こんにちは、渋谷で12インチシングル専門の中古レコード店をやっているnext. recordsです。
ココ数年、テクノロジーの進化が本当に目まぐるしいですよね〜。
特にAIまわりのニュースは週替わりどころか、日替わりで「なんかスゴいのが出てくる」という状態で、テック系のYouTubeを観ているだけでも置いていかれそうになる勢いであります。
オイラ自身も、ちょっとわからないコトがあればサクッとAIに訊くのが日常になってきていて、気づけば生活にしっかり入り込んでいる存在になっていました。
それこそ「AIなんて未来の技術でしょ?」と思っていたのがウソのように、気づいたら普通に横にいるカンジです。
でもですね……
「ECサイト運営に関してはまだまだだよな〜」
ナンて、少し冷めた目で見ていたんですよね。
トコロが最近、ある出来事がキッカケで
「いやいや、ECの世界にもAIはガッツリ浸透してきているじゃん…これはマジで変わるかもしれないっ!」
と実感する瞬間があったんですよ。
今日はそんなハナシをしながら、
「中古レコードのECって、AI時代にどう進化していくんだろう?」的なナンちゃって未来予想を、レコード店主としての視点からユルく、でも深く語ってみたいと思います。
■ Chat Botなんて使えない…と思っていたあの頃のオイラ
まずは、昔からよくあるアレ。
Webサービスの右下にちょこんとある、チャットの吹き出しマーク。
そう、Chat Bot(チャットボット)って呼ばれるヤツです。
オイラも何度か使ったコトがあるんですが……
正直言うといつもこんな感想でした。
-
「質問に答えてるようで、答えてない」
-
「ナンだか用意されたテンプレが返ってくるだけ」
-
「欲しい情報に全然たどり着かない」
-
「コレってただのFAQ検索でじゃないの」
つまり、実用性ゼロ!で全然使えないんですよ。
「AIです!」なんて言ってても、ただのキーワード一致で回答を出してるだけで、「会話」とはほど遠い代物なんですよね〜。
オイラは長年ECサイトを運営してきましたが、この手のチャットボットは役に立たないという印象しかなく、正直なトコロ全く期待していませんでした。
■ Shopifyにも“チャットボット風の何か”が登場した
ウチの店で使っているECプラットフォームは、Shopifyなんですが、ある日管理画面を開いているとなんか見慣れないマスクをしたキャラクターがいるんですよ。
ガンダムのシャアみたいな、ちょっと気取った顔のヤツです。

コイツの名前は Sidekick(サイドキック)というそうです。
「アぁ〜はいはい、どうせまた使えないチャットボットでしょ」
ってカンジで完全にナメていました。
でも、ECサイトのある設定でどうしても行き詰まって困ってしまい、
「どうせまともな答えは返ってこないだろうけど、一応質問してみるか…」
という期待値ゼロの軽い気持ちで訊いてみたんです。
そしたら……
■ 「Shopifyを完全に理解しているAI」という衝撃
Sidekickの返答を見た瞬間、
オイラは思わず画面の前で固まりました。
「え?オイラが今見てる画面を理解してる?」
「しかも店の在庫状況や過去の売上まで把握してる…?」
返ってきた答えは、単なる解決方法じゃなくて、
Next Recordsのストアに完全特化したサポート だったんですよ。
-
今どの設定で詰まっているのか
-
当店のストアでは何が有効で何が無効なのか
-
在庫管理や売上データの状況
- お客さんのアクセスの多い商品
-
過去の設定操作の履歴
もう全部理解しているんですよ。
「なんだコイツ…今までのチャットボットと全然違うぞ…?」
調べてみると Sidekick は、
ChatGPTと同クラスのLLM(大規模言語モデル)を搭載した 「本物のAIアシスタント」 でした。
つまりこれは、
Next Records専用の「ECサイトAI店長補佐」
みたいな存在だったんです。
これは本当に衝撃的でした。
■ AIはすでに曲の雰囲気まで理解している?
ココまででも結構十分な驚きだったんですが、最近もうひとつ
「AIってここまで来てるのかよ!?」
ってトリハダが立った瞬間がありました。
ある日ChatGPTに、こんな質問をしたんです。
オイラ
「この12インチシングルのレコメンドコメントを200文字以内で書いてみて。
DAFT PUNK - ONE MORE TIME (CLUB MIX)」
すると返ってきたコメントがこれ。
「Daft Punkの金字塔『One More Time』クラブミックスの12インチ。眩いフィルター処理と高揚感に満ちたフレンチハウスの象徴的一曲で、フロアを解放する強烈なアンセム。12インチならではの音圧と抜けで、名曲の魅力がさらに際立つ一枚です。」
……え、わかってるじゃん。
これはメジャー曲だから情報量が多いのはわかります。
でも本当に驚いたのは、次。
オイラ
「じゃあコレは?
KERRI CHANDLER - ATMOSPHERE EP」
Deep House好きには知られている曲だけどDAFT PUNK - ONE MORE TIMEよりか全然マイナーな曲です。
で、返ってきた回答は──
「90s NYディープハウスの金字塔、Kerri Chandler名作『Atmosphere EP』。重心の低いキックと暖かいコードワーク、深く潜るような質感がたまらない一枚。とくに“Atmosphere”の包み込むような空気感は12インチでこそ真価を発揮。フロアの温度を静かに上げる絶品EPです。」
……いやいや、
コレ、「曲を聴いて書いたレベル」じゃないの?
もはや「AIが音楽を理解するのはまだ先の話」なんて言っていられない状況です。
■ これ、ECサイトに組み込まれたらどうなる?
前置きが長いですがココからが本題です。
Sidekick は今のところ、
EC運営者だけが使える管理画面のAI ですが……
オイラは直感でこう思いました。
「あれ?このSidekickって、そのうちお客さん側でも使えるようになるんじゃないの…?」
もしそうなったら、
中古レコードECはとんでもない進化を遂げそうな気がします。
■ お客さん専用の「AIレコードコンシェルジュ」が生まれる
想像してみてください。
お客さんがサイトに訪れて、AIにこう話しかける。
お客
「女性ヴォーカルで、80年代のPhilly Soulっぽい曲ない?」
AI
「あなたの好みに合いそうなのは、この3枚です。
理由は……」
オイラ
「え、もうレコード店のスタッフさんじゃん…!」
さらに──
お客
「今日入荷した中で、オレが好きそうなのある?」
AI
「過去の購入履歴と閲覧傾向から、この3枚が特におすすめです。」
もうこれは、
「ECサイトに常駐する専属スタッフ」がいるようなものです。
しかもAIなので24時間、世界中のユーザーを相手に対応できる。
実際、こうした仕組みを業界では
AIパーソナルショッパー
と呼び、2〜3年以内にECへ本格導入されると言われています。
■ オイラが10年前から夢見ていた機能が、ようやく現実になる
実はオイラ、このブログでも何度か
「個別レコメンド機能があったら最高なんだけどな〜」
というハナシを書いてきました。
つまり、
-
この人にはこのレコードが刺さる
-
この客はBoogie好きだから入荷したら通知
-
この人は90s US Garageの傾向強い
-
未購入だけど気に入りそうなジャンルを提案
そんな“あなたにとっての1枚”を自動で紹介するEC。まぁ〜カンタンに例えると普段リアル店舗でお店に来てくれたお客さんに接客でオススメしているようなカンジのコトがECサイトでも出来ればなぁ〜って。
でも正直、
「技術的にまだまだ先だろうな〜」
と思っていたんです。
しかしSidekickやChatGPT/Geminiを触っていて、オイラは確信しました。
「あ、コレ本当に実現するわ。」
しかもそんなに遠くない未来──タブン2026〜2028年くらいには普通になるような気がする。
■ AI時代にレコードEC店主がやるべきコト
こういう未来が見えてくると、レコード店主としてもなんだか気が引き締まる。
技術が進化すればするほど、逆に
「人間がやるべきコト」がすごく明確になるんですよね。
オイラが思う「今やるべきコト」はこんな感じです。
● ① 商品データをキチンと整える
調べたトコロどうやらAIは「整ったデータ」が大好物なようです。
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アーティスト
-
タイトル
-
レーベル
-
年代
-
ジャンル
このあたりをシッカリと入力しておく。
● ② レコメンドコメントを丁寧に書く
当店の文体や価値観をAIが学び、
「Next Recordsらしい接客」が再現される。
● ③ アナログ文化・12インチシングルに特化した記事を書く
AIがお客さんに説明するときの土台・情報の元になる。
● ④ お客さんの傾向(好み)を把握する
将来のAIがパーソナライズに利用する。
● ⑤ 「迷わずピッタリに出会える店」を目指す
最終的にはココっ!
AIはあくまでも道具のひとつに過ぎないんですよ。
大事なのは「どんな店にしたいのか」という人間側の意思。
SHAZZ / INNERSIDE
SHAZZ / INNERSIDE の試聴
next recordsのサイトでSHAZZのレコードを探してみる
■ で結論:AIが進化しても、レコードの良さは変わらない
ここまでAIの話をたっぷりしてきましたが、
ひとつだけハッキリ言えることがあります。
それは──
レコードの魅力だけはAIでも再現できない。
針を落とした瞬間に空気が変わるあのカンジとか…
12インチ特有の音圧と広がりとか…
ジャケットの佇まいとか…
中古盤に刻まれた小さな歴史の匂いなどなど…
こういうものは、AIがどれだけ賢くなってもデータ化できない価値なんですよね〜。
でもその価値に出会うための道筋は、AIがこれからどんどん整えてくれる。
だからオイラとしては、
「AIが整えた未来で、お客さんが迷わず、自分にピッタリの1枚に辿り着ける店」
そんなNext Recordsを目指したいなぁって思っています。
ECの未来は、想像以上にオモシロくなる…。
そしてアナログレコードは、その中でさらにピカピカと輝く存在になる。
こんなコトを想像していると、ナンだかちょっとワクワクしてくるんですよね〜。
コレを読んでくれた人もゼヒ、このAIが進化するコトで見せてくれるレコードの未来を一緒に楽しんでいただけたらぁ〜って思う次第であります。
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