渋谷レコード店日記 - アナログレコードコレクションのススメ

東京 渋谷の12インチシングル専門の中古レコード屋next. recordsで日々思ったコトやレコードについて書いてます

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渋谷でレコード屋を営んでいるので、殆ど毎日渋谷へ通っているのですが
実のところ新譜のレコード屋に行くことがあんまりありません。
オイラが渋谷内で行くレコード屋って某大型中古レコード店くらいです。
全く新譜に興味がないってワケではないのですが、新譜のレコ屋に行ったトコロで
「おぉっ!コレはっ! 」
っていう心躍る機会があまりないのでココ数年新譜のレコード屋に行くのは足が遠のいていました。
んで、久しぶりなんですが新譜のレコード屋に入ったみたのですが・・・
ん~ちょっとなんて表現したらいいのか・・・なんだか複雑な気持ちになりました。

これは、ちょっと想像してはいたのですが、確かにココは新譜のレコード屋でズラ~っと
新譜が並んでいるのですが、多分売れ筋はもうレコードではなくなって来ているような印象を受けました。
お店の大部分はやはり、レコードが大きくスペースを占めているのですが、
店内に数人いたお客さんはレコードを見てなくてMIX CDのコーナーに集まっていました。

確かに、毎週数タイトルリリースしているブランドニューな新譜の正規盤やプロモ盤が壁一面に
ディスプレイされてはいるのですけどね。
店内でBGMとしてレコードをプレイしているDJもMIXしながら曲を次々と変えているのですが、
お客さんの興味の対象はプレイされているレコードではなくってその曲が入っているCDの様です。

お店の人に
「最近ナニが売れているの? 」と訊いてみると
「MIX CDとDVDですね。」 との返事。
店員さん曰わく、何でもお客さんの層が以前と比べてかなり変わったとのコトでした。
「どういうコト? 」とツッコんでみると
今までは、DJ(自宅DJを含む)やレコードが好きな人がお店に来ていたのが、
近頃は一般リスナーのお客さんが多くなったとのコトです。
MIXCDを選んでいる数人のお客さんを指して
「あのお客さん達は、ターンテーブルを持っていない普通のリスナーの人だと思いますょ。」
そうなのかぁ・・・と少し複雑な気持ちのままお店をあとにしました。

アナログレコードを購入する人というのは、今だと自分なりの「コダワリ」を持っている人が多いと思います。
CDやMP3音源で音楽聴くというのが当たり前の時代の流れなのですが、あえてソコを
新譜のアナログレコードで聴くというのはそれなりのコダワリがないと出来ない事かもしれません。
お店ってはやりスペースの問題でリリースされているいる全てのレコードを店頭に並べる事が出来ないので
どうしても確実に売れるだろうと思われる売れ筋の商品をセレクトして仕入れるようになります。
だけど、それ以上にお客さんは新譜のリリース情報を知っているのです。
リリースされているはずなのに店頭に置いていないとなると「探すのはネットで・・・」となるのでしょう。
お店に行ってもお目当てのレコードが置いていないということが何回も続くと、
「レコ屋に行かなくてもネットで探して注文すればイイや。」ってなるのかもしれません。
以前のように、新譜のアナログレコードがショップのコメントだけで売れていくっていうのは
なくなってきているので、アナログレコードにコダワリをもったお客さんの幅広いニーズに応えていくのには
在庫を抱えてお店で販売していくっていうのはちょっと厳しいのかもしれません。

だけど、レコード屋がお客さんに「イイレコードとの出会い」を提供出来るのであれば、お客さんは
もっとショップに足を運んでくれると思うんですけどね。


MIX CDが売れるって言うのはよく判るのです。
イリーガルなMIX CDは、TOWER RECORDSやHMVなんかの大手CDショップやamazonなどの
ネットショップでは一切販売していませんからね。
MIX CDを手に入れるには、アナログレコード店のリアルショップかネットショップで買うしか方法が
ないからだと思います。
それに一般の音楽リスナーからしたら1枚1000円程のCDに今流行の曲が何十曲も収録されているという
お得感もありますからね。

だけどMIX CDが1枚1000円で売れ続けるっていうのも、もうあまり長く続かないような感じが
オイラはしているのですけどね。

今回選んだ、NE-YO / BECAUSE OF YOU なんですけど、オイラはまだ新譜が売っていると思ったんですが
もう、廃盤になってるんですね。 何人かのお客さんに「欲しい!」って言われて知りました。
それで、YouTubeを見てみたら訳詞が付いている動画があったので見てみたんですが、
なんだかコレ、レコード好きの気持ちが表現されているようでウケました。


だけど、新譜のレコード屋さんにはMIX CDなんかにチカラ入れないでアナログレコードを
もっとオシテ欲しいデス。




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ココ最近、海外からのレコードのお問い合わせが多いです。
特に海外のレコードマニアに向けて何か仕掛けたって事はないのですが・・・
コレは予想ですが多分、ナニか有名な音楽サイトか著名なブロガーによるエントリーかなのかは
定かではないのですがネクストレコードのサイトにリンクが張られたのかも知れません。

以前、IN DA MIX WORLDWIDEという海外のDJ情報サイトに
オイラのインタビューが紹介されたコトがあるのですが、その時も一時的ですが海外からのアクセスが
ドーンと増えたのですが今回は全くもって意味不明です。
まぁ何にせよ自分のお店のサイトを見てくれるっていうのは嬉しいので全然リンクOKだし、
アクセスはベリーウェルカムなんですけどね。

トコロで海外のお客さんがレコードの注文をしてくれるのはタイヘン嬉しいコトなのですが
そのやり取りは結構手間がかかります。
next recordsのサイトでは国内からオーダーの際は、カートに入れてログインしてハイ終わりって
カンジでカンタンにコトが運ぶのですが、海外からのオーダーの際は、

海外のお客さん 「ハロー! ●(国名)に住んでます。▲のレコードを買いたいのだけど送ってくれますか?
私は日本語が判りません。」( なぜかこの文言は結構な確率で必ず書いてある。)
というメールが届きます。

next recordsでの海外からのオーダーの対応では、極端やり取りの煩わしさがないよう
メールのテンプレートを作っていて、そのメールの通りにしてくれれば2回のメールのやり取りで
レコードをその人の国に送るコトが出来るハズなのですが、ホント必ずと言ってイイ程、
5-6回メールのやり取りをしなければ終わりません。
時差の都合もあるので5-6回のメールのやり取りをしてると1週間から10日を要したりします。
コチラとしては出来るだけスムーズにやり取りがデキルようにしているのですが・・・
思うようにコトが運びません。

コレって国民性なのかもしれませんね。
しかも、お客さん側の考えられないようなトラブルもあったりするので 、
「ホントに購入する意志があるのかな~」
って心配になります。

例えば、クレジットカードで支払うと言っていたので、クレジットカードの情報を送ってくれるのを
待っていたのですが一向にに送ってくれない。
「あなたのカードの情報が届かないんだけど・・・」とメールすると
「1週間後に送るよ」と言う返事。(なんで一週間後なの? 意味不明・・・)
1週間経って、「カードの情報を送ってください。」と再度メールすると
「メールでカードの情報を送るのは心配だから、FAXで情報を送るのでFAXの番号を教えて!」
そんなの一番最初にもう伝えている内容です。
しかもその書いてるメールの下の方にウチのFAX番号がレスで残って書いてるし・・・

やっとFAXでカードの情報を送って貰ったのでクレジットカード会社に与信審査を申請すると、
「ソチラのカードは、ご利用出来ないカードです。」と言われる始末。
それを海外のお客さんに伝えると
「最近カードを変えたので別のクレジットカードの情報をFAXで送る」
との返事。
もう・・・なんでこんなにスムーズにコトが進まないダロ・・・
と思える程です。
だけど、世界中の国々のレコード好きな人からサイトを見てもらってオーダーを戴けるのは
ホント、ウレシイ限りです。

メールのやり取りは全然何回になろうがOKなんですが、海外とのやり取りで一番ネックだと
オイラが感じていることは、日本円が自国の通貨でいくらになるのかあまりにも知られていってことですね。
たくさんのオーダーを海外から戴いて、ヤッタ~っと喜んでいても
「レコード代金と送料と併せて300ユーロになります。」とメールをするとかなりの確実で
シカトされることが多いです。
日本円って世界から見れば、やっぱマイナー通貨なんですね。


日本でレコードを買っている人から見れば、
「なんで、外国から輸入したレコードをまた外国の人が買うの?」
と基本的な事を感じられると思いますが、
それは、アメリカ人はイギリス盤やドイツ盤が輸入盤になって、ヨーロッパ人は、アメリカ盤が輸入盤になるからです。
概ね、アメリカ人はヨーロッパでしかリリースされていないレコードに魅力を感じて、
ヨーロッパ人はオリジナルUS盤に魅力を感じるようです。
コレって、日本のレコード好きが輸入盤を魅力的に感じる感覚と全く同じですね。

日本はレコード天国だ というエントリーを過去に書いたのですが、
ヨーロッパ盤もアメリカ盤もまんべんなく集まる国って世界中でも日本だけじゃないかなと思えるほど
バラエティーに富んでいると思います。
しかも、マジメな日本のレコードバイヤーが年に何回も世界中にレコードの買い付けに行って
良いレコードを掘って日本に持ち帰って来るんだから、世界でもTOPクラスのクォリティに
なっているんじゃないかなと思います。





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仰々しいタイトルなんですが、レコードを長く買っているとこういった事にも遭遇することもあります。
テレビのニュース番組で振り込め詐欺の被害の実状とかよくやっているじゃないですか。
「こんなのに引っかかるなんてバカだなぁ~」なんて番組を見ていると思っているのですが
実はレコードをエサにして詐欺を仕掛ける輩もいたりします。
「えぇ?そんなコトあんの?」
と思われるかも知れませんが実際ありますょ。レコード詐欺って・・・

大体キッカケは、ネットオークションですね。
例えばこういったケースです。
オークションに珍しいレコードが出品されていて、落札してお金を振り込みしたらモノが
届かないっていうのはよく聞くハナシですが、落札出来なくて2-3日してから
「私、そのレコードを持っているのですが良ければお売りしますょ」
っていうメールが届いて購入話を持ちかけられるパターン。
落札出来なかったコトと提示される価格が、落札価格よりちょっと安かったりするとで
意外とコロッと騙されるみたいです。
もちろんオークションのシステムを通してない直取引なので運営会社の保障なんてありません。
支払い先や住所もはじめから騙すつもりなんで身元が判らないようにしているので
詐欺にあってしまったらお金を取り戻すのには困難だと思います。

更に、「その他にウォントとかあればリストを送ってください。」
なんて言ってきて、レコードが欲しいものだから正直にウォントリストを送ると
その中から何枚か持っていると返事があります。
価格もちょっと安かったりするので送料を節約したいものだから複数枚頼むようになります。
こうやって巧みな釣り方で騙したりしてきます。

「オイ、ずいぶん詳しいなぁ~」と思われますが、正直いうと実体験として苦い経験があります。トホホ
オイラの場合は、海外とのやり取りでしたけどね。
被害総額は、$700位でした。
まぁ、なんとか頑張って全額取り返しましたけどね。
だけど、取り返すのに並々ならぬ苦労がありました。
最終的にアメリカ大使館まで行って公証人っ言われる人(モチロンアメリカ人)に
宣誓書っていう書類を目の前で作成、サインして公証人の前で右手を挙げて宣誓して
それにスタンプを貰いその宣誓書をアメリカの支払い代行会社に提出してやっと取り返すことが出来ました。
だけど、取り返すまで約半年の期間を要しました。
オイラは、支払いにクレジットカードを利用していたから取り返すことが出来たけど
振り込みやマネーオーダーだったら確実に泣き寝入りでしたね。

オークションでは、そういった直取引を防ぐためか、最近だとオークションのID名が伏せ字になりましたね。
ヤフオクでは、オークションIDとヤフーのフリーメールを同じにしていると、スゲ~数のスパムが
届きますからね。
今までのシステムってIDを晒すってイコール 自分のメルアドを晒してるって言うことと同じだったのかと
思うとちょっとコワイなって思うんだけど。



レコード屋をやっていると海外から、「コレクションを売りたいから来てくれ」という話が
ちょくちょくあったりします。
わざわざアメリカまで見に行ってみると、確かに良いレコードはあるのですが
「これは俺のプライベートコレクションなので売らない」って言われます。
「君が買うことが出来るのはコレらだ」と示されたレコードは、所謂どうしようもないゴミレコだった・・・
って言うこともあったりします。
事前に、「どんなレコードがあるんだ?」ってやり取りをしていてもこの有様ですorz

また、買い付けに行った際、久しぶりに行ってみようかなって思うレコード店に
「イイレコードは、入荷しているか?」って電話をかけるのですが、
「GREAT コレクションが入荷している!」「直ぐ来い!」なんて言うものだから行ってみたら
前に来たときとナンニモ変わってないジャン・・・orz
って事もよくあります。
nextの買い付け人Nに言わせると、海外のレコード屋は「入荷してるか?」と訊くと
「入荷している!来い!」って必ず言うのでハナシ半分くらいの気持ちでいた方がイイって言ってますね・・・
もしかしてカモって思われてるのかも・・・
海外のディーラーなんて、「君がファーストピックだ」って言ってても
もうすでに誰かがイイレコードを抜いた後だったり、自分がオークションに出品するために
イイレコードを先に抜いた後だったりと、詐欺といわないまでも軽いダマシの類はホントよくあります。

「イイ話言ってるけど、あんまりアテになんないなぁ~」と判っていてもレコードを求めて
結局、見に行っちゃうんですけどね~





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一本の電話がかかってきました

「ハイ ネクストレコードです」

「そちらのレコードプールのメンバーになりたいのですけど・・・」

「レコードプールのメンバーってどういったコトですか?」

「Googleで検索したらそちらでレコードプールをやってるって書いてあったんですけど・・・」

「イエイエ、レコードプールなんてやってないですよ。ウチは中古レコード屋なんで・・・」

詳しく訊いてみるとレコードプールのメンバーになりたくて、Googleで検索したら
オイラが以前書いたレコードプールについてのブログのエントリーにたどり着いたらしくて、
てっきりウチのお店でレコードプールの運営をしていると勘違いされた様です。
ネクストでレコードプールを運営しているなんてヒトコトも書いてないんですけどね。

前フリはこれくらいにして今回はレコードプールのハナシです。
と言ってもアナログレコードのプロモ盤を配布するレコードプールのハナシは以前書いたので、
今回はプロモーション用のデジタルな音源を配布するレコードプール、
「デジタルレコードプール」のハナシです。

アナログ盤専門で配布するレコードプールっていうのもまだまだあるのですが、
最近はアナログのプロモ盤のプレスの減少とDJのニーズがデジタル音源に変わってきている理由から
従来のレコードプールの運営が出来なくなって、廃業したりデジタル音源の配布と兼用したり
デジタル音源専門のレコードプールに移行したりしているようですね。

デジタルレコードプールって言っても内容的にはアナログレコードのプロモ盤を配布していた時と
システム的にはなんら変わっていません。
ようするにレコードプールのメンバーを募集して(もちろんDJとしての仕事を持っている事が大前提)、
そのメンバーにレコード会社(レーベル)から配信されたMP3などの楽曲のデジタル音源を配布して
その楽曲のクラブでのウケはどうだったかや、どのREMIXが使い勝手よかったなどの感想を
プールのメンバーから聞き出してレコード会社にフィードバックを返すというコトです。
レコード会社は、そのフィードバックを元にしてどの曲をシングルカットするかや、どのREMIXを売り出すのか
ということを決めるのです。

アナログレコード盤がメインだったレコードプールの運営は、その都市に密着した運営だったのですが
デジタル音源だと配布にインターネットを主に利用するため、DJが住んでいる都市に
依存しないようになっています。 (まぁ、当たり前ちゃ当たり前なんですが・・・)

音源もそのデジタルレコードプールによってビットレートの高い低いっていう差はあるようです。
また、音源そのもの自体にもビットレートの差があるようでこのアタリは全然統一されていないようですね。
ヒドイ話なのですが、見かけは256kbpsのビットレートなのですが、実は256kbpsより低いビットレートの
音源を高ビットレートに再エンコードしていたりする音源もあったりします。
もちろん、128kbpsの音源を256kbpsや320kbpsに再エンコードしてもデータ容量だけ大きくなるだけで
サウンドの音質が、よくなるわけではありません。
さすがに、wavやaiffなんかの非圧縮な音源は配布されていないようですが・・・

デジタルレコードプールのハナシをしていますが、すべてアメリカのプールのハナシです。
そういったアメリカのデジタルレコードプールが日本に住んでるDJに音源の配布をしてくれるかどうかは
そのデジタルレコードプールによりけりのようですね。

大体メンバーフィーはクレジットカードやオンライン決済による支払いなんで
メンバーになったはイイが好みの音源があまりなかったり、
配布される音源のビットレートが低くて音が良くないなんかの理由でメンバーを辞めたいと思っているんだけど
手続きの仕方が判りません!助けてくださいなんて、トホホな書き込みがあったりしますね。
ちゃんと退会手続きをしないと永遠にメンバーフィーを払い続けるコトになっちゃいますからね。
そういった意味ではやはり英語の壁は高いのかも・・・

まぁ、知人にもアメリカのデジタルレコードプールのメンバーになっていている人もいるので
上手いことやれば良い音源をいち早く手に入れることも出来ると思いますよ。


最近のデジタルなレコードプールのコトを調べていて気がついたんだけど
日本国内でもデジタルレコードプールを運営しているトコロがあるんですね。
主にHIPHOP型ではありますが・・・
そういった日本のデジタルレコードプールのサイトがあってメンバーの募集をしているのだけど、
よ~く見てみると、なんだか怪しいカンジがプンプンします。

というのも運営者の所在地や会社名や代表者名、はたまた電話番号などのどういった会社がそのサービスを
運営しているのかといった特定出来る情報が一切記載されていないんですょ。
もしかして、組織的な違法音源配付サービスなのかな?と疑ってしまいます。
もし、コンテンツホルダー側から訴訟を起こされても運営者の身元を特定出来ないようにするために
あえて運営側の情報を開示していないのかもしれません。

しかもメンバーフィーの支払いは振り込みっていうのもなんか、オンラインでサービスしているには
ちょっとヘンなカンジに思います。

なんだか怪しいなぁ・・・
そもそも日本で法律的に著作権の問題をクリアーにしてレコードプールの運営が出来るってコト自体、
オイラはかなり難しいって思ってますからね。




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お客さんによく訊かれるコトなのですが
「どうやったらそんなにレコードの事が詳しくなるのですか?」
というのがあります。

実は、本人的には
「オレは、レコード(音楽)のコト、超クワシーぜ!」
なんて、これっぽっちも思っていません。
シビアな言い方をすると、やっぱビジネスとしての知識というだけのコトだとオイラは思っています。
家電販売店とかで店員さんに質問しても「さ~解りません・・・」って言われちゃうと
買う気もなくなるでしょ。

毎日、毎日、レコードばっかり触っていると、プロモ盤と正規盤の違いだとか、
再発盤/ブート盤とオリジナル盤の見分け方、アメリカ盤とヨーロッパ盤との収録ミックスの違い
なんて当たり前のようにアタマに入ってくるのです。
収録ミックスの違いや、バージョンが長いとかジャケットが付いているなんてコトは、
それ自体が、イコールでセールスポイントになるから自然と覚えるのだと思うのです。

また、レコードを仕入れる時もそのレコードのレコメンドを書く時も、
色んなサイトを見たりして、そのレコードの詳細な内容を得ようとするので、
1枚のレコードから入ってくる情報量が多いのかもしれません。

オイラもレコード屋をはじめる前の普通のレコード好きマニアの時は、今より全く何にも知らなかったです。w
だけどレコード屋を営むようになってから、自分で商品の仕入れに行きだして、
「このレコードは、USの正規盤は、人気のあるミックスが入っていないので、買っちゃイケナイ」とか、
「だけどUSプロモ盤とUK正規盤に収録されているから買いだ!」とかや
「●●ていう人気の曲は▲▲っていうタイトルのUK12インチのB面にコッソリ収録されている」だとか
イロイロなレコードを直接手に触れて、目で見ていくにつれて自然とアタマの中に記憶されて
いったのだと思います。
一般のレコードファンの時と、商売を始めてからだとレコードに対する見方がちょっと変わったのかも
知れません。

お客さんからは、
「どうやって勉強すればいいのですか?」
という質問を受けるのですが、これはもうレコードを聴きまくるしかないと思います。
とりあえず、レコードと書きましたが、情報の元はMIX CDであったりネットラジオであったり
他の人のDJプレイ、友人が持っているレコードだったりと、いたるところにあるので
その気になれば多くの知識を得るコトは難しくないと思います。
そのようにして知し得た情報を自分で覚える事がデキルかというのは別のハナシですが・・・

next recordsでは、お店を三人で運営しているのですが、その内の誰かが有益な情報をゲットしたら
それを他のスタッフに伝えたりしてある種の情報の共有化(なんちゃってですが・・・)が
出来ているっていうのも強みになっているのかなとも思います。

レコードのコトを覚えるっていうことは、それに対して興味を持つっていう事が原動力になっているのかな
と思います。
オイラ自身のコトを言えば、やはり自分が好きでもない曲や興味ないジャンルのレコードのコトなんて
全く判りませんし見たところで覚えられないですからね~


オイラも常々、自分の知らない良い曲を求めて、他のレコード屋のサイトを覗いたり、
オークションサイトを眺めたりしています。
今回紹介している、KING SPORTY & THE ROOT ROCKERS / GET ON DOWN もそうやって得た情報で
知ったレコードです。(かなり以前のコトですが・・・)
そういった意味では今は、情報や知識を得るのには良い環境だと思いますね。
数年前まで、音楽専門誌での有名DJのレコメンドの記事やMIX TAPE(テープって・・・w)ぐらいしか
情報がなかったワケですからね。

レコ屋のサイトも試聴できるのが当たり前なってるし、その気になれば何千曲も聴きまくれるワケですから
自分の感性にピタ~っとあったステキな曲も探しやすい状況だと思いますよ。
オイラがレコード屋をやる前は、試しで買って「アチャ~はずした~」な失敗レコードも今では
なくなっているんじゃないのでしょうか・・・






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