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ちょっと旬なネタに便乗してみようかと思います。
Twitterのまとめサイト、Togetterにこんな記事は載っていました。
レコードを木工ボンド乾かして掃除する→剥がした方のボンドを再生してみたらこうなった「めっちゃ可能性を感じる」

上記のまとめ記事では、木工用ボンドでレコードを掃除したあとの固まったボンドの残骸をレコードプレーヤーで再生したら異次元のサウンドが鳴ったっ!という内容で盛り上がっています。
というか、知ってる人も多いと思うのですが、知らない人からすると、レコードと木工用ボンドという組み合わせ自体に「はぁ?何ソレ?」って思うかもしれないのでそういった部分を踏まえて解説してみようと思います。

レコードって見た目はピカピカでキレイでもレコードプレーヤーで再生したら「チリチリ・・・チリチリ・・・」ってず〜っとノイズが曲の上の載って「ウザいな・・・」って思う時ってありますよね。
そういったレコードの盤面のヨゴレを除去する方法として通常であれば、市販のスプレータイプやリキッドタイプのレコードクリーナーを盤面に吹き付け or 垂らしてクリーニングするって方法をとると思うのですが、そういった一般的なレコードのクリーニング方法では除去できない場合があったりします。
市販のレコードクリーナーで除去出来ないしつこいヨゴレを除去する方法として「木工用ボンドによるレコードパック」という超外道なクリーニング方法がいにしえの時代から一部のレコードマニアの間で知られています。
タブン、このブログでも過去にこの「木工用ボンドによるレコードパック」のコトは紹介したコトがあると思うのですが、再度ご紹介です。

その原理は・・・。
■粘着力の高い木工用ボンドをレコードの盤面に塗って固まったボンドを剥がすことによって、音溝深くに入り込んだダストを引っ剥がす
という手法になります。
「えぇっっ!?そんなコトして大丈夫なのか?」って思われるかもしれませんが、前人達が「レコードのヨゴレをどうしたらキレイにするコトが出来るのか・・・」って考えだした究極の手法なので要領というかコツさえしっかりと掴んで実行すれば、オイラの経験上では、この「木工用ボンドによるレコードパック」って言うのは、究極の奥義だと思います。
つまり、コレをやってもノイズが除去できなければ、もうナニをやってもノイズは取れないっ!って断言できるほど絶大な効果が期待できるホドの奥義なワケです(笑)
使用するのは、コレ
コニシ 木工用ボンド (即乾)
bondo-1

コレをレコード盤の音溝部分に指で塗りたくるのです。
bondo-2
で、塗る前にちょっとしたワンポイントを・・・
ボンドを塗る前にレコードの端の無音部分に下記の画像のようにセロテープを貼っておいたイイですよ。
bondo-3
コレは、木工用ボンドが乾いたあとに剥がす時にこのセロテープ部分が剥がしはじめの持ち手に使うワケです。
それと、木工用ボンドは、盤の端部分を幾分、多めに盛って塗ったほうが剥がす時にラクになります。
そして、何枚もレコードパックしたいからちょっとケチって薄く塗ろう・・・なんてコトはゼッタイ思わないでください。
薄く塗ると剥がす時に途中で乾いたボンドが破れてしまって盤面に残ってしまい、ソレを剥がすのにメチャ手間がかかるので気をつけてください。
というカンジでやってみてください。
そして、木工用ボンドがカンゼンに乾いたらペリペリとレコードと乾いたボンドを剥がすワケです。
すると、レコードの音溝深くに入り込んだダストが剥がした木工用ボンド側にすべて吸着されてレコード盤はクリーンな状態になるという原理です。
もうホント、洗顔のパックと同じです。
実はこの木工用ボンドを剥がす時が、ナゼか気持ちイイ・・・っていうのもやってみれば解ります(笑)
レコードは塩化ビニールで出来ているので、木工用ボンドだとゼッタイに引っ付かないという原理を利用してダストだけ除去するんですね。
ちなみに、レコードのセンターレーベルは、紙で出来ているのでボンドがつくと修復不可能な状態になるので注意してください。

この木工用ボンドを使ってのレコードクリーニングは、海外でも行われています。

この動画では、クリーニングのビフォー・アフターで劇的に音質が変化するのが解りますね。

だけど・・・ターンテーブルにレコードをノセたたままでのボンドを塗りはちょっとリスキーな気がしますね〜。
まぁ〜そのアタリは自己責任で・・・。
参考までリンク先では多くの人が木工用ボンドによるレコードクリーニングを実践していますので参考までにどうぞ・・・。

この木工用ボンドによるレコードクリーニングは、下記のようなメリットがあります。
■手に入りやすい木工用ボンドでクリーニング可能
■劇的な効果が得られる
■ダレにでも比較的カンタンに実践できる

しかし・・・実は、ウチの店ではこの木工用ボンドによるレコードクリーニングは、全くもって行われていません。
その理由は・・・
■クリーニングに要する時間がかかりすぎる
■乾かしている間のスペースの問題
上記の事情からもう全然、やっていません。
やっぱりね〜1枚のレコードをカンゼンに乾かすために要する時間が結構かかるんですよ。
レコードには、表面と裏面ありますしね。
そして、木工用ボンドを乾かしている間にレコードを保管しておくスペースを確保しておかなきゃイケないっていうのも結構難しいんですよ。
業務としてこの手法を行うには、もう大量にクリーニングしなきゃイケナイのですが、乾かしている間はレコードを重ねることが出来ませんからね。
ソレ専用の乾かし台とか作ればイイのかもしれませんが・・・。
上記のような事情から、業務としてはちょっと難しいんですよね。
だけど、個人のコレクションで数枚のレコードをクリーニングするには、ホントにイイ手法だと思います。

A DOSE OF PARADISE presents PURE MUSIK / FEEL THE MUZIK
A DOSE OF PARADISE presents PURE MUSIK / FEEL THE MUZIKの試聴
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で、はじめに紹介した、まとめサイトTogetterでは、乾いて剥がした板状になった木工用ボンドをレコードプレーヤーに載せて再生すると音がなったっ!って盛り上がっていワケです。
コレは、レコードを製造する際の、スタンパーと同じモノが木工用ボンドで出来ているんですね。
結構、緻密に作られているようなレコードですが、基本的には「型から成形させた樹脂」から音がなっているという原理ですからね。
つまり、固まった木工用ボンドをスタンパーとして何らかの素材で成形すればレコードの複製が出来るってコトですね。
だけど、スタンパーの音・・・コレは、かなり奇妙な音ですね〜逆回転させればもう少し音楽っぽく聴こえるかもしれませんね。

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