渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

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東京 渋谷 オリジナル盤12インチシングル専門の中古レコード店、Next Recordsの店主です。
普段、お店でお客さんとハナシしていると、「ついついレコードが増えちゃって・・・」「気づいたらこんなに集まってた!」ナンて声をよく聞きます。
オイラ自身も全く同じで最初は好きな音楽を聴くためだったのに、いつの間にか「このレーベルの全部の曲を集めたい!」とか「あの激レア盤が欲しい!」ってカンジで、収集自体が楽しくなっちゃってるんですよね。

コレって一体ナゼなんでしょう?オイラも含め、人間ってどうしてこんなにも「集める」コトに夢中になるんでしょうね・・・今回はその謎を、ちょっと深掘りしてみたいと思います。

★人はなぜ集めたくなる? コレクションの不思議な魅力
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レコードに限らず、人は昔から色々なモノを集めてきました。切手やコイン、おもちゃ、洋服、スニーカー、骨董品などなど、その対象となるアイテムって本当に人それぞれですよね。
コレって、実は人種や国籍、性別に関係なく、世界中の誰もが持っている「普遍的な欲求」なんでしょうね。

じゃあ、なんで集めたくなるのか?その動機は、ひとつじゃないんですよね、ホント色々な気持ちが絡み合って、コレクター達の収集欲を刺激しているんですよね。

●「見つけた!手に入れた!」の達成感がハンパないっ!
探していた1枚を、まさかの場所で見つけたり、ようやく手に入れた時のあのゾクゾクする感覚ってタマらないですよね〜苦労して手に入れたものホド、喜びもひとしお。
この「オッシャー!ヤッターーっ!」っていう達成感が、次へのモチベーションに確実になっていますよね。

●「もっと知りたい!」っていう探求心と知識欲
1枚のレコードには、そのアーティストの背景、レコーディングのエピソード、レーベルの歴史・・・等たくさんのストーリーが詰まっています。で、調べていくうちにどんどん詳しくなって、「コレって知ってる?!」って友達に語りたくなったりみたいなカンジで知れば知るホド、そのレコードがもっと愛おしくなったりする感覚ってありますよね。

●「自分だけの世界」を創る喜びの感覚
散らかった部屋の中でも、自分のレコード棚だけはビシッーー!と整理されてる・・・なんて人もいるんじゃないでしょうか(笑)。
好きなように並べたり、ジャケットをディスプレイしたり、自分のコレクションを眺めていると、「ここはオレだけの聖域だ!」って、安心感と満足感が生まれてきます。
現在の混沌とした世の中で、自分の思い通りにできる空間って、実はスゴく大事だったりすると思うんですよね。

●「あの頃の思い出」をもう一度!
学生時代に聴きまくったあのレコード、初めてのライブ聴いたあので1枚・・・レコードって、単なる「音源」だけじゃない部分ってありますよね〜その曲を聴けば当時の記憶が蘇ったり、胸がキュンなったりと大切な思い出を物理的な形で手元に置いておけるって、メチャ素敵なコトだと思うんですよ。

●「これが自分だっ!」自己表現のツール
どんなレコードを持っているか、どんなコレクションをしているか、ソレってその人の個性そのものですよね、いうなればアイデンティティみたいなね。
例えば、ある人はJazzばっかり、ある人はHipHopばっかりってカンジでコレクションは、自分の「好き」や「コダワリ」を表現する、自分だけのファッションみたいなモノに近い感覚だと思うんです。
また「類は友を呼ぶ」的な同じ趣味の人と繋がるキッカケにもなりますよね!

●「レアものゲット!」その優越感と特別感
限定盤、廃盤、Promo盤等、世の中に数少ない「レアもの」を手に入れた時の気分って、サイコーにアガりますよね!「コレ持ってるの、タブン、オレだけかも!?」ナンてカンジで。
ちょっとした優越感と、スペシャルなアイテムを持っている喜びが、収集をさらにエキサイティングにしている部分確実にありますよね。

こんなカンジに、レコードを集めるって、様々な気持ちを満たしてくれる奥深い行動だと思うんですよね。心理学では、こういった「集めたい!」っていう気持ちを「獲得欲」とか「収集癖」なんて呼んだりするようです・・・ってそのままですが。

★ナンで「聴く」コトより「集める」コトが目的になっちゃうの? コレクター心理のフシギ
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オイラもお店でお客さんとハナシしてて判るし自分自身もそうなんですけど、アナログレコードって、本来は音楽を「聴く」ためのモノですよね、なのに気づいたら自分のコレクションがスゴい量になってて、正直「これ全部聴いたっけ・・・」ってなっちゃったり(笑)。
ナゼか「聴く」コトよりも「集める」コト自体が目的になっちゃうってコトありませんか?
コレって、コレクター「アルある」な現象だと思うんです。心理学的にはちょっと難しく「目的の転倒」ナンて呼んだりするそうです。
要は「アレ?イッタイ何のためにやってたんだっけ?」って、最初の目的と今の行動が逆転しちゃうコトをしめすワードのようです。
実はコレ、ワタシ達の心の奥底にある、いくつかの面白いメカニズムが関係してると言われています。
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●快感の中心が「聴く」から「ゲットする」にシフト!
最初の頃って、好きなアーティストの音源を手に入れて、針を落として、サイコーの音に浸る・・・この瞬間がたまらなく幸せだったハズ。そう、「音楽を聴く」コトからの感動や癒し、コーフンがコレクションを始める一番の動機だったんですよね。
でも、だんだんレコードを集めるコトに夢中になってくると、「欲しかったレコードを見つけた!」「ついにあのレア盤をゲットできた!」っていう、手に入れる瞬間の「ヤッターーーっ!」っていう快感が、ものスゴく強くカンジられるようになるんですよね。脳の中では、この「獲得」の瞬間にドーパミンっていう「快楽物質」がドバドバ出るんですよ。この快感がメチャくちゃ気持ちイイから、脳が「もっと手に入れたい!」「次は何をゲットする?」って、どんどん収集行動をエスカレートさせてしまうんですよね。

音楽を聴く快感はもちろん素晴らしいんだケド、「手に入れる」っていう瞬間的な刺激って、もっと直接的で即効性があるんですよね。だから、無意識のうちに自分の興味の中心が、いつの間にか「聴く」から「手に入れる」の方に移っていっちゃうコトがあるんです。
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●「あと1枚!」の魔力と終わらない達成感
コレクションって、常に「まだ足りない」「あとコレがあれば完璧なのに・・・」っていう気持ちがつきまといますよね〜例えば、あるアーティストの作品を全部集めようとか、特定のレーベルのリリースをコンプリートしたいとか。この「未完成なものを完成させたい!」っていう欲求が、レコードマニアを次から次へと新しいレコードへと駆り立てるんでしょうね。

「よし、〇〇(アーティスト名)のレコードは全部集まった!」って達成感を味わったと思ったら、次は「じゃあ、このレーベルの初期の楽曲も揃えたいな」とか「次は違うジャンルのレコードも揃えたいな」とか・・・ある「ゴール」を設定しても、そのゴールがまた次の「スタートライン」になるから、収集って本当に終わらないんですよね・・・この「終わらない達成感」が、コレクターを夢中にさせ続ける強力な魔法になっているのは確実でしょうね。
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●レコードの枚数の「数字」が持つ意味って?
オイラの店でも、お客さん同士で「今、ナン枚くらい持ってるんですか?」なんて会話、よく耳にします。別に自慢したいワケじゃなくても、「〇〇枚くらいかなぁ?」って言う時って、ちょっと誇らしかったりしません?(笑)

レコードコレクションって、枚数っていう「数字」が、自分の熱意や知識、そして時間やお金を注ぎ込んできた証になる部分ってヤッパリありますよね。音楽を「聴く」っていうのは結構主観的な体験だけど、「何枚持ってるか」っていうのは客観的にわかりやすい指標なんでしょうね。だから、無意識のうちに「数を増やす」コト自体が、自分の努力や情熱の証明みたいになっちゃうっていう部分ってあると思うんですよ。

そうなると、個々のレコードの音楽的な価値よりも、コレクション全体の「量」や「規模」に意識が向きやすくなる。まさに「手段と目的の逆転」が起こる瞬間です。
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●レコードを探す過程そのものが、もう楽しいエンタメ!
「レコードを探す」っていう行為自体が、すでに楽しいエンターテイメントな部分ってあると思うんですよね。休日に目的のレコード店巡りをしたり、ネットで掘り出し物を探しまくったり、SNSで同じ趣味同士で情報のやり取りをしたり。

あの「探し回る」ワクワク感、欲しかったレコードを見つけた時の高揚感、店員さんや仲間とレコードのハナシで盛り上がる時間。これら「探して、見つけて、手に入れるまでのプロセス」そのものが、すごく充実した時間になっていると思うんです。

この「探す楽しみ」が大きくなりスギると、もはや最終的に音楽を聴くコトがどうでもよくなっちゃう・・・とまでは言いませんが(笑)、少なくとも「聴く」コトと同じくらい、あるいはそれ以上に「探す」コトに喜びをカンジるようになるみたいですね。
結果として、まだ聴いてないレコードがどんどん積まれていく・・・ナンて事態になっちゃうワケですね。
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●デジタル時代だからこそ、もっと深まるコレクションの魅力
今の時代って、スマホひとつあれば、どんな音楽でもストリーミングで聴けちゃいますよね。でも、だからこそ、アナログレコードのコレクションって、もっと特別な意味を持つんだと思うんですよ。

デジタルデータは便利だけど、手で触れるコト、目で見るコトができない「情報」ですよね。
それに対してアナログレコードは、重さがあって、好きな人にはたまらない匂いがあって、ジャケットのザラつきも感じられる・・・物理的な「モノ」として存在しているからこそ、我々はレコードに強く惹かれるのかもしれませんね。

レコードを手に取り、ジャケットを眺め、盤をターンテーブルに乗せて針を落とすというこの一連の「儀式」のようなプロセスも、レコード愛好家にとっては欠かせない楽しみです。
デジタルにはない、この手間ヒマをかけるアナログな体験そのものが、コレクターにとっての深い喜びになっているというのは確実でしょうね。
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まとめ:「好き」を深掘りするコレクションの魅力
アナログレコードを集めるって、ただ音楽を聴くだけじゃない、本当に奥深い楽しみですよね!

最初は「好きな音楽を聴きたい」っていう純粋な気持ちから始まったはずなのに、気づけば「集めること自体」がものスゴく楽しくなってる。
コレって、実は人間が持つ「手に入れたい」「もっと知りたい」「カンペキにしたい」っていう色々な気持ちが刺激されている証拠なんでしょうね。

1枚のレコードとの出会い、それを手に入れた時の達成感、コレクションが増えていく喜び・・・そんなひとつひとつの体験が、毎日を豊かにしてくれるのは間違いないでしょうね。
デジタルで何でも手に入る時代だからこそ、手で触れられる「モノ」としてのレコードの価値は、これからも変わらず、ワタシ達の心を惹きつけ続けるでしょうね。

KING SUNNY ADE / THE MESSAGE
KING SUNNY ADE / THE MESSAGEの試聴
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モチロン、これからも我々は大好きな音楽を聴き続けるでしょう・・・でも、その音楽を「どう手に入れるか」「どう集めるか」という部分も、コレクターにとってはかけがえのない喜びであり、人生を豊かにしてくれる大切な要素なんだろうなって思うんですよね。

Next Recordsでは、そんな皆さんのコレクター心をくすぐるような、ステキなレコードとの出会いをこれからも提供し続けていきたいと思っています!
ゼヒ渋谷を訪れた時にはお店を覗いてください・・・そしてあなたのコレクションのコダワリを聞かせてください!

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東京 渋谷 オリジナル盤12インチシングル専門の中古レコード店、Next Recordsの店主です。
つい先日、久しぶりに家族全員のお休みが重なったので地元の焼肉店へ外食に出かけました。
焼肉店は、日曜日の夕食時というコトもあり、結構賑わっていて約30分くらい待ち時間ができたので予約チケットだけ取って周辺のお店を探索するコトにしました。
で、焼肉店のすぐ近くに結構デカい「ハードオフ」が新たに開店しているコトをはじめて気がついたんですよね。
どうやら2ヶ月ホド前に新規オープンしたようでしかも結構デカいお店です。
確か元々この場所は、アメカジっぽいアイテムを扱う衣料店だったんですよね・・・いつもクルマで前を通る時にデカいお店の割にはまったく繁盛していない雰囲気が漂っていた印象があったのですが案の定、閉店しちゃったようです。
で、その閉店後の衣料店に建物自体はそのままで内装だけを変えて入れ替わりでハードオフが入ったというカンジですね。
新規オープンしたハードオフは、天井が高い開放的な店内にトコロ狭しとリユース品が並べられていました。
まぁ〜まったくの目的のなく単なる時間つぶしのために訪れただけなのですが、最近のリユース販売の盛況というコトもあって結構多くのお客さんが来店していて賑わっていたんですよね。
思い返してみれば、オイラがハードオフの店内に入ったのは、タブンもう6〜7年ブリです。
オイラのコレまでのハードオフのイメージって結構、雑然と商品が並べられている雰囲気だったのですが、訪れた新規オープンしたてのハードオフは、かなり清潔感のあるカンジでコレまでのナンかちょっとみすぼらしいイメージの中古品店とは、全然違っていたんですよね。
しかし、最近のリユース店・・・かなり扱っているアイテムが多いですね〜家電製品にゲーム機、PC/スマホに、カメラや楽器、玩具や釣具まで扱っているんですね。

で、店内を見渡してみると見慣れたアイテム・・・そうアナログレコードが結構なボリュームで在庫していました。
昨今のアナログレコード人気のコトあってかこのお店ではレコードの販売スペースを結構、広くとっていたんですよね。
タブン、枚数的に3000枚くらいありました、でしかもアーティスト名があいうえお順に並べられています。
レコードがあるとチェックせざるを得ないというサガがトーゼンのように発動しちゃうワケです。
エサ箱スタイルの棚から背表紙がコチラ側に向いている縦置きスタイルまで一通りパパパっ〜っとチェックしました。
で、オイラがレコードを矢継ぎ早にチェックしている様子を一緒に横で見ていた大学生のムスコが「そんな早くみてナニがあるのか判るの?」って。
タブン、オヤジがどうやってレコードを掘っているのかってリアルな現場をはじめてみたんでしょうね。
「へぇ〜レコードってそんなふうにして観るんだ・・・」って。
モチロンオイラが中古レコード店経営者であるコトを知っているのですがムスコ自体は、レコードにまったく興味がナイので自宅に何千枚もあるレコードにも触ったコトもありません、ましてやレコードをどうやってチェックして探すのか・・・なんてトーゼンですがそういったシーン自体見たコトがナイんですよね。
ん〜君が20数年間スクスクと育ってコレたのもレコードを販売して得た利益のおカゲなんですケドね・・・要するにムスコのカラダ、すべてがレコードを販売するコトで形成されていると言っても過言ではナイのですが(笑)

数分ホドかけてすべてのレコードを矢継ぎ早にチェックしたのですが、まったくもってノーヒットでした。
まぁ〜はじめから期待はしていませんでしたが、ホトンドのレコードが邦楽で洋楽のレコードはあってもアルバムばっかりでホント12インチシングルは皆無でした。
チェックする前から期待はしていませんでしたよ・・・ホントでも、もしかして・・・っていうコトも確率的には1%くらいあるかなって思ったのですが0%だったというくらいで(笑)
結果的には0/3000(3千分のゼロ)というダケでした。
フダンは自分の店でメインで扱っているジャンルのレコードのコトしか見ていないのですが、オイラからは、どう見ても「コレは・・・」って思うようなどうしようもナイようなレコードが800円とか1500円とかの結構強気な値段がついているんですよね〜タブン、最近のレコード人気が後押ししているんでしょうね。
ハードオフのような多店舗展開しているリユース店は、商品の販売データがオンラインで繋がっていると思うのである程度、市場のニーズにマッチした実勢価格が値付けされていると思うのですケドね。
結局、オイラがレコードを見ている間は、誰一人レコードを見る人はいませんでした。

オイラは、時々渋谷の競合他店へ視察と称して訪れるコトがあるのですが、3000枚ホドのレコードをチェックすると大体数枚は、「ほぅ・・・コレは!」っていうアイテムが見つかるのですが、タブンこれって渋谷という場所柄っていうのもあるんでしょうね。
もうホボ、毎日渋谷に通っているのでエサ箱を掘ればポロポロと気になるレコードが出てくるというこの状態がデフォルトになっているので特別気にするコトはあまりないのですが、ソレって視点を変えれば実はかなり恵まれた環境であるのかもしれません。
フダン当店の通販を利用していただいている地方都市にお住まいのお客さんが時々、渋谷のリアル店舗に訪れていただくコトがあります。
そういった時に地元のレコード店のコトとかのハナシをするのですが、街にレコード店はあるケド、内容的にはまったく欲しいモノがナイって言うコトをよく聞きます。
で、訪れる期間を数ヶ月あけて再び訪れても前回とあまり内容が変化していないってコトが何度もあって結局、お店にいかなくなるみたいなコトを言っていました。
確かに地方に住んでいて欲しいレコードがあれば、地元のレコード店へ訪れるよりもネットでググって購入した方が手っ取り早いってなるんでしょうね。
お店の専門性とかコダワリのジャンルとかってコトもあると思うのですが、そもそも買い取りとかで集められるレコードの内容とかお店側が選り好みできませんからね。
もうその当時の時代と共に流行ったレコードが、自宅を整理した時に押し入れから出てきてソレがそのままそのレコード店に持ち込まれるってカンジになっちゃうんでしょうね。
そういった内容が今回、オイラが訪れたハードオフのレコードコーナーみたいなカンジになるのかな・・・。

当店は、渋谷という東京を代表するような繁華街で更に世界でも稀に見るようなレコード店は密集地で12インチシングル専門というコダワリのレコード店を営んでいるのですがコレってこの街で営業しているからこそ出来る商売なんでしょうね。
海外から訪れるお客さんがメチャ多いってコトをこのブログでも度々言及していますが、お客さんから「どうして外国人が日本に来てSoulとかHipHopのレコードを買うんですか?」ってコトを聴かれるコトがあります。
コレね・・・日本人感覚からすると外国の国って漠然とその国の大都市のコトを思い浮かべちゃうと思うんですよ・・・アメリカだとNew YorkとかLos Angeles、フランスだとParisってカンジで。
確かにその国の代表する大都市であれば、それなりにレコード店もあると思うのですが訪れる訪日外国人が大都市に済んでいるワケではなくってその国の地方都市から日本に旅行に訪れる人が多いんですよね。
で、そんな人が日本のレコード店密集地である渋谷のレコード店を訪れると地元では見つけるコトができないレコードが次々と出てくる・・・そりゃあコーフンしますよ。
しかも日本で販売されているレコードって全部ピカピカのビニールでカバーされてコンディションも良好っ!更に円安で値ごろ感もある・・・オマケに旅行しているというイベント性もある重なってハッスルしちゃうんでしょうね。

MARIAH CAREY / WE BELONG TOGETHER
MARIAH CAREY / WE BELONG TOGETHER の試聴
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たまたま偶然訪れたハードオフだったのですが、レコードの収穫はありませんでしたが、どうして今のリユース業界が活況を呈しているのかってコトが店内の様子を見渡して見てよくわかりました。
リユース業界には、ゲオ・ブックオフ・コメ兵・ハードオフ等大手の会社が勢力争いしているようですが、どのお店もとてもキレイに商品を扱っているんですよね・・・というかキレイに見えるようにしているというカンジなのかな。
古ボケた中古品を如何にしてキレイに見せるのかっていうのが大事なのかもしれませんね。
日本でレコードが売れているいうのもやはりキレイなカバーでラッピングして丁寧にわかりやすく商品札をつけているっていう部分がレコードを選びやすいんでしょうね。
日本のレコード店では、レコードはビニールでラッピングされて販売しているというコトは、当たり前なのですが海外では丸裸のジャケットにプライスシールがペタっと貼られたままの状態で販売されているコトがフツーですからね。
訪れたハードオフのレコードの内容は、オイラにとってイマイチでしたがレコード自体はとてもキレイに扱っていたコトに関しては学ぶべきトコロがありました。

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東京 渋谷 オリジナル盤12インチシングル専門の中古レコード店、Next Recordsの店主です。
日本でトップのアクセス数があるYahoo!のトップページのニュース記事のトピックにアナログレコードの人気に関する記事が取り上げられたのを読みました。
こんな記事です。
「若者がハマる「モノとしての価値」レコードブーム再燃の謎、生産額35年ぶり70億円突破の理由」
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要約するとこんなカンジのコトが書かれています。
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アナログレコードのブームが若者を中心に再燃しており、35年ぶりに生産額が70億円に達しました。レコードファンは、CDのクリアな音とは異なる「温かい」音質を魅力と感じています。若者たちは、デジタル音楽にはないレコードの「モノ」としての価値や、手で触れることができる体験に惹かれているようです。
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Yahoo!のトップページにトピックとして紹介されているので、イメージ的にはさぞかし全国規模のデカいムーブメントみたいなニュースのようなカンジがしますが、記事の元となっているのは富山テレビのローカルなTVニュースですね。
こういったニュース記事をコレまでも何度も当ブログで取り上げてきたのですが、せっかく後からでも興味がある人は読めるように記事にリンクを貼っても数ヶ月で元の記事自体が削除されてしまうのでホント、困ります。
気持ち的にはアーカイブ的に残して置いてほしいのですが・・・。

「アナログレコードが人気です!」っていう大手メディアから発せられるアナログレコードの人気に関するニュースは、オイラの記憶では2010年くらいからポツポツを報道されていたと思います。
で、2014年頃から結構な頻度で大手メディアが「アナログレコードが人気になっています」ってコトを取り上げるようになっていったというカンジですね。
で、今回のニュース記事で紹介されていた「アナログレコードの生産額」のグラフと「レコードが人気になっています」というニュース記事が増えてきた2014年くらいの時期と見比べるとなかなか面白いですね。
レコード生産額画像
グラフの生産年度は、2010年スタートでその時点では、1億7千万円だったのがレコードの人気が報じられる頻度が多くなった2014年に約5倍強以上の10億円近くにまで上がっているのでメディアでのアナログ人気の報道に拍車がかかって来たというカンジのなのかな。

当店は、12インチシングル専門のレコード店で上記のメディアが伝えている一般的なレコード人気とは、また違った視点でこういったニュースを読んじゃうんですよね。
こういった大手のメディアが「アナログレコードの人気が高まっています!」っていうニュースを読むとすべてのジャンルのレコードの人気がグァ〜っと高まっているような印象を受けますが実際にレコードの販売に携わっている現場の感覚だとジャンルごとに人気にグラデーションがあるよね〜って思っちゃうんでしょうね。
確かにコロナ禍以降は当店のような極めてニッチな12インチシングルだけを販売しているレコード店もレコードの人気が高まっているという感覚は実感するのですが12インチシングルというニッチなジャンルだけで見るとメディアが声たかだかに頻繁に取り上げるホドかなぁ〜というカンジではあります。

オイラは、時々アナログレコードを販売している大型店に視察のために訪れるのですが、人気のあるジャンルとそうでないジャンルは、明らかにレコード棚を見ている人数が違いますね。
今回のニュースでも取り上げられている内容からも解るように日本でのアナログレコード人気は、明らかに邦楽が牽引している部分が大きいんでしょうね。
中古盤の売上もある程度上がっていると思うのですが、いわゆる過去の名盤の再発盤や現在進行系の新譜のレコード盤の売上が中古盤以上にあると思います。
コレまでCity Popが今のレコード人気のメインだったのが最近はソコに昭和のアイドル歌謡曲の人気が高まっていますね・・・個人的にはまったく興味がない分野なのですが。
推測ですが、City Popを中心としてレコード人気が高まったコトがキッカケとなってレコードを聴き始めた新規参入リスナーが歌謡曲にまで広がってきたっていうカンジなんでしょうかね。
最近は、さらにソコにアニソンまで人気になっていますね。
以前当店にも取材していただいたYouTubeチャンネル ELLA STORORIEでの企画「【RECORD SNAP JAPAN】YOUは日本でどんなレコードを買ってる?」でも相変わらず、邦楽の人気の高さがうかがえますね。

で、こういった大手メディアか報道されているニュースを見聞きするといつもこの記事を思い出すんですよね。
「東京を代表する4店のレコードショップのスタッフが卓を囲み、日本のレコード・ビジネスについて談論。」

当ブログでも以前、記事としてこの座談会のコトをとりあげたコトがありますが、この座談会って今から10年前の2015年の記事なんですよね。
2014年ごろから増えてきた「レコードの人気が高まってきている!」というニュースを見聞きしている中でオイラは、「メディアで騒がれているホドではないよね〜」っていう感覚だったのですが上記の記事を読んでメッチ共感するコトができたんですよ・・・DJカルチャーが発祥しているレコードジャンルに関してはメディアのニュースとは全然異なる状況なんだなぁ〜って。

だけどその反面、大手メディアの「レコード人気ニュース」を見聞きしてレコードに興味を持ち始めた人たちがたくさんいるのは事実で、そういった人たちもレコードの聴き初めは、City Popだったけどイロイロな音楽を聴いているウチに当店で扱うような12インチシングルに興味を持つような人もいたりするのでメディアの影響はやはりデカいのかなぁ・・・って思ったりもします。

しかし、先に紹介した「アナログレコードの生産額」のグラフの右肩上がり率・・・モノスゴイですね。
特にコロナ問題が顕在化してきた2020年以降の折れ線グラフの角度がハンパないっ!
グラフの一番左の2010年の売上1.7億円が5年後の2015年に10億円越えた頃に「レコードが人気です!」って頻繁に言われるようになったのが1年短い4年間という期間で2020年の約20億円から2024年の78億円越えにまで増加しているって、コレ2025年には、更に増えるようなカンジに見えますね。
最近は、新たに新規オープンするレコード店自体が増えてきているのもこの右肩上がりの生産額を見越してのコトなんでしょうね。

当店が営業している渋谷のレコード店の状況は、今のトコロは結構良いカンジだと思います。
しかし、1990年代から2000年のはじめ頃のコレまで絶好調だったレコード人気がイッキにドン底へと風向きが変わった状況を経験しているオイラには、どうしてもその時のトラウマはあってブームとか世間の人気というその時の気持ちの高揚感が如何に気分的で雰囲気的なモノであるのかってコトがどうしても気になるんですよね。
まぁ〜しかし、世間ではパンデミックが起きた2020年は、大幅なマイナス成長だったにも関わらず、グラフではアナログレコードは、パンデミックを起点にして大幅な伸びをしめしているっていうのもナンダカ複雑な気持ちになりますね。
思い返せば、2020年から2022年に東京ではパンデミック中に何度も緊急事態宣言やまん延防止等重点措置(ちょっと懐かしいワードですね)が発令され、その都度、店舗の種類や感染状況に応じて、休業や営業時間短縮の要請が繰り返し行われたんだけど、当店も2020年の1年間のウチに約2ヶ月ほどお店の営業ができなかったにも関わらず、ネット通販でまぁまぁの売上がありましたからね。
あの時のレコードの巣篭もり需要が今のレコード人気に繋がっているのかもしれませんね。

INSOMNIA / I'LL BE THERE
INSOMNIA / I'LL BE THEREの試聴
next recordsのサイトでINSOMNIAのレコードを探してみる

オイラ自身、レコードが人気になっているというコトに関して素直に「イイ事だよね!」って思えればイイんだけど、熱狂的なブームや流行が永遠につづくワケがないですよね・・・必ずいつか沈静化するというのは世の常ですからね。
レコードの人気が沈静化するした時は、どういったカンジになるのかっていうのは、コレもどうなるのかわかりませんよね。
ブームが去った後にアナログレコードが完全に消滅するか、あるいは形を変えて社会に定着するかは、そのブームが持つ本質的な価値や、社会のニーズにどれだけ合致しているかによってブーム後の状況は異なりますからね。

オイラとしては、あまり浮かれないでコツコツと地道に12インチシングルの普及につとめて行こうと思う次第であります。

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missy_backinthedayz_promo

東京 渋谷にお店をかまえるオリジナル盤12インチシングル専門の中古レコード店、Next Recordsの店主です。
日本の多様なコンテンツを独自の切り口で発信するwebマガジン「ZEROMILE」さんに当店を取材していただきました。
「ZEROMILE」っていうのは、カルチャーやグルメなどを中心に結構マニアックな視点で紹介する情報メディアというカンジのwebマガジンです。
今回、【Shibuya Deep Dive】という渋谷の深層深くまで現場感覚で紹介する新連載の第1回目として当店を紹介していただきました。
取材の記事は、コチラで読むコトができます。
【Shibuya Deep Dive】#1 next. records

今までに何度か紙媒体である雑誌や新聞のみならずWebマガジン等で当店をご紹介していただいたコトは、あるのですが今回の取材は、オイラ的にもかなり楽しくそして懐かしい感覚でおハナシさせていただきました。
というのも取材としてご訪問いただいたライター、DJ SHUNSUKEさんが25年前に木造のオンボロアパートで創業したnext. recordsの当時のコトを知っている人だったんですよね。
オイラ的には、初対面という感覚だったのですが、DJ SHUNSUKEさんの方はオイラのコトを知っていて「20数年前の学生だった頃にネクストさんでレコードを購入させていただきましたよ!」って・・・お客さんだったというライターさんでした。
当店が渋谷で開業した2000年当時のコトも原体験として知っていて、バイト代を握りしめてヒマさえあれば渋谷のレコード店を訪れてレコードを買いまくっていたという経験の持ち主でした。

当日の取材の前にレコード店を始めたキッカケやその背景、オリジナル12インチシングルだけ扱う理由等「こんなおハナシをお訊かせください」というある程度の取材の内容とか流れ的な段取りがあったんですよね。
しかし、ご挨拶もホドホドにしてイザ、取材がはじまると20数年前の当時の渋谷で起こっていたいたあのムーブメントの最中のコトがお互いの共通認識として繋がり、メチャメチャ盛り上がったんですよね。
昔からの友人同士の会話で「あの時、楽しかったよね〜」なんてコトで盛り上がる事がありますよね・・・まさに、あの感覚です。

当時、お客さんとして当店をご利用いただいたDJ SHUNSUKEさんの視点とレコードショップを営んでいたオイラの視点が当時の渋谷 宇田川町のレコード店界隈の状況とDJ人気やレコード人気のムーブメントを振り返って思い出すコトでその気持が交錯して「あの時代を経験した世代」という集合的なアイデンティティを自然とその取材の場で出来上がったようなカンジになったんですよね。

記事の本文では結構、シンプルに端的な質問に淡々と受け応えしているような印象ですが、実際の取材の状況は全然こんな雰囲気ではなくってオイラとDJ SHUNSUKEさんとの会話が弾みまくっていました。
取材当日は、ライターであるDJ SHUNSUKEさんの他にもWeb媒体ZEROMILEの編集者さんやカメラマンさん等、複数の関係者の中での取材だったのですが、オイラとDJ SHUNSUKEさん以外の人たちはかなり若くってその当時の渋谷のDJムーブメントのコトは、ハナシとしては知っていても実体験はしていなくて、なんだか2人だけで超盛り上がってしまって置いてけボリ状態になってしまったのは、ホントに申し訳ないカンジではありました。

当時のManhattan Records、Cisco、Dance Music Records等大手レコード店御三家の話題や今はもうない個性的な小さなレコード店のコト、デジタルDJの台頭など記事にはなっていないハナシなど話題が多岐に渡って広がっていっちゃいました。
この度の取材、予定では1時間程度というコトだったのですが、結局そういった話題が盛り上がっちゃったコトもあり、2時間近くハナシ込んじゃいました。
現役でDJでもあるライターのDJ SHUNSUKEさんは、トーゼンDance Music界隈の話題やアナログレコードのコトは知り尽くしていてオイラが普段使っている音楽&アナログレコードのキーワードをそのまま理解してもらえていたのもハナシが盛り上がりのかもしれませんね。
あとはやり大きかったのは、先にも書いたように「あの時代を経験した世代」という共有した認識があったっていうのも大きいですね。

オイラは、日常的に古いアナログレコードを扱っている中で、時々レコードを見る時にフト「この曲が流行っていた時、あんなコトがあったなぁ・・・」って独りで思い出すコトが多いのですが、コレが他者と共有出来たりするとイッキに当時の記憶が鮮明に思い出されちゃう・・・というこの感覚ってイッタイ、なんだろうって調べたコトがあるんですよね。
こういった感覚って社会心理学の概念では「共有現実(Shared Reality)」っていうみたいです。
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共有現実(Shared Reality):社会心理学の概念で、人々が互いの考え、感情、経験などを共有し、それらが現実として共通に認識される状態を指します。過去の流行について語り合うことで、当時の出来事やそれに伴う感情が、あたかも今そこで起きているかのように「共有された現実」として再構築され、お互いの間に強い共感が生まれます。
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今回の取材は、まさにこの共有現実が発動しちゃったみたいですね・・・オイラ的にはホボ初対面だったDJ SHUNSUKEさんに対して強い共感が生まれたのは事実ですしね。

MISSY ELLIOTT feat. JAY-Z / BACK IN THE DAY
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取材を終えたあと、今回のやり取りって動画にしたほうが盛り上がったのかもしれませんね〜って取材クルーの皆さんとハナシしていたんですよね。
タブン、オイラとDJ SHUNSUKEさんがハナシした内容に共感できる人・・・つまり2000年はじめ頃に渋谷でレコード店をハシゴしていた人達全員が少なからずナンからの共有現実をカンジるコトが出来る内容だったと思います。
コレまで当店のコトをご紹介していただける数々のメディアから何度も取材を受けたコトがあったのですが、ココまでその当時の渋谷の状況を共有できてハナシができたのってはじめてでした・・・取材の時っていつも緊張してしまうのですがそういったイミではメチャ、たのしくおハナシさせていただきました。
取材の最後には、盛り上がりスギたコトもあってかDJ SHUNSUKEさんには、レコードまでご購入していただきました!ありがとうございますっ!

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東京 渋谷 宇田川町のオリジナル盤12インチシングル専門の中古レコード店、Next Recordsの店主です。
当店は、知る人ぞ知るかの有名なシスコ坂でお店を営んでいるのですが、お店とは別にお店に出せていない未整理の状態の大量のレコードを保管するために別に倉庫を借りています。
その倉庫では、仕入れた時のダンボール箱に入ったままのレコードが5段くらい積み上がった状態で保管されています。
この倉庫は、2023年から借りていて、面積的には15帖ホドの広さがあるのですがレコードを保管しているといえば聞こえは良いのですが実際は、もうかなりカオスな状態でダンボール箱だらけになっちゃっています。

イッタイ、どれくらいの枚数がこの倉庫に詰め込まれているのかってまったく想像がつかないのですが今の倉庫に引っ越す前に数えた時のレコードの枚数が約3万枚くらいだったのでその時よりもさらに枚数が増えているのは、確実なので推定4万枚以上のレコードが積み上がっている状態です。
一応、それらのレコードが詰め込まれたダンボール箱には、HipHopだとかHouseだとかジャンル別に判るように書いてはいるのですがそのレコードがいつ当店に入ってきたのかというのは、わからないんですよね。
まぁ〜積み上がったダンボール箱の手前の列は比較的新しいかも・・・ってカンジでナンとなくですが雰囲気的なカンジで把握してはいるつもりなのですが・・・。
で、時々その積み上がったダンボール箱からお店に出せそうなレコードをピックアップするのですが、少し奥の方にあったダンボール箱からレコードの間に書籍・雑誌が挟まっているのを見つけました。
ソレがコチラです。
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左側のは、DJ'S ROOMというインテリア系のムック本で内容は、タイトル通りDJ達の部屋を紹介している写真集みたいなカンジの書籍です。
右側の雑誌は、FRONTというHipHop系の音楽情報雑誌でラッパーやシンガーたちのインタビューや現地のClubやシーンのレポート等を紹介している雑誌です。
で、コレいつ発売された本なのかというと1998〜1999年の頃の書籍なんですよね・・・今から25年前・・・四半世紀以上前ね。
ちなみに当店は、2000年にレコード店を開業したのでオイラがレコード店を始める前に出版された本です。
タブン、レコードをすべて処分したお客さんから買い取った時にそのままレコードの間に挟まっていたってカンジですね。
どういった経緯でそのレコードを買い取ったのかっていうのは、ちょっと覚えていないのですがタブン、コロナ前の2019年頃に買い取ったレコードだと思われます。

で、実はこの2つの本・・・オイラも当時1998年頃に買っていて今でも鮮明に覚えているんですよね〜ドコにあるかは解らないケド。
久しぶり開いたその内容を紹介したいと思います。

DJ'S ROOM
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各々のDJ達のプライベートな空間である部屋の写真の紹介と共に年齢・職業・居住年数・DJ歴・レコードの所有枚数・DJ機材・クラブシーンと関わりをはじめたキッカケ・よく行くレコード屋 等が一緒に紹介されているというカンジです。

普段から古いレコードを毎日見ているオイラからすれば20年前とか30年前、はたまた40年前にリリースされたレコードなんて別に「懐かしい〜」なんて感傷ひたったりセンチメンタルな気分になるコトなんてまったくナイのですが、このDJさん達の部屋を見て思ったのが「メチャ、エモいな・・・」って率直にカンジたんですよね。
ターンテーブルやDJミキサー、スピーカーやアンプ等のオーディオ機器に関しては25年以上たった今でもそれホド変化はないのですが、そのプライベートな部屋の雰囲気がもう25年以上前なんだなぁ・・・っていうエモさが満載になっているんですよね。

例えば、部屋の中にテレビが置いてあるんだケド、書籍に紹介されているすべてのテレビがブラウン管のテレビなんですよね。
当然、オイラもその時代を過ごしているので1990年代後半ってブラウン管のテレビが当たり前だったコトは知っているのですが、「あ〜そういえばテレビってこんなカンジだったなぁ・・・」って改めて思い出されました。
あとね・・・DJさん達の部屋に時々、パソコンが置いてあるんですよね、ソレがまた古いパソコン感が溢れていてコレがまたエモいっ!
モチロン、写っているパソコンはすべてデスクトップ・パソコン、さらにパソコンの上にブラウン管のモニターというダブルのセットで!
そのデスクトップパソコンのデザインも白っぽいカンジで全面にフロッピーディスクドライブとCDRドライブが並んでいるという・・・当時の最先端のパソコンです。
今だとプライベートな利用だとノートパソコンが多いと思うのですがノートパソコンが普及しはじめたのって1999年くらいからなんですよね。
まぁ〜まだまだ一部の個人の人が所有するくらいで当時はパソコンといえばデスクトップが当たり前という時代です。
モチロン、Wi-Fiなんてありませんしね・・・ちなみに日本でWi-Fiが普及したのは2010年くらいからです。
1999年頃はまだADSLがではじめた頃なので多くの人は、モデムでインターネットに繋いでいました。
あとね、多くのDJさん達のテーブルには、タバコ・ライター&灰皿が置かれているっていうのも今とは違いますね。
マンションの部屋は、今とそれほど変化はナイのですが、やはり和室まるだしの古い文化住宅的な部屋は、今でも時代をカンジさせる風情がありますね。
畳に部屋にラグを敷いてそれっぽくしているんだケド、フスマがあったり鴨居にレコードをディスプレイしたりして・・・25年という時代をカンジさせる雰囲気が漂っていますね。
実は、このDJ'S ROOMって本、2010年に一度この渋谷レコード店日記ブログで紹介したコトがあるんですよね。
その時の記事はコチラ
DJ'S ROOM(10年以上前の写真集)

ま〜似たようなコトを書いていますが、改めて2010年の時に思った感想からさらに15年が経過した2025年の感覚とは少し違った印象がありますね。
そもそも「エモい」なんて表現が、2010年頃にはなかったですしね。

HipHop情報誌 FRONT
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コチラは、あらゆるジャンルの音楽系雑誌を出版しているシンコー・ミュージックの雑誌です。
シンコー・ミュージックの雑誌には似たようなHipHop雑誌にblastというのもあるのですが、FRONTが1999年1月号より『blast』という雑誌名に改名したとのコトです。
要するにFRONTからblastに雑誌名が変わったというコトですね。

で今回紹介しているFRONTは、1998年11月号なのですが、オイラの中でも特にスチャダラパーが表紙になっているこの刊は、印象深い1冊なんですよね。
というのもこの雑誌に特集されている内容が、当時としてはR&B系レコードマニアにとってはバイブル的な1冊だったんですよね。
ソレが題して「R&B お宝リミックス」特集です。
見出しのリードコピーにはこの様に書いています。
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一部のマニアだけにひっそりと聴かれている、素晴らしい内容ながらいまいち陽の当たらない
珠玉のR&Bリミックスを紹介する新企画!
ある程度ディグらないとゲットできない壁も多いけど、五段階評価の「お宝度」を参考にして探してね!

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今では、Discosで気になるレコードのコトを調べればイッパツで判るコトなのですが、1998年当時は、正規盤としてリリースされていたレコードのコトはレコード店に行けばリリース時期さえハズさなかければ購入するコトが出来たのですがPromo盤に関する情報というのはまったく入手するコトができなかったんですよね。
しかも、90年代後半という当時は、DJブームの真っ最中っ!
新しく配布される1998年の最新のPromo盤は、ManhattanやCisco、DMR等でボチボチと手に入れるコトが出来たのですがソレより以前の90年代初期〜中期にリリースされたPromo盤の情報は、まったく解らなかったんですよね。
そういった情報がない中に組まれたこの「R&B お宝リミックス」特集は、レコードマニアには、「ナンだっ!コレは!?」的なセンセーショナルな内容でした。

当時は、DJ達がミックスした所謂ミックステープが流通しはじめた頃で、彼らが正規盤とは少しアレンジの違うバージョンの曲をそのミックステープに収録していたんですよね。
一応、正規盤は手に入れますよ・・・でも、ミックステープに収録されている同じバージョンが正規盤には収録されていないんですよ。
じゃあ、このミックステープに収録されているバージョンは、いったいナンなんだ?ってなるワケですよ。
当時オイラは、大阪に住んでいたのですが東京とは、情報の格差がやはりあって、こういったどの12インチシングルにどんなRemixが収録されているナンてコトは、まったく解らなかったんですよね。
で、知り合いのDJ達や新譜のレコード店のスタッフに訊いても「知らないなぁ・・・」ってカンジで。
そんな情報に飢えていた最中にこのFRONTの「R&B お宝リミックス」特集が組まれたワケです。

今では、定番的な12インチシングルとして知られているタイトルですが、オイラはこの特集を見るまで知らなかったレコードがたくさん紹介されていて「ナンだ!コレは!?」って目ん玉が飛び出るくらいの衝撃でインパクトありまくりでした。
こういったPromo盤が存在しているという情報を知ると次のアクションは、「全部手に入れてやるっ!」ってトーゼンなるワケですが(笑)
久しぶりに読み直してみると、当時は激レアだったPromo盤も今では比較的手に入れやすくなっていたり、またその逆で当時は手に入れやすかったが今ではまったくお目にかかるコトが出来なくなった12インチシングルが紹介されていたりとなかなか興味深いですね。

1999年頃にNext Recordsを開店するにあたりこの「R&B お宝リミックス」特集のページをコピーして買い付け持っていってチェックしていたコトを思い出しました。
タブン、この雑誌の元の持ち主もこの「R&B お宝リミックス」特集のためにこの刊だけ所有していたんじゃないかなぁ。

DOCTOR FUNNKENSTEIN / SCRATCHIN' TO THE FUNK
DOCTOR FUNNKENSTEIN / SCRATCHIN' TO THE FUNKの試聴
next recordsのサイトでDOCTOR FUNNKENSTEINのレコードを探してみる

雑誌 FRONTの後ろの方のページには、各レコード店の広告が掲載されているんですよね。
ココで紹介されているHipHop/R&Bのレコードがまた時代をカンジさせるんですよ。
BIG L / DEVI'S SONだとか、RUN DMC / HERE WE GO (LIVE AT THE FUNHOUSE) 、RAMMELZEE VS K-ROB / BEAT BOPなんてもう数年お目にかかれていないような激レア盤が紹介されていたりする反面、JADE / EVERYDAY OF THE WEEKやLISA STANSFIELD / ALL AROUND THE WORLDなんて今ではカンタンに入手出来るレコードがレア盤みたいなカンジで紹介されていたりとコレまたその時代のニーズを反映した内容となっているのがとても面白いですね。
広告は、時代を反映しているとはよく言いますがレコード店の広告もまさにその通りですね。
というか、この広告を出しているレコード店・・・もうホトンドが閉店しちゃっているのも時代を反映しているのかも。

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