peterbrown_thegame
こんな記事を読みました。
「20年で2倍。直近さらに…」輸入盤アナログレコード値上がりで音楽ファンの悲鳴
ザックリと記事の内容を要約すると・・・
■輸入レコードの価格が上昇している
■その要因は、物価高、円安、レコード人気
■アナログレコードで音楽を楽しむのは、お金のかかる趣味になるかも

といった内容です。

このブログでもレコードの価格がグイグイ上がってきているコトについて書いたコトがあります。
レコード人気については、ココ最近に始まったばかりではなくってもう、カレコレ5〜6年位からメディアで頻繁に取り上げられるようになりました。
で、そのレコード人気に拍車をかけたのは、コロナでしょうね〜やっぱり。
2020年からはじまったコロナの影響で外出を控えるようになった人が、もともと小さなムーブメントであったレコード人気にドドドーっとノッかった状態になったようなカンジです。
思い返せば、ウチの店でもコロナ禍になって通常の店舗営業が出来なくなって、「ヤバいっ!どうしよう・・・」って不安の中、ネット通販が想像以上に好調で店舗営業を自粛しているにも関わらず、この超難関なコロナ禍を乗り切るコトができましたからね。
しかし、徐々にコロナが収まって人々の経済活動が盛んになっていくに伴って、世界的な物価のインフレが問題になってきました。
中古レコードの販売という世間的には世の中の経済活動とはかなり遠い距離に位置するようなウルトラニッチな事業なのですが、ココに来てまさかまさかの影響をモロに食らうになるとは、1年前には想像もしませんでした。
世間のレコード人気のメインストリームである、一連のシティ・ポップ人気については、ウチのお店的にはまったく無関係だと思っていて、「あ〜そういうのが今流行っているんですね・・・ウチとはカンケーないですけど・・・」ってカンジで遠目で観ていたのですが、ココ数ヶ月あたりの売れ行きからは、「アレ?ちょっと潮目が変わってきたかも・・・」って思うようになってきました。
少し前にこんな記事を書きました。
レコード購入のお客さんが爆増中っ!?
ホント、店頭のレコード棚が若干、空き傾向になっています。
さらに、「まだまだストックしている在庫あるでしょ〜」ってタカを括っていたタイトルが、売り切れて1枚もナイっ!ってコトも起きています。
要するに店頭に在庫しているレコードがコレまでよりも動きが出てきたっていうコトが目に見えて解ってきているようなカンジです。

レコードの在庫が減ってきているので目玉になるような目ぼしいタイトルをあらゆる方法やツテを使って仕入れるように日々努めているのですが、もうとにかく仕入れコストの上昇がハンパなく上がってきているんですよ・・・コレがもうヤバいくらいにっ!
取引のあるディーラから提示される価格が去年までは$10くらいだったモノが、シレーっと$20って書いてあったりしています。
$10が$20って倍ですよ・・・しかも、昨今の円安で20〜30%さらに仕入れ値が上昇ですよ・・・つまり230%の仕入れ値上昇です・・・くぅ〜キツいっ!
しかも送料が、メチャ高いんですよ・・・もう、泣けるくらいに。
通常の郵送料に加えて燃料チャージとか緊急事態なんちゃらチャージとかが上乗せされちゃって、1年前の送料と比べると大幅上昇しちゃっています。
だけど、ソレを仕入れて販売価格を2倍とかにサスガに出来ないですしね〜。
販売している商品価格をカンタンに値上げするのは、如何なものか・・・っていう今の日本人特有のメンタリティって部分もアリますしね。
しかし、海外ではそのアタリは、もうまったく容赦ナイんですよ。
ディーラーからの在庫リストに良さげなレコードが何枚もあって、「イイな〜コレ、だけどちょっと値段が高いな・・・どうしようかな・・・」って1日考えて、「やっぱり仕入れようっ!」って決断した時には既に「SOLD OUT」になっていますからね。
カンゼンに、競合他店に買い負けているワケです・・・世界的に有名で引く手あまたなタイトルなら仕方がありませんが、「イヤ、こんなタイトル、日本人しか買わないでしょ・・・」って思うようなレコードでも負けてます・・・(泣)
ん〜も〜躊躇していたら買い負けるというバイヤーとしては、一番悔しい屈辱的な事態です(笑)
先日、通販に使うダンボールやレコードの袋なんかも取引業者さんから価格改定のお知らせがきました。
一部のレコード店では、購入時のお買い物袋に10円かかるお店もありますよね。
些細な価格上昇なのですが、長い目で見たらボディブローのように後から効いてくるかもしれませんね。

そして、もうひとつ気になるコトが、円安の影響もあってだと思うのですが、海外からのネット通販が、ココ2〜3ヶ月の間に結構、増えてきたんですよね。
客観的にみたら「ソレって景気イイコトじゃナイの?」って思うのですが、店主としてはナニゲにちょっと想うフシもあるんですよね。
だって、アメリカに在住している人が、当店のHipHopの在庫のレコードを通販で買いたいっなるんですよ。
「イヤイヤ、それ地元のレコード屋や自国のネット通販やebay、Discogsで買えばイイんじゃないの?」って思うのですが、あえて極東の日本の零細レコード店である当店へネット通販のオーダーが入るって・・・コレは、タブン価格の逆転現象が起きているとしか思えないんですよね。
時々、世界のレコードマーケットでの相場観を調べるために海外サイトでの販売価格を調査するコトもあるのですが、当店で1280円で販売しているレコードが、海外では$20〜$30で販売されているケースも少なくありません。
さらに円安でしょ・・・そりゃ〜渋谷の零細レコード店にもオファーが来ますよ。
自分のレコードをヤフオクで販売している知人がいるのですが、こんな海外のレコード事情を先日ハナシしたら
「そういえば、入札代行業者からの落札が最近、メチャ増えてきましたよ」って言っていました。
どういうコトかというと海外のレコード好きな人が日本のヤフオクを見て欲しいレコードがあったとします。
だけど、海外からはカンタンにヤフオクへは入札が出来ないんですよね、ソコでそういった海外に在住している人の為に「入札代行業者」っていわれる業者が仲介で入札・落札して届いたレコードを購入希望者の国へ発送するという事業が成立しているのです。
結局、日本のヤフオクが海外のレコードマニアの狩場になっているというコトですね。
ん〜スゴい時代になったものだ・・・と思う半面、一抹の不安もあったりとちょっとフクザツな心境ですね。

ソロソロ、日本への渡航者数の制限が撤廃されるようなカンジになりつつありますよね。
海外からの訪日客が大勢日本に訪れてインバウンド需要が高まるのは、ウレシイのですが、ガンガンに売れた後に仕入れが出来るのか・・・ってその後のコトまで考えると・・・なかなか安易な気持ちではいられないような気もするような、しないような・・・(笑)
先日、地方都市に住んでいる知人から「コッチの地元では深夜帯だけど『レコード買い取り』のテレビCMが流れてるよ〜」って連絡がありました。
「レコードの買い取りのためにテレビでCMを流すのか・・・」って驚きました。
つまりテレビでCMを流すというソコまでしないとレコードの買い取りが追いつかないって状況になっているようです。
今から半年ホド前にこんな記事を書きました。
“底なし”のレコード需要 ~人気再燃のなぜ?~
日本で買い取ったレコードをドイツへ送る業者さんに関する記事です。
HMVやタワーレコードも積極的に買い取りを行っていますし、既にレコードの争奪戦が勃発しているのかもしれません。

オイラの憶測ですが、これ等の一連の状況と流れから推測するとタブン、上記の紹介記事の通りレコードの販売価格が今後、上昇するような気がします。
ん〜それに、これからレコードの値段が下がる方向とその理由がまったくナイってカンジですしね。
もし、お目当てのレコードがあるならば、お早い目にど〜ぞ。

PETER BROWN / (LOVE IS JUST) THE GAME
PETER BROWN / (LOVE IS JUST) THE GAME の試聴
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時々、取引をしているカナダのディーラーから「山下達郎や角松敏生のレコードを送って欲しいんだケド・・・」って連絡がありました。
で、オイラは、「送るコトは出来るケド、あなたはいくらで購入したいの?」ってメッセージを送ると「$75〜$80で買いたいんだケド・・・」って返事が。
ん〜ソレって、ヤフオクで売ってる値段よりも安いので、「そんなに安くで買えないよ〜」ってヤフオクの落札価格のリンクと入札代行業者を紹介してあげました。
日本だけでなく海外のレコード業者も仕入れに関しては同様に苦労しているようですね〜。

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