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渋谷の喧騒の中で、再び“針を落とす”人たち

渋谷の街を歩いていると、ヘッドホンから漏れるビートや、カフェのスピーカーから流れる音楽に囲まれる日常にいます。まぁ〜もうズッと意識はしてないけど必ずドコかでナニかしらの音楽が流れている状態ですね。
そして今やスマホひとつで、世界中の音楽を好きなだけ聴ける時代です。ホント便利になりましたね。

そんな中で、ご来店いただいたお客さんから、こんな声をよく聞くようになりました。

「今度、レコードでDJするんですよ」
「やっぱりアナログで回すと気持ちが違うんですよね」

そう言ったコトバを聞くたびに、個人的にココロの奥が少し熱くなっちゃいます。

2000年にこの店を始めた頃、DJプレイといえばレコード一択でした。
しかし2005年を過ぎた辺りから、急速にPCやCDJがクラブの現場を席巻していった。
USBメモリひとつで何千曲も持ち歩けるようになったワケです。
曲を探す手間も、テンポ合わせの苦労も、全部デジタルがやってくれる…当時、オイラも「時代は変わったなぁ」って思いました。

だけど、あれから約20年。
いま再び、アナログでDJプレイをしたい若い世代が増えているような雰囲気をカンジてきました。
この流れには、単なるノスタルジーでは語れない理由があるんじゃないかなぁって思うんですよね。


デジタルが進化しすぎたからこそ、アナログが息を吹き返した

音楽のデジタル化は、間違いなく革命だったと思います。
SpotifyやApple Musicのおかげで、誰でも、いつでも、どこでも好きな音楽を聴けワケです。
オイラも移動中や深夜の作業中にいつもダラダラと流してしまう。

でも同時に、こうも感じる。

「音楽が“空気”みたいになった」

ストリーミングはメチャ便利だけど、「聴く」より「流れている」コトが多くなったなぁって思うんですよね。
まるでBGMのように、音楽がその場その場での背景に溶けていくみたいな感覚ですね。
便利さの代わりに、音楽への「集中」と「愛着」がナンか少しずつ薄れていったような気がしちゃうんですよね。

で、その反動で、

「1枚のレコードを選び、針を落とす」
という「手間のある聴き方」に、価値をカンジる人が増えてきた。

デジタルが極限まで効率化された今、アナログは「非効率という贅沢」になったのかぁ〜ナンてと思うんですよ。


アナログでDJするという行為は「音と身体をつなぐ儀式」

クラブでDJをやる人なら、わかると思うんだケド。PCやCDJではその曲の「波形」を見ながらテンポを合わせる。
でもレコードはそうはいかないですよね。
耳と指先の感覚でテンポを探る。
針の位置、摩擦の感覚、そしてスピーカーから出る空気の振動――
全身で音と向き合う瞬間がある。

これは単なる技術の違いじゃないような気がします。

「音楽と自分の身体を直結させる行為」なのかも。

って思うんですよね〜しかも、レコードでプレイすると選曲にも「制約」がある。
PCのように何万曲も持ち込めないしね。
持ち運べる枚数ってせいぜい100〜200枚です。
だからこそ、1枚1枚に「自分の意志」が宿るみたいなトコロってあるような気がするんですよ。

「この箱の中で、どうやってフロアの物語を作るか」

それこそがDJ本来の醍醐味であり、アナログでしか味わえない緊張感と高揚感なんじゃないかなって。


デジタルとアナログは「対立構造」じゃない

一見すると、
「デジタル=効率」「アナログ=非効率」みたいな対比構造に思えるケド、個人的には全然そうは思っていないんですよ。

むしろこの20年でカンジたのは、デジタルの進化がアナログの価値を引き上げたんじゃないかなぁ〜っていうコトなんですよね。

ストリーミングが当たり前になり、「無限に聴ける」というコトが日常になるホド、「有限の体験」――つまり、
「このレコードを探してそして手に入れて、針を落とす」という行為が特別になったみたいなトコロってあるんじゃないかなぁ。

別の例えだと、スマホで撮る写真の時代に、あえて「フィルムで撮る1枚」が尊いような印象に近いかも。

そんな風に考えたらアナログは、デジタル文明の中で「人間らしさを思い出させる装置」なのかもって思うんですよね。


オイラが考える5年後・10年後・20年後のレコード

では、この先レコードはどうなっていくのか?
オイラなりに思い描く未来を少し想像してみようと思います。


▶ 5年後(2030年):「体験としての音楽」へ

レコードは、ただの「音を聴くメディア」ではなく、「体験を買う」ものとして定着しているんじゃないかなぁ〜って思うんですよ。

Z世代やα世代の若者たちは、デジタル疲れやAI推薦への倦怠感から、
「自分で選ぶ」「自分で針を落とす」という行為に惹かれていく…今でもこういったコトに多少なりとも価値が見出されているトコロがありますよね。

おそらくですが「アナログで音楽を聴く=自己表現の一部」になってゆくんじゃないかなぁって思うんですよ。
おしゃれでも、ステータスでもなく、「人間らしい感覚を取り戻すツール」としてのアナログってイメージに近いかな…。


▶ 10年後(2035年):「物語としての音楽」へ

AIが作曲を量産し、誰もが自動でRemixを生成できる時代がよりフツーになってゆくんじゃないかなって思います。
そんな中で価値を持つのは、「ナゼこの音楽が生まれたのか」という「物語」なような気がします。

レコードはその物語を丸ごと残すメディアみたいな存在になるかもって…。
ジャケット、ライナー、プレス国、当時の空気感。
音だけじゃなく、「時代ごと刻まれた文化の断片」がそこに存在しているみたいなね。

ん〜コレは今でもそういった部分って結構ありますよね。

アナログは「音の記録」から「文化の記録」へ進化するんじゃないかなぁ。


▶ 20年後(2045年):「人間の証明」としてのアナログ

音楽が完全に非物質化し、AR空間や脳波制御で聴く未来になっているかもしれませんね。

具体的には今いてる場所に個人の好みにマッチして最適化された音楽が自動的に再生されるみたいなイメージですね。もしかしたら「あの曲が聴きたいなぁ〜」って思っただけで曲が再生される様になっているかもしれません。

そんな時代でも、レコードは「人間の手で作られた音楽の証拠」として残ってゆくような気がします。

AIが完璧に整えた音に囲まれた世界で、人々は「ノイズ」や「歪み」に温かみをカンジる。

針が落ちる瞬間の「プチッ」という音が、
きっと未来では「人間らしさの象徴」になるかも。

レコードは、AI時代の「最後の手仕事文化」になると思う。

ん〜サスガに20年後ってなるともう全くどうなってゆくのかってマジで想像出来ないですが(笑)


「音楽を聴く」という行為が、再び「人間的な体験」へ戻る

これからの時代、音楽はAIによってさらに便利になり、人々の生活に溶け込み、もっと空気のように存在していくだろうなぁ〜って個人的には思うんですよね。

でも、その一方で、「自分の手で選び、針を落とし、音を出す」という行為が人間にとっての「原点回帰」みたいな行為につながってゆくのかもしれません、まぁ〜そんな大層なカンジではなく無意識下でそうしちゃうようなカンジですね。

ナンていうか「デジタルの中でアナログが生きる――」みたいな的なね。
それは、

「音楽が人間の営みであるコト」を思い出させるための存在。

だから、レコードは永遠に残り続けてゆくような気がするんですよね〜まぁかなりポジショントークでもあり希望的観測な部分もありますケドね。
もしかしたらですが、むしろ、これからの時代ホド必要とされるメディアなんじゃやないかなぁ〜ってと思うんですよね。


MAN MACHINE feat. ZEN / DENKIMI-SHAKUHACHI
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渋谷の片隅で、針を落とし続ける理由

オイラがこの店「Next Records」をやっていて一番ウレシイのは、お客さんがレコードを手に取って、
「これ、メチャ探してたんですよっ!」って笑顔で言ってくれる瞬間なんですよね〜。

その1枚に出会うまでの時間、聴くまでの手間、すべてが音楽体験の一部のようなトコロってあると思うんですよ。

レコードは、

「便利さ」と引き換えに失った「時間の豊かさ」を取り戻すメディア。

ん〜ちょっとカッコつけた言い方ですが(笑)


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