渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

タグ:中古レコード店

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ハナシは進んで、2人で新しくレコード店をはじめるコトは決まりました。
お店は、前回の記事に書いたように「できるだけ渋谷のレコ屋街のちかく」というコトも決まりました。
がっ!しかし、ナイんですよ・・・空き物件が・・・。1999年の夏頃の時期です。

オイラは、まだ大阪に住んでいて物件探しのためだけに大阪〜東京間を何度か行き来していたのですが、全然レコード屋に適した物件が見つかりません。
それに渋谷の空き家物件を探しはじめた頃にイロイロと解ったコトがありました。
一般的に渋谷のレコード屋街と云われる周辺では、オイラ達と同様に「レコード屋をはじめたいっ!」って思う人達がすでに結構存在していて、空き物件の争奪戦になっていたのです。
通常は、秋物件探しといえば、不動産屋に出向いて「渋谷でお店をやりたいので物件を紹介してください」ってコトになると思うのですが、そんな方法で決まったエリア内でライバル多数が存在している中では、空き物件なんか絶対に出てきません。
もう紹介されるのは、ビルのマンションの一室ばかりです。
個人が小さなショップが出来る、手頃な家賃の物件となると、もう台所、風呂完備のマンションの一室を店舗にするしか選択がないのか・・・ってカンジでした。

である日、「紹介したい人がいるので東京にすぐに来てくれっ!」って相方に云われて出向くと1人のオジサンを紹介されました。
実はこの人、渋谷のレコード屋街周辺ではかなり知られた人で「レコード屋をやるにはこの人の紹介物件でしか出来ないっ!」って云われるような伝説の不動産屋さんなのでした。
当時は、渋谷レコード屋街エリアでは、オイラのような個人でレコード屋をやりたい人以外でも大手レコード店がライバル店よりも多くの店舗をエリア内で確保するために物件の取り合いをしているような状態でした。
競合店同士がこの伝説の不動産屋さんに接待攻勢するほど「ゼヒ、ウチに物件を紹介してくださいっ!」というちょっとヘンなコトになっているようでした。
で、オイラふたりで「レコード屋をこのエリアでやりたいんですっ!」って熱意をもって事情を説明すると「よしっ!わかった」といってボロいアパートの2階で営んでいる古着店を紹介されました。
どうやらこの古着店、売上がかんばしくない状態のようで、この伝説の不動産屋さんに「いい条件を提示してやるから店をたたんだらどうか・・・」ってハナシを通してもらったんですよね。
内装を居抜きで使うコトにして内装費用や退去費用をオイラ達が負担して物件を譲ってもらうコトになったワケです。
このボロいアパートの2階の古着屋が、next recordsのはじめの店にとなりました。

もうホントにこのはじめのボロいアパートの物件でレコード屋をはじめるコトは、とんでもなくラッキーでした。
CISCOからは歩いて数十秒の距離、さらにとなりの建物にもレコード店、向かいの建物にもレコード店、細い道路を挟んで直ぐ側にもレコード店というありえないくらいの好条件の物件でした。
もうひと目見ただけで「この立地はヤバスギルっ!」ってふたりで直感しました。
ふたりでレコード屋をはじめると言っても潤沢な資金があるワケないのでナケナシの財産を新しくはじめるレコード店に投入です。
店舗にばかりお金をかけるワケにはいきません、何故ならそもそもレコード自体が全然足らないからです。

相方は渋谷にすでに営業している店が渋谷タワーレコードの近くにあったのですが、不動産の契約で退去するまでに6ヶ月の間、営業を続けるためにその店のレコードを持ってくるコトが出来ませんでした。
そのために、ふたりでアメリカとイギリスを一度に廻るというちょっとかなり強硬な買い付けを敢行しました。
この買い付けはかなりしんどかったです・・・20年以上前のコトですが今でも、鮮明に覚えています、まぁ〜よくやったな・・・って思います・・・若かったしがむしゃらだったんでしょうね。
その時の買い付けでは、偶然出会うコトが出来た人から、元レコードプールのオーナーを紹介してもらったり、あるレコード店では、昨日デカいコレクションが入荷したばかりってというタイミングに遭遇したりと・・・しんどいながらもラッキーの連発でメチャイイレコードをたくさん仕入れるコトが出来ました。

買い付けたレコードが無事に届いてをそれらを商品化している最中も、まだ、レコード屋としてオープンしていないにも関わらず、渋谷を徘徊しているレコード好きな人たちが、ナゼかオンボロアパートの2階の場所に、次々と訪れてくるんですよ・・・。
どうやら作業の合間にかけているレコードのBGMを聴きつけてとなりのレコード店から買い物をして出てきたお客さんが「もしかしてレコード屋があるのか?」って訪れてくるんですよね。
で、年が明けて2000年の1月4日にnext recordsを渋谷で開店するに至るワケです。
今、フツーに考えると年が明けて正月休みの真っ只中にレコード屋をオープンさせるなんてちょっとおかしいと思われるかもしれませんが、実はこの当時、お正月時期というのはレコード店では1年を通して最高にレコードが売れる時だったんですよね。
当時、渋谷のレコード店は、元旦だけ休みで2日から営業していたワケです。
しかも、2日は「初売りセール」と称して、みんなが欲しいタイトルをその日の「初売りセール」に目玉商品としてぶつけて出すために、それらを目当てにしたレコード好きが近郊からソレこそ何千人も集まってレコードを買いまくる日でもありました。
ダースレイダー CISCO坂 PVより
ciscozaka-1
ciscozaka-2
ciscozaka-3
もうホント、冗談抜きでこんな状況でした。

next recordsのオープン初日は、まったく宣伝もナニもしていない状態で組み立てたばかりのエサ箱にレコードがまだスカスカの状態にも関わらずありがたいコトに多くの人にレコードを購入してもらうコトができました。
いまでは、ホントありえないコトですが、開店初月にしてレコード屋開店の費用を全額回収出来るくらいの売上があり、相方ふたりして大喜びしました・・・。

SERGIO MENDES / THE REAL THING
SERGIO MENDES / THE REAL THING の試聴
next recordsのサイトでSERGIO MENDESのレコードを探してみる

懐かしい今はなき、はじめのnext recordsの店内の様子
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ドラマ、タイガー&ドラゴンより
というワケで、20年前のnext records開店に至る前のハナシを振り返って回想してみたのですが、改めて思うのですが「たまたまのタイミング」がホントに多いというコトをカンジます。
それにまさか、2020年の現在に至るまで同じレコード店を営むコトが出来るなんてその当時は、思いもしませんでした・・・。
前回、今回と書いたnext recordsのはじまりのエピソードの期間ってホンの1〜2年間のコトなんですよね。
渋谷でレコード店をはじめてからの20年の間にも店の開店以上の様々な出来事があったワケですが、いまだにレコード店を営み続けていられるのは、当店を利用してもらえたお客さんがいてこそ・・・って改めて思う次第であります。


渋谷の12インチシングル専門の中古レコード店next. recordsでは12インチシングルのレコードを買取をやっています!
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毎週、金曜日に新入荷のアナログレコードをサイトにUPしています。

このブログは、渋谷で唯一の12インチシングル専門のレコード屋、next recordsが、運営しています。

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「臨時休業期間 53日目」の東京 渋谷 中古レコード店 next recordsです。
もう50日以上休業状態になっちゃいました。
一応緊急事態宣言は、解除されましたが東京都では休業要請の解除に段階があるらしく、現在はステップ1の解除だそうです。
当店のような不要不急ではない商店は、ステップ2での解除対象とのコトで、ステップ1の状況を鑑みてステップ2に移行するっていうカンジみたいです。
そして2020年5月29日の今日には、ステップ2へ移行できるかどうかってコトを判断する・・・ようです。
ステップ2の以降がナン日になるのかっていうのは、まだ未定ですが、もしかしたら翌日とか明後日とか普通に営業が出来るようになるかもしれませんね。

このブログで緊急事態宣言真っ只中の5月のはじめに「レコード店の在り方を考える月間」って内容で記事を書きました。
実は、この上記の記事を書いた時に状況によっては実店舗の営業をヤメてネット通販だけに絞ってはどうか考えてみるのもアリかな・・・って言うことをスタッフ間で相談していたんですよね。
まぁ〜今の店舗の場所を完全撤退して他に移転するってワケではなく、今の場所でのお客さんにレコードを選んでもらえる前提の店舗レイアウトをヤメて、大量のレコードを積み上げるというもう倉庫のような業務スタイルにしてネット通販のためのデータ入力と配送センター的な業務を行うっていう営業形式にしてはどうかなって思ってたりしました。
今でこそ、ちょっとコロナウィルスの影響が緩んで4月の頃のような緊迫感が和らいできていますが4月の中旬頃、個人的には「結構、ヤバい状況に追い込まれるかもしれない・・・」って危機感をかなり持ってたんですよね。
やっぱり4月の頃は、ニュースとか見ても自粛の真っ只中でいつ小売店の営業再開が出来るかまったく見えない状況でしたからね・・・やっぱり、今後に向けてナニか対策を打っておかないとイケないかも・・・って本能的にカンジていました。

遡るコト3月の末頃にこんな記事を書いていました。
「渋谷のレコード店で今後のコトを想う・・・。」
今読んでも文章間からはそんなに危機感をカンジないように見えますが実は当時、危機感満点でした・・・(笑)
で、この時は長期間の休業になるかもしれないっていうハナシも出ていたのでいち早く金策のために役所の融資斡旋制度に申し込んだりしました。
記事にも書いていますが、3月中頃に融資の希望をお願いして4月末にやっと融資斡旋が決まってソレを銀行へ申し込んで、後は契約書を書くだけって状態なのに5月の末になってもまだ契約書を書くまでに至っていないという状況・・・。
ま〜途中にGWとか挟んでいたりするのですが、タブンモノスゴイ数の融資申し込みが殺到して保証協会とかも対応出来ていないのかもしれませんね。
そうは言っても、家賃などの支払いは確実に来るので自己資金をかき集めてナンとかしのいだってカンジです。
そういえば、東京都の休業要請の保証金も4月に申し込みましたが未だ入金はナシ・・・。
こんなに対応が遅いとコレ、ホントお店によっては資金ショートする場合もあるでしょうね・・・。

5月の状況を鑑みて実店舗での販売をヤメるかどうかというハナシを先日、スタッフ間で再び相談しました。
結果、「一致団結してガンバって今まで通り、実店舗販売を続けていこうっ!」というコトになりました。
まぁでももしかしたら、next側が「今まで通り実店舗営業を続けようっ」って思ってみてもお客さん側が「今まで様にレコード屋に行くのはムリかも・・・」って思うかもしれません。
前回の記事でも書きましたが、ニューノーマル(新しい生活様式)な価値観のもとでの営業になるコトは必須でしょうね。
レコード店へわざわざ訪れてレコードを買いに行くメリットの中には、レコード屋スタッフとの音楽についてのコミュニケーションっていうコトも結構あると思うのです。
実際に当店での常連のお客さんの、店頭での滞在時間は超長いんですよね。
お客さんはお店に居てる間、レコードのハナシを同じ価値観を共有できるスタッフとの会話を含めてレコード屋に行く動機にもなっている部分ってタブン、割合として大きくあると思うんです。
だけど、このニューノーマル(新しい生活様式)での買物の仕方を見ると、欲しいものをサッと買って済ましましょうとか、商品に過度に触れるのは避けましょう的なコトが書いてあるワケです。
レコード店へ出向いての買い物の醍醐味が、このニューノーマル(新しい生活様式)では、「控えましょう」対象になっているような気がします。
実際に、レコード店での買い物はどういう風になるのかっていうのは、通常営業をしばらく続けてみないと判りません。
「時間が経てば、今まで通りに戻るんじゃないですかね・・・」っていう楽観的な見方もありそうですが、第二波が来た時はどうしようか・・・ってコトもありますからね。
「もうコレで終わりだっ!ウェーーーーーーィッ!」とはサスガになりませんよね。

なので、実店舗での販売の比重を多く見積もらないように、今後は売上の分散を考えなければイケないなぁ・・・ナンて考えています。

DE LA SOUL / BREAKADAWN (UK REMIX)
DE LA SOUL / BREAKADAWN (UK REMIX)の試聴
next recordsのサイトでDE LA SOULのレコードを探してみる

今後のコトをスタッフ間で相談した時に実は「今までと同じようにお店を続けたいっ!」っていう強い意向がありました。
レコードを販売するという目的部分だけのコトを考えたら、店頭販売でもネット通販でもレコード販売という目的は同じなのですが、店頭での販売はやっぱりお客さんのとの直接的なやり取りが出来る貴重な体験であるとnextでは、思ってるんですよね。
大手のレコード店ではあまり得られない購入体験っていうのも結構、ウチらのような小さなレコード店ならでは・・・ってあるハズなんですよ。
例えば、お店のスタッフにオススメされた曲がメチャイイ曲だった、何十年も探し続けていたあのバージョンはUS盤のPromoにだけ収録されているコトを教えてもらった・・・とかね。
そういうちょっとしたコトの積み重ねが、自分のレコード・ライフを楽しくさせる部分ってかなりアルんじゃないかなぁ・・・って。
実際、オイラもnext recordsを始める前に入り浸っていたレコード店では多大な影響を受けましたからね。
結局、その影響を受けまくったおかげで自分で、レコード店を営むまでになっちゃいました。

というワケで、東京 渋谷 next recordsは、これからもお店での販売は続けていきますので営業再開の暁にはヨロシクお願いしますっ!


 
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model500_thechase

4月7日から例の件で臨時休業中の渋谷next. recordsです。
このブログもお客さんとの接客を通じてイロイロな話題やブログのネタにしていたコトもあったりしていたんですが、お店を休業しちゃったのでそもそもお客さんとハナシをする機会がなくなってしまったのでちょっと話題が乏しくなり気味かも・・・笑
スタッフに「レコード絡みでナンカ話題になるようなコトなことナイかな?」なんてコトを時々訊いたりするのですが、即答で「ナイっ!」って言われる始末です・・・トホホ。
まぁ〜そんなカンジで、渋谷のリアル店舗は、休業中ですが前回のこのブログでも書いた通り、「ネット販売をがんばろう〜っ!」ってなカンジでいつも通り入力作業に勤しんでします。

で今、話題絶賛中のテレワークについてです。
安倍首相や小池都知事から「可能な限りテレワークを行ってくださいっ!」って推奨されているわけですが、実際にどうやったらできるんだろう・・・って考えてみたんですよ。
レコード店のテレワーク化を・・・。
当店の主な作業というと、
レコードの仕分け
ジャケット撮影&レタッチ
試聴ファイルの録音
レコードのクリーニング
レコードのデータベース化
ネットショップの更新作業
注文管理
梱包&出荷作業

まぁ〜大まかに言えばこんなカンジです。
こういった作業を3人体制で作業分担して行っているワケです。
仕入れや査定は、この作業とは別ベクトルで動くのですけどね。
こういった作業の中でテレワーク化をどう実践できるのかな・・・。
まず、大前提に現物のレコードが絶対に手元になければイケないというコトがあります。
ん〜コレが、ちょっとネックになっているような気がします。
スタッフ3人が自宅での作業を行うとなると、作業ごとにレコードを宅急便で移動させるというコトが必要となりそうですね。
宅急便で各自宅に作業のためにレコード発送、受け取り、作業を行って次へ発送・・・って繰り返すと運搬のための時間が絶対に必要となるのでどう考えても1週間更新はムリですね・・・。
もしかしたらHPの更新ペースを2週間毎にしたなら・・・ちょっと可能性あるかもしれません。
でも、販売するためのレコードを置く場所やストック分を保管する場所はやっぱり必要なんですよね。
ソレも結構な面積で・・・。となると必ずそのスペース確保のための家賃が発生しますね。
ん〜そう考えたらやっぱりちょっとムツカシイかな・・・。
レコード店の完全テレワーク化の実現は。

可能性があるとすれば、フルフィルメント by Amazon(FBA) みたいな在庫管理や出荷業務を完全委託出来るサービスを利用すればイケそうですね。
コロナ騒動のずっと前に以前、フルフィルメント by Amazon(FBA) を利用できないかな〜って考えたコトがあります。
だけど、Amazonの手数料が意外にも高くて「ちょっとムリっ!」って見送りました。
上記の記事を読み返して思ったのですが、レコード店のZOZOTOWN化計画のコトを書いていますが、もしコレが今現在実現出来て稼働できていれば、結構このコロナ禍の状況を追い風にできたんじゃないかなぁ・・・ナンて思っちゃいました。
まぁだけど、実際に出来ていないので絵に書いたモチでしかありませんケドね。

1人で自宅でレコードのネット販売をやっている友人がいました。
残念ながら、もうレコード販売は引退しちゃいましたが、自宅でレコードの在庫管理をして入力や更新、出荷作業のすべてを1人で行っていたのですが、独りで出来る限界はそれほど高くなかったようでした。
まぁ〜販売の規模感もあるとは思いますが、当店レベルだと自宅ですべてを行うのはちょっとムリかもしれませんね・・・やぱり。

MODEL 500 / THE CHASE
MODEL 500 / THE CHASEの試聴
next recordsのサイトでMODEL 500のレコードを探してみる

当店に関して言えば、このコロナ騒動が始まるずっと前の早い時期から、店頭在庫とネット販売の在庫を完全同一管理が出来ていたので、
「どうしても、リアル店舗でレコードを購入したいっ!」
というニーズのために渋谷のリアル・ショップが存在していたのですが、このコロナ渦の影響でお客さんの買い物自体の意識が変わってしまえば実店舗としてのレコード店の在り方が変わってくるかもしれませんね。
実際、今までネット通販でスキなレコードを買っていたお客さんからするとこのコロナの問題があっても、レコードを購入するコトってコトに関して言えばナンにも変わっていませんからね。
そうはいっても、やっぱり今後どうなるのか・・・ってコトに関して言えば、心配はありますけどね。
ま〜今のトコロ、渋谷のnext recordsはフツーに今日も入荷、更新、出荷作業を行っていますよっ!

 
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jerrycarr_hismustbeheaven

そういえば、「レコード 副業」でGoogle検索した時に上位表示を目指そうっ!なんて前回の記事に書きましたが、あ〜上がっていますね。2020年2月14日の時点で2番目に表示されています。
レコード 副業 で検索した時の結果はコチラ

意外とカンタンに上位表示ができたトコロをみるとタブン、それほど副業でレコードを売って稼ぐコトに言及している人は多くないんでしょうね・・・タブン調べる人は多くなさそう・・・?

前回書いた友人のレコード店の通販部門をオイラが受け持つという方法は、スタートした初月から大盛況でした。
馴染みのないデータベースソフトを使って各レコードのデータ入力してソレをプリントアウトしてコンビニでコピーして、通販カタログを作ったりと結構煩雑で手間もかかりましたが、成果としては充分見合うものでした。
はじめに出した音楽雑誌の広告が、かなり当たったみたいです。
音楽雑誌の白黒ページで横15cm 縦8cmくらいのめちゃ小さい広告欄に
「無料で通販リストを配布しています!」
って書いてソコに通販リストにのっているレコードのタイトルをギュウギュウに詰め込んで掲載したんですよね。メチャメチャ小さい文字サイズで・・・。
その音楽雑誌には他のレコード店も広告を出稿していましたが、だいたいレアなレコードのジャケットを5枚ほど掲載するっていうのが主流だったんですよね。
でも、ジャケ写はスペースをとるので文字だけでにしてソコにレアなタイトルの文字だけを掲載するっていう方法をとりました。
この広告自体が簡易通販カタログみたいな体裁にしたんですよね。
1990年代の後半ころは、音楽雑誌での曲の紹介やミックステープでDJ〇〇がこんな曲をプレイしたっ!っていう情報はあってもそのレコードは既に廃盤で入手出来ない状況でしたからね。
「そのレコードを欲しいっ!」ていう強烈な欲求があっても、レコード店に行っても売ってないワケですよ。
で、オイラが出した広告にはその欲しいレコードを「販売しています!」って書いたもんだから、雑誌が発売されるやいなや問い合わせや注文が殺到したんですよね。
その広告を見てレコードを買ってくれた人に数百枚のレコードが載っている本番の通販リスト同封して発送すると更に注文があるみたいなサイクルになったんですよね。

オイラも本業の仕事の合間での通販リスト制作だったので、当初は2ヶ月に1回くらいのペースで通販リストを作る予定をしていたのですが、あまりにも売れるものだから友人のお店からは「毎月やってくれっ!頼むっ!」って依頼されて毎月期間を決めて販売するっていうやり方にしたんですよね。
あの頃、東京のレコード店では人気のレコードやレア盤は普段店頭には出さないで、
「◯月◯日に放出します!」
みたいなカンジでイベント的に人気のレコードを店頭で販売するっていうコトをしていたんですよね。
「放出」ってワードは今みると結構懐かしいですね〜(笑)
で、その東京のリアル店舗の放出のビジネスモデルを通販リストで再現しようっていうや方法を取り入れました。
お客さんには、事前に売出し日前に通販リストを郵送して「◯月◯日正午より電話オーダー受け付けます!」ってヤッたワケです。
この方法も大当たりしました・・・。もうホントに注文の電話がジャンジャンかかってくるワケです。
当然、自宅で注文を受けているので電話回線は1本しかないのですが・・・(笑)
大体、1人のお客さんの対応で最低でも10分とかかかるんですよ。でもその対応の裏では、他のお客さんはず〜っと電話は「話し中」になって次々とお目当てのレコードは売り切れていくという状況にヤキモキしている・・・みたいなカンジになっていました。
タブン、「このレコード買おうかな〜どうしようかな〜」なんて悩んでいると売り切れてしまうっていうひっ迫した心理状況が更に拍車をかけたのかもしれませんね。

こんなカンジでレコードの通販を副業でやっていたわけですが、本業の会社員の給料よりも副業のレコード販売のほうが稼ぎが大きくなっていったんですよね。
売上が大きくハネたのにはもう1つの理由がありました。
お店から預かって販売を任されたレコードの売上は、◯%のロイヤリティがオイラの取り分になるのですが、オイラの個人のレコードも販売して良いという条件を取り付けて自分のレコードもその通販リストで販売したんですよ。
トーゼン、通販リストを毎日入力しているので全然知らないレコードでも「コレは◯円で売れる」っていう知識が情報として入ってくるワケです。
例えば、趣味のレコード店巡りをしている最中に通販リストでは、3000円でソッコー売れるレコードが、他のお店で800円で売っていたら・・・トーゼン、そのレコードを買って通販リストで販売しますよね。
いわゆる「せどり」ってヤツですね。
あの当時は、「せどり」っていうコトバは一般では使われていませんでしたケドね。
ま〜海外に買い付けに行ってレコードを仕入れて販売するっていうコト自体、一種のせどりみたいなものなので中古レコードの販売においては基本のビジネスモデルです。
この自分で仕入れたレコードを販売ルートに載せるコトが出来たっていうのは、利益の拡大になりました。
結局、レコードの仕入れのために海外までレコードを買いに行くようになるのですが・・・。

この副業でレコードの通販をやって稼いだ儲けは、一切使わずに蓄財したんですよね。
その時の資金が、レコード店開業に繋がったみたいなカンジですね。

JERRY CARR / THIS MUST BE HEAVEN
JERRY CARR / THIS MUST BE HEAVEN の試聴
next recordsのサイトでJERRY CARRのレコードを探してみる

時々、「自分もレコード店をはじめたいんですっ!」みたいなハナシをお客さんから聞くコトがあります。
ま〜今回のエピソードは、もしかしたらそういった想いを抱いている人にしたらちょっと夢のあるハナシなのかもしれません・・・?(笑)
だけど、今当時を振り返ってみれば、あの時代に、あのタイミングだったから出来たコトなんだと思います。
また、オイラと友人のお店とで交わされた条件もお互いにとってリスクを最小限にして出来たビジネスだった・・・っていうのもありますね。
それに、完全に狙って出来たってコトではナイんですよ、ホント偶然のタイミングでしかもそれが、絶妙にマッチングしたみたいなカンジだと思います。
ん〜しかし・・・好きなレコードを売るコトで副業として利益を得てるコトが出来るっていうのは、レコード好きにとってはちょっと興味のある副業なのかもしれませんね・・・。
ウマく出来るかどうかは、わからないケド・・・。
だけど、オイラが副業でレコードを販売していた時と違って今は、個人が小さなビジネスを立ち上げるってコトに関してはかなり、参入のハードルは低くなっているコトは事実ですよね。
ダメ元でも、ヤッてみるのもイイかも・・・?


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boneym_gottagohome

もう今年最後のエントリーを書く時期になりました。
恒例の今年一年振り返りネタです。
毎年この「今年一年振り返りネタ」を書く時にコレまで書いた過去の同じ時期の記事を読み返しているのですが、1年間という期間だけで見れば劇的な変化は、ソレホドナイのですが3年とか5年とか前の同じ時期を記事を読み返してみると「あ〜そういえば・・・」的な過去と現在のちょっとした変化に気付いたりします。
ちなみに去年の同じ時期に書いた記事はコレ
今年一年のnext. records(2018年版)
お店のHPのリニューアルや免税店化したコト書いてますね。

昨年は、HPのスマホ化を大々的に行ったのですが、今年はリアル店舗のキャッシュレス化を大幅に見直しました。
「お店の入り口のドアに貼っているスマホ決済とかのステッカーがメチャ多いですね〜(笑)」ってお客さんにも指摘されたりしますが・・・。
そういえば、去年の今ぐらいの時期でしたね〜PAYPAYの100億円キャッシュバックキャンペーンが世間を騒がせたのは・・・。
あの様子を見て「もしかしたらちょっとしたムーブメントが来るかも・・・」って思い、結構早い時期からスマホ決済等に対応するようにしてきたんですよね。
今までは、フツーにクレジットカードだけの決済方法だったのが、更に現在は・・・
PAYPAY、LINE PAY、d払い、ORIGAMI PAYのスマホQR決済
Apple Pay、iD、QUICK PAY、suica、PASMO等の非接触ICカード決済
まで、お店で利用できるようにしました。
ま〜コンビニほど「どんな支払もOKですっ」とはいかないですが、零細ショップにしてみれば、かなりの支払いをカバーできているんじゃないかな・・・。
更に消費税の増税に伴う緩和措置として政府主導のキャッシュレス5%還元事業も始まるコトだし、「コレで完璧に対応出来たぜっ!」って思っていたのですが・・・。
だが、しかしっ!当初思っていたホド、ソレホドキャッシュレス決済は、進んでいないような気が・・・アレっ?ちょっと思惑はハズれたような気が・・・。
どう考えても購入金額の5%がキャッシュバックされるって結構メリットあると思うのですが、解っている人は使うケド、ナンとも思っていない人は全然利用しないっていう真っ二つに別れているという奇妙な状況のようです。
店頭でも、お客さんには「クレジットカードでお支払いいただくと代金の5%が戻ってきてちょっとお得ですよ〜」って説明するのですが、「あ、大丈夫です・・・」って現金でお支払いってケースも有ったりと。
お店的には現金でもキャッシュレスでもどちらでもイイのですが、「5%お得に買物ができる」っていう大きなメリットも普段しみついたの買い物習慣を大きく変えるってコトにはならないんでしょうね。
でも、コレは深いトコロまで考えると、レコードに関しては、多少の値引きなんてお客さんにとっては大したメリットとはカンジられない・・・っていうコトなのかな・・・。
それよりか、「欲しいレコードを手に入れたいっ!」っていうコトの方が多少の価格差よりも強いってコトなのかな・・・。
ん〜深い・・・。

ここ数年の今年最後の振り返り記事では必ず書いているコトなのですが、外国人のお客様は2019年もメチャ多かったです。
このコトは2014年の頃から「外国人客がめちゃ増えた〜」って書いているので、5年前からず〜っと継続中のムーブメントになっています。
その時の記事は、コチラ
今年一年のnext. records(2014年版)
そういった外国人客のお客さん構成も2019年はちょっとした変化がありました。
それまでは、やはりヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアからの訪日客が殆どだったんですが、最近は、アジア圏のお客さんがかなり多くなってきました。
韓国や台湾はもちろんのコト、香港やタイとか、フィリピンとかシンガポールなどから来たお客さんが増えましたね。
しかもその購入の仕方がハンパなくアツいっ!「マジでそんなに買うのかっ?」ってくらい購入予定のレコードを積み上げるんですよ。
ちょっと日本人とか欧米人とは好みのレコードのツボが違うので、数年間まったく動きがなかったタイトルの曲とかを買っていったりとお店的にはありがたいんですよね。
更に、「免税で買い物できるよ」と伝えると、「おぉ〜サンキュー!」といって皆さんニコニコ・・・。
やっぱり消費税の10%の割引はかなりメリットデカいですからね・・・免税店登録しておいてよかった・・・(笑)
2020年の夏には、東京でオリンピックも開催されるというコトなのでもしかして、どエライ外国人観光客が増えるのか・・・?
前の東京でのオリンピックが1964年で56年前なので、その当時と現在とはまったく様相は違うハズなのでオリンピックが及ぼす影響っていうのが全然想像がつかないんですよね・・・。
その手の研究所の試算では、2020年の訪日外国人観光客は3600万人になることが予想されているのですが、インバウンド消費が中古レコード店までにどれくらい影響あるのか・・・そんなコト、零細中古レコード店主にわかるハズもありません。
オリンピックを見に日本に訪れた外国人で・・・

アナログレコードが好きな外国人で・・・(タブン、ココで全体の0.1%くらいに絞られそう)

12インチシングルやダンスミュージックが好きな外国人・・・(更に0.1%から5%くらいに絞られそう)
ってココまで絞り込むと一体ナン人になるんでしょう・・・全然予想出来ないよ・・・意外と少ないかも・・・(笑)

今年は「アナログレコードの人気が復活しているっ!」的な各メディア関係から発信される記事が、ちょっと少なくなってきたような気がします。
コレは、レコードの人気のコトを今更伝えても目新しくナイので記事としては、面白くないからもうネタにしなくなったのか、はたまた今まで年々も継続していたアナログレコードの人気が少しずつであるが衰退してきた兆しなのか・・・定かではナイのですが、去年よりも確実にレコード人気に関する記事は少なくなってきたんじゃないかなぁって個人的にはカンジてきます。
この渋谷レコード店日記の記事を書くに当たり、常にナニか話題になるようなネタをないかなぁ〜ってホボ毎日漁っているので、レコードに関する記事はかなり敏感にチェックしているのでなんとなくココ最近は「アレ?新しい記事があまりないなぁ・・・」なんて感じるんですよね。
2年ほど前は、アナログレコードに関する新しい記事が毎週のように投下されていたのでそういう状況からするとちょっと様相に変化があるような気がします。
ま〜実際は、どうなんでしょうかね・・・レコードの人気が復活している的な記事は、2012〜2013年頃から話題になり始めていたのでもう5〜6年間も同じ内容の記事を書いても全然新鮮味はナイですからね。
今年1年だけでも大手のタワーレコードの中古レコード店出店やディスクユニオンの新店舗ナンかが話題になりましたし、まだまだちょっとした動きはありそうですが・・・どうなんでしょうね。
タワーレコードのレコード専門フロアに行ってきた
渋谷に新たなレコード店「ユニオンレコード渋谷」がオープン

このブログでも度々書いていますが今年1年は、「レコードの買い取り」をかなり積極的に行いました。
タブン、何万枚というレベルで買い取りを行ったんじゃないかなぁ。
その影響で、お店も倉庫もレコードだらけ・・・です(笑)
出張買取に出向いたり査定や倉庫での作業などで、もうほとんど店頭の運営は他のスタッフに任せっきりでした。
だけど、かなり多くのレコードを仕入れたんですが、売上的にはソレホド大きな変化はなく・・・ナンか複雑な心境です。
コレね・・かねがね思っているのですが、今より倍の仕入れをしてレコードを店頭に出したら売上も倍になるのか・・・っていうとそう思う通りにならないっていう・・・。
難しいです・・・商売って。

BONEY M / GOTTA GO HOME
BONEY M / GOTTA GO HOME の試聴
next recordsのサイトでBONEY Mのレコードを探してみる

しかし、難しい商売も手探り状態で今までナンとか続けるコトが出来たのも多くのレコード好きなお客さんに当店でレコードを購入していただいたからです。
本当にありがたいです・・・。
2000年の1月に渋谷宇田川町の築50年以上の古い木造のオンボロアパートの2階の1室、広さ約5坪の極狭なレコード店next. recordsもナンとか2020年を迎えることが出来そうです。
本当に、今年一年next. recordsをご利用いただきありがとうございます。
まだまだ世の中には未知の良質な12インチシングルが多数存在しているハズです。
そんな「何だコレっ?見たコトないレコードだっ!」って思える良質なレコードを2020年もたくさん紹介できるようガンバります。
2020年もよろしくお願いします。


 
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