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創業25年、渋谷の12インチシングルのレコード店、Next Recordsです。
店頭でお客さんと接客しているとホント、イロイロなご質問をいただきます。
その内容ってちょっと調べれば解るコトから「そんなコト、気になるのか?」的な内容まで結構、その質問の内容のグラデーションは様々です。
ココ最近でご来店いただいたお客さんから訊かれたエピソード的なハナシをまとめてみました。

「レコードってどうやって仕入れているの?」
近年のアナログレコードの人気の高まりもあって比較的最近レコードに興味をもった人は、「中古レコード店の仕入れってどうやっているんだろう」って思うんでしょうね。
当店は、基本的に中古レコード100%の商品構成なのですが、仕入れに関しては一般の人からの買い取りと海外ディーラーからの仕入れがメインとなっています。
しかしながら、昨今の円安傾向や航空運賃の高騰、レコード自体の値上がりから海外からの仕入れは、かなりキビシイ状況となっています。
当店は、2000年から渋谷でレコード店を営んでいるのですが、お店をはじめた当初は、仕入れのホトンドを直接海外の国へ出向いての買い付けだったんですよね。
海外買い付けが多い年には年に10回も出向いていたぐらいです。
しかし、2007〜2008年頃からその買い付けのペースは少なくなって、国内での一般のお客様からの買い取りへ徐々にシフトしていったカンジですね。
海外買い付けが減ったその理由は、単純にレコードの販売価格が下がったために買付けに係る費用の負担が重くなってきて利益を出しにくくなったからです。
国内でのレコードの買い取りは、お店をはじめた当初、まったくやっていなかったんですが、利益を出しにくくなった時に買い取りの方へ移行できたっていうのは、今となってはタイミング的によかったかもしれませんね。
あとね・・・海外からご来店のお客さんからは「ナンで日本には良いレコードがたくさんあるのか?」ってコトもよく訊かれます。
当店は、ホボ100% 洋楽の商品構成となっているのですが、日本での「洋楽」は、欧米諸国の人からすると「邦楽」になるんでしょうね。
世間一般的にブームになっている日本人アーティストのアナログレコードを探しに日本に訪れるレコードマニアは、別にして欧米諸国から自国で言うトコロの「邦楽」のレコードを探しに日本へ訪れる外国人レコードマニアは、「ナンで日本にこんなにレコードがあるんだろう?」って単純に思うんでしょうね。
例えば、HipHopを例にあげるとNotorious B.I.G.とか2Pacのレコード等、アメリカ人とか地元のレコード店とかではなかなか見かけないレコードが日本のレコード店ではフツーにレコード棚に入って売られているってコトを不思議にカンジるようですね。
当店のようなClub系の音楽をメインで扱っているレコード店は80年代から2000年代にあったDJニーズによるレコードの販売が今になって大きく関わっているというコトは、昔からレコードを購入している人からすると理解できるのですが、そういったちょっとした歴史的背景を知らない人からすると解らないんでしょうね。
まぁ〜外国の人が、40年ホド前に日本で起きたDJブームのコトなんて知る由もナイのですが・・・。
実際にあの時のブームがあったから当店は、国内での買い取りが出来るんですからね。
音楽産業のメッカでもあるアメリカは、90年代からイッキにアナログレコードからCDへと移行が進んだコトもあってアナログレコードのプレス数が極端に減ったコトも理由としてあるでしょうね。
また、そもそも日本の様にDJブームもその当時は、起きていないのでアナログレコード自体があまり売れていない状態でしたからね。
あとね・・・日本人のレコードを大切にするという感覚的なモノも大きく影響しているともいます。
2000年代のはじめ頃、海外に買い付けに行った時にレコード店主に「長い間売れないレコードってどうするの?」って訊いたら「溜まる一方なので廃棄するよ」って言っていたので処分されたレコードって相当あるんじゃないかな。
そういったイミでは日本ってレコードをゴミとして捨てるっていう感覚は、あまりないんじゃないでしょうかね。
もし、レコードを処分する時は、ゼヒ当店へお声掛けをっ!

「ナゼ?未開封のレコードの存在」
コレもお客さんに訊かれた質問です。
US盤のレコードって新品で販売されていた時にジャケットをシュリンク(透明なフィルム)で密閉されて販売されているんですよね。
このシュリンクが空いていない状態のレコードのコトを「シールド(Sealed)」って言うのですが、イミとしては「未開封」っていうコトになります。
で、そのレコードがいつ発売されたかっていうのは、ピクチャージャケットの場合なら裏面や12インチシングルの場合だと真ん中がくり抜かれている穴部分から見えているレーベルを見ればそのリリース年が解るワケですが、例えば1990とかって書いてあると今から35年前にリリースされたレコードっていうコトになります。
で、その35年前に発売されたレコードが「シールド(Sealed)」未開封状態のママ、存在しているその理由ってナンですか?っていうご質問です。
EU盤とかでは、シュリンクはありませんね、タブンUS盤 & CANADA盤だけだと思います。
通常であればレコードって買ったら聴くでしょう・・・聴くためには、シュリンクを破かないと中のレコード盤を取り出すコトが出来ないのですが、ナゼかナン十年も前に販売されたレコードにも関わらず、一度も聴かれないまま存在しているレコードがあるワケです。
どうして一度も聴かれたコトがないレコードが存在するのかっていう個別の理由は、解りませんが長年中古レコードを販売してきたオイラからするとシールドのレコードってそんなに珍しい存在ではナイんですよね。
そんなに頻繁では、ナイですが結構な割合でシールドのレコードって存在しています。
このシールドのレコードって海外から仕入れたレコードにもあるし国内での買い取りの場合もあります。
で、コレはカンゼンにオイラの推測なのですが国内・海外共にそのレコードの共通する部分っていうのが、DJニーズなんですよね。
シールドのレコードってそのレコードがリリースされた年に新譜で販売されているレコードを「この曲、イイかも!」って購入した人が、その一度も聴かずに処分したってから未開封なワケなのですが、はやりDJさんって日々多くのレコードを購入するんですよね。
もう決して大げさではなく毎週10枚とかのペースで新譜のレコードを買うワケです。
要するに聴くペースよりも購入するペースの方が上回った結果、未開封のママで忘れ去られてしまう・・・みたいな状態になるんでしょうね。
でも、毎週何タイトルもリリースされるので未開封のママで放置されて、数年という長い年月がスギてもうレコードは、聴かなくなっちゃったから処分しよう・・・ってコトになってそのタイミングで中古レコード店に買い取られてマーケットに出てくるみたいな状況だと思います。
あとね、海外に買い付けに出向いた時によくあったのが、時々新譜のレコード店の倉庫なんかに入るコトがあるのですが、ソコに売れ残ったレコードがそのままダンボールに入って放置されている状態もありますね〜所謂、デッドストックってヤツですね。
また、新譜のレコード店が閉店してソコの在庫を処分品として丸ごと仕入れた中古レコード店にそういったデッドストックのレコードが渡る場合もありますね。
シールド(未開封)のレコードってやはりイイですよね〜中古レコードの難しいトコロってコンディションがそれぞれ異なるコトだと思うんですよ。
多少のスレやキズがあったりとか・・・ってその盤質も様々なのですが、シールドって一度も聴かれたコトがないワケだから或るイミ、古いレコードなのにも関わらず最上級の状態でレコードがキープされているワケですから。
で、時々お客さんとの会話で話題になるのが「シールドのレコードを聴くのか問題」です。
レコードによっては、30〜40年間もの長い期間、最上級のコンディションをキープされたレコードを明けちゃってイイのかってコトです。
実際には、そのシュリンクを破いてジャケットからレコード盤を取り出さないと聴けないのですが、果たして開けちゃってイイのか・・・。
シールドのレコードを開ける開けないは、自由なのですが、「未開封」である価値っていうのも中古レコードに関しては確実にあると思うんですよね。
で、シュリンクを破くコトっていうのは或るイミ、未開封状態の価値を毀損する行為になるようカンジもします。
ん〜コレは・・・かなり微妙な問題ですよね・・・本来であればレコードってその中に記録されている音楽を聴くための目的で存在しているのですケド、今となっては「聴く」コトよりも「所有」するコトに価値が見出されている部分もありますからね。
何十年間もシールドされている奇跡の存在でもあるレコードのシュリンクを自らの手で破いて聴きますか?(笑)

FRANK HOOKER & POSITIVE PEOPLE / I WANNA KNOW YOUR NAME
FRANK HOOKER & POSITIVE PEOPLE / I WANNA KNOW YOUR NAMEの試聴
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他にも、レコードってジャケットに保護ビニールをした方がイイんでしょうか?とか破れているジャケットは、どうやって直せばイイでしょうか?、ジャケットに貼られているプライスシールは、どうすればキレイに剥がせますか?やレコードをキレイにするには、どうすればイイでしょうか?なんてコトもよく訊かれますね。
ホトンド、このブログで既に紹介した内容なのですが、そういったちょっと込み入った内容のコトを文章にして調べるというは、難しいのかもしれませんね。
この「渋谷レコード店日記」もレコードにまつわる様々なのコトを書き留めていますが、その記事にたどり着きにくいのが難点かもしれませんね・・・すいません、ホントわかりにくくて。
記事のジャンル別けをなんとかした方がイイかもしれませんね。

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