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「どうして20年以上も続いているんですか?」

先日、知人から新しく始めようとしているビジネスについて相談を受ける機会がありました。

アレコレとハナシをしているうちに、今度は逆にこんなコトを訊かれたんです。

「トコロで、オリジナル盤12インチシングル専門って、ものスゴく狭い商売ですよね。ソレなのに、どうして20年も続いているんですか?」

オイラは渋谷で中古レコード店をやっています。

店を始めたのは2000年なので、今年で26年目になります。

現在なら自分の店を、「オリジナル盤12インチシングル専門の中古レコード店」と説明できます。

LPでもない。CDでもない。再発盤でもない。オリジナル盤の12インチシングルが中心。

こうやって文字にすると、確かにかなり狭い商売です。

それで知人には、

「一般には分かりにくいオリジナル盤12インチシングル専門という絞ったアイテムを売っているコトが、12インチシングルが好きな一部の人に受け入れられたんじゃないですかね〜」みたいなことを答えました。

ん〜それらしいですよね(笑)。

でも後になって考えました。

コレって答えているようで、実は全然答えていないんじゃないか?って。

ナゼ、26年も続いたのか…店主であるオイラ自身、ちゃんと考えたコトがなかったんです。

そこでこの機会に、26年前まで遡って考えてみることにしました。

最初から「専門店」を作るつもりなんてなかった

まず思い出したのが、そもそもどうしてこの店を始めたのかということです。

オイラは以前、大阪の友人が営んでいた中古レコード店で通販部門を手伝っていました。

その店の方針転換によって仕事から手が離れたタイミングで、別の友人から、

「渋谷で一緒にレコード店を始めないか」と誘われました。

もともとレコード店には興味がありました。

とはいえ、自分1人で会社を作って店を始めよう、ナンてところまでは考えていなかったんです。

でも、その友人にはすでにレコード店を経営した経験がある。オイラには通販の経験がある。

「2人の経験を合わせれば、案外ウマくできるんじゃないか?」

Next Recordsは、そんな感じで始まりました。

では、開店にあたって緻密な市場調査をして、競合店を分析して、「これからは12インチに特化すべきだ!」と事業計画を作ったのか。

実は、全然そんなことはありません(笑)。

2人で決めていたのは、「自分たちが好きなレコードを売ろう」というコトくらいでした。

そして2人とも、強烈な12インチマニアであり、コレクターでした。

だから、「好きなレコード=12インチシングル。」

結果として、店には自然と12インチシングルばかりが並びました。

オリジナル盤についても同じです。

2人とも再発盤やブートレッグ盤には魅力を感じず、「自分たちの店に置きたい」とは思わなかった。

だから「オリジナル盤専門店にしよう」と会議で決めたワケでもありません。

好きなレコードを並べていったら、いつの間にかそうなっていたというカンジなんです。

12インチシングルは「好き」の純度が高い

そもそも、なぜオイラは12インチシングルがそんなに好きなのか。

アルバムもモチロン面白いです。

10曲くらい収録されていて、1枚を通して作品として聴く。それはアルバムならではの素晴らしさです。

でも、そのアルバムの中で、

「本当に好きなのはどの曲?」

と訊かれると、オイラの場合はだいたい1〜2曲なんです。

そして、その1〜2曲がシングルカットされているコトが多い。

だったらオイラにとっては、アルバムという複数の曲の中の「何分の1」として収録されているよりも、好きな1曲が主役になっているシングル盤のほうが、「好き」の純度が高いんです。

しかも12インチシングルは、DJカルチャーと密接につながった特殊なフォーマットです。

アルバムに入っているバージョンとは違う、DJプレイやフロアを意識したアレンジが施されているコトもある。

イントロやブレイクが長かったり、ベースやリズムが強調されていたりする。

そして12インチという大きな盤面に少ない曲数を収録することで、アルバムより音圧があり、迫力のあるサウンドを楽しめるものも多い。

好きな曲が、フロアでさらに格好良く響くように仕立てられている。

オイラはそこに魅了されました。

だから「12インチという市場に商機がある」と考えたのではなく、

単純に、

「12インチって、めちゃくちゃ格好イイよね」

というトコロから始まっているんです。

2000年、渋谷・宇田川町はレコードの街だった

店を始めた2000年頃の渋谷は、今とはかなり違いました。

すでに一般的な音楽メディアの主役は、レコードからCDへ完全に移っていました。

トコロが面白いことに、音楽を「聴く」ためのメディアとしては役割を終えつつあったレコードが、今度はDJが「プレイする」ための道具として再び強烈な存在感を持つようになったんです。

当時は空前のDJブーム。

それまでDJといえば、一部のプロがディスコやクラブでやるものというイメージでした。

それが一般の人でも楽しめる趣味になったんですよね。

でも普通の街のレコード店は、すでにCDショップへ姿を変えている。

そこでDJやDJプレイをしてみたいと思う人がレコードを買おうとすると、限られた繁華街で営業していたレコード店へ行くことになります。

その代表格が渋谷でした。

しかも渋谷にはクラブも多く、DJカルチャーとの結びつきが非常に強かった。

Cisco Records、Manhattan Records、Dance Music Recordsといった、当時のDJシーンで絶大な支持を集める大手レコード店が狭いエリアに存在し、その周りを囲むように小さなレコード店が点在していました。

一時期は宇田川町周辺だけで50店ホドのレコード店があったとも言われるくらいです。

世界中から新しいレコードがホボ毎日のように入荷する。

そんな最新の音楽が収録されたレコードをお目当てにプロのDJ、DJを趣味にしている人、レコードコレクターが集まってくる。

人気盤の入荷日には行列までできる。

世の中ではみんなCDを聴いているのに、宇田川町だけはレコード店のロゴが入ったショッパーを持った人たちが大量に歩いている。

今思い返しても、すごい光景でした。

そんな状況ですから、2000年に店を始めたオイラにも将来への不安はホトンドありませんでした。

むしろ心配していたのは、海外へ買い付けに行っても、業者間の競争が激しくなって仕入れるレコードがなくなるんじゃないか、というコトでした。

ソレに店は始めてすぐに「軌道に乗った」とも感じていました。

今思えば、あれは一種のバブルだったんでしょうね。

でもバブルの真っ只中にいる人間には、それがバブルだとはなかなか分からない。

5年後、10年後のコトなんて考えていませんでした。

タブン、「今よりもっと売れて、店も大きくなっているかも?」くらいに呑気に思っていたんじゃないでしょうか。

「オリジナル盤」は、説明しないと伝わらなかった

開店当初、オイラたちは「オリジナル盤専門」を特別な売り文句にはしていませんでした。

ナゼなら、自分たちにとってはオリジナル盤を売ることが当たり前だったからです。

トコロが、商売をしているうちに問題が起きました。

過去に発売された人気のレコードには、当然ながら限りがあります。

欲しい人が1000人いるのに、オリジナル盤は数枚しか市場に出てこない。

そうなると大手店は需要に応えるため、再発盤やブートレッグ盤などを扱います。

大量に作れるので価格も安い。

一方、オイラたちは当時実際に発売されたオリジナル盤そのものに価値があると考え、希少性に応じた価格で販売している。

お客さんからすると、

「同じ曲なのに、ココの店では5千円。あっちは新譜のレコード店では1000円くらい。ナニが違うの?」となる。

ソリャ〜そうですよね、見た目もよく似ていて、針を落とせば同じ曲が流れる。

でも、

「コチラは、その曲が実際に世に出た当時にプレスされた盤なんですよ」

と丁寧に説明すると、納得してオリジナル盤を選んでくれるお客さんがいたんです。

そこで初めて気づきました。

自分たちにとって当たり前の価値は、伝えなければお客さんには分からない。

それから「オリジナル盤である」というコトを、キチンと前に出すようになりました。

つまり「差別化戦略としてオリジナル盤を選んだ」のではありません。

先に自分たちの価値観があり、お客さんとのやり取りを通じて、それを言葉にする必要があると気づいたんですよね。

現在の店のコンセプトは、そんなふうに後からカタチになっていったんです。

数年後、本当に風向きが変わった

トコロが2005年頃から、状況が変わり始めます。

キッカケの一つがDJ機材のデジタル化でした。

CDでDJプレイができるCDJは以前からありましたが、アナログレコードの操作性には強みがあり、当初はそれホド脅威に感じませんでした。

しかしDVS(Digital Vinyl System)が普及し始めた時、

「アレ? これは流れが変わるかもしれないぞ」と思いました。

DVSは、専用の信号が記録されたコントロールヴァイナルを使い、PC内の音楽ファイルをターンテーブルで操作できる仕組みです。

DJはレコードを扱うような感覚で、デジタル音源をプレイできるという画期的なシステムでした。

このDVSが普及してゆくにつれて海外で、新譜のレコードそのものが徐々にプレスされなくなっていったんですよね。

中古レコード店のオイラにとって、これは「上流から水が流れてこなくなる」ような感覚でした。

そして、コレは新譜を中心に扱っていた店から影響が見え始めました。

いつも賑わっていた大手レコード店からお客さんが減っていく、街を歩いていても、レコード店のショッパーを持った人が明らかに少なくなっていく…この変化は想像以上に急激でした。

2007年にはCisco Recordsが全店舗を閉鎖…モチロン衝撃の出来事でした。

でも、それ以上にオイラが怖かったのは、お客さんの熱量や価値観が、こんな短期間でガラッと変わるんだというコトでした。

変えたのはレコードではなく「買い方」だった

それでも、「12インチ専門をやめよう」と思ったことはありませんでした。

むしろ、周囲の店が閉店していくのを見て、

「ココで自分たちの得意分野の12インチシングルから様々なアイテムを扱う普通のレコード店になったら、もっと厳しくなるんじゃないか」って思いました。

後にCity Popの人気が高まっているコトも解っていました。

でも、オイラ自身が興味を持てないレコードをお客さんに、「これ、良いですよ!」と薦めることは、どうしてもできなかった。

一方で、変えなければいけないと思ったものがあります。

レコードそのものではなく、レコードの買い方です。

オイラのレコード販売のルーツは通販でした。

ネットがまだまだ普及する前だったので90年代後半の大阪時代の通販は紙のカタログです。

電話で注文を受けていると、お客さんからよく、

「ちょっと聴かせてほしい」と言われました。

知っている曲なら、タイトルだけで買える、でも知らない曲は、文字情報だけでは買いにくい。

そこで後にインターネットが普及してきたとき、EC上でレコードを試聴できるようにしました。

とはいえ数千枚ものレコードをPCに録音してデジタルデータ化するなんて、気が遠くなる作業です。

正直、「コレ…やらなきゃイケないのか…」ってカンジで腰は重かったです(笑)。

そんなとき、先に試聴システムを導入していた知人のレコード店から、

「絶対やったほうがイイよ! びっくりするくらいレコードが売れるよ!」と言われ、実行しました。

すると、本当に劇的に注文が増えたんです。

「知らないレコード」が売れるようになった

今ならYouTubeもSpotifyもあります。気になる曲があれば検索すればすぐ聴ける。

でも当時は、そんな環境ではありません。

そんな時代にECの商品ページで試聴ボタンをポチッと押すと、そのレコードの音が流れる。

このメリットはメチャ大きかった。

特に面白かったのが、誰もが知っているヒット曲ではなく、無名の曲やマイナーな曲が売れるようになったコトです。

アクセス解析を見ると、小さなレコード店の試聴ファイルなのに、短期間で数百回も再生されている。

「うわっ!ものスゴい勢いで聴かれているぞ!」と驚きました。

そして試聴は仕入れまで変えました。

以前なら、

「この曲、良いんだけど知名度がないから売りにくいなぁ」と仕入れをためらったレコードでも、

「聴いてもらえれば、この良さは解るかもしれない」と思えるようになったんですよね。

これは12インチというフォーマットとも相性が良かったと思います。

12インチの世界には、有名・無名だけでは測れない魅力的な曲が山ホドあります。

知らないから買えなかったレコードが、聴けることによって「欲しいレコード」に変わる。

レコード店にとって、これはかなり大きな変化でした。

26年間、変えまくった。でも、変えなかった

振り返ると、オイラの店は意外なくらい変化しています。

紙の通販カタログからPDFへ。

PCで試聴できるようにし、ECサイトを作り、携帯にも対応した。

SEOも自分なりに勉強しました。

創業当初から商品をデータベースへ登録することを徹底し、アーティスト名、曲名、画像、試聴データ、コメント、価格、販売履歴などを蓄積してきました。

やがて実店舗の在庫とECの在庫を同期させ、店にあるレコードをすべてオンラインでも見られ、全商品を試聴できるようにしました。

実店舗でレコードを売る基本的な方法は、昔からそれホド変わりません。

でもインターネットの世界は猛烈な速度で変わる。

だからECについては、その時代に合わせてかなり大胆に変えてきました。

トコロが、その一方で26年間ほとんど変えていないものがあります。

何を売る店なのか。

オリジナル盤12インチシングルです。

つまりオイラの店は、

26年間、変えまくった店であり、26年間、変えなかった店でもある。

もしかすると、この両方が必要だったのかもしれません。

「戦略なんてなかった」が、後から戦略に見えてくる

今回、26年間を振り返るキッカケになった言葉があります。

・プロデューサーの秋元康氏が語ったという、

「これからは最大公約数ではなく、最小公倍数的に考えてコンテンツを作ってゆく時代だ」

という趣旨の言葉です。

多くの人に薄く受け入れられるものではなく、まずある一点に強く刺さるものを作る。

それを知った時に、

「コレってうちの店にも当てはまるんじゃないか?」と思いました。

オリジナル盤12インチシングルという狭い一点を掘り続けた結果、DJ、コレクター、Disco、House、Hip Hopなど、それぞれ違う入口から人がやってくる。

でも、すぐに引っかかりました。

いやいや、オイラ、そんなコト意識して狙ってなかったぞ(笑)。

そこで知ったのが、経営学者ヘンリー・ミンツバーグの「創発的戦略(Emergent Strategy)」という考え方でした。

最初から完璧な戦略を作り、その通りに実行するだけが戦略ではない。

実際に行動し、環境の変化に対応し、小さな判断や軌道修正を積み重ねるコトで、後から振り返ると一つの戦略のようなものがカタチ作られていることがある。

コレを知った時に、

「あぁ、コレは自分の店に近いかもしれない」と思ったんです。

12インチ専門もそう。

オリジナル盤専門もそう。

通販も、試聴も、ECもそう。

26年前に現在の店の姿を設計していたワケではありません。

その時そのときに、

「コッチのほうがイイんじゃないか?」

「お客さんはココで困っているんじゃないか?」

「コレは変えたほうがいいな」

「でも、これは変えたくない」

って考えてきたんですよね。

その点と点が26年後の今から見ると、一本の線に見えているだけなのかもしれません。

それでも「26年続いた理由」はひとつにできない

では結局、ナゼこんなに狭い商売が26年続いたのか。

ココまで考えれば、格好いい答えが出そうなものですが…。

やっぱりオイラには、まだひとつには決められません(笑)。

オリジナル盤12インチ専門だったコトは、大きいと思います。

でも感覚的には、それだけで50%くらい。

渋谷という場所だったこと。

通販の経験があったこと。

ECへ比較的早く対応できたこと。

共同経営者やスタッフの存在。

そして時代のタイミング。

さらに、かなり大きいと思っているのが「運」です。

オイラより音楽に詳しいレコード店主はたくさんいました。

「この人はスゴいな」と思う店主もいたし、「この店、めちゃくちゃ良いな」と思った店もありました。

でも、そういう店がすべて20年間以上残っているワケではありません。

英語に、

Being in the right place at the right time.

ということわざがあります。

訳すと「適切なタイミングで、適切な場所にいる。」という意味です。

商売には、そういう要素が確実にあるとオイラは思うんですよね。

だから「オイラの経営判断が正しかったから20年以上続いた」なんて、とても言えません。

強いて言うなら、

その時々の変化を見ながら、小さく軌道修正を続けられた。

これが今のトコロ、一番しっくりくる答えです。

今では海外からレコードを買いに来る

そして、さらに不思議なコトが起きています。

2018〜2019年頃から、外国人のお客さんが目立って増え始めました。

オイラの店で扱う洋楽のオリジナル盤は、もともと北米やヨーロッパでプレスされたものが多い。

昔はオイラたちが海外へ行って、それを日本へ買い付けてきた。

トコロが今度は、その国の人たちがわざわざ日本へ来て、自分たちの国で作られたレコードを渋谷で買って帰る。

そういった様子をみて最初は、

「なんだか状況が変わってきたぞ?」と思いました。

外国人のお客さんがあまりに増えたので、税務署へ行って免税店の申請までしました。

レコードという物自体の魅力が世界で再評価され、日本には状態の良い中古盤や面白いレコードがある、という認識も広がっていったのでしょう。

現在では、店を訪れるお客さんの半分以上が外国人という日も珍しくありません。

2000年には、まったく想像していなかった光景です。

2000年のオイラに教えてやりたい

もし今、2000年の創業当時のオイラと5分だけ話せるとしたら。

まず、

「お前の店、26年後もやってるぞ」

と言ってみたい。

タブン、

「マジで? そんなにまだレコードの需要あるの?」

って言うでしょうね〜。

「アル!それどころか、お前、26年後もホボ同じような12インチ売ってるぞ」

「マジか?」

「しかも店に来るお客さん、半分以上外国人だったりするぞ」

「…えっ!?なんで?(笑)」

ん〜タブンそんな会話になると思いますね。

そして最後に、ひとつだけ伝えるなら、

「あと数年で、それまでの価値観がガラリと変わってキツくなる。でも、自分の行いを信じて進んでゆけ。そのまま進めば、26年後は案外悪くないぞ!」

と言ってやりたいですね。

好きなコトを商売にすれば成功する、なんてオイラには言えません。

専門性を高めて特化した店にすれば長く続く、とも言えません。

まして、最初から完璧な戦略を持っていたワケでもありません。

ただ、好きだから始めた。

やってみたら、お客さんから教えられた。

時代が変わったら、売り方を変えた。

それでも、自分たちが価値を感じるレコードは変えなかった。

そして、ちょっと運が良かった。

そんなことを26年間積み重ねたら、今も渋谷でオリジナル盤の12インチシングルを売っていました。

レコードに針を落とすときも、少し似ているのかもしれません。

針を落とすまでは、その1枚が自分にとって特別なレコードになるかどうかなんて分からない。

知らない曲なら、なおさらです。

でも、聴いてみなければ何も始まらない。

商売も案外、そんなものなのかもしれませんね。


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結局、オイラがこの長いハナシでいったいナニを言いたかったのか。

26年前、オイラは立派な戦略を持ってこの店を始めたワケではありません。ただ、自分たちが好きなレコードを売り始めただけでした。

それから26年。時代が変わるたびに売り方を変え、お客さんから教えられ、時には軌道修正しながら、それでも自分が「これは良い」と思うものだけは変えずにやってきました。モチロン、運にもずいぶん助けられました。

そして今回初めて、「なぜこの店は26年も続いたんだろう?」と本気で振り返ってみて思ったんです。

商売というのは、最初から正解が見えていて、その通りに進んでいくものばかりではないのかもしれません。

好きだからやってみる。やってみたらナニかに気づく。違ったら少し直す。それを繰り返しているうちに、振り返ったとき初めて「ああ、自分はこんな道を歩いてきたのか」と解る。

オイラの26年間も、タブンそんな感じです。

だから、26年前の自分に言ってやるなら、やっぱりコレです。

「あと数年でかなりキツくなるぞ。でも、自分の行いを信じて進んでゆけ。そのまま進めば、26年後は案外悪くないぞ!」(笑)


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