
あけましておめでとうございます。
2026年もスタートしました。
今年もNext Recordsは変わらず、
「こんなイイ曲があったなんて!知らなかった〜」
と、思わず声が出てしまうような良質なオリジナル盤12インチシングルを紹介できるよう、渋谷の片隅で黙々とレコードを掘り続けていく所存でございます。
どうぞ今年も、ご贔屓に。
新年の一本の電話から始まった違和感
年末年始の休業中、地元の友人から新年の挨拶を兼ねた電話がかかってきました。
もう何十年の付き合いになるヤツで、昔は一緒にレコード屋を巡ったり、夜な夜なクラブやライヴに出向いて音楽のハナシで盛り上がったりした仲です。
近況報告をひと通り終えたあと、向こうが少し間を置いてから、こんなことを言い出しました。
「なあ……最近、レコードで音楽聴いてるんだよ」
思わず「は?マジで?」…正直、ちょっと驚きました。
というのも彼はオイラと同世代で、80年代は完全にアナログ世代。けれど90年代に入ってCDが主流になると、レコードからは自然と距離を置き、その後はiPod、そして今ではスマホ & サブスクというごくごく一般的な「現代的リスニングスタイル」を長年続けていたからです。
そんな彼の口から、今さら「レコード」というコトバが出てくるとは思っていなかった。
バーで流れていた「ただのBGM」が心を揺さぶったハナシ
彼のハナシを聞くと、キッカケはとても些細な出来事だったようです。
仕事の帰りに会社の同僚と入ったバーで、たまたま店内BGMとしてアナログレコードがかかっていたそうなんです。
特別な選曲でもなければ、オーディオがとんでもなく高級だったワケでもない。
ただ、レコードで音楽が流れていただけ。
それなのに彼は、その音に妙に心を掴まれたと言っていました。
なんだか昔の感覚がフラッシュバックしたらしいとのコト。
「ナンカさ…音がさ…理由は分からないんだケド……めちゃくちゃ良く聴こえたんだよなぁ」
この「理由は分からない」というコトバ。
オイラはここに、今回の記事のテーマが全部詰まっている気がしました。
なぜ「レコードの音」は記憶に残り続けるのか
その日以来、バーで聴いたレコードの音がずっとアタマから離れなかったそうです。仕事中も、家に帰ってからも、フトした瞬間にその時聴いたレコードの音を思い出すみたいなカンジだったそうです。
そしてついに我慢できなくなって、レコードプレイヤーを購入。アンプとスピーカーを揃え、自宅でレコードが聴ける環境を整えた、と。
当然オイラがレコード屋をやっているコトは知っているんですが、オーディオ選びについては相談できなかったらしい。
「なんかさ……プライドが邪魔してさ(笑)」
まあ、その気持ちも分からなくはない。
オーディオとか音楽って、妙に自分の領域を守りたくなるものですからね~(笑)
家で聴くレコードの音はやっぱり格別だった & 日常の変化
そして実際に自宅でレコードを聴いてみた彼は、こう言いました。「やっぱりさ、家で聴いても音が全然イイんだよなぁ~」って。
今では奥さんも一緒にレコード屋巡りをして、休日に盤を掘るのが楽しみになっているそうです。
残念ながら彼の趣味は当店では扱っていないジャンルなので、ウチでは買ってもらえていませんが(笑)、それでもレコードを愛する人が身近に増えたコトは、オイラとして素直にウレシイ出来事でした。
ただ、電話口で彼が何度も繰り返していたコトが、ずっと引っかかっていました。
「レコードって、音がイイよな〜」
レコードは本当に「音がイイ」のか?
でも、あらためて考えてみると、これはなかなか不思議な評価です。
レコードは、音溝とレコード針が物理的に擦れ合うという、かなり原始的な仕組みで音楽を再生しています。摩擦がある以上、ノイズは避けられないワケです。さらにホコリの影響も受けやすいし、再生環境によって音は大きく変わるという事情もあります。
音響的・工学的に見れば、CDやデジタル音源のほうが圧倒的にクリアで正確だと思うんですよね。
それなのに、なぜ多くの人が
「レコードの音はイイ」
人は音質を「感情のフィルター」で判断している
人は「音質を評価しているつもり」でも、実際には
感情、身体感覚、記憶、体験――
つまり、音質とは
音そのもの+感情+体験の総和…なんじゃないかと思うんですよ。
レコードを聴くという「体験型」の音楽の楽しみ方
一方で、レコードを聴くという行為はちょっと違うカンジがするんですよね。
レコード棚から盤を選び、ジャケットを眺め、慎重に針を落とし、回転を眺める。
この一連の動作そのもの…要するに今からレコードを聴くモードに入るというのが、音楽体験を特別なモノにしているって思うんですよね。
レコードの音が良く感じられる理由は、音だけでなく、この「体験」が深く関係しているのだと思います。
レコード屋という場所も、音楽体験の一部
ジャケットに惹かれてたり、クレジットを読んだり、お店のレコメンドを読んだりして購入する。
12インチシングルというフォーマットの魅力
ちなみに、12インチシングルは特にこの「体験性」が結構強いと思うんですよ。
・音圧
・グルーヴ
・空間の広さ
といった、まぁ~理屈もありますがそれ以上に
「針を落とした瞬間の説得力」が違うってコトです。
クラブミュージックやダンスミュージックが12インチでこそ本領を発揮する理由も、ココにあると思うんですよね。
レコードの音がイイという評価は、間違いじゃない
「感情に左右されている」と聞くと、錯覚とか、思い込みとか、ネガティブに感じるかもしれません。でもオイラ個人的には、それを間違いだとは思わないんですよね…少しでも感情が動いたなら、それは立派な音楽体験だと。
音楽を「聴く」のではなく、「体験する」
今回このテーマを書いていて、オイラ自身、思ったのは、レコードで音楽を楽しむというのは、純粋に音楽を聴くというより、レコードで音楽を体験するコトなんだなぁっというコトでした。
NEW ORDER / SUB-CULTURE の試聴
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2026年も、埋もれた名盤を掘り続けます
渋谷で、12インチシングルに特化した、ちょっと変わった中古レコード店ですが、音楽を「体験」しに、ふらっと遊びに来てもらえたら嬉しいです。
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渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店next. recordsでは12インチシングルのレコードを買取をやっています!
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このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。
Next Records Shop at Shibuya Tokyo Japan.
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