し遂げた人たちのその生き様をみて「オイラもがんばろう〜」ってポジティブな気持ちになれました(笑)