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以前、
「レコードコレクターは、一生かけても全て自分のレコードコレクションを
聴くことが出来ないのは解っているのに買うのを辞めるコトが出来ない・・・」
という類のコトをこのブログで書いたんですよ。

なんか、この事が結構オイラのアタマに残っていて思っているコトの続きを
書いてみたいと思います。

オイラの中ではレコードって純粋に音楽を楽しむ以外にも別の意味を
持っているんじゃないかなと思うワケです。

例えば、何年か前に買ったレコードを久しぶりに見ると
買った当時の出来事を思い出したり、よくそのレコードをかけてた頃の時代を
感じていたりしませんか?
こういうのは、レコードを聴いている人にはよくある事だと思います。
そのレコードが過去を回想するキッカケみたいなカンジですね。
もしかしたらそのレコードを見なかったら過去の事を
顧みるコトはなかったりするのかもしれません。
意外と、「一枚のレコードを見て当時を語ってください。」
なんて言われたらスラスラと言えたりなんかしませんか?
なんかレコード一枚が、過去と現在の自分を繋いでるモノのような気がするんですよ。
ベタな例えだと自分の生き様がレコードになっていると言う感じかな。

オイラは、過去に何回かレコードを処分したことがあるんですけど
「お金に困って・・・」とかの理由で、思い出深い大事にしているレコードは
一枚も売ったコトがないんですよね。
売ったレコードというのは、そのレコードを見ても
何の感情と言うか思い入れが感じられないモノばかりだったですね。
こういうレコードは、もうタダの黒いビニールでしかないですね。
だから、アッサリ売るコトが決めれました。

部屋の整理する為や、事情があってお金が必要な時にやむを得ず
レコード買い取りや売りに出す人が、
その「売るレコード、売らないで取って置くレコード」の選別をする時に
それらのレコードを聴きながら始めると、
なかなか、処分するレコードを選ぶコトが出来なかったってよく聴きますね。

オイラの知人で、レコードを大量に処分した人がいます。
その知人は、2万枚近いレコードコレクションを全て一斉に売ったんですよ。
その彼に、「なんで全部売ったの?」って聞いたら、
実は一斉にレコードを売る5年ほど前に事情があって数百枚のレコードを
手放したのが、多分キッカケかな~と言ってました。
その彼が、レコードにキョーレツに愛を感じているのは、
100%オイラには解っているんですよ。
だから余計に「なぜ?」って思ったんですよ。

彼曰く
「オレのレコードコレクションは、全て揃っていなくてはならないんだよ。
やむを得ず手放したのは仕方ないが、コレクションが歯抜けになるのが許せなかった。
それに、いつまでオレはこのコレクションを持ち続けるのか?
という気持ちがあったのが理由かな。」

ということです。
その知人ってホント、レコードに対してスゴい知識もあるしまた、
どうやったら探しているレコードを見つけるコトが出来るかと言う術も
十分知っているんですよ。
「もったいないなぁ・・・」と言う気持ちが、オイラにはありましたが
本人がそう決めたコトだから仕方ないんですよね。

オイラは、50年後位には確実に棺桶の中に入るでしょう。
でもレコードはオイラが棺桶に入った後、更に何十年も残るんですよね。
オイラが死んだあと残ったレコードがどうなるか解らないけど、
今は、大好きなレコードに囲まれてすごしていたいと思ってます。

こういったコトを考えると、
「このレコードは、今は自分のモノ」って思っているけど
実は、後生のレコード好きの為にレコードを保管している
「ただの一時的なレコード管理人」って役割にすぎないんだよな~って
感じちゃいました。


今回紹介するのは
LUTHER VANDROSS / NEVER TOO MUCH
NEVER TOO MUCHの試聴


今回のテーマを書くにあたりタイトルだけ見て選んでみました。
ちょっとリリックを見て

感じたんですけど、この彼女に対する愛情をレコードに変えて見ると
意外とハマっているな~と感じてしまいました。

以前、買い付けに行ったとき、あるレコード屋のオヤジが
ESTHER WILLIAMS / LAST NIGHT CHANGED IT ALL (I REALLY HAD A BALL)
を持ってたんですよ。
LAST NIGHT CHANGED IT ALLの試聴

それを見たオイラは、当然「売ってくれ~頼む!」となったんですが
なかなか売ってくれないんですよ。
何回もしつこくオイラが「売ってくださいよ~」って言うもんだから
レコード屋のオヤジも根負けして
「いいよ。売ってやるよ。」って言って売ってくれました。
で、代金を払ってレコードを手渡しで受け取るとき、なかなかそのオヤジが
ESTHER WILLIAMS / LAST NIGHT CHANGED IT ALLを持ってる手を離さないんですよ。
冗談で笑いながらそのレコードを押したり引いたりして、
最後には受け取ったんですけど、帰る間際に「もう一度見せてくれ」って
言ってオヤジがせがむので見せてやるとオヤジはレコードを手に取って
「もう、最後だ。GOOD BYE」って言って、キスしたんですよね~
LAST NIGHT CHANGED IT ALLに。
それを見て、「オイラも相当レコード好きだけど、レコードにキスはしないな~」って
感じたのをLUTHER VANDROSS / NEVER TOO MUCHのリリックの、
Oh, my love
A thousand kisses from you is never too much
I just don't wanna stop
って部分を読んで思い出しました。
レコードにキスするなんて、日本人には、ちょっと合わないかもしれませんが、
「あ~このレコード好きだったんだな・・・」って感じました。


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