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毎日、お店を営業していてお客さんとレコードのコトを話ししていると
意外なコトに気が付いたりします。
あるお客さんが一枚のレコードを買おうか止めようか悩んでいたんですよ。
お客さんが、そのレコードを購入するか否かはイロイロな事情があります。

「もっと探せば安価であるんじゃないか?」
「今、買わなくてもいいかな・・・」
とか
「持ち合わせがない」、「今月は懐具合がキビシー><」
など・・・

事情は、そのお客さんそれぞれなので真意の程は、本人しか解りませんが、
まぁ大体こんな事情だと思います。

オイラは、そう言う悩んでいるお客さんには、あえてオススメはしないんですよ。

購入を悩んでいるお客さんから、よくある問いかけで
「どれ位のペースで入荷しますか?」
とか
「まだ、何枚かストックありますか?」
なんて訊かれたりしますね。
たぶん、そのレコードを諦める正当な理由を探しているんでしょうね。
でも、諦める理由を探しつつ手に入れたいという気持ちもあるんです。

どれ位のペースで入荷とかは正直、わからないんですよ。
「ちょくちょく入って来ますよ~」とか言ってて一年以上入らなかったりするレコードも
多数あるんで、なんとも言えませんね。
ストックがあるレコードは、
「まだあるから次来た時でもダイジョウブだと思いますよ。」と伝えますね。

でも、実はこういったコトを話しても 欲しいレコードは、欲しいんですよ。

お客さん 「ちょっと試聴させてもらってイイですか?」

オイラ 「全然オーケーですよ。」

試聴タイム♪♪

お客さん 「あーカッコいいな。この曲好きなんですヨ~。」

以前、このブログでも書いたことなんですが、お客さんはレコードとその曲を
どちらを優先するのかな、と思って以下の事を訊いてみました。

オイラ 「この曲好きならレコードから録音したモノCDに焼いてあげましょうか?」

お客さん 「え~CD貰ってもな~・・・」

オイラ 「タダでも嬉しくないですか?」

お客さん 「全然嬉しくないですね。」

オイラ 「じゃ、このレコードのブート盤とかタダであげるよっていわれたらどうですか?」

お客さん 「イヤ~いらないですね。」

つまり、収録されている音楽もモチロン大切なんだけど、
それは 「ちゃんとしたオリジナルのレコードでなくてはダメ」と言うことなんでしょうね。

以前、iTunes Music Store が、オープンした時、
「パッケージメディアはもしかしてドンドン衰退していくのかな~」なんて思ってたんですが、
もしかしたら意外とそんなことなくて
「ダウンロード→CD購入」
と言う具合にパッケージの購入に進むのかな~なんて近頃は、思ってます。

やはり、レコードが好きな人は、
レコードの中に収録されている曲がモチロン重要だけど、レコードでなくてはならないんでしょうね。
キッカケは、やはり、DJ PLAY(クラブでのプレイだけでなくMy DJ ROOMでのプレイを含めて)
だったんだけど、レコードそのものの魅力にドンドン魅せられたんですね。
オイラ自身が、まんま同じコトを体現しているので間違いないですね。

結局、お客さんは買うのを諦める理由を探してたんだけど
「ヤッパ買います!悩んでても自分のモノにはならないですから。」
ってレコードお買い上げしていただきました。

そのレコードに出会えるのも何かの縁みたいなのもありますからね。

今回紹介するのは
FINGERS INC. / CAN YOU FEEL IT

今更ながらチョ~名盤のHOUSE CLASSICなレコードです。
オイラも、このレコード買うときメチャ悩んで買った覚えがあります。

オイラは大阪のもう今はCLOSEしたダンスの12インチシングルの専門店で
このレコード買ったんですよ。
そこのお店は、新譜屋で結構品揃えが豊富で週末によく通ってレコードを
チェキってました。 もう、在庫のレコードがハンパなく多いので1回行くと
軽く1-2時間位くらい見るのに時間かかってました。
当時(1990年)、オイラはHOUSEにハマってて今思えば、
「一番レコード購入熱が高かった時期」でした。
リリースされる新譜のHOUSEのレコードを買いまくってましたw
その頃は、「HOUSEのCLASSICだからプレミアプライスが付く」なんて
全然無かったんですよ。
だから、フツーに新譜のレコードは1000-1500円だったんですよね。
このレコード FINGERS INC. / CAN YOU FEEL IT がリリースされたのが
1988年なのでオイラが手に入れたのは2年後なんですが、そこのお店では
どういうワケか新譜の3倍の値段が付いてたんですよね~。
オイラも今でこそ中古レコード店を営んでいる立場ですが、
当時は、レコードにプレミアが付くなんてことも全然解らないヒヨッ子だったんです。

かなり悩みましたね~このレコードをそこのレコ屋ではじめて見た時に
「買おうか・・・辞めようか・・・」
もう、3回程悩みながら、そこのレコ屋を後にして店を出たんですが、
またそこのお店に行ってJACK TRAXのレーベルのコーナーを見ると、
DR. MARTIN LUTHER KING JR.がオイラの事を待ってるんですよ・・・

「キング牧師・・・今日はあんたを連れて帰るよ」って言って買ったのを覚えてます。

で、家に帰って早速レコードをターンテーブルに乗せて音を出すと、
「I HAVE A DREAM!!!!」 ですからね~。
マジでトリ肌立ちましたよ。
「あ~買って良かった・・・」って純粋に思いました。

ところで LARRY HEARD さんDJ PLAYで来日するようですね。
http://www.sondexter.com/larryheard/

I HAVE A DREAM のリリックは下記で読む事が出来ます。
http://www.worldwideschool.org/library/books/hst/northamerican/IHaveaDream/chap1.html

FINGERS INC. / CAN YOU FEEL IT に関する情報は下記で。
http://www.discogs.com/release/20132