渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

タグ:レコード人気

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お店に「●●高校、3年スズキ(仮名)という者なのですが、レコードの人気についてインタビューさせていただきたいのですが・・・」という取材依頼の電話がかかってきました。
「んっ? 高校生? インタビュー?」ちょっとナニがナンダカ解らなかったので事情を訊いてみると、最近のレコードの人気についての状況などを実際に足を運んでお店の人に取材して訊いてレポートとしてまとめたい・・・とのコトでした。

レコード屋を営んでいると時々、取材とかインタビューしたいって依頼があります。
ホトンドのこの手の取材のおハナシは、実際のトコロお断りさせていただいているのですが・・・。
ま〜何らかのメディアに自分のお店のハナシが掲載されるっていうのは、営業的にもメリットがあるように思うのですべての取材等のハナシは受けたほうがイイんじゃないか・・・って感じる部分もあるのですが、取材に来る人がレコードのコトを知らなさすぎて、まともにハナシが出来ないので正直、メンドーなんですよ。
ナンていうか同じレコード好きなら当たり前的に通じ合える共通認識ってあるじゃないですか、そういったコトが全くない状態の取材者とハナシをすると、例えば会話の中のキーワードとして「PROMO盤」って単語を使ったりすると、「PROMO盤とはナニか」って言うコトを解説しなきゃ先にハナシにが進めなかったりしてとにかく、メインのハナシから脱線しまくりになり、ちょっと骨が折れるんですよ。
でもそういったコトを結構しっかりハナシたにも関わらず、出来上がった記事を読むと「ソコはスルーかよっ!」った状態になっている場合も多くて・・・。
そんな取材を受けた中でも取材者が「リアルでレコードが好き」っていう人から受けた取材記事は全然、内容が濃かったです。
VICE : レコード屋の言葉:第3回 〈next. records〉

next records / 渋谷にある100%オリジナル原盤の12インチ・シングル専門へ潜入

で、今回は、高校生の「アナログレコード人気」についての取材です。
トーゼン、レコード世代ではナイのでレコードのコトのこナンカ知るよしもナイハズなのですが、
「レコードで音楽を聴いたコトありますか?」って訊ねると
「ハイ、自分は古い音楽が好きで、趣味でレコードで音楽を聴いています」とか「レコードプレーヤーも持っています」って言われてオイラ自身がちょっと興味が湧いたので取材を受けるコトにしました。

で取材当日、「ナンで、アナログレコード人気をレポートにしようと思ったの?」って訊いてみると「メディアで報じられているコトを実際に自分でレコード店を訪れてショップの実情はどうなのかって言うコトをレポートしようと思いました」って超真面目な返事でした。
「あ〜多分、夏休みの課題の自由研究的なナニかなんだろうな・・・」って勝手に想像してましたが、詳しく訊いてみると、実際は「大学のAO入試のレポートを作っています。」とのコト。
自分が好きなレコードについて今のレコード人気のブームという事象と絡めてレポートするという内容のようです。
アナログレコード人気のコトをテーマにしたレポートが大学受験に使われる・・・って「ちょっとマジか・・・」って思いました。ナンだか責任重大的な・・・笑
この渋谷レコード店日記ブログでもアナログレコード人気については今まで度々テーマにして書いたコトがありますので個人的には、考え自体がまとまっているのでこのブログで書いたコトを要約してハナシしました。
渋谷レコード店日記で「レコード人気」について書いたエントリー
また、今のアナログレコードに人気については、ナンでデジタル全盛の現在で一部の人からアナログレコードが支持されているのかって言うコトには多くの人が考察しています。
レコード人気について記事
急激に進んだデジタル音源へ対する揺り戻しや好きな音楽をカタチのあるものとして所有コレクションする楽しみ、レコードを実際にプレイするコトに対する新鮮さ、デジタル音源とは違った温かみのある音に対する評価、レコード・ストア・デイの影響・・・などなど様々な理由が挙げられると思います。
ま〜レコードの人気については、その理由はひとつだけってコトではなくイロイロなコトが絡んで今に至っているのだと思いますけどね。
だけど、個人的には「アナログレコード人気」っていうコトバはちょっと、なんか大雑把スギルというかレコードをひとまとめにし過ぎじゃないの?って思う部分があります。
アナログレコード自体は音楽を保存しているメディアのひとつです。
レコードを別のメディアに例えて「今、本が人気!」みたいな話題に置き換えてみると「イヤ、単純に本って・・・どんな本というかジャンルが人気なの?」って思うんじゃないでしょうか。
レコードも同じで、アナログレコードであれば何でも人気があるではなくってやっぱり特定のジャンルとかに人気が偏っているって言う部分がホントはあるハズなんだけケド、その部分は「アナログレコード人気」の話題の中からは伝わりにくくなっている部分だと思います。

つい先日もこんなニュースをテレビで見ました。
<Nスタ4>レコード復権?音楽ビジネス最前線
<Nスタ4>最前線・多様化する“音楽ビジネス”・ストリーミングにレコード盤も
メディア的には上記のようなデジタル・ストリーミング配信が全盛の中でアナログレコードの人気があがっているという対比がニュースを見ている人へは判り易く伝わりやすい状況なんでしょうね。
こういったメディアでアナログレコードの人気が多く伝えられている影響なのか、オイラは友人や親戚とかから「もの凄く儲かっているんでしょう?笑」みたいなコトを言われたりしますが、実際は全然そんなコトナイワケで・・・笑
next. recordsをオープンした2000年の頃のが今よりも何倍も売上がありましたからね〜ホントに。
やっぱりその理由は、当店が12インチシングル専門のレコード店ってだからだと思います。
90年代中頃から2000年前半の方が渋谷は今の十倍以上レコード店が存在していたし、ドコのレコード店はお客さんだらけ大賑わいでしたし、新入荷のレコードはもう争奪戦のようなカンジでしたからね。
だけど、その当時はそんな状況だったにも関わらず、メディアでは「レコードが人気です!」ナンてコトはホトンド報じられませんでした。

こんなコトを取材に来た高校生くんにも伝えましたが、どうなんだろう・・・伝わったかな・・・?ソレより自分が書きたいを思っていた意向とは違ったハナシになってテーマを複雑にしてしまったかな?
だけど、メディアから伝えられているニュースと実際に店舗へ足を運んで訊くハナシとの間には少しギャップがあるって言うコトがアルというコトが解るっていうのはテーマに沿っているのかな?
もしかしたら、ウチの店がちょっと特殊なのかもしれないしね〜。
ま〜だけど、どんなカタチにせよ、まとめて出来上がったレポートが大学入試に使われてホント、合格してほしいなぁ〜って思います。

JIHAD MUHAMMAD / MOVEMENT BLUES
JIHAD MUHAMMAD / MOVEMENT BLUESの試聴
next recordsのサイトでJIHAD MUHAMMADのレコードを探してみる

結局、レコードのコトをテーマに高校生くんとのハナシは、当初の予定をオーバーして2時間くらいしてました。
オイラが一方的にハナシするよりも結構、高校生くんが堰を切ったように自分の好きなレコードのハナシするので、「あ〜好きなレコードのコトをいっぱいハナシしたいんだろうなぁ〜」ナンてカンジました。
周りの友達には、多分レコードを聴く子はイナいと思うので、レコードのハナシ自体が出来ないしね。
ん〜こういったケースって、レコード店ではフツーによくあるコトなんですよね。
マニアックな趣味のハナシって判る者同士だとスゴく盛り上がるって・・・もうコレは高校生でも40〜50代のいい大人も世代を超えて同じですね〜(笑)

しかし、今の高校生の取材の仕方にオッサン世代はちょっと驚きが・・・高校生の取材者が訊いたコトをオイラがハナシして応えるってスタイルで行っていたのですが、オイラがハナシをしているそばから自分のスマホにテキスト入力していくスタイルだったんですよね。
「サスガ、ネイティブスマホ世代はこんなカンジなのか・・・」って思っちゃいました。



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modernromance_canyoumove


今まで何度もアナログレコード関係のニュースを報じているアナログレコード贔屓な日経新聞さんから新しい話題が投下されました。
「レコード復権、若者つかむ 10年で生産枚数11倍に」

当ブログでも、レコードな話題が報じられるたびに、エントリーの話題にさせていただいています。
というか、日経新聞から直接、取材も受けましたし・・・(笑)
その時の記事はコチラ
「レコードブーム再び ネット配信普及の反動も」


で今回、新しい記事もコレまでと同じ様な文脈と同様に、
一時は消滅寸前に追い込まれたレコード

最近、その良さが見直され復権!

国内での生産枚数が●年度に比べてン倍!

デジタル世代の若い人からも支持されている!
という、ず〜っとこの手の記事をウォッチしているオイラからすると「もしかして記事のテンプレートがあるのか?」と思わせるくらいにキレイになぞられているような印象すら感じる文脈で・・・。
上記にリンクを貼っている以前、オイラが取材を受けた記事は、今から2年前の2017年1月に掲載されたのですが、2017年より数年前から「アナログレコード人気」は各種のメディアで度々取り上げられるようになっているので、そう考えるともうずいぶんと長く「アナログレコード人気」が継続中なんでしょうね・・・。
ん〜個人的にはあんまり実感はナイんだケドね。

レコード人気が、報じられるたびに毎回思うのは、取材を受けた時とハナシをした「ブームは必ず終わる」というコトです。
レコードの人気が上がるコトに関しては、当店はそれ程、恩恵は受けていませんが世間的に結構なコトだと思っています。
だけど、ブームが終焉を迎える兆しがあると数年間という比較的時間を経て盛り上がったブームも一気に冷えてしまいますからね・・・。
コレは、今までの幾度となく世の中で起きたブームはすべて同じ道を辿っていますからね〜。
最近だと、タピオカドリンクとかそうでしょうね。
ま〜タピオカドリンク人気も既に3回目のブームらしいですが、コレが来年も続くかどうかは全く未定ですし・・・。

今回の日経新聞の記事に掲載されていた棒グラフを見てみると・・・。
graf


この急速な右肩上がり・・・コレは、ブームと言うより「バブル」に近いような気がします。
2009年に約10万枚にまで落ち込んだ、国内のレコード生産量が2018年には110万枚まで増えた・・・って状況ですからね。
コレが、日経平均株価のグラフに例えるとドエライ状況ですよ(笑)
ちなみに当next. recordsが渋谷にお店を構えたのは2000年なので上記のグラフで言えば一番左端の棒グラフが最高に長い時期ですね。
その頃は、今より更に国内のレコード生産量が80万枚ほど多かった時期のようです・・・。
いや〜今思えば、アナログレコードブームの一番の最盛期にレコード店をはじめちゃったってコトですね。
コレは、例えるなら「来月くらいに新しくタピオカドリンクのお店をオープンさせようと思うんだよね〜!」ってカンジでしょうか・・・(笑)
知人にこんな相談をされたら確実に「アホっ!今からヤッても遅いわっ!」ってツッコむコト確実ですよ。
しかし、オイラは2000年に渋谷で中古レコード店をはじめた時は、全然今からやっても遅いなんて思っていなかったし、「一時的なブームでレコードが買われている」なんてコトも全く思わなかったですからね・・・そう考えると、ブームの真っ只中に居るというのは世間一般的に言われているように「周りが全然見えていない」って状況なのかな・・・わかんないケド。
ま〜でも結果からすると、2000年に中古レコード店をはじめていなければ今はナイ、ワケですしね。

MODERN ROMANCE / CAN YOU MOVE
MODERN ROMANCE / CAN YOU MOVEの試聴
next recordsのサイトでMODERN ROMANCEのレコードを探してみる

渋谷では、ご存知の通り結構街の再開発が盛んに行われています。
ま〜古くなったビルや施設を取り壊して新しく建て直して街を活性化させる的なカンジです。
で、渋谷の老舗ショッピング・ビルであるPARCOも現在建て直し中なのですが、そのビルの中にある程度の規模のレコードショップが入るそうですよ。

レコード人気がいつまで続くかは、解りませんがまだまだアナログレコード界隈では、動きがあるようですね・・・。

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