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レコード店スタッフとして店頭にいるとご来店いただいたお客さんから
「探しているレコードがあるんですケド・・・」ってコトをよく訊かれます。
店頭でのお客さんからのご質問が多いベストテンの第1位は、間違いなくコレですね。
で、この「探しているレコードがあるんですケド・・・」って訊かれたケースのレコード店スタッフのご返答っていうのが・・・
「スイマセン・・・今、ナイですね〜」っていうのもお決まりのパターンです。
まぁ〜お探しのレコードのタイトルにもよりますが、そもそもお客さんが当店へ訪れて探している時点で元々そのレコードが結構珍しいレア盤であったり、今が旬の話題のタイトルだったりするコトが多いんですよね。
要するにお探しのレコードは、レコード店を巡って探してもめったに出会えないレコードであるというタイトルを探しているってカンジですね。
でコレ、お探しのレコードがなかったら次に「そのレコード、あったらイクラくらいするんですか?」ってコトも続けざまに訊かれます。
コレね・・・レコード店側からすると最近は、なかなか答えづらいんですよね・・・。
イヤ・・・ホント、結構入手しやすいタイトルであれば、直近で販売した時の価格をお伝えすればイイのですが、レアなタイトルとか人気のタイトルとかって最近は価格の浮き沈みがメチャ、激しいんですよね〜。
ん・・・実際のトコロは、浮き沈みの「沈む」方はホトンドなくって「浮き」の方が顕著なのですが・・・。

で、先日ご来店いただいたお客さんも同様に同じコトを訊かれました。
お探しのレコードは、タイトルの方は、伏せさせていただきますが90年代にメチャ流行ったダンスミュージックの12インチシングルです。
上記の通り「在庫ありますか?」って訊かれて同様に「ナイですね〜」ってお伝えしました。
そのタイトルを訊いて、「あ〜その曲、今、人気ですからね・・・なかなか見つからないですよ・・・タブン。」ってお伝えすると
「えっ!?人気なんですか?」って・・・訊かれました。
「最近は、昔はやった曲でもナニかのキッカケでイッキに話題になって多くの人が同時期に探し求める場合がありますからね・・・」ナンてコトをおハナシしました。
で、「今ってそのレコードってあったらイクラくらいするんですか?」ってコレまたお決まりのやり取りとなりました。
「一ヶ月くらい前に販売した時で4000円くらいですね」ってお伝えすると「ええっ!?結構値段あがっているんですね・・・」って驚いていました。
「前にコチラのお店で売っているのを見た時は、1500円代くらいだったんですケドね」
「え〜?ソレっていつ頃ですか?」って訊いてみると「コロナの前ですね」というと2019年頃ですね・・・ん〜サスガに5年前の値段は、全く参考にならないですよね。
ん〜今の価格の半額以下だった時にナンで買わなかったのか・・・ってカンジではあるのですが・・・。
「タブン今、渋谷のレコード店を廻って探してもお探しのタイトルは、みつけるコト出来ないんじゃないかな・・・」ってお伝えしました。
確かに5年前は、今ホド人気はなかったんですよね〜流行った曲で結構中古レコードとしてもかなりの枚数が流通していて5年前ならカンタンに手に入れるコトができました。
実際、当店でもそのお探しのタイトルは、10枚以上ストックがありましたしね。
しかし、コロナ明けと共に顕著になった世界的なアナログレコード人気とともに状況は一変して5年前とは倍の値段になってしまいました。
当店のいつも10枚以上あったストックも全部売りつくして今はナイ・・・時々、入荷はするケド、店頭に出せば即完売状態。
しかも世界中のお客さんが探し求めているタイトルでもあるのでレコード店巡りをしてもなかなか売っているのを見かけるコトはナイでしょうね。

でも、多くのお客さんと接していてソレ以上に気になったのですが、以前販売していた価格を覚えていてその価格が基準価格になっているというのが多いんですよね。
いや〜コレ、そうなっちゃう気持ちって解るんですが、最近レコードを買い始めた人はまず、その過去にイクラで販売されていたっていう基準となる価格がナイので探しているレコードが数年前に1500円だったものが今は4000円ってなっていても「そういう値段なのね・・・」って思われるみたいですが、もう10年以上レコードを買っている人からすると昨今のレコード価格の上昇に気持ちというか意識がついてイケないというか過去の値段が気になってなかなか買えないってコトがあるようです。
また、このブログでも以前に記事にしましたが以前レコードを買いまくっていた人が一旦、レコードコレクションをリタイアorお休みして再びレコードを買うようになったリターン組の人は、この以前の値段に引っ張られてしまうコトが多いような気がしますね。
今回のエピソードのお客さんは、お探しのレコードを4000円で買っていただけるのでしょうかね・・・どうだろう。
出来るだけ欲しいレコードを安価で手に入れたいという心情は、とても良くわかるのですケドね。
で、比較的安価で手にれるコトが出来やすいヤフオク・メルカリでその相場観を見てみるとヤフオクの方では、3000円(送料別)くらいメルカリの方では4000〜5000円(送料込み)くらいなのでもうホトンド、価格差はナイですね。
コレね・・・タイトルにもよると思うのですが、中古レコードの価格ってもう今は、世界的にフラット化(均一化)しつつあるような気がするんですよね。
特に今が旬の人気のタイトルとか、以前からレア盤として知名度の高いタイトルとかは、ホトンド世界共通価格になってきているようなカンジがします。

つい先日、オイラのインスタのフィードにManuel Göttsching / E2-E4が大手のレコード店で販売されているという状況を紹介している画像が流れてきました。
その画像にはレコード店のプライスカードがついていて価格は、54,000円となっていました。
モチロン、ジャケットはエンボス加工されたGermany盤オリジナルです。
e2-e4
インスタにポストされた投稿画像ですがManuel Göttsching / E2-E4が、ちゃんとレコード店で販売されているを見たのってホント、もう5〜6年ブリだったのでシンプルに「うぉ〜〜〜スゲェっ!」って思っちゃったんですよね。
更にそのプライス・・・久しぶり見た(とはいってもインスタの投稿画像ですが・・・)54,000円がオイラの想定していた価格をはるかに上回る高騰ブリに驚きました。
ちなみに当店で最後にManuel Göttsching / E2-E4を店頭販売した時は、6年前の2018年です・・・その時の価格は、28,000円
6年の歳月が経過しているとはいえ今は、54,000円になってしまったワケですね。
ちなみにDiscogsの価格推移を見てみると比較的良好なコンディションで5万円〜6万円(送料別)くらいで決してべらぼうに高い値段ではなくって相場を意識した妥当な価格ですね・・・ん〜コチラも先に書いたような価格のフラット化が起きていますね。
このオリジナル盤がプレスされたドイツで買っても日本で買っても価格はホトンド変わらないってカンジですね。

今より安価な値段で販売されていた時に買わなくて今、更に価格があがった値段を見て購入できるのか・・・コレって難しいですよね。
タブン、過去に欲しかったという気持ち以上に手に入れたい情熱がその時よりも上がらないと踏み切れないみたいなカンジですかね〜(笑)
でもね〜オイラ個人的には以前はいくらで販売されていた・・・ってコトって、タブンもうどうでもイイような気がするんですよね。
その気持ちは、心情的には解るのですが手に入れないコトには、その欲しいという気持ちは収まらないんじゃないでしょうかね。
先に書いたように知名度の高いレコードに関しては、もうドコの国で買ってもそんなに大きな価格差は、ない状況になりつつありますしね。
レコード店もヤフオク・メルカリの出品者もトーゼン、その相場観を意識したプライスをつけていると思うんですよ。
価格差があるとするならば中古レコードなのでコンディションの違いによってプライシングされているくらいじゃないかな・・・。
要するにキレイなレコードは高額、ボロいレコードは安価みたいカンジで値段がつけられているみたいなカンジです。

中古レコードは、今生産されているアイテムと違い、数も限りがあるしニーズにもバラツキがあるためにどうしても需要と供給にその価格が左右されやすいんですよね。
ニーズが高まれば即高騰しちゃうみたいなカンジです。
じゃあ逆に人気やニーズが落ち着く、もしくは、なくなれば価格は安くなるのかといういうと、確かにそうなんですが、短期間に高騰化するよりも明らかに緩やかに価格が安くなっていくというというスピード感の違いがありますね、揚がる時はイッキに、下がる時はゆっくりと・・・ってカンジです。
サスガに、E2-E4のケースのように25,000円が50,000円という高額な上に高騰っプリは、購入に踏み切るのはなかなか決心がつきませんが、2〜3000円の価格の差だったらイッソのコト、その程度で自分の中の気持の悶々とした状態が解決できるのであれば決して難しいコトでは、ないと思うんですよね。
まぁ〜コレも気持ちの問題なのでそう思いにくいっていうのはあるとは思いますケド。

最近は、「このレコードを探しているんだケド・・・」ってスマホでDiscogsの画面を見せられるコトがとても多くなりました。
まぁ〜レコード店側からするとその画面を見ただけでスグにどんなレコードなのかパッと見ただけで解りやすくてイイのですが。
だけど、トーゼンそのスマホ画面に表示されているレコードっていうのは、結構なレア盤だったりするワケでコレも当たり前ですが、そんなレア盤そうそうありません。
その画面を見せられていつも思うのですが、もうそのDiscogsに表示されている画面のマーケットプレイスで買えばイイんじゃないのかな・・・って。
Discogsのアカウントを持っていれば、もうスグにポチれば購入するコトが出来るのにあえてそうしないでレコード店を廻って探しつつけるのは、どうしてなんだろう・・・って思うんですよね。
いや、実際にレコードのコンディションを自分の目で見て確認しなければ買えない派だとか、レコードは絶対に通販では、買わない主義であるとか自力でレコードをディグってナンボだっ!っていうコダワリの価値観であれば、よけいなお世話なのですが、ホントにポチれば即購入可能な状態が用意されているのに関わらずそうしない理由って一体ナンなんだろう・・・って思うんですよね。

ん〜レコード屋がソレをいっちゃお仕舞いかも・・・っていうトコロも無にしも非ずなみたいな感覚もあるのですが、レコード店側としては、お客さんのニーズに応えられてナンボという部分もあります。
しかし、お客さんがお探しのレコードにお店側が対応出来ないのであれば、もうどうしようもありません・・・率直に今、お客さんのニーズに確実に応えられるのはそのスマホ画面に表示されているDiscogsのマーケットプレイスなのです。
だけど、スマホではポチらずにレコード店巡りをする・・・ん〜わからん・・・レコード店で探すのが好きなんだというのであればイイのですが、お店に起こしいただいて全く店頭のレコードには目もくれずにソッコーでオイラにスマホ画面を見せて「コレ探しているんだケド・・・」っていう行動からするとレコード店で探すのが好きっていうワケではなさそうですしね。

GUY CUEVAS / OBSESSION
GUY CUEVAS / OBSESSIONの試聴
next recordsのサイトでGUY CUEVASのレコードを探してみる

つい先日、ご来店いただいた海外からお越しいただいたお客さんが、「このレコードを探しているんだよ・・・」って見せられたスマホ画面に表示されいたのはコレでした。
lafa
Lafayette Afro-Rock Band / Malik です・・・ん〜なかなかのレア盤。
「Wow It's Hard to Find!」ってオイラが言うと、「Yes...I know...」って知ってるんかいっ!
「ドコで見つけるコトが出来るかな?」って訊かれたので「ドコにも売っていないと思うよ」っていうと「サンキュ!」と言って帰られました。
そのやり取り、約30秒ホド・・・当店のレコード棚は一切見ずです。
日本に訪れた彼・・・そんなカンジでレコード店を彷徨い歩くのでしょうかね。
しかし、そう言っているオイラも海外へ買い付けに訪れたレコード店主に「〇〇(有名なレア盤)を探しているんだよ」っていうと「Hahaha!オレも探しているわっ!」って笑われたのをキッカケに「そりゃぁ、そうだよね〜」って思いレア盤を在庫を訊くのをヤメました。

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