vernonburch_nevercan
渋谷の中古レコード店で接客していると、ジワジワと「レコードでDJしたいっ!」というニーズがホンの少しではありますが高まってきているような印象があります。
ダイレクトに「レコードでDJするには、ナニが要るのですか?」って訊かれたりするコトもありますし、お客さんのレコードの買いっプリから「コレは、明らかにDJプレイ目的だな・・・」ってカンジたりしますしね。
ん〜90年代から2000年代の時期は、ホント皆さんの熱量がハンパなかったですが、アレから20年ホド経過していて、世代もガラリと変わっていますが、本質はあまり変わっていないのかも知れませんね。

先日、店頭に立っていると20代前半のスーツを着た若い会社員のお客さんにご来店いただきました。
見るからにナニかちょっと焦っているようです・・・。
で、開口一番言われたのが・・・
「あの〜DJ出来る機械を探しているのですが・・・」でした。
思わずオイラは、「えっ!?DJ出来る機械って(笑)」

事情を訊いてみるとこんなカンジです。
■勤めている会社のイベントでちょっとしたパーティが催される。
■コレまでそのパーティでは、スマホから適当に音楽をBluetoothのスピーカーで流していた。
■それもちょっと味気ないので上司からDJ出来る人を招いて華やかにやろうってコトになった。
■若手社員3人に「DJ出来る機械を購入してくるように!」という指示がされた。
■3人で手分けして「DJ出来る機械」を捜索中。
■既に家電量販店や楽器店を廻ったがDJ出来る機械は売っていなかった。
■「渋谷 DJ」ってググったトコロ、当店に辿り着いた。
という状況です。で、焦っているというのもそのパーティが明日開催されるので今日中に「DJ出来る機械」を購入したいという・・・しかも当店へ来た時点で既に19時です。

コレまたメチャ、急なニーズが起きるんですね〜(笑)
その事情を訊いたオイラは、「DJ出来る機械一式」ってもうソレだけで数十万円コースですよ・・・ってお伝えすると
「一応、予算は30万円なんですケド・・・」って。
うわ〜ホント、マジモードですやん・・・しかも夜の19時にお店に来て今日買って帰りたい・・・っていう、モノスゴイ状況。
残念ながら当店には中古のSL-1200が1台しか在庫していないのでそのお客さんのニーズには対応できないコトを伝えたのですが、お客さん自体は、あまりよくわかっていない様子でした。
さらに詳しく訊いてみると、「DJ出来る機械」の買い出しの会社命令を受けた彼は、「DJ出来る機械」には、ナニが必要なのかよく解らないとのコトでした。
「一応、DJプレイするには、レコードプレーヤー2台にカートリッジ、DJミキサーが必要ですよ」と伝えると
「音はどうやって鳴るんですか?」って・・・もしかして、「DJ出来る機械」だけでなく「音を出す機械」も必要なようです(笑)
しかも買い出し命令を受けた若手社員3人とも「DJ出来る機械」にナニが必要なのかわからないまま捜索中のようでした。

当店のDJセット見せて「コレとコレとコレがナイとDJ出来ないんですよ〜」ってお伝えすると
「うわぁ〜初めて見ましたっ!カッコいいですねっ!」って・・・。
トーゼン、店頭に所狭しと並んでいるレコードを見るのも生まれて初めてでした。
レコードを見ながら「コレから音楽が流れるんですよね?」って・・・「そうですよ〜」ってお伝えすると、「3時間くらいのパーティなのですがどれくらいのレコードが要るのですか?」って訊かれました。
「はじめからプレイするものが決まっていれば数十枚で良いですケド、そうでなければ、枚数が多ければ多いホド、プレイに幅がでますね・・・」って伝えたトコロ、当店のスタッフが
「ちょっと待って、DJ出来る人を招くって言ってたケド、その人ナニでDJするんですか?」って。
イヤ・・・ホント、当店ではレコード店を販売しているので「DJプレイ=アナログレコード」ってなるのですが、もしかしてデジタル音源でDJプレイするってコトもありますよね・・・。
というか今だとムシロ主流は、デジタルDJの方です。
「その招くDJってアナログでプレイするのですか?」ってお客さんに訊いてみると
「わかりません・・・」って。

オイオイオイ・・・アナログレコードでDJするのか、デジタル音源でDJするのか解らないと「DJ出来る機械」の選択もかなり変わってきます。
しかも時間は刻一刻と進んでいます・・・当店でナンダカンダ説明しても購入するコト出来ないので、「とりあえずDJ機材を販売しているショップへ向かってその移動中に指示を出した上司の人へ『招くDJは、ナニでDJするのか?』ってコトをちゃんと訊いてからにしないとドエライ事になりますよ・・・」ってお伝えしました。
「あ〜そうなんですか?判りましたっ!すいませんありがとうございますっ!」って慌てて店外へ出ていきました。

その彼が帰った後にオイラと当店スタッフとで「スゴい切羽詰まった状況だったね〜」ってハナシていました。
というかタブン、指示を出した上司の人も年齢的には30代くらいだと思うので、DJのスタイルのコトなんて解らないだろうね〜ナンてコトを言っていました。
はたして、「DJ出来る機械」を今日中に買ってくるようにと会社命令を受けた彼、無事に事なきを得て「DJ出来る機械」を無事に買うコトが出来たのか・・・気になります〜(笑)

VERNON BURCH / NEVER CAN FIND A WAY (HOT LOVE)
VERNON BURCH / NEVER CAN FIND A WAY (HOT LOVE) の試聴
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今だとナニか解らないコトとがあると大抵のコトはググれば、解決につながる解説にたどり着けると思うのです。
このブログでも度々書いていますが、最近レコードを聴きはじめた人もイロイロなコトをググって調べて理解して・・・ってカンジで好きな曲のレコードを買って聴いて楽しむ・・・までに至っているのだと思うんですが、そもそも今回のようなケースだと、一番基本となる知識がまったくナイ状態で「DJプレイが出来るセットを用意する」ってかなりハードルが高いですよね。
というのもそもそも、「DJプレイがしたい!」とか「レコードで音楽を聴きたい!」という本人の欲求がナイ状態で極めて趣味性の高い世界に会社の指示だけでDJ機器を購入するというのは、チョットいくらなんでも無茶ブリなような気がします。
しかも、招くDJのプレイスタイルも解らないまま「買いに行ってこいっ!」って指示を出されるワケでしょ・・・コリャ、大変だわ(笑)というかちょっと気の毒なカンジがしますね〜。
そこで、若手の部下から「お店の人からデジタルでプレイするのか、アナログでプレイするのかドッチか訊くように言われたのですが・・・どちらですか?」って指示を出した上司も訊かれたら「えっ?ナニ、ソレ・・・どういうコト?」ってなるんじゃないのかな〜って思うのです。
よくあるDJのイメージって耳にヘッドホンを当ててレコードを手でシコシコとキューイングしている印象があるようなのですが、あのイメージって今から20年前のイメージですからね。
今だとターンテーブルがCDJに変わっていたり、ノートPCがヨコにあったりとプレイのスタイルもずいぶんと変わってきていますからね。
見た目のイメージでは、ターンテーブル & アナログレコードって趣があって良いカンジなんですケド、招いてDJプレイとなるとレコードの枚数的にかなりプレイに制約がありますからね・・・。
まぁ〜でもその制約の中で如何に盛り揚げるコトが出来るか・・・っていうのも腕の見せドコロではあるのですケドね〜。

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