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渋谷で12インチシングル専門の中古レコード店を営んで、もう20年以上になるnext recordsです。
今では日常のすべてがレコードに囲まれた暮らしで、どんな盤を見ても感情が大きく揺さぶられるコトは少なくなりました。
でもね〜お店を立ち上げた当初は、自分で仕入れたレコードを「これは売りたくない…!」って思って葛藤したコトが何度もあるんですよね〜そう、オイラ自身も、かつてはレア盤に心を奪われた「レコードジャンキー」でした。

それにしても、人はどうして「レアなレコードが欲しい!」って気持ちになるんでしょうか?単に音が聴きたいだけなら、配信サービスでもYouTubeでも済むワケですよね。だけどそれでも、多くの人が、汗かきながらレコード屋を何件も巡り、ネットの波を越えてレア盤を探し回る…この「レア欲しい欲」って、イッタイなんなのか?

今回は、そんな人間の深〜い心理と、オイラが日々カンジてるお客さんたちの行動から見えてきたコトを交えながら、「どうしてレアなレコードを手に入れたくなるのか?」をテーマにお話してみようと思います。


「レア盤」って何がそんなに魅力的なの?

まず、そもそもレア盤って何なんでしょう?
たとえば、毎週金曜にオイラの店のオンラインショップに新入荷の200枚ほどのレコードを追加してるんだけど、その中で真っ先に売れていくのは、だいたい「レア盤」なんです。しかも、値段が高くても全然関係ない。
ネットショップに追加して1〜2分で売り切れちゃう時もあったりして、こちらが驚くコトも多いです。

面白いのは、「その曲を知ってる」「昔から好きだった」という理由よりも、「とにかくレアだから」「あまり見かけないから」って理由で買われているケースも少なくないんじゃないかなぁってコト。
中には、明らかに価格の高さゆえに、閲覧数が爆増してるタイトルもあって、それを見るたびに「やっぱり人は“希少なもの”に惹かれるんだなぁ」ってカンジるんですよね。


人は「レアなもの」に惹かれる生き物?

これは実は心理学でもしっかり研究されているハナシで、「希少性の原理」って言うそうです。
カンタンに言うと、人は「手に入りにくいものほど価値がある」とカンジるっていう心理。

昔から「限定」「非売品」「残りわずか」ってワードに人は弱いじゃないですか?レコードでも、廃盤・オリジナルプレス・プロモ盤なんてワードが出てくると、それだけで興味を惹かれるみたいなコトってありますよね。
これって全部、「数が少ないから価値がある」っていう判断が無意識のうちに働いてるそうです。

この心理、じつは人の進化の過程でもともと備わった本能とも言われていて、昔の人間が限られた食糧や水を生き残るために「少ないものを優先して確保する」という習性が現代にも残ってるワケといわれています。それが、今では「レコード」という形に姿を変えて表れてる、ってコトなんです。


「他の人が持ってないモノを持ちたい」という気持ち

もうひとつ大きな要因が、「他人と違うモノを持っていたい」「自分だけの価値を感じたい」という欲求です。これは社会的比較理論という心理学の考え方に基づいています。

たとえば、店頭に来たお客さんが、ずっと探していたレコードを見つけた時に「うわっ!コレ、やっと見つけた!誰も持ってないヤツだよ!」と叫ぶ場面、オイラは何度も見てきました。まるで宝物を掘り当てたような喜び方。アレって、単なる「音楽体験」じゃなくて、「発見の快感」と「優越感」が合体して生まれる感情なんじゃないかなって思うんですよね。

しかも、レコードって「知ってる人だけが知っている文化」だから、その1枚を持っているコトが、自分のセンスや価値観の証明になるみたいな部分もあると思うんですよ。これはマニアには特に強く働く心理で、「選ばれし者の証」としてレア盤を手に入れたいって気持ちが湧いてくるんみたいな部分ってあると思うんですよ。


レア盤を手に入れた時の「あの感覚」


で、実際にそうやってレアなレコードを手に入れた時って、どんな気持ちになります?

多くの人が口を揃えて言うのは、「ヤバい…鳥肌立った!」とか「買った瞬間、テンションがブチ揚がった!」とか。オイラも経験あります。
あの感覚って、脳内で「ドーパミン」っていう快楽物質がドバドバ分泌されてる証拠なんです。

このドーパミンってやつ、ギャンブルとか恋愛の時にも出る「報酬系ホルモン」と言われていて、「手に入れた時の快感」を強く印象づけるんですよね。だから、1枚のレア盤を手に入れたら「次はどれを掘ろうかな…」って、また次の1枚を探し始めてしまうワケですね。あの快感をもう一度的な…これが、レコード沼ってヤツです(笑)。


レアなレコードが生む「文化」と「人の動き」

こういった心理があるからこそ、レコード文化って単なる音楽鑑賞じゃ終わらないんでしょうね。コミュニティができて、物語が生まれて、記憶が積み重なっていくみたいなカンジですね。

たとえば、
●「これは10年前にロンドンのマーケットで見つけたレコードなんだよ」
●「あのレコード、昔ヤフオクで競り合って、ギリギリで勝ち取ってゲットしたんだよ」
っていうような「エピソード」がレコード1枚に宿るみたいな。
レア盤は、単に音楽を鳴らすためのモノじゃなくて、その人の歴史と物語が刻まれた文化財みたいな存在になっていくんだと思うんですよ。


心理学的に見る「レア盤欲しい病」

ちょっとまとめておくと、こういう「レアなレコードが欲しい!」って気持ちは、心理学や行動経済学ではこんなふうに分類されてます。

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こうやって整理してみると、「レコード好きの心理」って、実は人間の根本的な感情に深く結びついてるコトがわかりますよね。


渋谷のレコード屋から見える「人の温度」

オイラが渋谷で店を開いてから、毎週レコードを補充して、毎日お客さんとハナシてるけど、この「レア盤を求める行動」には、いつも人間らしさをカンジるんですよね。

デジタルが当たり前の時代に、重たいレコードを手に持ち、音の質感を追い求めて、ジャケットを眺めて、1曲を探して店を巡る…そんな「手間のかかる楽しみ」にハマってる人たちは、どこか温かくて魅力的なんですよね。

そして、そんなお客さんたちが「ここにしかない出会いがある」って言ってくれると、オイラもこの仕事をやっててよかったなってココロから思えるんです。

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最後にちょっとお知らせ

毎週金曜、新入荷したレコード約200枚を当店のショッピングサイトにアップしています。人気タイトルやレア盤はすぐに売り切れるので、気になる方はぜひ金曜の夕方から夜にチェックしてみてください。どんな1枚と出会えるかは、運とタイミング次第。まさに「音の宝探し」です。

そして渋谷に来ることがあれば、ぜひお店にも寄ってください。試聴もできるし、ナニより「アナログの空気感」をカンジてもらえると思います。

STANLEY TURRENTINE / I'LL BE THERE
STANLEY TURRENTINE / I'LL BE THEREの試聴
next recordsのサイトでSTANLEY TURRENTINEのレコードを探してみる

レコードって、ただの音楽メディアじゃない。
それは、人の感情を揺さぶる「記憶」と「文化」なんです。
ちょっとイキった書き方してみました(笑)

オイラも、まだまだその魔力からは抜け出せそうにありません。
次のレア盤、アナタはどこで出会う?

※この記事の内容は、渋谷の12インチ専門中古レコード店Next Recordsの店主であるオイラの実体験と考察に基づいています。心理学や行動経済学の知見も参考にしながら、「レコードが欲しくなる気持ち」をレコード店主のスタンスで紐解いてみました。

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毎週、金曜日に新入荷のアナログレコードをサイトにUPしています。


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