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このブログでも度々、書いたコトがありますが、最近レコードを聴きはじめた人が増えてきたと同時に、以前レコードをコレクションしていたのだけど、生活環境の変化や興味の移り変わりでレコードを聴くのを辞めたんだけど再び、昨今のレコードの話題に触れて再びレコード熱が再燃したいわゆるリターン組も増えてきました。
ん〜レコード店主的には、とてもウレシイコトであります・・・。

最近レコードを聴きはじめた人もリターン聴きの人も、ずっとレコードを聴いていた人も多くのレコード好きがブチ当たる悩ましい問題があったりします。
ソレが今回のテーマ「レコードの価値と気持ち」であります・・・ちょっと韻を踏んでみましたが(笑)

店頭で、お客さんと接していてよく訊かれるコトのひとつに
「〇〇のレコードは、ありますか?」という質問があります。
ま〜タブン、この質問が間違いなくNo.1で訊かれる質問じゃないかな〜。
で、そのお探しのレコードがあれば、「ありますよ〜コレですっ!」ってお出ししますし、なければ「すいません、今は、在庫ないですね」ってお伝えします。
そしてお探しのレコードの在庫がなかった時にさらに訊かれるのは「あったらイクラくらいですか?」っていうのが、あります。
「アッタラ・イクラ」ナニゲに韻を踏んでますね(笑)

中古レコードの価格というのは、当たり前ですがやはり需要と供給のバランスによって決まってきます。
そのレコードを欲しいと思う人が多ければ、価格は揚がるし、人気がなければ激安で売られるという極々当たり前のコトです。
まぁ〜最近、レコードを聴きはじめた人からすると、100円で売られているレコードもあれば、数万円もの高額なレコードもあったりとその価格の落差に驚かれる人もいるかと思います。
だけど面白いですよね・・・レコードの存在って音楽の収録というのが本来の目的であるのに対して、今だとストリーミング・サービスやYouTubeというホトンド、タダ同然で聴ける状況であるにも関わらず、収録されているメディア自体に価値を見出すというカンジになっているワケですね。
イイ曲や好きな曲という理由も当然アルのですが、必ずしも良い曲のレコードだから高額って言うワケでもナイという・・・。

先日、お客さんから聞いたハナシですが、とあるレコード店でレア盤が販売されていたそうです。
そのお客さんもそのレコードは、いずれ手に入れたいレコードだったそうなのですがその価格が、二桁万円に届く値付けがされていたそうです。
お客さん自身もコレまで30年以上のレコードコレクション歴で店頭でそのレコードが販売されていたのを見たのは人生ではじめてだったようです。
オイラもその曲、トーゼン知っていますし、超がつくほどのレア盤であることも知っています。当店でも創業から20年以上のレコード店の営業歴においてそのレコードが入荷できたのは過去に1枚だけでした。
まぁ〜オイラ的には、コレまでの入手困難な状況から妥当だと思う価格なのですが、お客さん的には「いくらナンでも高スギる」という感覚であったようです。
コレね・・・難しいですよね〜タブン、レア盤といえども年に数回販売されているコトを見かけるようなレコードだったらアル程度の相場観みたいなモノがあって高額・適正価格・安価って判断が出来ると思うのですが、人生で初めて売っているのを見たレコードなのでその価格の妥当性が判断できないってケースですね。
お客さん的にはいくらナンでも1枚のレコードの価格としては高いっ!って一般的な感覚で趣味へ投じるコトのレコードの1枚の価格ではナイって思ったようで、オイラに「コレ、高いですよね・・・」ってご自身の感覚に対して共感を求められたようなカンジだったんですが、オイラはそのレコードが世界中のレコードコレクターが欲しているのを知っていたし、とても入手困難なレコードであるのも知っていました。
そのレコードの相場感にしてもまぁ〜滅多に販売されているコトがナイのでホトンド、あってナイようなカンジです。
しかし、なかなかそうそうお目にかかるコトが出来ないコトは、事実です。
ホントにそのレコードを自分のコレクションに加えたいのであれば絶好の買いの機会だとオイラは思うのですが、おハナシを聞いたお客さんは、買わなかったそうです。

ん〜なかなかムズいですよね・・・ずっと欲しい、ゼッタイに手に入れたいっ!って思って探していたご所望のレコードが、イザ出てきたら自分の想像を上回る価格だったっていう・・・。
じゃあイッタイいくらなら買ってもイイって思うのかですよね〜。
先にも書いたようにレア盤ってなかなか出てこないからレア盤なワケでちょいレア〜普通レア〜鬼レアってカンジでレアにも段階があるのですが、今回のレコードは、超絶ウルトラ・スーパー・レアなワケです。
だけど、価格は二桁万円いかないくらいです、普通にシゴトをして収入を得ている人からするとそのレコードを買ったからといっても生活が困窮するワケではありません。
まぁ〜別の味方をすれば、5000円のレコードを20枚くらい買ったと同じです。
おハナシを聞いたお客さんのレコード履歴は30年以上で相当な枚数のレコードを所有しているコトは想像に難くないワケでタブン、コレまでレコード購入に投じた金額はかるく1千万円は超えていると思います。
そんな経験があっても初めて売っているのを見たレコードの購入に躊躇しちゃう・・・人の気持ちって難しいですよね〜。

オイラの経験からこういった時って、だいたい後になって「あ〜、あの時のレコード買っておけば良かった・・・」って後悔するんですよね。
で、そのコトがトラウマとなってココロに深く刻まれてその後、何十年にも渡って「あの時、買わなかったレコード」って気持ちを持ち続けるというカンジになる・・・みたいな。
オイラも若い時は、とにかくお金がなかったので「カネがナイっ!」というコトをそのレコードを買わない理由の言い訳にして、半ば諦めるという強制的に自分の気持的に妥協していたのですが、今となっては「カネがナイ」というコトに関しては、言い訳にならないんですよね。
まぁ〜結局、そのレコードの価値と自分の気持ちを天秤にかけてそのレコードにちゃんと妥当性を見いだせるか否か・・・って言う部分ですよね。
タブン、今回のケースだと購入を見送った理由って「1枚のレコードの価格としては高額だ」って思ったんでしょうね・・・じゃあ、「イクラなら買いなのか?」ですよ。
今回のレコード、半額の値段なら買い?タブン、そんな価格では出てこないでしょう・・・もし出てきてもコンディションは、どうでしょうか、キレイなレコードで二桁万円に近い価格がイイのか、傷があってプチノイズが出てレーベルにも書き込みがあるレコードが半額だとどうしますか?ドッチがいいでしょうか?
また、もしかして半年後に今回見逃したレコードよりも高い値付けになっていたら・・・。
この悶々とした「あの時、見て買わなかったあのレコード」って気持ちをずっと持ち続けるというストレスは、その価格と見合わないでしょうか?
コレね・・・意外と購入時にちょっと気持ち的にムリしても買ってそのレコードを手に入れちゃうとスッキリするんですよね〜。
もうそのレコードを買わなくてイイ、もうそのレコードを探さなくてもイイって安堵感は、なかなかのモノです。
というか、そんな自分の気持を落ち着かせるためにレコードを買っているのか・・・ってハナシですが(笑)
そもそもタダでも聴ける環境があるにも関わらず、アイテムとして所有したいって気持ちがデカいのでレコードを持ちたいという気持ち自体は合理的ではナイのですが・・・アタマでは解っているんだケド、欲しいんですよね〜困ったものですね(笑)

EARTH, WIND & FIRE / SEPTEMBER (FANTASTIC PLASTIC MACHINE REMIX)
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結局つまるトコロ、これは個人的な嗜好と価値観に関する問題であり、絶対的な正解はナイですよね。
まず、購入者にとってレコード・音楽はナニをイミするのか、そしてこの特定の曲が購入者にとってどのようなイミを持っているのかを考えてみるのはどうでしょうか。
自分にとってレコードとは、音楽とは、趣味とは・・・って、ん〜なかなか哲学的ですね。
最後に、長年探しているそのレコードを購入するコトで、それによって生じる費用と利益を比較してみるのもアリですよね。
この場合、コストと利益は単純な数字だけではなく、購入するコトで得られる喜びや満足感も含まれます。
価値が高いアイテムを所有するコトで得られる満足感や喜びは、費用を上回る場合がありますからね。

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