渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

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渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店、ネクストレコードです。
ご来店いただいたお客さんから「こんなフリーペーパーがありましたよ」といって教えていただきました。
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内容は、レコードに興味があるビキナーさんへ向けてのカンタンなガイドブックみたいなカンジの冊子です。
オーディオ関係のポータルサイトを運営しているphileweb.comが監修しているフリーペーパーですね。
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“アナログレコードっていいな”
そう思ってレコードを買ってみたけれど、プレーヤーはまだ持っていない
――そんな10代、20代の皆さんに向けて、季刊・アナログ編集部が小冊子『はじめてのアナログプレーヤー』を作成しました。

(philewebの説明文から)
コチラからダウンロード版も読めますよ。
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フルカラーで30ページ以上の冊子で手触り感のあるイイ紙で印刷されているフリーペーパーです。
内容的には、あくまでもレコードに興味があるんだけど、どうやったら聴くコトができるんだろう・・・っていうコトを丁寧に解説した内容となっています。
だけど、既にレコードを再生できる環境がある人が読んでも「へぇ〜そうなんだ・・・」って新たな気付きもあるようなちょっと突っ込んだ内容にも触れていて興味深く良くもコトができました。

オイラは、昭和の時代からレコードを聴きはじめてオッサン世代なのでレコードを再生するために必要なオーディオ機器やソレラの接続方法など一通り知っているのですが、やはりレコードからCD〜音源のダウンロード〜ストリーミングへと音楽コンテンツのカタチの変化や音楽を聴くためのスタイルが大きく変化しているので、10代〜20代の人からするとレコードで音楽を聴くというコトに関して興味が湧いてもその目的を達成するために今まで使ったコトのないオーディオ機器を用意する必要があるというのは、なかなかムズカシイのかもしれませんね。
コレまで店頭で接客していても「レコードで音楽を聴きたいんですけど、ナニを買えばイイんですか?」って聴かれたコトってもう100回以上ありますからね・・・というか、本当なら家電量販店で訊くような内容ですよねコレ、だけどナゼかソレをレコード店でレコードの聴き方を訊くという状況からすると、そういったビキナーさんは、その質問自体をドコへ相談してもイイのかってコト自体解らないってカンジなのか知れませんね。

だけど、ホントに不思議ですよね〜どう考えてもストリーミングサービスの方がコストや利便性、アクセスの容易さという点の経済合理性からすると安価な月額料金で膨大な楽曲にアクセスでき、スマホでドコでも聴けるという利点は明らかです。
だけど人間の選択行動は必ずしも合理性だけで動くものじゃないってコトなんでしょうね。
以前にもこのブログでも言及したコトがありますが、レコードを購入し、ターンテーブルで再生する行為には、音楽を聴くだけではない「体験」が含まれていてその部分にナンらかの価値を見出しているでしょうね。
また、レコードを選ぶ、ジャケットを手に取る、針をレコード盤の上に落とすというプロセス自体も一種の儀式のような感覚を与えていて、こうした体験は、感情的な満足感やノスタルジア、自己表現の一部として価値があるようにカンジるのかもしれませんね。

ストリーミングは「アクセス」を提供するんだけど、レコードは物理的な「所有」を可能にている部分も価値があるようにカンジているんでしょうね。
心理学的に、所有するコトで得られる満足感は、特に希少性が伴う場合に高まったりするコトがわかっているみたいですね、限定盤や特別なプレスが価値を持つのはこのためでしょうね。
「所有感」と「希少性」というこの2つが掛け合わされるのは、コレクションという観方からすると大きなイミがありますからね。
経済行動学では、「所有(保有)効果」や「希少性の原理」という心理現象が知られています。
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保有効果(Endowment effect)とは、自分の所有物を実際の価値よりも高く見積もったり高い評価をしてしまうことで所有する前とあとでモノに対する価値観が変わってしまう心理をさします。いわゆるバイアスのひとつという位置づけです。人は自分がすでに所有しているものを高く見積もる傾向をもっていることを指摘しました。
「自分の所有物は実際の価値よりも高く感じる?保有効果という心理現象」より
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希少性の原理(法則)とは、希少性の高いもの(なかなか手に入らないもの)に人は価値を感じるという習性を表わすものです。実際には希少性がなかったとしても、希少性があると思い込んでしまえば、それが欲しくなるのが人間の心理です。
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古いレコードってこの部分での価値観って結構デカいですよね。
最近は、再発盤が多数リリースされていてコレまでなかなか手に入りにくかったタイトルも再発されたコトでカンタンに入手できるようになったりするケースも多いのですが、ナゼか再発盤を既に所有しているんだけどそのタイトルのレコードが当時されたオリジナル盤を所有したくなるという感覚・・・まさにコレですよね。
さらに「コレクティング/蒐集」という人ならではの心理現象もありますよね。
探しているレコードを手に入れた時の達成感は、ドーパミンがドバドバでるような強烈な快感がありますよね〜この快感は中毒性があり、次の蒐集行動を確実に誘発していますよね。

あとね、「コミュニティ」と「アイデンティティ」っていう部分に対してもナンらかの影響があるんじゃないかなって思うんですよ。
例えば、音楽と聴いて楽しむという本来の最終的な目的は同じなんだけど、レコードで音楽を聴く人とストリーミングで音楽を聴く人との「音楽を聴く価値観」は、同じじゃないような気がするんですよね〜なんだかレコードを楽しむ人々の間にはコミュニティが形成され、文化的なつながりが生まれているみたいな部分ってあると思うんですよね、このつながりが「レコードを持つコト」に社会的価値を付加し、趣味の一環としての満足度を高めているコトって確実にありますよね。

また、レコードで音楽を聴くコトには、あきらかにストリーミングとは異なる「音楽体験」が存在していると思いますしね。
デジタル音源にはない独特の温かみや深みが感じられるアナログ音質の特性とか、アルバムでアーティストが意図した楽曲の順番や流れを楽しむコトで、より深い音楽理解を得られるような感覚とか、デザインされた大きなジャケットを手にとってクレジットなんかを読みながらレコードを聴くという体験にも特別な体験のような感覚がありますよね。

このフリーペーパーを読んでいて改めて気がついたんだけど、はじめはレコードを聴くというシンプルな目的のために用意したオーディオなんだケド、次第に「音を探求する楽しみ」みたいな部分への興味が沸き起こる部分っていうのもありますよね。
しかもコレ、追求するとなるとカンゼンに「沼」にハマるくらいですし(笑)
だけど、元々アナログオーディオは、各機器(ターンテーブル、アンプ、スピーカー等)がそれぞれ独立した役割を果たす「分離型構成」を基本としているからなんですよね。
各オーディオを分離するコトで専門的な機能に特化するコトが出来て柔軟的に音質を細かく調整・改善できるようになるのですが、その反面ビキナーさん的には「何を選べばよいか分からない」という障壁になっているのも事実でしょうね。
オーディオメーカーの視点としては、それぞれ専門分野を持つコトで市場において高い競争力を維持しているからそうなっているんでしょうね。
スピーカーならJBLがイイとかって、ターンテーブルならドコのメーカーが良いとかってありますね。
ソレらの各オーディオメーカーの得意分野とかで初心者向けシステムを作りづらくなっているんでしょうね。
汎用性と個性のトレードオフってやっぱりありますよね、汎用性を高めると個々の機器の特性が薄まり、音質やカスタマイズ性が犠牲になりますからね、このため、ビギナーさんととオーディオマニアのニーズの間にギャップが生じますしね。
はじめは、とりあえずレコードが再生できるという最低限の目的が達成できるオールイン・ワン的なオーディオを買ってもスグに良い音で聴きたくなるのでもっと汎用性のある分離型のシステムの方が良いかもって思うんだけどその構成の選択が複雑過ぎてナニを買えば良いんだろう・・・ってなっちゃうんでしょうね。

このフリーペーパーでは、ビギナーさんは、プレーヤーとスピーカーとをBluetoothで繋げるコトをオススメしていました。
ま〜ペアリングするだけなのでカンタンに接続できるというコトなんでしょうね。
だけど、一般的には有線接続のほうがBluetooth接続よりも良い音質を得られるとされていますよね。
Bluetoothでは、音源が圧縮されているケド、有線接続では音源信号がそのまま伝わるため、圧縮による音質劣化が起きないというのが理由です。
このコトで、有線接続はダイナミックレンジや微細な音の表現がBluetooth接続よりも優れていると言われています。
まぁ〜だけどコレ、ドコまで差があるのかっていうのも自分の自宅で聴き比べないと解らないんですよね〜そのためにわざわざそれぞれのオーディオシステムを構築するというのも出来ませんしね・・イッタイ、ドッチがイイのか?・・・コレも悩みドコロですね。
じゃあビギナーさんにはドチラがおすすめか・・・って言われたらBluetooth接続がオススメなんだけど、結構早い段階でやっぱり有線接続の方がイイかも・・・って気持ちになりそうな気がしますね。
じゃあ、はじめから有線接続の方が良いかも・・・って思うかもしれませんが、そうなるとどのアンプが良いとかスピーカーがイイとか、ケーブルはどうしようとかって悩みはまた堂々巡りになっちゃうんですよね。

レコードプレーヤーも1〜3万円台から10万円以上とかなりの価格差がありますよね。
コレもどれがイイのかって悩みドコロですね。
レコードプレーヤーの価格差の要因って素材と構造の違いに依るコトが多いんですよね。
安価なモデルは、プラスチック製のパーツが多く、全体的に軽量でシンプルな構造で、高額なモデルは、金属や高密度の木材、カーボンファイバー等振動を抑えるための高品質素材が使用されていてターンテーブル(プラッター)が重く安定しており、モーターの精度や駆動システムが高度だったりします。
またベルトドライブ方式かダイレクトドライブ方式かによる特性も異なるし、カートリッジやトーンアーム、モーターの回転制御の精度とか・・・結構、難しい要因も複雑に絡んできます。
だけど、必ずしも「価格=音質ではない」とオイラは思うんですよね。
ソレは「良い音」の定義はかなり主観的であり、個々のリスナーが求める音質や音楽ジャンルによって異なるからなんですよね。
また、高額なプレーヤーでも他のオーディオ機器(アンプ、スピーカー)の性能や相性、設置環境が整っていなければ、ポテンシャルを発揮できませんしね。
ハイエンドな機種って或る意味ソレラをコントロールできる知識とスキル、経験が必要なワケですしね。
じゃあ、どのターンテーブルはイイのか・・・ってコトなんですよね〜でもコレもリスナーが求める音質のレベルや目的によって異なりますからね、「ベストは、コレだっ!」って言えないんですよね。
この部分は、もうオイラは思考停止で「Technics SL-1200、一択」って決めているので楽ですけどね。

以前、様々なオーディオ機器を接続するのですが、もっとも音質の影響を与えるのは、どのオーディオ機器ですか?ってビギナーさんに訊かれたコトがあるんだけど、コレ、ヒトツだけで決めるコトができないんですよね。
結局、アドバイスできたのはカートリッジ・フォノイコライザー(フォノアンプ)・スピーカーこの3つの組み合わせが音質を左右するんじゃないですかね?ってイイました。
とりあえず、カートリッジは、比較的安価に音質を改善できるパーツだと思うので今使っているカートリッジと新たなカートリッジを聴き比べて観るのも良いかも知れませんね。
アンプやスピーカーは結構値段もするので、次のグレードアップでもイイかもしれませんね。
当店では、「樽屋のカートリッジ」を販売しているのですが、ご希望でしたら今使っているカートリッジとよく聴いているレコードを店頭へご持参してくれたら聴き比べさせていただきますよっ!

DJ PIERRE / MUZIK IS LIFE
DJ PIERRE / MUZIK IS LIFEの試聴
next recordsのサイトでDJ PIERREのレコードを探してみる

レコードで音楽を聴く魅力は、音質の豊かさや所有する喜び、再生する体験とかにあるんだけど、機材選びはホントフクザツでビギナーさんには難しいですよね。
あえて云うなら特に音質に影響を与えるのはカートリッジ、フォノイコライザー、スピーカーの3つだと思います、この辺を押さえておくと間違いナイんじゃないかなぁ。
Bluetooth接続は手軽だけど、音質にコダワルならあえて有線接続がもイイかもしれません。
まずは手頃なオーディオから始めて、好きなタイミングで少しずつグレードアップしてみるのがイイかもしれませんね。

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東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード Next Recordsです。
つい先日、NETFLIXを観ていたら「あなたにオススメの作品」というレコメンド動画の欄に「The Playlist」というドラマが表示されました。
「ん?何だろう・・・コレ」って概要を読んでみるとスェーデンの音楽ストリーミングサービスのSpotifyの創業を描いたドラマだというコトでした。
個人的には、Spotifyってアプリをダウンロードしてちょっと触ってコトがある程度で、まったく興味が湧くコトなく「あ〜なるホドね・・・こんなカンジのプレイヤーなんだ・・・」って程度で自分では使うわないなぁってカンジだったのです。
だけど、まがいなりにも一応、零細中古レコード店主という音楽コンテンツを販売する立場っていうイミも含めてNETFLIXがオススメしてきた「The Playlist」って観てみました。
このドラマは、2022年に配信されたドラマでエピソードが全6話という構成になっています。
概要を読んだカンジでは、創業者がSpotifyという音楽ストリーミングサービスと開始するに至るストーリーを描いた内容なんだろうなぁ〜って想像していたのですが、ちょっと違っていました。
ドラマの6話ごとにSpotifyというサービスを取り巻く関係者のそれぞれ視点で描かれているような内容になっていてカンタンに言うと各話でメインとなる主役が若干変わっているんですよね。
アイデアの発案者(Spotifyの創業者)・違法ダウンロードサイトに悩むレコード会社社長・サービスを法律をまとめる弁護士・創業者のアイデアを実現するプログラマー・創業者を支援する出資者・Spotifyに楽曲を提供する悩めるアーティスト という6人の視点でドラマが進行するという内容でした。
正直、音楽配信サービスとか使っていないしタブン、これからも使うコトない、さらにSpotifyにもソレホド興味がないというかなり低いテンションでドラマを見始めたのですが、想像以上にこのドラマ・・・ハマりました。

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NETFLIXによる「ザ・プレイリスト」のあらすじ
「ザ・プレイリスト」は、無料かつ合法の音楽ストリーミングサービスを世界に向けて提供し、業界全体に革命を起こしたスウェーデンの若きIT起業家ダニエル・エクと、彼の協力パートナーたちの物語。小さな企業が、世界中の人が音楽を聞けるようにする方法を考案し、現状を打破しようとするとき、確固たる信念や、不屈の意志、人とのつながり、そして大きな夢を持つことがいかに大切かを描きます。
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第1話目の創業者が、Spotifyという音楽配信サービスのアイデアを発案してソレを実現化するために奔走するエピソードは、オイラ的には相当刺激的なハナシでしたね。
コレ、ナニかイイアイデアを思いついて「こんなコトが出来ればイイなぁ〜」ってコトは、多くの人が経験としてあると思います。
しかし、その思いついたアイデアを実現化する為に実際の行動に移せる人ってホント、一部の人だけなんですよね。
ナンか、この1話目のエピソードを見た時にオイラが中古レコードの販売に携わった時のコトやNext Recordsを渋谷ではじめようと思った時のコト、紙のカタログ通販からネット通販へ移行した時のコト、もっとレコードが購入しやすいオンラインショップをするためにイロイロと試行錯誤したコトなどなどコレまでの自分の経験とナンダカ、共感する部分が多々あってかなり楽しくドラマを見るコトができました。
しかもこのSpotifyというサービスが立ち上がった当時の状況っていうのもオイラは、リアルタイムで知っているので余計、あ〜そういえばあの時、そんなコトがあったなぁ・・・って思える部分もあって余計にハマりましたね。
ちなみにSpotifyは、2008年にサービスが開始されてアメリカには2011年に進出して、日本では2016年9月29日にサービスが開始されたそうです。
Spotifyの創業者、Daniel Ekは、2006年ごろにSpotifyというサービスのアイデアを思いついたそうです。
その当時、音楽業界は深刻な変化の最中で、違法ダウンロードが急増し、NapsterやLimeWireといったファイル共有サービスが音楽業界の収益に大きな影響を与えていたんですよね。
ソコでDaniel Ekは、この状況を見て「違法ダウンロードがカンタンすぎるからこそ、人々が正規の音楽サービスを使わないのではないか」と考えてもっとこうすればイイのに・・・というコトでSpotifyのアイデアを思いついたみたいです。
使いやすさと合法的でちゃんと収益できるビジネスモデルを構築するために2年ホドの歳月がかかったんですね。
アイデアの原点には、Daniel Ek自身が相当な音楽リスナーであり、さらにテクノロジーやインターネットの可能性を深く理解していたコトがバックグラウンドとしてあって、さらに彼は「人々が無料で音楽を楽しみながら、アーティストにも正当な報酬を提供する世界を作りたい」という理想を持っていたコトが創業の理念にありました。

違法ダウンロードによって大ダメージを被っているその時のレコード会社が於かれていた状況が第2話のレコード会社社長の視点で描かれているという流れになっています。
ドラマでは、描かれていませんがSpotifyのサービスがはじまる数年前(タブン2003年頃)にAppleによるダウンロードで楽曲を購入するというサービス(iTunes Music Store)が存在していましたね。
コチラは、1曲99セントでデジタル音源を購入するというサービスで当時は、1曲$1以下で購入できるというコトで話題になったのですが、後発のローンチされたSpotifyが無料で音楽を聴き放題できるというサービスからイッキにシェアを広めたんですね。
音楽の所有からからアクセスへという潮流の背景や変化があったんですが、その一旦をになったのが、Appleが作ったiPhoneっていうのもナンダカ不思議なめぐり合わせですね。

3話目の弁護士のエピソードは、レコード会社とSpotifyの権利の問題がメインに描かれているのですが、タイトルにもなっているプレイリストのアイデアに繋がっているというのもなかなか面白いですね。
広告で収益をあげるビジネスモデルだけでは、サービスを維持するコトが出来ない中で起死回生の革新的なアイデアを思いつく・・・そしてソレが大当たりして収益を押し上げる・・・ん〜なかなかドラマチックですね。
ネット通販を営んでいるオイラも時々、「コレ、イイかも?」ってアイデアを思いつくのですが、行き詰まるのはだいたいそのアイデアをどうやって収益化するのか・・・って部分でお蔵入りになるんですよね。
実は、いまもちょっと良さげなアイデアを思いついてソレが実現できればイイなぁ〜っていうネタがあるんですよね。
でも、トーゼンですがそのアイデアを実現するためには、ある程度の費用がかかるワケです。
その費用をかけて実現したその後にその費用と手間をどれくらいの期間で回収していつから収益化できのかぁ・・・って考えると途端に「イケるのかな・・・」って不安になるんですよね。
ホント、ソレホド費用がかからないアイデアであればカンタンなんですケドね〜、如何せん零細中古レコード店なので費用をかけてアイデアを実現下はイイけど失敗しちゃうと大ダメージになりますからね・・・慎重になっちゃいます。
そういったイミでは、Spotifyに於けるプレイリストは、低コストで収益を見込めるかなり効果的なサービスだと思います。

個人的に全てのエピソードがとても興味がもてる内容で面白かったのですが最終話のアーティスト視点からのストリーミングサービスの問題点を浮き彫りにしたエピソードはなかなか考えさせられるストーリーでした。
日本でもミュージシャンが「いい曲を作って発表して多くの人に聴かれて再生回数も伸びているのに全然、お金にならない」ってコトをSNSに投稿して話題になっていますよね。
まさにそのコトが最終話で描かれています。
創業者であるDaniel Ekは、リスナー視点で「合法でダレでも無料で好きな音楽を楽しめるプラットホームを提供する」という音楽が好きな人にとってはサイコーのサービスを提供出来たのですが、楽曲を提供しているアーティスト達は、Spotifyやレコード会社だけが儲かって自分たちは搾取されている・・・みたいな気持ちになる・・・ん〜コレは、なかなかムズカシイ問題です。
しかもだからといってSpotifyから自分の楽曲を引き上げるってコトをすれば、そのアーティストの音楽を聴きたいって思う人に届けるコトができなくなるというジレンマを含んでいるという問題もあります。
Spotifyのサービスには否定的でイヤなんだけど、辞めれない・・・みたいなカンジですね。
ドラマではTaylor Swiftのようなビッグアーティストが、Spotifyから全ての楽曲を引き上げるエピソードがありましたね。
その理由は、Spotifyの収益分配モデルに対する不満が原因でTaylor Swiftは、アーティストやソングライターへの報酬が不十分だと主張したコトの行動によるものです。
数億人のファンが付いているアーティストは自分の主張をSpotifyから撤退するという行動にするコトは、出来てもマイナーなアーティストは、Spotifyからの撤退は、自分の音楽活動では、リスナーとの接点を失うコトになりますからね。
ドラマではディスカバリーモードのコトが問題にされていましたね。
Spoifyのディスカバリーモードってナニか解らなかったので調べてみると・・・
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「Discovery Mode」は、アーティストやレーベルなど楽曲の権利者がリスナーに聴かせたい曲を設定し、その情報がSpotifyのアルゴリズムによる音楽セレクト機能に追加されることで、その曲が自動再生またはラジオで再生されやすくなる代わりに、通常よりも低いプロモーション用のロイヤリティー・レートに変更するというもの
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音楽を聴く側からするとちょっと解りにくいですね・・・要するにコレ、自分(アーティスト)の曲を知らない人がSpotifyのオススメのトコロに頻繁に表示されるようにするために、通常よりも低い再生料金で契約するというサービスなんですね。
解りやすく例えるとGoogleの検索で検索した結果の上位に出てくる広告のイメージに近いですね。
自分の受け取る再生料金を広告費に充てるみたいなカンジです。
なかなかコレは、エグいカンジがしますね。
多くの人に無料で音楽を聴いてもらいたいという理想からはじまったサービスだったのにアーティストは、搾取されているという印象を持つ・・・ナンかコレ、創業者のDaniel Ekからすれば、やりきれないカンジもします・・・だけど、アーティストの立場も解るんですよ・・・Spotifyからの撤退は、リスナーとの接点を失うコトに繋がるというSpotifyを利用せざるえない状況になっているワケですね。
日本においては「三方良し」というビジネス哲学を象徴するワードがあるのですが、Spotifyのサービスは「三方良し」ではナイんでしょうね。

MANHATTAN TRANSFER / TWILIGHT ZONE
MANHATTAN TRANSFER / TWILIGHT ZONEの試聴
next recordsのサイトでMANHATTAN TRANSFERのレコードを探してみる

まったく低いテンションから観始めたドラマだったのですが、実話に基づくストーリー性とその表現の方法、観る者に考えさせる問題提起などなどに引き込まれてイッキ観してしまいました。
先にも書きましたが音楽・ネットサービス・ビジネスというオイラの関わる環境にちょっと近い部分もあったりしたのがハマる要因でもあったんでしょうね。
少し前にファイル共有ソフトWinnyの開発者のコトを描いた映画「Winny」も観たのですが、コチラの映画自体は面白かったのですが、どちらかと言うとピアツーピア(P2P)の事件性や裁判の方にハナシがよっていて「ザ・プレイリスト」のような自分の体験と共感する部分がなかったんですよね。
まぁ〜でもコレ、Winnyが元となったピアツーピア(P2P)の技術が違法ダウンロードサイトに利用されてそのコトがキッカケになってSpotifyの開発へと繋がっていくんですね。
そういったイミではコレは、地続きのハナシでもあるんでしょね。

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東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード Next Recordsです。
とある日の土曜日の夕方に通販の梱包作業やお客さん対応に目処が立って時間があったのでかなり久しブリに渋谷のTOWER VINYLさんへ訪れてみました。
ちなみに1年間の内、自店舗の営業のために300日以上渋谷に通っていますが、TOWER VINYLさんへ訪れるのは、2回目という久しブリの訪問です。
元々新宿で営業していたTOWER RECORDSから渋谷に移転してきたが2021年9月で「一度、どんなお店なのか訪れてみたいなぁ〜」って思っていたのですがはじめて訪れるコトが出来たのは約1年後の2022年でした。
で、2024年の2月に販売面積を大幅に拡張するためにTOWER VINYLをリニューアルしたというニュースを見て同じく「どんなお店になったのか訪れてみたいなぁ〜」と思ってはじめて訪れたのが今回であります。
2021年に渋谷に移転して3年間で2回目の訪問・・・レコード店主的な発想だとホントは、もっと競合他店の動向やお店の運営とかに敏感になった方がイイんでしょうね〜距離的にはもうホント歩いて数分の場所なんだケド、心理的な距離がメチャ離れているみたいなカンジなのかなぁ(笑)

だけど、フダン当店で、接客していて思うのですがホント、TOWER VINYLのロゴマークが入ったショッパー(レコードを入れるビニールバック)を持ったお客さんが多いんですよね。
タブン、お客さんの買い物の流れが、TOWER VINYL〜Face Recordsに寄ってフト廻りを見渡すとNext Recordsのカンバンがあるのでついでに寄ってみようか・・・みたいなカンジなんでしょうね。
ちなみについでに訪れるお客さんのホトンドが外国人です。
渋谷のレコード店界隈の規模感からするとTOWER VINYLとHMV record shopがデカいレコード店なのですが、当店からすると明らかにHMV record shopの方が近いんですが、お客さんの持っているショッパーのロゴマークは、TOWER VINYLの方がよく見かけますね。
で、およそ2年ブリに訪れたTOWER VINYLさんですが、週末の夕方というコトもあって結構なお客さんがレコードを見ていました。
まぁ〜売り場面積も相当広いので結構な人数のお客さんが訪れていても密度は、パラパラというカンジに見えるのですが、ザッと人数を数えてみたトコロ、80人以上のお客さんが滞在していましたね。
訪れているお客さんの比率は、見たトコロ7割くらいが外国人でしたね。
男女比は、8:2くらいで圧倒的に野郎率が高いです。
年齢の比率は、30代位の人が多いカンジですね・・・でも、意外にも20代くらいの若い人も多いです。
そういえば、TOWER RECORDSが2019年に新宿にアナログレコード専門の売り場を作った時に記事にしたコトを思い出しました。
その時の記事はコチラ
タワーレコードのレコード専門フロアに行ってきた。

この記事を読み返してカンジたのですが、コレ今から5年前の画像なのですがこの時は、圧倒的に日本人率が高いですね、さらにツッコめばオッサン率が高い(笑)
今と比べるとお客さんの構成は、カンゼンに変わっていますね。

店内の様子は、あのデカいTOWER RECORDSのビルの1フロアすべてがアナログレコード専門のフロアになっているだけあって相当広いです。
で、その広いフロアにジャンル別で区切られているようなカンジになっています。
販売されているレコードは、新譜・再発盤と中古盤で、ボリューム的には新譜・再発盤の方が多いですね。
新譜・再発盤と中古盤でレコード棚は別けられていたのですがレコードを見ているお客さんは、明らかに新譜・再発盤が入ったレコード棚を見ている人が多いカンジでしたね。
オイラからすると新譜や再発盤なんていつでも買えるのでそんなの後回しにして今、そのレコード店でしか購入できない中古盤の方をメインにディグった方がイイのにっ!って率直に思うのですが、今のレコードを購入している人はそうではナイんでしょうね。

せっかくレコード店に訪れたので初心にかえってエサ箱に入ったレコードを見てみました。
一応、ちゃんと12インチシングルは、別に「12インチシングルコーナー」が設けられていたので助かりましたね〜でも、お店の規模感からすると圧倒的に12インチシングルの在庫数は少ないですね。
まぁ〜このアタリもTOWER VINYLさん的には、メインの販売アイテムではナイって位置づけなのかもしれませんね。
コレは、TOWER VINYLからの流れで当店に訪れるお客さんからも受ける印象と同じで当店の在庫しているレコードのほぼ全てが12インチシングルであるコトを知ると店内を一巡するだけでお帰りなるトコロから解るようにお客さんのお目当てのレコードは、LP(アルバム)がメインなんでしょうね。

で、TOWER VINYLの在庫の12インチシングルを見出したのですがオイラの職業柄というか性分なのかも知れませんが、レコード店に在庫している12インチシングルは、一通り全部チェックしないと気がすまないんですよね。
で、エサ箱スタイルでストックされている部分はモチロン、その下の棚、要するに背表紙がコチラ側に向いて在庫されているレコードもしゃがんで全部チェックしちゃうんですよね。
で、ガシガシとレコードを掘り進めてフト、我に返って廻りを見渡すと・・・ダレも下の棚に入ったレコードをしゃがんでチェックなんてしていないんですよね。
「アレ?もしかしてオイラ、超浮いてるかも?」ってカンジちゃった次第であります。
他のお客さんがどんなカンジでレコードを掘っているのかってコトを客観的に観察してみると、大多数のお客さんがエサ箱の上に入ったレコードをサクサクってカンジでアッサリとチェックしているような印象です。
お好みのジャンルのレコード棚をザクザクと一生懸命に掘り進めていくような掘り方をしている人は、あまりいませんでした・・・というか、オイラの掘り方がかなり異彩を放つようなカンジに見えちゃっていたかもしれませんね・・・。
でも、レコードに興味がなかったらこんなアナログレコードしか在庫していないお店には訪れないので来店しているお客さん全員がそれぞれお好みのレコードを購入したい為にTOWER VINYLに訪れているコトは間違いないのですが、タブンそのレコードにかける意気込みというか熱量の差なのかなぁ。
まぁ〜海外から旅行で日本に訪れているホトンドの人は、観光ついでにレコード店へ訪れているカンジなのでそんなにレコード店への熱量は高くないのは、自然なコトなんでしょうね。
TOWER VINYLさんの在庫している12インチシングルに関しては、オイラ的にはあまり興味をソソるような内容ではなかったです・・・まぁ〜コレは、TOWER VINYLさんの12インチシングルの状況を事前に他のお客さんから訊いた通りでしたね〜入荷とかのタイミングもあると思いますが、コレはっ!っていうタイトルの12インチシングルを見つけには、至りませんでした。
店内には1時間ホド滞在したのですが、結構な頻度でお会計を待つレジの行列が発生していましたね・・・ん〜スゴいっ!レコードを買うのにレジに行列が出来るとは、お店の在庫しているレコードとお客さんのニーズがカンゼンにマッチしている状態なんでしょうね。
にしても、外国人客がホント、多いんですよね〜コレは、タブンなんかしらのプロモーション的なコトがキッチリと行われていているんでは、ナイでしょうかね。

で、TOWER VINYLを訪れて1週間後にこんなニュースが・・・。
「音楽はサブスク」時代になぜ? 最高益を更新したタワレコ大復活の理由
ナンとTOWER RECORDSが2022年には赤字転落から2023年には約10億の黒字、さらに2024年は前期比85.5%増の18億8300万円と増益したというニュース、さらにこの数字はCDがもっとも売れていた時期を上回る過去最高益だそうです。
コレ、TOWER RECORDS全体の利益なのですがすが、上記の記事にも少し取り上げられていますが、リニューアルしたTOWER VINYLの売上も少なからず影響している様子がカンジますね。

まぁ〜ナンにせよTOWER VINYLさん、イケイケみたいですね。

FLIGHTT / LET'S GET JAZZY
FLIGHTT / LET'S GET JAZZYの試聴
next recordsのサイトでFLIGHTTのレコードを探してみる

先日、以前動画で当店を紹介してくれたELLA RECORDSのスタッフさんとお話しする機会がありました。
上記の動画制作では、「【RECORD SNAP JAPAN】YOUは日本でどんなレコードを買ってる?」という街でレコードを持っているレコード好きな外国人に声をかけてインタビューをするという企画があるんですよね。
そういった経緯もあってコレまでに多くのレコード好きな外国人とハナシをしたと言っていました。
で、インタビューをした外国人のレコード歴は、どれくらいなの?って尋ねるとホトンドの人がココ2〜3年前にレコードを聴き始めた人なんですよね〜って教えてくれました。
そういったコトとオイラがTOWER VINYLで見かけたお客さん層を照らし合わせると、タブン最近レコードを聴きはじめてコレクションするようになったライト・リスナー層が今のアナログレコードのブームを牽引しているんじゃないかなぁ〜って思ったんですよね。
オイラも店頭でそういった外国からのお客さんを接客していてカンジるのですが、知る人ぞ知るみたいなマニアックな曲のレコードよりも80年代とか90年代とかにヒットチャートの上位にランキングされたメジャーなヒット曲のレコードをよく買っていくんですよね。
もうレコード歴ン十年みたいな人は、そういったメジャーな曲のシングルってリアルタイムで買っている人が多いんですよね。
ソレに、そういったヒット曲のレコードを買ってくれるお客さんの年齢も「キミ、まだ生まれていないでしょう!(笑)」みたいな比較的若い人が買ったりしているですよね。
TOWER VINYLの在庫のレコードってそういったニーズのアイテムを豊富にラインナップしていたのでお客さんのニーズを的確にキャッチアップできているのが最高益に繋がったのかもしれませんね。
他店のコトとはいえ、アナログレコードを聴いてコレクションするというカルチャーが広くなるコトには、率直にウレシく思う次第であります。
ウチもがんばろう〜っと。

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東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード Next Recordsです。
最近、ニュースでも話題になっていますね〜クレジットカード詐欺。
フダン、フツーに買い物する時は、クレジットカード決済 & キャッシュレス決済が当たり前の世の中になって特にクレジットカード詐欺が増えてきたようなカンジがします。
クレジットカードの利用明細って「今月の支払いってイクラかな?」ってタイミングで月イチくらいで確認する人が多いんじゃないでしょうかね?
で、その利用明細に「アレ?この支払いってナニ?」ってカンジで見に覚えのない支払いがあって、「もしかして詐欺にやられたかも?」って気づくコトが多いんじゃないでしょうか?
コレね、リアル店舗で不正利用されたってコトよりも圧倒的にECサイトなどの非対面での決済で多く発生しているみたいなのです。
クレジットカードの不正利用の手口や原因として多いのは、フィッシング詐欺、スキミング、ネットショッピング詐欺、出会い系サイト詐欺、なりすまし、ネットショップからの情報漏洩などだそうです。
ちなみに2024年は、クレジットカードの不正利用被害は過去最高額になっているそうです。

で、クレジットカード所有者が、「見に覚えのない支払いがある!」って気がついたらカード会社に連絡したり警察へ被害届を提出したりしてナンらかの対応をしますよね。
で、不正利用が認められた場合は、カード会員規約にもとづき全額補償されるというコトになっています。
コレは、クレジットカード利用者の保護というコトになっているんでしょうね。
で一方、例えばECサイトで不正に入手されたクレジットカード情報によって買い物された場合、お店はその買い物が不正利用されたかどうかはわかんないんですよ。
もうフツーに注文が入ったので商品を送ります、で翌月くらいにECサイトに組み込んであるクレカ決済会社から「不正利用されたクレジットカードで支払われたのでこの売上を利用者に返金します」って連絡がありその代金全額を一旦入金された売上から強制的に返金されちゃうんですよ。
このコトを「チャージバック」っていうんです。
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チャージバックとは、クレジットカードの不正利用や商品の未発送、届いた商品の破損などの理由で、カードを保有する消費者が決済に対して同意しない場合に、クレジットカード会社が売上を取り消して消費者に返金する仕組みです。
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このチャージバックが発生するとEC事業者は、入金済み売上を返金するだけでなく、発送済商品も失ってしまうため、かなりデカい損害が発生するんですよね。
また、不正利用被害が増えるコトで、不正顕在化加盟店(ブラックリスト)としてJDM(加盟店情報交換センター)に登録される可能性もあり今後クレジットカード決済が利用できないという状況になってしまいます。
要するに商品は、返ってこない & 売上は入ってこない、クレカ決済が利用不可というお店的には最悪な状況になってしまうんですよね。

ECサイトを運営しているショップは、このチャージバックが起きないようにとにかく注意しているんですよね。
しかしそういった不正利用に対応するテクノロジーも進化していて、今当店が利用しているショッピングカートシステムは、クレジットカードで決済が行われたらその利用が正常な支払いなのか、不正利用されたモノなのか検知する不正注文検知システムが組み込まれているんですよね。
毎回、クレカ決済された場合にその検知システムによって不正解析が行われていてその注文が正しく注文されたのか不正注文なのかというコトを危険度、低・中・高というカンジで判定してくれるんですよね。
でも、この不正注文検知システムもカンペキではなくって危険度 中が出た場合は、購入者に「正しい注文なのか連絡して再確認してください」というアラートが表示されるんですよね。
う〜ん、ナカナカ良くできたシステムです。

当店では、海外からも時々注文があるんですよね、で先日メキシコから結構なボリュームの注文がありました。
で、その時のお支払いはトーゼン海外からなのでクレジットカード決済です。
先に、説明した不正注文検知システムの危険度判定は、「低」でした。
あえて気になる点といえば、支払いを行った人の請求先住所・氏名と商品の送り先の住所・氏名が異なるコトくらいです。
コレは、海外からの注文でプレゼントとかの理由で時々あるコトなので特に気にするコトはナイと判断してフツーに注文品を送りました。
モチロン、荷物の追跡もちゃんと出来る配送方法です。
で、1ヶ月ホドしたある日、利用しているECカート会社から「チャージバック手続きが開始されました」とメールが届きました。
そのメールの内容は「お客様(支払い者)は、この注文は不正だと銀行に通報しました」と書かれています。
さらに「銀行は、その料金をお客様へ返金し、支払い金額をあなたに請求しました。その総額は、あなたの次の支払いから差し引かれます。」と書かれています。
その返金額、10万円オーバーっ!ガーーーーンっ!

どうやら不正利用されたクレジットカードの所有者本人が、利用明細を見た時に「ナニ?Next Records Japanってナンだ!?この支払は・・・?知らないぞっ!不正利用されたっ!」って被害届けをカード会社に提出したみたいなのです。
商品を受け取った人は、いわゆる詐欺師はナンらかの方法によって被害者のクレジットカードの情報を盗んで商品を注文をして受け取った・・・みたいなカンジです。
「やられた・・・(泣)」もう絶望ですよ・・・マジで・・・商品も盗られて代金も失うという最悪な状況です。
オイラが解っているのは、クレジットカードの所有者の名前・住所(電話番号とメルアドは不明)、商品の注文者(詐欺師?)の名前・住所・メルアド・電話番号です。
商品の受け取り状況を確認すると確実に配送先に届けられています。
こんな状況でオイラに出来るコトは、注文者(詐欺師?)へ連絡して「お金を返して!」ってメールするくらいです・・・タブン、電話番号もメルアドもデタラメだと思うケド・・・そもそもはじめから商品を騙し盗ろうとしているヤツがまともに正しい電話やメルアドを登録するワケないですからね。
だけど一応、ダメもとだと思いつつ、「クレジットカード会社から不正利用申告がされたコト」と「あなたは注文品を受け取っているのにどうして不正利用されたと申告したのか」ってコトをタブン、返事は絶対ナイだろうと思いつつ書いて連絡しました。
すると翌日、返事が返ってきたんですよっ!
注文者の説明によると、注文者とクレジットカード所有者は、父娘だそうです。
今回の注文は、父親から娘への誕生日プレゼントだったそうで、娘が父親からクレジットカードを受け取って欲しいモノを当店のWebサイトから注文したそうです。
で、荷物を受け取った約1ヶ月後に父親がクレジットカードの利用明細を確認したトコロ、娘にクレジットカードを貸して欲しいモノを買っていいよといったコトをカンゼンに忘れていたため「不正利用されたっ!」ってカン違いして通報したというコトのようです。
まぁ〜お父さん自身がネットで注文したワケではナイのでウッカリしていたんでしょうね〜ケースとしては、アリガチなパターンでもあります。
Next Records的には、最悪の状況は、免れそうで少し安堵しました・・・娘さんには、お父さんへ不正利用申告を取り下げてもらうようにお願いしました。
娘さんとお父さんも「悪いコトしたなぁ・・・」って思ったようで、直ちにカード会社へ不正利用申告を取り下げるよう依頼してくれました。
で、今度はオイラ側のクレジットカード決済会社へ連絡してチャージバックされる処置を解除してもらうように連絡しました。
しかしコレがなかなかハードルが高いコトを知りました。

説明によるとクレジットカード決済は、当店へ代金が入金されるまでの間にさまざなサービス会社や金融機関が入っているために一旦、チャージバック申請がされるとその取消が容易ではないコト、さらにクレジットカード所有者とその利用店(Next Records)との双方で問題が解決して和解したとされる証明書が必要だというコト、さらにその和解に至った内容の経緯のやり取りまで客観的にみて判断できるようにするコトが必要だと説明されました。
コレを当店が利用しているカートシステム会社のサポート担当者とチャット画面でやり取りするんですが、なかなかスムーズにハナシが進まないんですよね。
一応、日本語でのやり取りナンですが、どうやらサポートセンターは海外にあるようでサポートの担当者は、外国人で翻訳ソフトを使ってのチャットのやり取りなんです。
オイラは、クレジットカード所有者が不正利用申告を取り下げれば問題は、スグにすべて解決出来ると単純に考えていたのですが、実際は全然そんなコトはなくって不正利用申告は、電話一本するだけでスグに対応できるケド、その解除はその何十倍もの量の手続きが必要だというコトを思い知るのでした。

特に「双方で問題が解決して和解したとされる証明書」というのがなかなか難しくてその書類をクレジットカード所有者が使っている銀行もしくはクレジットカード会社から発行してもらうようにと説明されました。
「その証明書って具体的にナンていう書類なのですか?」ってサポート担当者に訊くと「証明書の名称は、わかりません」って。
要するにカード所有者がカード会社に「不正利用の申告を取り下げした書類」をリクエストしてソレを当店に送ってもらい、その書類を当店が利用しているクレジットカード決済会社へ提出してその内容に間違いがなければはじめて支払われた代金がコチラに戻ってくるというコトのようです。
さらにこの書類を2025年1月1日までに提出しなければ無条件に代金は返金されないそうです・・・っていうナンともキビシイ状況。
しかもですよ・・・ソコまで書類を用意して提出してもソレを公正なモノと判断するかは、クレジットカード所有者のカード会社が裁定するというのです。
なおかつ、その裁定が下るまでに1ヶ月〜3ヶ月の期間が必要でさらに下った裁定に関する異議申し立ては一切できないという・・・はぁ・・・コレは、代金を取り戻すのもマジで相当な苦労が必要です。
しかもコレをオイラがメキシコのお客さんとやり取りするんですよ・・・ソレに、クレジットカード所有者のお父さんってタブン、結構な歳だとおもうんですが、そんな高齢のお父さんがカード会社にこの内容を説明してちゃんと書類をもらうコトが出来るのか・・・っていう問題もあります。

うーーーん、果たして代金は、ちゃんと戻ってくるのでしょうか・・・メキシコのお父さんは、カード会社に連絡してその難解な書類を受け取るコトが出来るのでしょうか・・・なかなか、ムズカシイような気がします・・・コレ。

BO BOSS / TEQUILA
BO BOSS / TEQUILAの試聴
next recordsのサイトでBO BOSSのレコードを探してみる

そういえば20年くらいまでに海外のレコードバイヤーにクレジットカード経由で代金を支払ったんだけど、レコードを送ってもらえなくてその代金を取り返すのに必要な書類だというコトで赤坂にあるアメリカ合衆国大使館に出向いてアメリカの公証人に間違いなく代金を支払ったというコトを宣誓して公正証書をもらいに行ったコトをこの記事を書いていて思い出しました。
今ならタブン、クレジットカード会社に今回のメキシコのお父さんのように「不正利用された!」って連絡するだけで代金を取り戻すコトが出来るみたいだけど、20年くらい前はまだネットでの買い物でのそういった補償が確立されていなかったんでしょうね。
というか、お金を取り戻すというのは、なかなかタイヘンですね・・・だけど、思うんだけど本当に不正利用されたのなら仕方がナイのですが、今回のように不正利用されたと申告した本人がその申告自体を取り下げたんだから、すぐに解決してくれてもイイと思うんですケドね。
さらに、このチャージバックってクレジットカードの不正利用から消費者を守る大切な仕組みだというコトは解るのですが無条件で一方的に加盟店側に損害を被せる補償のやり方、明らかに公平ではナイですよね・・・現状では、チャージバックが起きた時って加盟店が泣き寝入りになってしまうというコトになるのがトーゼンのような仕組みななっているコトになんだかモヤモヤします。

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このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。

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渋谷の12インチシングル専門、中古レコードNext Recordsです。
先日、店舗の近くにある倉庫で作業していると当店のスタッフNがやってきて
「ちょっと、大きめのダンボール、あるかな?」って、倉庫にある空いたダンボールを物色しはじめました。
「どうしたの?」って訊くと
「オーストラリアから来たお客さんがメチャ、レコード買ってくれてそれを自宅に送ってくれって言ってるんだよ」
「ええっ!マジっ!?」って一緒にお店に戻ってみると、ソコには枚数にして100枚ホドの大量に積み上げられたHouseとDiscoのレコードが・・・。
お客さんは、もうお会計を終えて他のレコード店へ移動したようで店内にはいませんでした。
「一体、ナニがあったの?」ってスタッフNに訊いてみると、どうやらHouse/Discoのレコードをコレクションしているオーストラリアから来たお客さんが当店に訪れて店頭のレコード棚を見るなり「ウソでしょ?」って勢いでレコードをスコスコ抜きだして積み上げてご購入いただいたようです。

このブログでも海外から訪れたお客さんのレコードの買いっプリがハンパないってコトを度々お伝えしましたが、それでもまぁ〜重たくなるケドだいたいナンとか自力で持って帰るコトが出来る量のお買い上げだったんですよね。
タブンですが、そういった日本でたくさんのレコードを買って帰る外国のお客さんは、当店だけでなく他のレコード店もハシゴしてレコードを買い集めて宿泊しているホテルに持ち帰ってソレをダンボールに詰め替えて自力で空港まで運んで持って帰るか、ホテルから別送品として自宅へ送るとかしているようですね。
でも今回のお客さんの場合はレコードを大量に買いすぎてレコード店から持って帰るコトすら出来ないという状況になったようです。
100枚ホドのレコードってなると重さ的には約20kgを超えますからね・・・トーゼン、1人で持って帰るコトが出来る量ではありませんからね。
で、「オーストラリアまで送るコトが出来る?」って訊かれたので「モチロン出来ますよっ!」ってコトになりダンボールに詰めて送るコトになった次第になったというイキサツです。

コレまでにも何度か購入したレコードを自宅まで送ってほしいってコトを言われたコトがありますが、別途配送料がかかるよって決して安くない海外までの送料の金額を聞いて「そんなにかかるんだったら自分で持って帰るよ」ってなるパターンが多かったのですが、今回の場合はお客さんも自分で持って帰るという選択はなかったようです。
ちなみにオーストラリアまでの配送費は5万円ホドになりました。
レコード100枚ホド + 配送費5万円・・・結構な金額になるのですが、スパッとクレジットカードで一括払い・・・ん〜オーストラリは、景気イイみたいですね。

当店のスタッフが、初めてNextにご来店いただいたそのオーストラリアから訪れたお客さんとハナシをしたトコロによると、よく利用している地元のレコード店主に「今度、日本へ旅行するんだケド、オススメのレコード店を教えてよ」って訊いたトコロ、「東京 渋谷のNext Recordsに行った方がイイよっ!」て勧められたとのコトのようです。
オーストラリアのレコード店オーナーが当店をオススメしてくれた・・・あぁ、タブンあの人だな・・・ってちょっと心アタリがありました。
そのオーストラリアのレコード店オーナーさんは、年に1〜2度くらいのペースでレコードの仕入れの為に日本に訪れていている人で、東京では連日レコード店を巡りまくってレコードを買い付けしている人でした。
以前、彼のお店の売れ行きを訊いたコトがあるのですが、笑顔で「Booming!」って言ってましたからね〜(笑)
当店で100枚のレコードをナンの躊躇もなくドバっ!と買ってくれるお客さんがいるコトを考えるとそりゃぁ「Booming!」ってなりますよね。
以前にもこのブログで書いたコトがありますが、オーストラリアって地理的な状況もあって中古のアナログレコードの価値が結構アガっているようなんですよね。
特に今回のお客さんがコレクションしているような古いDiscoやHouseのレコードは、80〜90年代のその当時にあまりオーストラリアには輸入されていなかったみたいで特に枚数が少ないようです。
で、そんな状況の中でココ数年の世界的なアナログレコードの人気の高まりと共に訪れた需要で希少価値がグッとアガってきた・・・みたいなカンジなんでしょうね。
政府観光局の統計によると観光として日本に訪れる外国人の国別ランキングは、こんなカンジです。
1位 韓国
2位 台湾
3位 中国
4位 香港
5位 アメリカ
コレは、ホントフツーに観光として訪れる国のランキングなのですが、オーストラリアはベスト5位には入っていませんね。
しかし、その中からレコードを購入する人の国別ランキングだとオイラの実感では、オーストラリアから日本に訪れてレコードを購入する人って確実にベスト5カ国のかなり上位に入っている印象がしますね。
ナンで海外から訪れた人が日本でレコードを買っていくのか・・・ってコレ、もうシンプルな理由で、「自分の国で買うよりも良いモノが安く買える」ってコトなんでしょうね。
当店は、世間で言われているような人気のレコードであるシティ・ポップを全く扱っていないレコード店なのですが、こういった状況ですからね。
如何に他の国では、ニーズのあるレコードがなかなか売っていない & 高額だってコトなんでしょうね。
まぁ〜ソレに海外に旅行に訪れたって心理的なコトも多少あってレコード大量買いに繋がっている部分もあるんでしょうね。

で、その日はそのオーストラリアのお客さん1人のお買い上げで相当な売上でになりましたぁ。
その数時間後、そのお客さんがお近くのHMVのスタッフを連れて再び訪れて来たので「どうしたの?」って訊くと
「HMVでもレコードを買ったんだケド、一緒に送って欲しいんだケド・・・」って。
HMVのスタッフさんに訊いてみると、HMVでも大量のレコードを購入されたようです、でもHMVでは、店頭で購入したレコードを海外まで配送はやっていないそうでそのコトをお客さんに伝えるとNextさんでレコードを送ってもらえるって言ってるので持ってきました・・・とのコトでした。
「Nextさんで送ってもらえるんですか?」って台車に積まれたレコードを見るとその数、ダンボール2箱っ!
当店で1箱、HMVで2箱・・・どんだけ買うねんっ!(笑)
結局、一緒に送ってあげましたケドね・・・あえて云うならウチで2箱買ってほしかったぁ〜。
そのオーストラリアからのお客さんのお買い物だけで当店のエサ箱1枠分がスッカラカンになりました。
ダンボール3箱分の送料だけでも15万円ホドの費用がかかったのですが、ソレでも全然OKだっていうんですから・・・一体、オーストラリアのレコード店では、古いDiscoやHouseのレコードって一体イクらで売られているんだろう・・・ってちょっと気になりますね。

ROSIE GAINES / CLOSER THAN CLOSE
ROSIE GAINES / CLOSER THAN CLOSEの試聴
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で、Next購入分1箱、HMV購入分2箱、合計3箱のパッツンパッツンにレコードが詰まったダンボールを出荷して数日後、ナゼか1箱だけ返送されていました・・・(泣)
配送業者さんの説明によると送るコトができる荷物の重量制限を少しだけオーバーしていたとのコトで返送されちゃったみたいです。
ん〜一応、およその重さは計算したんだケドね・・・1~2kgホド誤差があったみたいで、配送NGになったようです(泣)
結局、約2kg分のレコードを別のダンボールに2つに分けて再発送となりました。
なかなかスンナリとイカないものですね。

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