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以前から時々このブログでも書いていますが、最近レコードを聴きはじめたってカンジのお客さんが多くなってきました。
当店のようなかなりマニアックな品揃えのレコード店にも関わらずホント、土・日・祝日は、渋谷の店舗にご来店いただけるお客さんが増えてきたようなカンジがします。
ご来店いただいてぐるっと店内を一巡してエサ箱のレコードを数枚見ただけで、ご自身が知っているレコードが1枚もナイのが解ってスグ、お帰りになられる人もやはり多いのですが、たまたま偶然ご来店いただいてご購入いただいたレコードを自宅で聴いたトコロ・・・
「メチャ、音イイな・・・コレっ!」
ってカンジで12インチシングルの良さを実体験されたお客さんも少なからずいたりして、再びご来店して頂いたりとホント、ありがたいです。
そんな最近12インチシングルの魅力にハマったお客さんからこんな質問をいただきました。
「レコードには、33回転と45回転の2種類の回転数のモノがありますが、どう違うのですか?」
どう違うか・・・って「回転数が違うんですよっ!」ってそういうイミで訊かれたのではなく、タブン購入したレコードが33回転のモノもあったり45回転のモノもあったりナンで、同じレコードなのに回転数が変わるののか?っていうコトでしょうね。

世間一般的によくあるレコードってアルバム、つまりLPだと思うのですが、アルバムはホボ、間違いなく33回転ですよね。
で、小さいレコード、つまりドーナツ盤・7インチシングルは、45回転が多いと思います。稀に33回転のドーナツ盤・7インチシングルも会ったりしますケドね。
そうそう、ちょっとハナシがソレますが、若いお客さんに「ドーナツ盤」っていうと、「ドーナツ盤?ナンですか?ソレ?」って訊かれたコトがあります。
ドーナツで出来たレコードって思われたのかもしれません(笑)
真ん中の穴(センターホールってイイます)が大きいトコロがドーナツに似ているからドーナツ盤と言われるようになりました。
ナンで真ん中の穴がデカイのかっていうのは、ジュークボックスで再生されるのを想定して作られたからです・・・って「ジュークボックスってナニ?」って・・・もう解説ばかりですが・・・(笑)
ジュークボックスってコレです。


ハナシを元に戻します。
タブン、アルバムなら33回転でドーナツ盤なら45回転ってレコードの大きさで回転数が決まるモノなんだな・・・っていうイメージだったらそういうルールというかお約束なんだと思えるのかも知れませんが、当店で扱っている12インチシングルでは、33回転のモノあったり45回転のモノもあったりと回転数がバラバラで存在しているので、ナンでこの曲は33回転でコッチの曲は45回転なんだろうって疑問に思っちゃうのかもしれません。
12インチシングルの曲によっての回転数の違いは、正直オイラにも解りませんっ!
だけどこういったルールでレコードの回転数が決定していると思います。
12インチシングルの大きさは、12インチというコトからセンチメートルに換算すると直径約30cmの円盤であるコトは、決まっています。
で、そこに渦巻状に音溝が刻まれていてその音溝をレコード針がトレースするコトで曲が再生されるワケですが、33回転と45回転だと単純に同時に再生したら45回転のほうが先にレコード針が真ん中のレーベルの方によって曲が終ってしまいます。
あ〜かなりまどろっこしい説明になっていますね・・・コレ。
33回転と45回転だと45回転の方が回るスピードが早いので当たり前だけど先に終ってしますワケです。
ちなみに33回転って書いていますが正しくは、33と1/3回転です・・・。
何が33回転/45回転かというと1分間に回転している回数ですね。

先に書いたように33回転と45回転だと再生スピードが違うので30cmのレコード盤では、33回転のほうが再生時間が長く収録できるワケです。
ちなみにアルバムのコトをLP(エルピー)とイイますがコレは、Long Playを略してLPと呼ばれています。
つまりこういうコトです。
33回転=再生時間が長い=収録時間は約20分=たくさんの曲が収録できる
45回転=再生時間が短い=収録できる時間は約10分=収納できる曲数は少ない
上記のようなカンジだったら、「たくさんの曲が収録できる33回転の方がイイよね〜」ってなりますよね。
だけど、45回転のメリットもあります。
ソレはつまり、音質や音量は45回転の方がイイ!ってコトなんです。
わかり易く書くと、33回転のレコードよりも45回転のレコードの方が迫力のあるダイナミックなサウンドを収録出来るワケです。

ナンで45回転の方が音質に優れるかというと、例えば回転数が早いと同じ時間でもレコード針が音溝を進む移動距離が長くなりますよね。
音溝の移動距離が長くなるというコトは、ゆとりのある状態で音を収録出来るワケです。つまり物理的に音溝に刻まれる音の解像度がUPするわけです。
解ってもらえますかね・・・コレ。
先にアルバム(LP)は、ほぼ全て33回転で、ドーナツ盤(7インチシングル)は、45回転と説明しました。
じゃあ45回転のドーナツ盤は、アルバムより音がイイんじゃないのか?って思われますが、実はそうでもナイんです。
コレはレコードが円で出来て尚且、渦巻き状の音溝が刻まれているコトからレコードの外側よりも内側のほうが回転数アタリの移動距離が短くなるという物理的な制約があります。
当たり前ですがレコードは円で出来ているので、外側と内側だと外側の方がレコード針は、時間あたり多く移動して内側のほうが少ししか移動しません。
レコード針の移動が少ないというコトは、音溝にゆとりがナイという状態になります。ソレはすなわち、良い音質で収録出来ないコトになるんですよ。
でも出来るだけ良い音質で収録したいですよね〜というワケで45回転という回転数になるワケです。
コレ、別の書き方にすると33回転の内側ってあんまり音質が良くないってコトにもなります。

で、12インチシングルのハナシです。
アルバムでは、片面に大体5〜6曲収録されていますよね、ソレに対し12インチシングルでは、1〜3曲(曲というかバージョン)の収録です。
同じ33回転でも曲数が少ないと音溝の幅にゆとりが出来ます。
一般的にアルバムよりも12インチシングルの音質がイイといわれるのは、アルバムよりも収録される曲数が少ないことによってゆとりのある音溝を刻むコトが出来るからです。
しかも、再生される曲の低音域は、音溝の幅を広くする必要があるワケです。
カンタンに説明すると、レコード片面に1曲しか収録されていない12インチシングルは、物理的に最高の音質で曲を収録出来るというコトになります。
さらに33回転の12インチシングルよりも45回転の12インチシングルのほうが、優れた音質で収録ができるっ!っていうコトになります。
まぁ〜コレは、あくまでも物理的と言うか理論上は・・・ってコトなのですケドね。
本当の音質の善し悪しは、アーティストやミュージシャンがレコーディングした曲をアナログレコード盤に刻むエンジニアの腕によるトコロが大きいのです。

YMO / 1000 KNIVES
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アルバムと12インチシングルで同じ曲で聴き比べをすると、その音質の違いの良し悪しは結構わかり易いんですけどね。
同じ曲の12インチシングルで生産国によって33回転と45回転異なる場合がありますが、コレを聴き比べすると、曲にもよりますがアルバムの時ホド、明確な違いはあまりカンジなかったりしますね・・・。
12インチシングルは、DJが使うモノだ・・・って思われたりもしますが、実はDJは、イイ音質でお客さんに聴かせたいというニーズから12インチシングルを選んでプレイするという部分もあったります。
フツーのリスナーとしても「好きな曲を出来るだけイイ音質で聴きたいっ!」っていう気持ちがあれば、12インチシングルは、かなりイイですよっ!

トコロで、19歳のムスコに「ジュークボックスって知ってる?」って訊いて見たトコロ、「知ってるよっ!レコードをかける機械でしょ!」って正確な答えが・・・。
「ナンで知ってるの?」と訊くと「どうぶつの森でアイテムとして買ったコトある」って・・・ん〜今風だな。
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