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「俺は、欲しいレコードを自分でレコードショップを廻って掘るんですよ。」

レコード掘りの基本だと思います。
かく言う私達の様なレコード業者も同じように海外に行って各地のレコードショップや
ディーラーの自宅、はたまたレコードショウやフリーマーケットまで行き足を使って
一生懸命レコードを探しています。
では、インターネットを使ってレコードを探して買うコトはレコードを掘っているコトに
ならないのか?
オイラは、各レコードショップを訪れて自ら一枚一枚のレコードをチェックして
自分のテイストに合うレコードを探すと言う行為とネットを使って各店のレコードの在庫リストを
入念にチェックしてお目当てのレコードを探し出すのは、同じことだと思っています。

意外かと思われるかもしれませんが、「ネットでレコードは探さない派」や
「ネットでレコードは買わない派」と思える人が結構いたりします。
逆に、「レコードショップ(実店舗)で購入しない派」という人は、いないみたいです。

インターネットを利用してレコードを探すコトは、レコードを掘っている感がないのか?
また、通販なんて信用出来ないのか?

別にレコードショップに訪れて直接買うのを辞めてネットを使って通販で買うの
推奨しているのではありません。

伝えたいコトは、
「利用出来る事であれば、それら全て利用してお目当てのレコードを探せばいいのではないか」
というコトです。

ネットを使って探しているレコードを見つけるのも結構タイヘンだったりします。
在庫のレコードが豊富であればあるほど、そのページ数は膨大で「1/1000ページ」なんて
表示をみると「1000ページもあるのか・・・ゲ~」となったりしますけどね。
だけど
「もしかしたら、 長年探して見つけるコトが全然出来なかったレコードが、見つかるかもしれない!」
というチャンスは充分使うベキだと思うんですよ。
自分の足でレコードショップを巡ってお店の人からレコードの情報を得たり出来るという事は
結構収穫になるのでお店巡りはハズせないですけど、「通販なんてしない」って頑なに
ならなくてもいいと思うんですけどね。
レコードを買うスタイルは変わっても自分がイイと思うレコードを手に入れたいと言う気持ちは
変わらないと思います。

こんな人を知っています。
彼は、超レコードがスキで渋谷にも週3~4回もレコードをホリに通ってました。
だけど、レコードショップにプライスがついて売っているレコードを普通に買っている時は
まだ良かったのですが、次第にレコードショップに売っている自分が好みなレコードは
全て手に入れてしまうのです。
渋谷だけでも結構な数のレコードショップがありますからね。
5年ほど毎週通ってればレコードショップに売っているレコードは、買い揃えるコトは
不可能ではないと思います。
次になかなかレコードショップではお目にかかるコトのないレコードを探し求める様になります。
フツーそう言った所謂、「ウルトラレアなレコード」って渋谷でもなかなか入荷はないんですよ。
だいたい常連客に店頭に出す前に売ってしまうとか、レコードショップのオーナーが
自分のコレクションにしちゃったりします。
その彼は、当初「通販なんて絶対しない」って言ってたけど、今じゃほとんどのレコードを通販で
手に入れるようになりました。
だけど、色々な情報を得るためにお店巡りはやはりハズせないようです。
言えるコトは、足でレコードを探す範囲って限度がありますからね。
ネットを利用した通販なら海外のレコードショップから購入する事も可能ですし。
レコードを自分の足で探し廻れる範囲から、世界中から探し求めることが出来る範囲へ
拡がるなら頑なにならず利用出来る事は利用すべきだと思うのですけどね。


今回紹介するのは、
HANDSOME BOY MODELING SCHOOL / HOLY CALAMITY feat. DJ SHADOW + DJ QUEST


Prince PaulとDAN NAKAMURAによるユニット「男前養成学校」(なんだソリャ?)の
12 inch singleです。
このレコードは、TOMMY BOYから1999年にPROMOでリリースされた12"です。
A SIDEの MAGNETIZING は、特に取り上げることもないような凡庸なHIP HOP曲なのですが
B SIDEに収録の HOLY CALAMITY は、DJ SHADOWが絡んだブッ飛びブレイクビーツで
かなりカッコイイ曲になっています。
パンチの効いたビートに激しいスクラッチとお決まりというか、DJ SHADOWらしいカットアップが
多用される好きな人にはタマラン曲です。

DJ SHADOW が日本にツアーで来た時にnext recordsに何回か来店したことがあります。
店頭のレコードは軽くチョイチョイと見るだけで、
「他にレアなヴァイナルはないか?」
って訊いてくるんですよ。
数枚の「ちょっと珍しいかな」と思えるレコードをDJ SHADOW に見せると
以外なレコードに興味をしめすので
「こんな曲プレイするの?」
って尋ねたら、
「このレコードは、トレードに使えるんだ」
と言ってました。
探し求めているレコードを手に入れる為に、トレード用のレコードを仕入れるなんて
レコードに対するどん欲な気持ちはハンパないものを持っているんだなと感心しました。
だけど、「レアなレコードを出せ出せっ!」って執拗にセッツかれて
本音を言えばちょっとウンザリした覚えがあります・・・





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