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当店を頻繁にご利用いただいたいる女性のお客さんがいるのですが、その女性のお客さんからこんなコトを訊かれました。
「レコード店のお客さんってナンでオジサンばかりなんでしょうね?」

ん〜確かにっ!当店は、日本でもトップクラスの繁華街である渋谷に中古レコード店を営んで20年以上になるのですが、この延べ20年間にご来店いただいたお客さんの性別をすべて統計をとっているのですが、99%以上が男性のお客さんで女性のお客さんは1%未満という結果でした。
実際にオイラが店頭に立っていてもご来店頂けるホトンドが男性客であるコトは、明らかです。
ま〜ホント、稀にですが女性のお客さんもいらっしゃいますが、やはり比率では、圧倒的にオトコ率が高いです。
このコトに関しては、イロイロと思うトコロがあるのですが、「音楽を聴いて楽しむ」っていうコト自体に男女の差はナイと思うのです。
というコトは、この男女差って「レコード」という音楽を収録しているメディアに関しての特性であるコトがうかがえます。

昨今は、ホトンド衰退しかかっていたアナログレコードが再び見直されてレコードがアル種のブームになっている様相です。
合理的に考えると、レコードで音楽を楽しむというコトは、一般的にはかなり非合理的なコトであるように思えますよね。
だけど、人はレコードを買っちゃうのです(笑)
レコードを聴くために相応のオーディオを用意して、音楽メディアとしてはイチバン高額であるアナログレコードを購入して、自宅という極めて限定された場所でしか聴けないという状況でレコードを再生して音楽を楽しむっていう行為は、コレ単純に好きな音楽を楽しみたいからレコードを聴きたいっていうコトよりもレコードを所有したい為にレコードを買うというコトになっています。
好きな音楽を聴きたいというコト自体は、第一目的のように思われるのですが、オイラが思うには「聴きたい」よりも「所有したい」の方が優先されている部分がデカいと思うのです。

レコード店のオジサン率が高いというのは、同じ音楽が収録されたCDに例えるとどうでしょうか?
CDショップでは、男性客の比率が高い?ん〜タブン、そうではナイと思うのです、やはり先に書いたように音楽を聴いて楽しむってコト自体に男女の差はナイと思われます。
コレは、アナログレコードに限っての事情のように思うのです。
だけど、コレをレコードだけでなく「モノを所有したい、蒐集したい・・・」というより広い分野にフォーカスすると途端に男性率がググっと上がってくるような気がします。
コレは、もうレコード店にオッサンが多いと言うよりも、もっと大きなテーマである「コレクターに男性が多いのか」というハナシになります。
女性にもコレクターは、いますよ・・・しかし、その比率は圧倒的に男性の方が多いのではないでしょうか。
理由については、イロイロと思うトコロはあるのですが、明確な回答を挙げている研究結果や論文とかはナイようです。
ニンゲンの行動様式という研究においては、男性の方がモノに対するコダワリが強い傾向があるというコトは解っているようです。
その「モノ」に対してのコダワリにそのコダワリのアイテムを揃えたいという心理が作用して「好きなアイテムをコレクションしたいっ!」っていう欲求に繋がっていくようですね。

「達成動機」というコトバがあるのですが、カンタンに書くとナン等かの目標に対してソレを成し遂げたいって思う動機のようです。
レコードに例えると、「好きな曲のレコードは持っておきたいっ!」という気持ちになって実際に手に入れるという動機となります。
さらにこの達成動機は、目標が困難であればアルほど、目的を達成できた時により強い優越感が得られるという気持ちになります。
ん〜コレは、解るっ!解りスギるっ!
長年探しているレコードを手に入れるコトが出来た時の喜び・・・コレは、もうたまりませんよね〜。

「同調心理」という気持ちも起きるようです。
今、レコードだとシティ・ポップとか流行っているじゃないですか・・・コレって、アナログ・レコード界隈にとっては超デカいトレンドなんですよ。
薄っぺらい言い方だと「流行」なワケです。
ヒトの行動様式に流行っている事象に対して自分もソコに入りたいっていう同調心理が自然と作用するようです。
イヤ〜「オレは、そうじゃナイっ!」って思われるかもしれませんが、同調心理が働くのって仕方ナイんですよ。
無関心を装っていてもヒトは、世間で流行っているモノに対して無意識下でも反応してしまうようです。
コレも、解るっ!オイラなんて90年代に起きたDJブームにノっかりまくってレコード店を営むまでになりましたからね。
あのDJブームがなかったらNext Recordsは、存在しなかったワケです。

また「同一化」という心理も起こるようです。
レコードに例えると、著名なDJがプレイしたあのレコードを持っていれば、オレもあのDJのようになれるかも・・・っていう気持ちが起きて同じレコードを所有したいって気持ちになるってコトです。
ん〜コレも解るっ!メチャ心当たりがアリまくるっ!(笑)
オイラ自身もDJ〇〇のプレイリストに書かれているレコードをアタマから終わりまで全部揃えたいって気持ちに何度もなりましたからね。

ツァイガルニック効果というのもコレクションにおいては大きく作用しています。
ヒトは、未完成のモノを完成させたい、未遂行のモノを完遂させたいという心理になるコトを言うそうです。
先に書いた、DJ〇〇のプレイリストをレコードをすべて揃えたいっ!コンプリートしたいっ!って気持ちになるのは、まさにこのツァイガルニック効果ですよね。

ツラツラと書き綴ってみましたが、男性の方がアイテムに対するコダワリが強い傾向があるというヒトツの傾向がアナログレコードのコレクションに当てはめると・・・もうわかりみスギる様々なコトが心理的に起きるコトが原因で「好きな曲が収録されたレコードが欲しいっ!もっともっとレコードを蒐集したいっ!」っていう気持ちになるんでしょうね。
男性は小さい子供の頃からカードとかフィギュア、ミニカー等ナンらかのアイテムを揃えて集めるというコトが自然な習慣として身についているような気がするんですよね・・・コレってもうすでにDNAに刻まれている部分があるようなカンジなのかもしれませんね。

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で、レコード店にオッサンが多いのは、やはり時代的にレコードがフツーに手に入れるコトが出来た過去の文化的背景があると思われます。
つまり、音楽メディアがレコードからCDへ置き換わる時期にレコードに触れるコトが出来た世代が今のアナログレコードを買い支えている世代だというコトなんでしょう。
なので80年代に多感な中学生だった男の子が2022年になって40〜50代になって未だレコードを買っている→レコード店にオッサンが多いというコトになるのでは、ないでしょうか。
最近のニュースでは、「若者がアナログレコードを購入している」ってコトが報じられていますが、「お父さん世代がレコードを買っている」というコトよりもレコード世代でないデジタル・ネイティブな若い世代が古い過去のメディアであるアナログレコードの価値を見出して買って聴いているって方がニュースとして話題席が高いからじゃないでしょうか?
オイラも新しくオープンした大型の中古レコード店を実際に訪れた時に、エサ箱を一心不乱で掘っているお客さんを見て「オッサンばかりだなぁ〜」ってやはり思うのですが、その様子を報じたニュースサイトの見出しには「若者にアナログレコードが人気」ってなっているのを見て、実際の現状よりも話題性優先なのね・・・って思いますからね。
そう言っているオイラもカンゼンにそのオッサン率を高めているのですケドね・・・(笑)

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