渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

oldirty_gotyourmoney_ger
こんなニュースを読みました。
「ゲオで買い取り終了のCD、アナログレコードのように人気再燃あるか?」
レンタルビデオ・リユース販売でかなり大手であるゲオが2022年9月で中古CDの買い取りを終了するというニュースです。
新品のCDの販売やレンタルは、今後も継続するとのコトですが、一般からの買い取りはもうヤメます・・・ってコトですね。
というかですね、個人的にはレンタルビデオ&CD、中古DVD&CD店ってホトンド足を運ぶコトがナイので実感としては「まだ、やっていたんだ・・・」ってカンジではあります。
上記のニュース記事でも言及されていますが2019年は、音楽を聴く人の約40%がCDを利用していたのですが、ココ2年間で25%までダウンしたとのコト。
音楽を聴く人が減ったワケではなくってCDから定額制音楽配信サービス(サブスク)へ移行した・・・という流れですね。
ゲオは、オンライン販売も行っているのですが、イメージとしては街のショップって印象が強いですよね。
やはり実店舗は、店舗のスペースという制約があるので今後の売上が見込めない中古CDの販売は、切り捨てられた・・・ってコトなんでしょうね。
ん〜中古CDを販売している大手の企業が買い取りをやめるというコトが大きなニュースになるというか、時代の転換期を迎えた・・・的な話題になるんですね。
小さなCDでも店頭である程度のジャンル、タイトルをそれなりに揃えて販売するとなると結構なスペースが必要となります。
でも実際にそのスペースに見合った売上があれば、コレまで通り買い取り&販売をしてそのサイクルを廻すコトが出来ると思うのですがもうソレも出来ないのであるイミ、「中古CDの販売は見限った」ってコトになるんでしょう。
上記の記事には、CDの売上低迷とアナログレコードの人気の復活を対比してますが、CDが十数年後に「コレクタブルなアイテムに成り得るのか」ってコトを考えると正直、キビシイのでは、ナイでしょうかね〜。

以前、Twitterでこんなコトが話題になっていました。
CDは年が経つとこんな風に劣化する……保存状態以外にも原因ありそう「永遠を求めたら古代の方法に戻っていくのか」
自宅でCDケースにキチンと保管されていたCDが劣化して聴けなくなった・・・という悲惨な状況を嘆いているという話題です。
コレは、もうどうしようもナイですね・・・。
こんなカンジでCDは、劣化するようです。
CD-kabi
キズの入ったレコードは、プチプチノイズが入ってもまだ聴くコトが出来ますが、劣化したCDは、再生すらされないという・・・大切なCDコレクションがある日、聴こうと思ったらこんな状況になっていたらもう絶望ですね。
上記の記事によると、80年代の輸入盤CDは、時期的にかなりヤバいようですね・・・一方、国産のCDは、まだマシなようです。
しかし、2000年代に生産されたCDでも既に劣化が起きているという報告もあるので、もうかなりガチャ的要素があるようですね。
こんな状況の中で浮上してきたのが、「アナログ最強説」(笑)
確かにアナログレコードに関しては、50年前にプレスされたモノでも現役で聴くコトが出来ますからね〜。

あ〜でもアナログレコードは、保管・管理に関しては、結構シビアなので一長一短かも知れませんね。
長年に渡るオイラの経験でやはりイチバン気をつけなければ、イケないのが「ビニールジャケット」です。
盤面に付着した油脂から発生するカビも要注意なのですが、カビに関しては丁寧にクリーニングすれば、ナンとか改善できる見込みがありますからね。
神業っ!コレが究極奥義のレコード磨きだっ!
ビニールジャケットに要注意っていうのは、ズバリ、コレっ!
IMG-3883
よくピクチャー・ディスクに使われているビニール製のジャケット(スリーヴ)ってアルじゃないですか。
ちょっと厚手のビニールでピクチャー・ディスクの見映えがイイように透明になっているヤツ。
アレは、マジで要注意っていうか、ヤバいので必ず、別のインナースリーヴに入れ替えて保管したほうがイイですよ。
レコード盤とこのビニールジャケットが数年間の保管で密着してしまってレコードの音溝が刻まれた盤面が劣化してしまうという現象が起きます。
オイラは、レコードの買い取りでこのビニールジャケットによって劣化したピクチャーレコードをコレまでに何百枚も見てきましたから。
劣化したレコードは、どうなるかというと、とりあえず音楽は鳴るのですが、その曲の上に終始「ザ〜〜〜〜〜」ってノイズが入ってしまいます。
タブン、レコード盤と近い塩化ビニールがこのジャケットの素材に使われてるために長い期間の密着によって同化しちゃう様ですね。
ちなみにピクチャーディスクは、だいたい限定盤である場合が多くてマニアックな中古レコード市場では、タイトルにもよりますがコンディションの状態が良ければ通常の黒いレコードよりも買取価格が高くなるという傾向があります。
なので、もしこのビニール製のジャケットのレコードを所有しているのなら直ちに取り出して別のジャケットに入れ替えたほうがイイですよ・・・ホント、大事なコトなので2回書きましたが(笑)
時々、「ポリ製のインナースリーヴは、大丈夫なのでしょうか?」って質問をされるコトがありますが、2022年の今現在は、とりあえず問題ないようです。
しかし、今後どうなるかは、判りませんケドね・・・。
実際、80年代のCapitalレコードに採用されていたあずき色のポリ製インナースリーヴは、結構劣化が進んでいてポロポロと崩れて破れるようになっていますからね。
そういうコトを考慮するとやはり「紙製のインナースリーヴ」が最強なのではないでしょうかね。
たまにカビとシミだらけの紙製インナースリーヴも見かけますが、ビニールのようにレコードに影響を与えるコトはありませんからね。

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CDが今後、アナログレコードのようにコレクタブルなアイテムとして存在し得るのか・・・ってコトは、オイラの考えでは、難しいのではナイのかな・・・って思います。
世界初の音楽CDは、販売されたのが1982年なのですが、奇しくも今年は、音楽CDの誕生から40年にあたるワケですが、もうかなりメディアとしての役目は終えつつあるようなカンジがしますね。
世界的には音楽が聴かれるシーンってもうホトンドが、サブスクが中心となっていてCDがまだこんなに販売されているのは世界的に見ても日本だけというあるイミ特殊な状態ですからね。
つい先日、自宅の近くのブックオフに中古CDの状況を見るために視察に訪れたのですが、誰一人としてCDを物色している人はいませんでした・・・。
で、以前にもこのブログでも言及したコトがありますが、アナログレコードの販売スペースが以前よりも拡大していて、さらに店内の買い取りアナウンスでが「アナログレコード、お売りくださいっ!」って連呼していましたね〜ローカルな地元のブックオフなのでサスガにレコードを見ている人はいませんでしたが・・・。
一方、ブックオフでは、CDの買い取りは、まだ継続中のようですが、もうその販売価格は100円とか300円とか・・・100円のCDの買取価格って多分1円とかでしょうね。
スペースを割いて大量に在庫してはいますが果たしてスペースに見合った売上があるのかは、微妙なカンジですね。
というか、週末にも関わらず、ブックオフでは収益の柱であるマンガ本を見ている人も結構少ないような印象が・・・CDだけなく書籍の方も電子化が進んでいますからね・・・コチラもリユース・ニーズは、今後キビシい状況になるのかな・・・。

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soulfusion_wecanmakeit
このブログを書くにアタリ、「アナログレコード」に関するネタになるようなニュースや話題がないかなぁ〜って日々、探し回っているのですが、相変わらず新しいニュースがドバドバ流れていますね。
というか・・・アナログレコード関連の話題って増えてきているような気がします。
レコードって技術的には、もうヨホドのコトがない限り、新しい技術革新はおきない、超枯れた技術なのですが、こんなに毎週新しい話題が大手のメディアから投下されている状況に
「ナニやらバブルっぽい雰囲気が漂ってナイか?」って違和感をカンジなくナイ・・・ってカンジがします(笑)

そんな多くのアナログレコードな話題が投下される中で先日、ご来店いただいたお客さんとなかなか興味深いハナシが出来たました。
ご来店いただいたのは、40代後半くらいのお客さんで、趣味でDJプレイを楽しんで時々、ご友人たちとイベントを催してソコでもDJをしているそうです。
ちなみにプレイするのはアナログレコードではなくってPCです。
コレまでの経緯を訊いてみると、90年代のDJブームでアナログレコードを蒐集してプレイしていたトコロに2000年代前半にやって来たコントロールヴァイナルによるDVSへのプレイへ移行したそうです。
ソレまで数千枚にも及ぶレコードコレクションは、数年間は所有していたそうですが、PCでのプレイに切り替えてから全くアナログレコードを使うコトがなくなったコトで、「もうレコードを使うコトは、一生ナイな・・・」と判断して本当にお気に入りのレアなタイトルを数十枚だけ残してすべて処分したそうです。
で、そう判断して10年余りたった現在、ナニやら世間ではアナログレコードが人気だというココ最近のニュースや話題に触れてちょっとモヤモヤしたフクザツな気持ちになったようです。
そして「実際、アナログレコードって今、どんなカンジなんだろう」って気になったそうで、買い物ついでに訪れた渋谷で、10数年ブリに「宇田川町のレコ屋街」に立ち寄ってみたそうです。

おハナシを訊いてみると90年代から2000年代はじめの頃は、週に何回も渋谷へ訪れてレコードを買いまくっていたコトなんかのハナシを交えてこのエリアの激変ブリに時代の流れを甚くカンジたそうです。
オイラは、毎日ココに通っているので、このエリアの変わりようをなかなか体感しにくいのですが、「アノ当時は・・・」ってお客さんがハナシするコトを聞いて「あ〜そういえばそうでしたね〜(笑)」ってカンゼンに忘れていたコトとか思い出す始末でした・・・(笑)
そして10数年ブリに訪れた週末の渋谷のレコード屋街で、HMVやディスクユニオンへ訪れて結構なお客さんが熱心にレコードを掘っている様子を観て、「まさか、再びこんな状況になるとは思いませんでしたよ〜」って言っていました。
当店は、HMVやディスクユニオンの規模から比べると1/100くらいのショボショボ零細中古レコード店ですが、たまたまそのお客さんがご来店時には、他のお客さん数人ご来店中で狭い店内の人口密度が一時的にメチャ、高い時だったのを見て「小さなレコード店でも結構お客さんが入っているな・・・」って思ったそうです。
ん〜たまたま偶然ですケドね〜(笑)

このブログでも書いたコトがありますが、若いお客さんが古いHipHopやR&B、House、Discoのレコードを買っていかれるコトや、レコードを聴くだけでなく「アナログレコードでDJプレイがしたいっ!」って訪れるお客さんが少ししづつではありますが増えているコト、はたまた以前、DJプレイを趣味として楽しんでいたがブームの終焉と共にリタイアした人が、再びレコードでDJプレイをやってみようかな・・・ってリターンする人も結構いたりするコトをオイラは、おハナシさせていただきました。
おハナシをしたそのお客さん的には、DJプレイするコトに関して合理的に考えれば、どう考えてもPCでプレイする方が、絶対に利便性が高い・・・なのにナゼ、今更アナログレコードなのか・・・ってコトに関して不思議に思っているようでした。
オイラは、レコード店主という立場なので「レコード、イイですよっ!絶対にレコードでしょっ!」ってカンジでカンゼンにポジショントークになってしまうのですが、お客さんのいわれる通りDJプレイに関しては、合理的に考えればPCDJだと思いますよ。合理的に考えればね・・・。
レコードは、持ち運びも大変だし、イベントを催す場所へそんなに枚数も持っていくコトは出来ないし・・・そうなると、事前にどんな曲をプレイしようかって予めプランを練ってレコードをソレに合わせてセレクトしなければイケないし・・・。
合理的に考えれば、どうやっても制約の多いレコードでのプレイは、一見すると「ナイな・・・」って思います。
だけど、限られた制約の中で如何に自分のスタイルを表現するのか・・・ってコトは、またソレはソレでスキルの見せドコロな部分もありますよね〜ナンて、ハナシをしていました。
もうカンゼンにポジショントークですが・・・(笑)

そのお客さんのハナシを訊いていると、ソレまでDJプレイをするためにアナログレコードをたくさん所有していたが、時代と技術の変化とともにPCDJへとプレイのスタイルを変更しました。
もうアナログレコードの時代は、終わった・・・2度とプレイするコトはナイだろうな・・・というコトでレコードを見限ったワケですが、それから10数年経過した今、再びアナログレコードに注目が集まっている・・・自分では、もう終わったと見切ったハズのレコードが・・・。
「最近は、レコードでのプレイに戻ってこられる人も多いですよ〜どうですか?」っていうオイラのポジショントークに対して「実際、今からレコードでやる意味ってありますか?」って疑問を投げられました。
「まぁ〜ソレは、その人それぞれのスタイルなので、『レコードでやるのもイイな・・・』って思えば、ソレでイイんじゃないでしょうかね〜」って差し障りのナイ返事をして、お客さんは、お帰りになられました。
レコード店に訪れてレコード店主に「今更、レコードでやる意味ってありますか?」って訊くのもちょっと、どうかと思いますが・・・(笑)
お客さんはお帰りになった後、ちょっとイロイロ考えてみたんですよ。
タブン、気持ちを察するにご自身が「コレからは、PCDJだ!」って決断してコレクションしていたレコードを処分してスタイルを大きく変更したのですが、それから10数年後に再びのレコード人気は、訪れるとは・・・「自分が決断したコトは、正解だったのか」ってちょっと戸惑いをカンジたのかもしれませんね。
ま〜オイラ的には、DJプレイするのはアナログレコードでもPCでも自分がやり易いスタイルでイイと思うのですが、流行りとかブームってソレをグラつかせるくらいパワーがあつんでしょうね・・・。
ソレを言えば、ソレまでサブスクで音楽を聴くのを楽しんでした人が、レコードで聴く方へイッちゃうのもそうですからね。
トレンドってそういうモンですかね・・・やっぱり。
しかし、今回のお客さんに関しては、一度やっていたコトを見限ってPCへ移行したケースですから、またソレをアナログレコードへ戻すとなるとなかなかソレは、大変なのかもしれません。
オイラは、「絶対にコッチだっ!」って白黒区別をつけるんでなくって、この曲は、レコードで持っておきたいな、時々アナログレコードでDJするのも趣があって良いかもなぁ・・・ってフンワリした気持ちでイイと思うのですケドね・・・人によっては、気持ち的に柔軟な対応がし難いのかもしれませんね。

SOLE FUSION / WE CAN MAKE IT
SOLE FUSION / WE CAN MAKE ITの試聴
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最近、アナログレコードでDJを始めてた20代の若いお客さんに「レコードでDJプレイするトコロってドコがイイの?」って訊いてみました。
そしたら、「レコードでDJする方が、カッコよくないですか?」ってもう直球ストレートな返事が返ってきました(笑)
「へぇ〜特にドコがカッコいいの?」って訊いてみると、「次にかけるレコードを選んでいるトコロとか、候補になったレコードが斜めになって出ているトコロとかメチャ、カッコいいっすよっ!」って・・・(笑)
90164
こんなカンジですね (レコードを選び中のDJ Shadowさん)

そうなんだ・・・レコードを選んだりしている様子とか、ジャケットが斜めに刺さっているというそんな部分にソソれれるのか・・・って。
そういえばそんなコトあったな〜なんて、ナンダカ30年以上前に思った気持ちを思い起こさせられました〜(笑)
いや〜若いって感性が豊かでイイな・・・ってオッサンは、思ったのでした。

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whitney_didntwealmost_ger
このブログ管理者であるオイラは、「渋谷レコード店日記」では、「どの記事がアクセスが多いのか」って言うコトが解るアクセス解析を見るコトが出来るのですが、ダントツでイチバン読まれている記事があります。
ソレがコチラです。
「レコードのオリジナル盤について」
もう3年以上前に書いた記事なのですが、この記事が最も多くの人がアクセスして読まれています。

で、この記事にどうやってアクセスして来たかというリンク元を辿るとホボ、Google検索からナン等かのキーワードで検索した結果、上記の「レコードのオリジナル盤について」という記事に辿り着いたというコトが判ります。
最近は、「アナログレコード人気」のコトを多くのメディアで度々取り上げられているコトで、新しくレコード盤で音楽を聴く楽しみを知った人が多くなってきて、レコードについて知見を広げるにつれてレコードにおける「オリジナル盤」というモノがあるというコトを知ってソレについて調べているのかな〜って推測しています。
また、ちょっと難易度の高い内容である「オリジナル盤」と「再発盤」の違いについて知りたいっていう人も結構いるかなぁ〜って思います。
このブログでも以前に書いたコトがありますが、再発盤には、「コレは、再発盤です」ってコトなんか一切書いていないので、ココをみたらオリジナル盤か再発盤かイッパツで判断できるって言うコトは判りません。
そのアタリのコトについては、下記の記事に書いていますので興味のある人はド〜ゾ。
オリジナル盤とブート盤の見分け方
再発 / ブート盤の見分け方 2


で先日、ご来店いただいたお客さんにこんなコトを訊かれました。
「再発盤ってダメなんですか?」
この記事のタイトルでは「ブート盤ってダメなんですか?」って書いちゃっていますが、実際に訊かれたのは「再発盤」です。
でも、ご質問いただいたお客さんの言いたいコトを察するに「ブート盤」のコトを言っているんだろうな・・・と思います。
上記の記事でも言及していますが、「再発盤」と「ブート盤(ブートレッグ盤・海賊盤)」は、ゴッチャになって混同される場合が多いんですよね。
最近は、アナログレコード人気のコトもあって過去の名盤が再発されるコトが多いですよね。
特にアルバム(LP)は・・・もう再発盤が出まくりです。
で、7インチシングルもこのムーブメントにちょっとノッかりつつあるようで、コレまでアルバムでしか収録されていなかった曲が、初のシングル化ってコトで7インチでリリースされてるというコトもよく目にするようになりました。
一方、我らが愛すべき12インチシングルは・・・というと、この人気にはあまりあやかるコトはなくって、90年代から2000年代前半に起きたDJブーム時に売り出された非オリジナル盤が、中古レコード店のエサ箱によく入っています。
ご質問いただいたお客さんなのですが、HipHop好きな20代のお客さんでココ1年くらい前から好きな90年代のHipHopのレコードを買い始めたいたトコロ、当店のコトを知ってご来店いただきました。
ソレまで他のレコード店でSpotify等で知ったお気に入りの古いHipHopのレコードを他店で買っていたトコロ、はじめて当店へ訪れて自分が持っているレコードを買った時の値段と当店での販売価格が10倍も違っていたコトに驚いてイロイロをググって調べたトコロ、レコードには「オリジナルのレコードとそうでないレコードが存在している」というコトを知ったようです。
で、上記の記事を読んで頂いたようです。
ソレまで好きな曲をレコード店で見つけたらオリジナル盤・ブート盤を意識ぜず買っていたとのコトです。
よく利用していたレコード店でも同じ曲でオリジナル盤とブート盤が一緒クタになって、販売されていてその時は、今までは安い方を買っていたトコロ、レコードにはオリジナル盤とそうでない盤が存在するという事実を知ってナニか気持ち的に釈然としない部分があったようです。
他店では売っていないレコードを当店で、時々購入していただいていたトコロ、オリジナル盤でないレコードを安いという理由でソレまで買っていた気持ち的に釈然としない部分に関する意見を訊いてみたい・・・というコトで、ご質問いただきました。

かなり主観的なコトしかお伝えできないのですが・・・。
オイラ的には、購入する人がとりあえず好きな曲が聴けるのであればイイと思うのであれば、再発盤でもブート盤でもイイと思うのです。
つまるトコロ、レコードを購入する人が、そのレコードにナニを求めるのか・・・っていう部分なのでは、ナイでしょうかね。
オイラも12インチシングルを買いはじめた知識のない頃に、同じ曲のレコードなのに中古レコード店で5000円で売っているモノが、新譜のレコード店で1000円で売っているコトに対して「ナンでこんなに値段が違うんだろう?」って不思議と思っていた時期ってありましたよ。
ソコで、レコードには、オリジナル盤とそうでない盤(再発盤・ブート盤)が存在するコトを知ったワケです。
その当時は、DJブームの真っ只中にあってとにかくレコード盤を持っていないとプレイが出来なかった事情もあり、レアなレコードは滅多にお目にかかれない・・・つまり、購入するコトが出来ない即ち、DJプレイが出来ない・・・そんな事情もあって人気の12インチシングルのブート盤が大量に作られた時代でもありました。
まぁ〜ソコは、プレイする目的のために仕方ナシで多くの人が再発盤・ブート盤を購入していたと思います。
しかし、時代は変わって今現在、好きな音楽をレコードで聴くコトにナニを求めるのか・・・ですよ。
音楽自体は、タダで楽しむコトが出来る時代にあえてアナログレコードで聴く意義をドコに求めるのかってコトですよね。

オイラ自身、レコードにナニを求めるのか・・・っていうと、やはりリリースされた当時のレコードから漂う独特の空気感とかその存在感を第一に求めちゃうんですよね。
個人的には、もうこの雰囲気は、再発盤・ブート盤からは、絶対に得るコトは、出来ないって思っているんですよ。
なので、再発盤・ブート盤は、買わないって決めています。
だけど、レコードにナニを求めるのかって人それぞれですからね・・・。
この質問をしたお客さんもオリジナル盤の良さをナンとなく感じるようになったトコロ、それまで買って持っていた再発盤・ブート盤が、あまりイミのない存在のようにカンジてちょっと自分自身の中でココロの葛藤があるようなカンジがしたんではないでしょうかね。

ブート盤って明らかにレーベルやジャケットが異なっていれば、まだイイのにオリジナル盤と見た目が一緒ってちょっとイヤらしいですよね。
ナンかダマして売ろう、とか見た目が一緒で安いならコッチの方がイイでしょ・・・っていうカンジがして。
ま〜でもそういったレコードをでも構わないよっていう部分も人それぞれですからね・・・。

WHITNEY HOUSTON / DIDN'T WE ALMOST HAVE IT ALL
WHITNEY HOUSTON / DIDN'T WE ALMOST HAVE IT ALLの試聴
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で、結局「ブート盤ってダメなんですか?」ってコトなのですが、全然イイと思いますよ、ご自身がソレで納得できるのであればね。
そのお客さんと一通りおハナシして帰られた後にスタッフとこのコトについてハナシしたんですよね。
当店のカンバンは、中古レコード店となっているのですが、別の言い方だとアンティークショップ的なトコロも多分にあるんじゃないかなぁ〜って。
そういったイミでは、オリジナル盤って真作でブート盤は、贋作みたいなカンジでしょうか。
よく例えるのですが、ブランド品ってフェイクがたくさんありますよね。
まさにレコードもアレに近いんじゃないかなって思います。
ま〜でも、ちゃんとクレジット通りの曲が収録されているし、音も鳴ります・・・だけどホントにソレでイイの?って思っちゃうみたいなカンジでしょうかね〜。
オリジナル盤の良さを伝えたいためにこの「渋谷レコード店日記」を始めたのですが、なかなかその良さをストレートに伝えるのってホント、ムヅカシイなぁ〜って思います。
ホント、解る人にしか共感できない超マニアックな世界ですからね・・・そうカンタンでは、ナイですよね〜。

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martinegirault_been
渋谷で長年レコード店を営んでいると時々、「取材したいんですが・・・」ってカンジで時々メディアからの依頼が入ったりします。
で、その取材内容の意図や用途を詳しく訊いて取材を受けるかの判断をしているのですが、先日ちょっと変わった内容のメールが届きました。

要約すると・・・
高校生が今のアナログレコード人気についてレポートを書きたいので、取材させて欲しい・・・という内容です。
テーマとして課せられた課題が「最近、流行しているモノやサービスについての調査」という内容で連絡してきた学生さんは、「今のレコードの人気」について調べてみようと思ったそうです。
高校生がレコードの人気について調べるっていうんだから、本人もトーゼン、「レコード好き」ナンだと思いきや、全くレコードの知識がナイ & 触れたコトもナイという状態だそうです。
タブン、連絡をくれた高校生の親御さんって40代くらいだと思うのですが、自宅にはレコードなんて1枚もナイし親御さん自身もCD世代ですよね・・・。
親や友人の影響でレコードに興味を持っている状態で課せられた課題に対して「レコードのコトを調べてみよう」って思うのなら解るのですが、触れたコトもナイんだけど、「レコードについて調べてみよう」っていう動機にちょっと興味があったので協力するコトにしました。

で、「訊きたいコトが4つあります」というコトで下記の内容で質問をされました。
1  レコードの購入者層の分布
2 ズバリ、レコードの魅力とはナニか
3 今のレコード人気についての主な理由
4 音楽サービスがデジタル化していく現状でレコードが残っている理由

ま〜やはり、気になりますよね・・・どんな人がレコードを買っていて、タダでも音楽が聴ける状況なのにナンで化石級のメディアであるレコードで聴いて、しかもソレがちょっとしたブームになっているってフツーに考えたらかなりヘンテコな状況です。
合理的考えたら、ホント「ナンでそうなるの?」って思いますよね〜。
というワケで、オイラの見解を述べてみました。

1 レコードの購入者層の分布
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当店では、主に2つの世代のお客さんに購入いただいています。
レコードが全盛期だった70~80年代に多感な時期を過ごされた世代で現在50代の世代と全くレコードに触れたことのない世代30〜40代の世代(この人達は主にCD世代ですね)の人が比較的多いです。
だけど最近は、20代の大学生や会社員もレコードを購入するケースもあります。
購入者の男女比は9割が男性です。元々アナログレコードは、かなりコレクション性が高い趣味なので男性の趣向にあっているように思います。
だけど少しずつではありますが女性のお客さんも増えていきています。
最近のテレビCMやファッション関係のメディア等でもアナログレコードが「お洒落アイテム」的な目的で使用されていたりするケースも多いようで一部の女性に興味を持たれているのかもしれません。

2 ズバリ、レコードの魅力とはナニか
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「アナログレコードの魅力」を一言では言い表すことは、かなり難しいです。
レコードの本来の目的は、「音楽が記録されたメディア」で元々は「音楽を聴く目的」のためにレコードを購入していました。
しかし、新しい音楽を聴くためのメディアとしてCDが発売されるようになって「音楽を聴く目的のため」のメディアとして役割はレコードからCDは移行しました。今はソレがサブスクになっていますね。
実際、今レコードを購入している人は、音楽を聴くためだけの目的で購入しているのではナイと思います。
レコードを購入する目的や用途の好みは、人それぞれですが、アナログレコード盤そのものに魅了されているように思います。

●レコード盤自体の存在感やその大きさや統一された規格
●古いレコードの風合い(アンティークなアイテム)
●大好きなアーティストのレコードが揃っていく様子・所有する喜び(コレクタブル性)
●世界各国で販売されたレコードの相違を楽しむ(US盤やUK盤、日本盤の違い)
●紙のジャケットの良さ(同じレコードタイトルでも生産国によってジャケットのデザインが異なったりしています)
●入手が困難なレコードを所有する稀少性(レアアイテム)
●欲しい・手に入れたいと思っているレコードを探すという行為
●音質の良さ(CDよりも再生音域が格段に広い)

上記はレコードの魅力のごく一部です。
購入している人は、複数のレコードの魅力にハマっていると思います。

3 今のレコード人気についての主な理由
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今のアナログレコードの流行には、アメリカで毎年開催されたレコード・ストア・ディ(RSD)の影響が大きく関わっていると考えてられているようです。
RSDでのイベントや限定アイテムの販売でレコードマニアだけの小さな人気が話題となり大きなムーブメントになったと思います。
また、シティ・ポップの人気やコロナ禍での巣篭もり需要の影響もレコードのブームに関係していると思います。
さらに「コト消費(体験消費)」にもレコードが関わっているのではないかなと私は思っています。
レコード自体を購入するという行為は、「モノ消費」なのですが、レコードを聴くという行為自体を体験するためにレコードを購入しているという側面もあるのでは、ないのかなと感じています。
現在、音楽を聴くという行為は、とてもカンタンにしかも安価になっています。
そんな中にわざわざ古い音楽メディアを購入して自宅で好きな音楽を楽しむという特別な行為・体験に価値が見出されたのではないのかなと・・・。

4 音楽サービスがデジタル化していく現状でレコードが残っている理由
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音楽を聴くという行為がお手軽化した今、敢えて手間をかけてレコードで音楽を楽しむという特別感的なニーズにハマって今は、ブームになっていると思います。
だけど、今後レコードがずっと残り続けるかどうか・・・という事については、正直解りません。
これ迄も様々な熱量の高いブームは、起こりましたが、何十年も継続したブームというのは存在しないし、いつか必ずブームは終焉を迎えます。
そうなった時にブームの最中にあったアイテムは必ず、陳腐化してしまいます。
私は、25年ほどレコードの販売に携わっていますが、90年代後半から2005年頃に起きた熱狂的なレコードブームを一度経験しています。
そのブーム後は、本当に大変な状況になりました。
そういった経緯を知っているので、出来れば大々的なブームにはならないで解る人だけの間で起きている静かなブームが長く続いてくれたほうが良いと思っています。

というカンジでオイラなりに思うトコロを伝えてみました。
ま〜かなり主観的なのですが・・・(笑)
特に4のレコードが今も残っている理由については、自分でもちょっとフクザツな心境になっちゃいました。
ん〜ブームになって欲しいケド、そんなにブームになって欲しくない・・・的な相反する気持ち・・・的なみたいな。
ホントは、当店の最も得意とする12インチシングルのコトを思いの丈に語りたかったのですが、学生さんの望む答えにならなくなるので、ココはグッと12インチシングルのハナシは抑え込みました(笑)
てっきり学校の授業の課題だと思っていたレポートなのですが、よくよく訊いてみると、大学受験に関わる調査レポートだったようです。
今の受験ってこんなテーマの課題が出されるんですね〜ナンかちょっと楽しそう〜。
というか、オイラがテキトーに述べたレコード人気についての見解が、学生さんの今後の人生に大きく関わるって思ったらちょっと・・・プレッシャーが・・・。

MARTINE GIRAULT / BEEN THINKING ABOUT YOU
MARTINE GIRAULT / BEEN THINKING ABOUT YOUの試聴
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メールでの質問に応えるいうスタイルの取材だったのですが実際は上で書いた文章の5倍くらいの結構な文章量だったんですよね。
というのも、はじめに「レコードのコトは、ナニも解らない状態です」って聞いていたので、オイラが「レコード好きなら知っていて当たり前」だと思うワードについてある程度の解説を加えたりして答えていたのでメチャ長い文章となってしまいました。
例えば、レコード・ストア・ディってナンなのか、ってコトやどうしてRSDが開催されるようになったのかという当時の状況だとか、音楽の聴かれ方の変化についての経緯だとかですね。
17~18歳の人が生まれたのって2004年ですからね・・・時代的には、もう物心ついた時から自宅にネット環境があって初めて持ったのがスマホ・・・っていう超絶デジタル・ネイティヴなZ世代のド真ん中の人達ですからね。
モノの見方や価値観がオイラとはまったく異なるっていうオイラからすると未知の世代でもあります。
しかし、そういった世代の人でも「レコードってナンだろう・・・」って少しでも興味をカンジたから今回のように「調べてみよう」っていう動機に繋がったんでしょうね。
しかも大学受験という大事なシーンで「レコード人気」について調査するっていうナンダカ不思議なカンジがしました。
今回の調査レポートを作るのを機会に自分でも「レコード音楽を聴いてみたいな・・・」って少しでも思ってくれたら嬉しいな〜って思う次第であります。
ちなみにオイラには、22歳のムスメと20歳のムスコがいるのですが、自宅に何千枚もレコードがあってスグにレコードが聴ける環境にあるにも関わらず、一切レコードに興味がありません・・・(笑)

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vernonburch_nevercan
渋谷の中古レコード店で接客していると、ジワジワと「レコードでDJしたいっ!」というニーズがホンの少しではありますが高まってきているような印象があります。
ダイレクトに「レコードでDJするには、ナニが要るのですか?」って訊かれたりするコトもありますし、お客さんのレコードの買いっプリから「コレは、明らかにDJプレイ目的だな・・・」ってカンジたりしますしね。
ん〜90年代から2000年代の時期は、ホント皆さんの熱量がハンパなかったですが、アレから20年ホド経過していて、世代もガラリと変わっていますが、本質はあまり変わっていないのかも知れませんね。

先日、店頭に立っていると20代前半のスーツを着た若い会社員のお客さんにご来店いただきました。
見るからにナニかちょっと焦っているようです・・・。
で、開口一番言われたのが・・・
「あの〜DJ出来る機械を探しているのですが・・・」でした。
思わずオイラは、「えっ!?DJ出来る機械って(笑)」

事情を訊いてみるとこんなカンジです。
■勤めている会社のイベントでちょっとしたパーティが催される。
■コレまでそのパーティでは、スマホから適当に音楽をBluetoothのスピーカーで流していた。
■それもちょっと味気ないので上司からDJ出来る人を招いて華やかにやろうってコトになった。
■若手社員3人に「DJ出来る機械を購入してくるように!」という指示がされた。
■3人で手分けして「DJ出来る機械」を捜索中。
■既に家電量販店や楽器店を廻ったがDJ出来る機械は売っていなかった。
■「渋谷 DJ」ってググったトコロ、当店に辿り着いた。
という状況です。で、焦っているというのもそのパーティが明日開催されるので今日中に「DJ出来る機械」を購入したいという・・・しかも当店へ来た時点で既に19時です。

コレまたメチャ、急なニーズが起きるんですね〜(笑)
その事情を訊いたオイラは、「DJ出来る機械一式」ってもうソレだけで数十万円コースですよ・・・ってお伝えすると
「一応、予算は30万円なんですケド・・・」って。
うわ〜ホント、マジモードですやん・・・しかも夜の19時にお店に来て今日買って帰りたい・・・っていう、モノスゴイ状況。
残念ながら当店には中古のSL-1200が1台しか在庫していないのでそのお客さんのニーズには対応できないコトを伝えたのですが、お客さん自体は、あまりよくわかっていない様子でした。
さらに詳しく訊いてみると、「DJ出来る機械」の買い出しの会社命令を受けた彼は、「DJ出来る機械」には、ナニが必要なのかよく解らないとのコトでした。
「一応、DJプレイするには、レコードプレーヤー2台にカートリッジ、DJミキサーが必要ですよ」と伝えると
「音はどうやって鳴るんですか?」って・・・もしかして、「DJ出来る機械」だけでなく「音を出す機械」も必要なようです(笑)
しかも買い出し命令を受けた若手社員3人とも「DJ出来る機械」にナニが必要なのかわからないまま捜索中のようでした。

当店のDJセット見せて「コレとコレとコレがナイとDJ出来ないんですよ〜」ってお伝えすると
「うわぁ〜初めて見ましたっ!カッコいいですねっ!」って・・・。
トーゼン、店頭に所狭しと並んでいるレコードを見るのも生まれて初めてでした。
レコードを見ながら「コレから音楽が流れるんですよね?」って・・・「そうですよ〜」ってお伝えすると、「3時間くらいのパーティなのですがどれくらいのレコードが要るのですか?」って訊かれました。
「はじめからプレイするものが決まっていれば数十枚で良いですケド、そうでなければ、枚数が多ければ多いホド、プレイに幅がでますね・・・」って伝えたトコロ、当店のスタッフが
「ちょっと待って、DJ出来る人を招くって言ってたケド、その人ナニでDJするんですか?」って。
イヤ・・・ホント、当店ではレコード店を販売しているので「DJプレイ=アナログレコード」ってなるのですが、もしかしてデジタル音源でDJプレイするってコトもありますよね・・・。
というか今だとムシロ主流は、デジタルDJの方です。
「その招くDJってアナログでプレイするのですか?」ってお客さんに訊いてみると
「わかりません・・・」って。

オイオイオイ・・・アナログレコードでDJするのか、デジタル音源でDJするのか解らないと「DJ出来る機械」の選択もかなり変わってきます。
しかも時間は刻一刻と進んでいます・・・当店でナンダカンダ説明しても購入するコト出来ないので、「とりあえずDJ機材を販売しているショップへ向かってその移動中に指示を出した上司の人へ『招くDJは、ナニでDJするのか?』ってコトをちゃんと訊いてからにしないとドエライ事になりますよ・・・」ってお伝えしました。
「あ〜そうなんですか?判りましたっ!すいませんありがとうございますっ!」って慌てて店外へ出ていきました。

その彼が帰った後にオイラと当店スタッフとで「スゴい切羽詰まった状況だったね〜」ってハナシていました。
というかタブン、指示を出した上司の人も年齢的には30代くらいだと思うので、DJのスタイルのコトなんて解らないだろうね〜ナンてコトを言っていました。
はたして、「DJ出来る機械」を今日中に買ってくるようにと会社命令を受けた彼、無事に事なきを得て「DJ出来る機械」を無事に買うコトが出来たのか・・・気になります〜(笑)

VERNON BURCH / NEVER CAN FIND A WAY (HOT LOVE)
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今だとナニか解らないコトとがあると大抵のコトはググれば、解決につながる解説にたどり着けると思うのです。
このブログでも度々書いていますが、最近レコードを聴きはじめた人もイロイロなコトをググって調べて理解して・・・ってカンジで好きな曲のレコードを買って聴いて楽しむ・・・までに至っているのだと思うんですが、そもそも今回のようなケースだと、一番基本となる知識がまったくナイ状態で「DJプレイが出来るセットを用意する」ってかなりハードルが高いですよね。
というのもそもそも、「DJプレイがしたい!」とか「レコードで音楽を聴きたい!」という本人の欲求がナイ状態で極めて趣味性の高い世界に会社の指示だけでDJ機器を購入するというのは、チョットいくらなんでも無茶ブリなような気がします。
しかも、招くDJのプレイスタイルも解らないまま「買いに行ってこいっ!」って指示を出されるワケでしょ・・・コリャ、大変だわ(笑)というかちょっと気の毒なカンジがしますね〜。
そこで、若手の部下から「お店の人からデジタルでプレイするのか、アナログでプレイするのかドッチか訊くように言われたのですが・・・どちらですか?」って指示を出した上司も訊かれたら「えっ?ナニ、ソレ・・・どういうコト?」ってなるんじゃないのかな〜って思うのです。
よくあるDJのイメージって耳にヘッドホンを当ててレコードを手でシコシコとキューイングしている印象があるようなのですが、あのイメージって今から20年前のイメージですからね。
今だとターンテーブルがCDJに変わっていたり、ノートPCがヨコにあったりとプレイのスタイルもずいぶんと変わってきていますからね。
見た目のイメージでは、ターンテーブル & アナログレコードって趣があって良いカンジなんですケド、招いてDJプレイとなるとレコードの枚数的にかなりプレイに制約がありますからね・・・。
まぁ〜でもその制約の中で如何に盛り揚げるコトが出来るか・・・っていうのも腕の見せドコロではあるのですケドね〜。

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